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下僕ゲーム
第23話 唐突に裏切られる
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「一緒……に……逃げよう」
俺が家出をすれば母親はどれだけ悲しむだろうか。母親のことを思えば家出をする選択肢はないだろう。母親に心配をかけたくないからイジメに耐えることができた。しかし、下僕ゲームは今までのイジメとは比べものにならないくらい非道で極悪だ。逃げることができるのなら逃げたい。もう二度と性的虐待なんか受けたくない。これが俺の本音であった。
「2号先輩!もちろんです……って言うとでも思ったかバカが。お前のようなクズと一緒に逃げるなんてまっぴらごめんだ」
「え……」
俺は目の前にシャッターが下ろされたかのように目の前が真っ暗になる。今目の前で何が起こっているのか理解できないし、理解したくもない。なぜ、下僕3号の態度が一変したのか摩訶不思議である。
「ガハハハハハ、ガハハハハハ、なんて滑稽な姿だ。だが、その姿こそお前にふさわしい」
下僕3号の態度は180度引っくり返る。自信に満ちた表情、横暴な口のきき方、威圧的な態度、弱者だと思っていた姿が強者の姿に変貌した。
「ぼ……僕を……騙した……のか……」
立場は逆転する。俺は根性無しの弱虫だ。少しでも自分よりも強いと感じてしまったら逆らうことなどできなくなる。それが弱者の運命である。
「ガハハハハ、ガハハハハ、騙したとは酷い言い方だな。これは裃様が考案した第3回の下僕ゲームになるのだ。残念ながら今回のお前の下僕ゲームの結果は最下位だ。今までまぐれだったのが一目瞭然になったな」
「これは下僕ゲームだったのか……」
「そうだ。そして、今回の下僕ゲームのルールはいたって簡単だ。主従関係の絆、すなわち、お前が下僕ゲームから逃げ出さずに戦う姿勢を示すことだった。お前はいとも簡単に裃様を裏切ったな。ガハハハハハ、ガハハハハハ」
ギラギラと脂ぎった気持ち悪い顔、耳障りなダミ声、ブクブクと太った姿、まさにガマガエルにそっくりであった。
「下僕ゲームに負けたらどうなるのでしょうか……。教えてください」
幸運にも下僕ゲームに負けたことがなかったので、負けたらどうなるのか知らない。しかし、勝利しても何も得ていないので褒賞必罰はないはずだ。
「すぐにわかることだ。今まで特別待遇を受けていたが、これからは楽しい日々に変わるぜ」
意味深な言葉を残して下僕3号は教室から出て行った。1人教室に残された俺は絶望感に苛まされていた。一瞬でも逃げられると思った願望が木端微塵になり、たらされたクモの糸は簡単に切れてしまったのである。もう、俺の目には絶望の暗闇しか写さない。
『ガラガラ・ガラガラ』
唐突に教室の扉が開かれる。
「下僕2号君、お疲れ様です。今回はとても残念な結果に終わりました。ゲームは時の運です。勝つ時もあれば負ける時もあります。なので、僕はそれほど勝敗の有無にこだわりはありません。しかし、今回のゲームは運で勝敗が決まることはありません。主従の絆によって勝敗が決まるゲームです。非常に残念です。僕は他の管理者《アドミニストレータ》のように下僕を粗末に扱うことはしませんでした。それなのに君は僕を簡単に裏切ってしまった。これは僕のやり方が間違っていたことを証明したのです」
「……」
いつも無機質な目をしていた裃の目が怒りに満ちていた。こんな裃の目を見たのは初めてだ。裃は感情のないロボットだと思っていたが、今目の前にいる裃は悪魔の化身だ。俺は本当の裃の姿を目にしたのであった。
「下僕2号、二度と俺から逃げるという発想ができないようにしてやる。覚悟しておけ」
「……」
相変わらず俺は裃を前にして何も言葉を発することができない。
「下僕2号、今回の下僕ゲームでの最下位の罰を言い渡す。次の下僕ゲームまでお前は学校での服の着用を禁じる。学校で過ごす間は全裸で過ごせ。もし、この罰をやぶればさらなる罰が下されることを覚悟しておけ」
「……」
人間にとって一番屈辱的な行為は性的虐待である。世界、特にこの国では性的なことは閉鎖されている。裸など大きさや色の違いはあっても同じ姿をしている。しかし、裸をさらすことはこの上ない屈辱的な行為である。動物は裸で過ごしているが恥じらいはない。でも人間は違うのである。俺は次の下僕ゲームまで全裸で学校を過ごすことになった。
次の日、俺は教室に入ると絶望的な光景が映し出されていた。
俺が家出をすれば母親はどれだけ悲しむだろうか。母親のことを思えば家出をする選択肢はないだろう。母親に心配をかけたくないからイジメに耐えることができた。しかし、下僕ゲームは今までのイジメとは比べものにならないくらい非道で極悪だ。逃げることができるのなら逃げたい。もう二度と性的虐待なんか受けたくない。これが俺の本音であった。
「2号先輩!もちろんです……って言うとでも思ったかバカが。お前のようなクズと一緒に逃げるなんてまっぴらごめんだ」
「え……」
俺は目の前にシャッターが下ろされたかのように目の前が真っ暗になる。今目の前で何が起こっているのか理解できないし、理解したくもない。なぜ、下僕3号の態度が一変したのか摩訶不思議である。
「ガハハハハハ、ガハハハハハ、なんて滑稽な姿だ。だが、その姿こそお前にふさわしい」
下僕3号の態度は180度引っくり返る。自信に満ちた表情、横暴な口のきき方、威圧的な態度、弱者だと思っていた姿が強者の姿に変貌した。
「ぼ……僕を……騙した……のか……」
立場は逆転する。俺は根性無しの弱虫だ。少しでも自分よりも強いと感じてしまったら逆らうことなどできなくなる。それが弱者の運命である。
「ガハハハハ、ガハハハハ、騙したとは酷い言い方だな。これは裃様が考案した第3回の下僕ゲームになるのだ。残念ながら今回のお前の下僕ゲームの結果は最下位だ。今までまぐれだったのが一目瞭然になったな」
「これは下僕ゲームだったのか……」
「そうだ。そして、今回の下僕ゲームのルールはいたって簡単だ。主従関係の絆、すなわち、お前が下僕ゲームから逃げ出さずに戦う姿勢を示すことだった。お前はいとも簡単に裃様を裏切ったな。ガハハハハハ、ガハハハハハ」
ギラギラと脂ぎった気持ち悪い顔、耳障りなダミ声、ブクブクと太った姿、まさにガマガエルにそっくりであった。
「下僕ゲームに負けたらどうなるのでしょうか……。教えてください」
幸運にも下僕ゲームに負けたことがなかったので、負けたらどうなるのか知らない。しかし、勝利しても何も得ていないので褒賞必罰はないはずだ。
「すぐにわかることだ。今まで特別待遇を受けていたが、これからは楽しい日々に変わるぜ」
意味深な言葉を残して下僕3号は教室から出て行った。1人教室に残された俺は絶望感に苛まされていた。一瞬でも逃げられると思った願望が木端微塵になり、たらされたクモの糸は簡単に切れてしまったのである。もう、俺の目には絶望の暗闇しか写さない。
『ガラガラ・ガラガラ』
唐突に教室の扉が開かれる。
「下僕2号君、お疲れ様です。今回はとても残念な結果に終わりました。ゲームは時の運です。勝つ時もあれば負ける時もあります。なので、僕はそれほど勝敗の有無にこだわりはありません。しかし、今回のゲームは運で勝敗が決まることはありません。主従の絆によって勝敗が決まるゲームです。非常に残念です。僕は他の管理者《アドミニストレータ》のように下僕を粗末に扱うことはしませんでした。それなのに君は僕を簡単に裏切ってしまった。これは僕のやり方が間違っていたことを証明したのです」
「……」
いつも無機質な目をしていた裃の目が怒りに満ちていた。こんな裃の目を見たのは初めてだ。裃は感情のないロボットだと思っていたが、今目の前にいる裃は悪魔の化身だ。俺は本当の裃の姿を目にしたのであった。
「下僕2号、二度と俺から逃げるという発想ができないようにしてやる。覚悟しておけ」
「……」
相変わらず俺は裃を前にして何も言葉を発することができない。
「下僕2号、今回の下僕ゲームでの最下位の罰を言い渡す。次の下僕ゲームまでお前は学校での服の着用を禁じる。学校で過ごす間は全裸で過ごせ。もし、この罰をやぶればさらなる罰が下されることを覚悟しておけ」
「……」
人間にとって一番屈辱的な行為は性的虐待である。世界、特にこの国では性的なことは閉鎖されている。裸など大きさや色の違いはあっても同じ姿をしている。しかし、裸をさらすことはこの上ない屈辱的な行為である。動物は裸で過ごしているが恥じらいはない。でも人間は違うのである。俺は次の下僕ゲームまで全裸で学校を過ごすことになった。
次の日、俺は教室に入ると絶望的な光景が映し出されていた。
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