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琥珀のネックレス
4.さっさと吐け
「セオ、お帰りなさい。思ったより早かったのね」
「当然でしょう? 細工師に土下座して急がせました。
一体何があったんですか?」
「えっ? 特に何も。マーサは気にし過ぎなのよ。
それよりネックレスを見せて頂戴。
確認が済んだら直ぐにマッケンジー公爵の所に連絡を入れるわ」
「リディア様、まだ時間はあります。
俺がいない間に何があったのかお話しください」
「そうだわ、スペンサーが見つかったのよ」
「リディア様、さっさと白状しないとただじゃおきませんよ」
「セオ、落ち着いて。ネックレスを届ければ問題の殆どは解決だから。ねっ」
リディアはにっこり笑ってセオを煙に巻こうとしたが、
「リディア様、さっさと吐け!」
リディアとミリアーナは、セオの暴言と気迫に顔を見合わせた。
「ミリアーナ、今日はもう帰った方がいいわ。これからセオと打ち合わせするから」
「何だか面白そうなんだけど、見てちゃ駄目?」
「良い子だから帰りなさい」
両手を握り眉間に皺を寄せ怒っているセオを横目に見ながらミリアーナが出て行った。
「マッケンジー公爵がちょっと揶揄っただけなのよ。
それをマーサが真に受けてしまったの」
セオが段々近づいてきて、リディアは壁際に追い込まれた。
「で? 何を言われたんですか?」
「ネックレスが気に入らなかったり間に合わなかったら、パーティーで私と婚約発表するって。
レノンはお付き合いされてる方がいらっしゃるらしいし、あり得ないわ」
「くそっ、リディア様を放置すると碌なことにならない」
「セオ、吐けとか放置とか言い方が酷くない?」
「マッケンジー公爵の元へは私も付いて行きます。一人で出歩いたらただじゃおきません。
俺が冷静でいるうちにお利口にする事を覚えて下さい」
「マーサ、セオはこれで冷静だって思ってるみたい」
「まあ、かなり頑張ってる方だと思います」
マッケンジー公爵にネックレスの確認をしてもらうと、
「確かに、とても綺麗な琥珀だね。今まで見た中でも特に美しい。
しかし、間に合って良かったと喜ぶべきか、残念だと落ち込むべきか悩む所だね」
「レノン、それ以上揶揄うのは止めてくださいまし。本気にして心配する人がいるかも知れませんし」
「? 私は結構本気だったんだがね」
後ろからセオの危ないオーラを感じたリディアは、
「冗談はそれくらいにして下さいませ。
ジェシカ様にこれをお渡しいただけませんでしょうか?」
「これは?」
「先日のお礼ですの。とても珍しいスカーフを見つけたので、お目汚しにいかがかと」
スカーフを手にしたレノンが、
「これはジプシーの?」
「ジプシーが舞踏の際に身につける物だそうです。配色や織りが見事だったので」
帰り際、玄関ホールで見目麗しい男が一礼してリディアの横を通り過ぎた。
(麝香だわ)
「当然でしょう? 細工師に土下座して急がせました。
一体何があったんですか?」
「えっ? 特に何も。マーサは気にし過ぎなのよ。
それよりネックレスを見せて頂戴。
確認が済んだら直ぐにマッケンジー公爵の所に連絡を入れるわ」
「リディア様、まだ時間はあります。
俺がいない間に何があったのかお話しください」
「そうだわ、スペンサーが見つかったのよ」
「リディア様、さっさと白状しないとただじゃおきませんよ」
「セオ、落ち着いて。ネックレスを届ければ問題の殆どは解決だから。ねっ」
リディアはにっこり笑ってセオを煙に巻こうとしたが、
「リディア様、さっさと吐け!」
リディアとミリアーナは、セオの暴言と気迫に顔を見合わせた。
「ミリアーナ、今日はもう帰った方がいいわ。これからセオと打ち合わせするから」
「何だか面白そうなんだけど、見てちゃ駄目?」
「良い子だから帰りなさい」
両手を握り眉間に皺を寄せ怒っているセオを横目に見ながらミリアーナが出て行った。
「マッケンジー公爵がちょっと揶揄っただけなのよ。
それをマーサが真に受けてしまったの」
セオが段々近づいてきて、リディアは壁際に追い込まれた。
「で? 何を言われたんですか?」
「ネックレスが気に入らなかったり間に合わなかったら、パーティーで私と婚約発表するって。
レノンはお付き合いされてる方がいらっしゃるらしいし、あり得ないわ」
「くそっ、リディア様を放置すると碌なことにならない」
「セオ、吐けとか放置とか言い方が酷くない?」
「マッケンジー公爵の元へは私も付いて行きます。一人で出歩いたらただじゃおきません。
俺が冷静でいるうちにお利口にする事を覚えて下さい」
「マーサ、セオはこれで冷静だって思ってるみたい」
「まあ、かなり頑張ってる方だと思います」
マッケンジー公爵にネックレスの確認をしてもらうと、
「確かに、とても綺麗な琥珀だね。今まで見た中でも特に美しい。
しかし、間に合って良かったと喜ぶべきか、残念だと落ち込むべきか悩む所だね」
「レノン、それ以上揶揄うのは止めてくださいまし。本気にして心配する人がいるかも知れませんし」
「? 私は結構本気だったんだがね」
後ろからセオの危ないオーラを感じたリディアは、
「冗談はそれくらいにして下さいませ。
ジェシカ様にこれをお渡しいただけませんでしょうか?」
「これは?」
「先日のお礼ですの。とても珍しいスカーフを見つけたので、お目汚しにいかがかと」
スカーフを手にしたレノンが、
「これはジプシーの?」
「ジプシーが舞踏の際に身につける物だそうです。配色や織りが見事だったので」
帰り際、玄関ホールで見目麗しい男が一礼してリディアの横を通り過ぎた。
(麝香だわ)
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