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一回目 (過去)
25.大小様々な紋章
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「はい、とても小さなものから大きなものまで色々でした。虹色と金色が一番大きく黒と水色と白はとても小さかったです。白い紋章は最初気付かなかったくらい」
「紋章の大きさは加護の力を示しているのでローザリア様は水の精霊と光の精霊の加護が一番大きいと言う事です。それ以外にも両者の繋がりが強いと紋章は大きくなります。
因みに黒や水色は資料にしか残っていない紋章です。今までに見落としがあったとは思えませんが白もですね」
黒は闇の精霊で水色は空間の精霊、初めは気付かなかった白い紋章は無の精霊または創造の精霊と呼ばれている。
「次に神託の儀を受けたら変わる可能性もあるんですか?」
「はい、学園の卒業時には7歳の時より大きくなっている人もいます。加護の強さや種類によって卒業後の就職先が決まるので2度目の神託を受けるまでみなさんとても頑張って訓練されるのでそのせいでしょう。
その後は余程の理由がない限り行わないのであまりわかっていないのです。
気軽に神託の儀を受け付けていたら教会の仕事が回らなくなりますから」
新たに神託を受けようとすると平民の家族が数年暮らせるほどの寄付と複数の推薦人が必要になる。神託を受け直したい理由が認められた後に身辺調査と複数回の面接が行われる。
「一度授かった加護は消えないと言うのが通例ですから何かしらの功績を残された方が希望される事がほとんどです。まあ、審査を通ることは滅多にありませんし今まで紋章が大きくなった方もおられないので申し込み自体ほとんどないのが現状です」
「大きくなる可能性があると思うのに小さくなる可能性は考えないんですね」
「はい。もし考える人がいたとしても口には出さないでしょう。そんなことになれば仕事も何もかも失う可能性がありますから」
精霊師達が力を発揮できない状況が続いても体調不良で片付けられてしまうそうで、最悪でも一時的な配置転換される程度にとどまる。
「精霊の言葉を疑うわけではないんですが⋯⋯本当に精霊王の加護が私にあるんでしょうか? その、イメージしていたのは精霊王の紋章だけが現れるのかと」
「聖布を縁取るように全ての紋章を囲む模様があったのを覚えていますか? あの紋様が精霊王の紋章だと言われています。紋様の中に含まれているのは精霊王がその人に行使を許している力や精霊の種類だと考えられています」
「でも私なんかがそんな凄い加護を戴いているのがどうしても信じられなくて」
古参の使用人の話によるとローザリアは一度も母に抱かれた事がないらしい。産まれた瞬間に『見たくもない』『さっさとどこかへやって』と言われたとか。そこまで嫌われている自分の周りに沢山の精霊がいて話しかけてきたり助けてくれたりするのが不思議でならなかった。
(精霊に同情されているのかもと思ったりもしたけど)
「私は忌み子とか役立たずとか言われてきたので加護があるなんて思ってもいなかったと言うか、その逆で精霊に嫌われてるんじゃないかと思ってました」
エリサとセバス以外に自分を人として扱ってくれる人がいないのは何故だろうと思っていた。
「リリアーナが精霊師と練習する時にそばに来るなと何度も叱られたことがあるんです。私が近くにいると精霊が逃げちゃうそうで、精霊師も私には加護の力を失わせる邪悪な何があるんじゃないかと言ってました」
「そんな扱いをしていたのにオーレアンに連れて行ったんですね」
「リリアーナの凄さを見て自分がどれほど公爵家に相応しくないのか知るようにと。役に立たない私が存在すること自体間違ってるからそれを自覚しろと言われました」
「公爵家もその精霊師も最悪です。呆れてものも言えません。
ローザリア様に加護があるかどうか調べもせずそのような事ばかり言うなど。仮に加護がなかったとしても許せない言葉です。
加護のある者が公爵家に相応しいのならカサンドラ様は資格なしですね。トーマック公爵は力を使えませんし」
魔力はあるが加護のないカサンドラと弱い加護はあるが魔力のないウォレス。
「そうか、今まで考えたこともありませんでした」
「可能性は色々考えられる気がしますがローザリア様のせいだというのだけはあり得ません。精霊は心正しき者に力を貸してくれるのですから自信を持って下さい」
「はい、ありがとうございます」
「精霊王の加護も複数の精霊の紋章も王家に知られないようにしなくてはなりませんね。現国王は野心家で黒い噂が絶えません。数年後の⋯⋯」
ドーン!! メリメリ バタン!
ローザリア達の部屋のドアが大きな音を立てて倒れ込んできた。
「紋章の大きさは加護の力を示しているのでローザリア様は水の精霊と光の精霊の加護が一番大きいと言う事です。それ以外にも両者の繋がりが強いと紋章は大きくなります。
因みに黒や水色は資料にしか残っていない紋章です。今までに見落としがあったとは思えませんが白もですね」
黒は闇の精霊で水色は空間の精霊、初めは気付かなかった白い紋章は無の精霊または創造の精霊と呼ばれている。
「次に神託の儀を受けたら変わる可能性もあるんですか?」
「はい、学園の卒業時には7歳の時より大きくなっている人もいます。加護の強さや種類によって卒業後の就職先が決まるので2度目の神託を受けるまでみなさんとても頑張って訓練されるのでそのせいでしょう。
その後は余程の理由がない限り行わないのであまりわかっていないのです。
気軽に神託の儀を受け付けていたら教会の仕事が回らなくなりますから」
新たに神託を受けようとすると平民の家族が数年暮らせるほどの寄付と複数の推薦人が必要になる。神託を受け直したい理由が認められた後に身辺調査と複数回の面接が行われる。
「一度授かった加護は消えないと言うのが通例ですから何かしらの功績を残された方が希望される事がほとんどです。まあ、審査を通ることは滅多にありませんし今まで紋章が大きくなった方もおられないので申し込み自体ほとんどないのが現状です」
「大きくなる可能性があると思うのに小さくなる可能性は考えないんですね」
「はい。もし考える人がいたとしても口には出さないでしょう。そんなことになれば仕事も何もかも失う可能性がありますから」
精霊師達が力を発揮できない状況が続いても体調不良で片付けられてしまうそうで、最悪でも一時的な配置転換される程度にとどまる。
「精霊の言葉を疑うわけではないんですが⋯⋯本当に精霊王の加護が私にあるんでしょうか? その、イメージしていたのは精霊王の紋章だけが現れるのかと」
「聖布を縁取るように全ての紋章を囲む模様があったのを覚えていますか? あの紋様が精霊王の紋章だと言われています。紋様の中に含まれているのは精霊王がその人に行使を許している力や精霊の種類だと考えられています」
「でも私なんかがそんな凄い加護を戴いているのがどうしても信じられなくて」
古参の使用人の話によるとローザリアは一度も母に抱かれた事がないらしい。産まれた瞬間に『見たくもない』『さっさとどこかへやって』と言われたとか。そこまで嫌われている自分の周りに沢山の精霊がいて話しかけてきたり助けてくれたりするのが不思議でならなかった。
(精霊に同情されているのかもと思ったりもしたけど)
「私は忌み子とか役立たずとか言われてきたので加護があるなんて思ってもいなかったと言うか、その逆で精霊に嫌われてるんじゃないかと思ってました」
エリサとセバス以外に自分を人として扱ってくれる人がいないのは何故だろうと思っていた。
「リリアーナが精霊師と練習する時にそばに来るなと何度も叱られたことがあるんです。私が近くにいると精霊が逃げちゃうそうで、精霊師も私には加護の力を失わせる邪悪な何があるんじゃないかと言ってました」
「そんな扱いをしていたのにオーレアンに連れて行ったんですね」
「リリアーナの凄さを見て自分がどれほど公爵家に相応しくないのか知るようにと。役に立たない私が存在すること自体間違ってるからそれを自覚しろと言われました」
「公爵家もその精霊師も最悪です。呆れてものも言えません。
ローザリア様に加護があるかどうか調べもせずそのような事ばかり言うなど。仮に加護がなかったとしても許せない言葉です。
加護のある者が公爵家に相応しいのならカサンドラ様は資格なしですね。トーマック公爵は力を使えませんし」
魔力はあるが加護のないカサンドラと弱い加護はあるが魔力のないウォレス。
「そうか、今まで考えたこともありませんでした」
「可能性は色々考えられる気がしますがローザリア様のせいだというのだけはあり得ません。精霊は心正しき者に力を貸してくれるのですから自信を持って下さい」
「はい、ありがとうございます」
「精霊王の加護も複数の精霊の紋章も王家に知られないようにしなくてはなりませんね。現国王は野心家で黒い噂が絶えません。数年後の⋯⋯」
ドーン!! メリメリ バタン!
ローザリア達の部屋のドアが大きな音を立てて倒れ込んできた。
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