どうすれば自由気侭に生きれるのだろう

黒梟

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 翌日の昼から仕事に入った。
 服装は用意して貰っていた物で、胸の膨らみも抑えてくれるし露出も少ない。素材は良いのに華美ではなく、舞っていても邪魔にならず身体のラインも出るので綺麗に魅せることが出来る。

 凄くいいものを貰っている気がする。お礼何かで返さないといけないな。それにこの姿1度でいいからリヴァル様に見てもらいたいな。

 着替えが終わるとブレスレットを袖に巻き付くようにつける。それだけで護りが違うそうだ。
 リヴァル様に包まれているみたいで温かくなる。さあ行きましょうか。

 喜び、悲しみ、苦しみ、怒り、それら以外の感情もを舞で表現するのは面白い。
 服に付いている小さな鈴がいい音を出している。戦闘とは違いとても心地いい。


 
 中々情報を得られず、数ヶ月が過ぎた。焦りは無い。固定のお客様も増えたし、給料もアーバインのレストランの4倍。
 個人的に呼んで頂く時もある。そんな時は必ず宿泊施設の方に同席を頼んでいる。何も無いとは思うけど、1度襲われかけているから警戒するに越したことはない。
 施設側も、この静養都市でいかがわしい事は許されていません。と宣言してくれている。それでも万が一という事もある。影の人に迷惑をかける訳にもいかない。
 それにリヴァル様の平穏を脅かしては行けないから・・・・。

 
 更に月日が流れ、ルーダンの他の地域にも観光に行く様になった。
 施設の人や、お客様から教えてもらった所に行くのは新鮮で面白い。
 全然知らない所なので、地元の人との交流も楽しいし、色々な経験もさせてもらえる。特産品があればそれをお土産に施設に戻る事もある。
 他の職員とも仲良くなり其処からも色々聞くのだが、今だに有力な情報はない。

 
 ある日、遅い時間にはなるが近隣諸国の大富豪が舞を所望されていると聞き、了承の旨を伝えてもたった。勿論施設側の人間も居る。

 テーブルではなく座敷のようで、舞台は一段高くなっている。

 宴が盛り上がっている中、静かに舞台の真ん中に立ち舞い始める。
 音楽は無いのだが、風を操り服についた鈴を鳴らす。

 皆が話をやめ私の舞に注目し楽しんでくれる。それが私を更に奮い立たせてくれる。もっと、もっと高みへ・・・。

 

 舞い終えると今回私を呼んでくれた富豪夫妻の所に案内された。

 舞を披露させてもらえた感謝を伝えると、この国に静養に来て良かったと言ってもらえた。
 
 夫人の指に付いている大きな宝石に目が行き、夫人の瞳を見ると、同じくらい綺麗な澄んだ緑色をしていた。

 夫人の瞳の色を褒めると、ご主人の方がとても喜んでいた。夫人の為にあつらえた物なのだそうだ。
 それを聞いた夫人は初めて聞く話のようで、頬を紅く染めていた。ぎこちなかった夫婦仲が縮まったようで、周りが嬉しそうに騒いでいた。

 羨ましく思い見ていると、ブレスレットを見せて欲しいと言われ、右手を差し出す。

 夫人がブレスレットに触れる手前で手を止め、何かを感じ取る。人の力では無いものに敏感な種族らしい。

【コレを貴女に贈られた方は、貴女をとても大事に思っているのですね】

 母国語で喋られ驚くも日常会話くらいなら問題はない。

【はい、誕生日の祝いにいただきました。心配だからと】

【過保護な方なのですね。かなり強力ですよ?これに込められている力は】

【そうなのですか?それは、とても嬉しいですね。教えていただきありがございます】

【贈られた方は婚約者の方ですか?】

 ご主人も会話に加わって来た。色恋はいくつになっても良いものらしい。

【婚約者では無いのですが、待っていてほしいと言われています】

【まあ、素敵。物語の様ね。貴方もそう思いませんか?】

【ああ、では私たちも物語以上の家庭を作らないか?】

【なっ・・・、子供の前で何を言っているんですか!】

 夫人がご主人の腕を叩く。ご主人にしてみれば、?が頭に浮かんでいるのだろう。子供?の呟きと共に私を見たので頷き返す。そうまだ15になっていません。

【すみませんでした】

 頭を床につけ謝罪されたので、慌てて大丈夫なことを伝え、施設側の人にも話の内容を伝える。国によって違うが、成人は16から18が主流なんだそうだ。

【もう、主人がごめんなさいね?そうだ、何か探し物をしているでしょう?お手伝いするわ。何を探しているの?】

 戸惑いを表すと、片目を瞑られた。

【深紅の宝石と、桐の箱を探しています。宝石の方は触らないと分からないのですが、文字が刻まれているそうです。
桐の箱は仕掛けがしてあり、手順を踏まないと開けられたいものだと聞きました】
 
 今度は夫婦で別の言語で話し始める。意味は分かるが内緒話みたいだから、分からないふりをしておこう。

【お待たせ。ちょっと不確定なんだけど、宝石が取引されるだろう場所がルーダンにあるらしいの。
 その宝石ちょっと珍しくて、光の反射で模様か花かわからないけど浮き出るそうよ。そして、手で触らないとわからないんだけど、明らかに削られている場所がある。触れたのがそこでお酒呑んで寝ている子なんだけど・・・ごめんね、寝てて確認取れなくて。
 でも詳しく特徴を私達に教えてくれていたから間違いないわ。
 場所なのだけれど・・・】

【静養都市から南下し、4つ目の村名前が、】

【タタン、鳥が有名なタタンですご主人】

 あそこの肉料理は最高だった。酒も美味かった。宿は無かったから、野宿だったな。
 わいわい周りに居た人達が口々に話してくれる。一気に賑やかになる。

 パンパン

【私達が話をしているんだ、あまり大きな声を出すんじゃない】

 ご主人が手を鳴らし周りを鎮める。

【賑やかでごめんなさいね。この国は要注意でよく襲われるからみんな気が立っていたの。でも今回はほとんど襲われなくて、気分的にも余裕が出たみたい】

【話の続きですが、タタンという村の西の外れに遺跡があり其処で取引が行われる様です。日時は4日後の夜間月が真上に来た時。
 あまり良い集団では無かったので、その話は振りましたが、行かれるのなら気をつけて】

【ありがとうございます。それだけ聞ければ充分です。何かお礼を・・・と言いたい所ですが、私ではあまり役に立てませんね】

【あっ・・・】

【どうされました?奥様】

【えっ?お、奥様?えっ、私?】

【君以外に私の妻は居ないが?奥さんと言われ慣れていないからってそんなに真っ赤になられると、私の理性が飛ぶ】

【ご主人、子供の前では控えてくださいよ!教育に悪い】

【分かっている。すまない、礼は妻と理解し会えたからそれで良いよ。子供も直ぐつくれそうだし】

 バシン!

【ですから教育に悪いと皆も言っているでしょう?】

 【ああ、すまないすまない。あまりに××が可愛いからつい】

 奥様は顔を真っ赤にして俯いてしまった。ご主人の国では名前が特別らしく本人にしか言わない。そして聴かせないらしい。愛されてますね、奥様。

 ごちそうさまです。
(こう言うんだってね?職員さんに聞いたよ。リヴァル様に教えても良いよね?えっ?だめ?何か間違ってる?もう一回確認した方がいいかな。えっ?変な知識つけるな?・・・リヴァルさまに嫌われるかな・・・)

 有力な情報を貰えて本当に良かった。これで一歩前進だね。

 休みのこと伝えないと。明日伝えて・・・いや、今支配人がいるから伝えておこう。

 5日後か、距離的に私では行けないと思われているから、ちょっとだけ頑張りますか。




※※※※※※

 大富豪夫婦

【あの・・・えっと・・・だ、旦那様。・・・その】

【おいで】

 引き寄せられ膝の上に座らされる。他の皆んなは各々の部屋で休んでいるし、優秀な護衛もいるので今部屋には私達2人だけ。

【可愛い踊り子に舞を頼んで正解だったね。××に素直になってもらえたんだから。早速今から子供をつくろうか】

【ん・・・耳を舐めないで下さい。あっ・・・わ、私、は、みがわり、やぁ・・・はなし、を・・んん】

【身代わり?誰がそんな嘘を言ったのかな?まあ、大体は想像はつくが・・・で?あの踊り子何かあるのかい?ブレスレットを触らなくても?】

【ああ・・・むねを、やぁ・・・揉まないでぇ】

【ん?気持ちいいのかい?クスッ可愛いなぁ、だから最初から嫁に欲しいと交渉していたのに余計な奴等が邪魔するから・・・ああ、もうこんなにぐちゃぐちゃにして、本当に可愛い。
 ああ、私の魔力に当てられたか、仕方ない沢山感じて、意識を戻してから貫いてあげる。それ迄の事、詳しく教えてね。では弾かれたから】

 私が気が付いたら、旦那様に今まで以上に愛されて身が持たないと本気で思ってしまった。

 でも私、旦那様にあの踊り子の事何か話したかしら?閨の事で一杯で何も話せなかったと思うのだけど、起きてから何も聞かれなかったし・・・うん、後で話そう。黙っていても伝わらないものね。

 本当あの子に感謝しなくちゃ。

 

 よりによって、のお気に入りの女なんてね。
 それに、探している宝石がアーバインの物、しかも国宝。桐の箱もそうだ。
 帝国の表の皇帝の子の1人に婚約の証に渡していたもの。

 婚約が無くなった?それとも盗まれた?兎に角あまり帝国の皇族とは関わりたくないな。

 取り込まれるのは御免だ。

 まあ、盗賊や山賊をかなり減らしてくれたのには感謝しなくてはいけない。

 宝石の取引の場所を教えたので相殺してほしいね。まあ此処からなら5日で行くのは無理だろうけど。
 俺たちのせいで怪我をされるのは不本意だからね。

 無理はしないでくれると良いんだけど

 【ん・・・】

 身動ぎする妻を見て、もう一度全身を可愛がりたくなり、肌に自身の体液を媚薬に変換し塗りつける。

 次第に息が荒くなる妻の姿を視姦し、いつも以上に可愛がり身体を作り替える為の体液を流し込む。

 ああ、未熟な身体に子種を注ぎ込みたい。

 だが妻は失いたく無い。
・・・・・はぁもう少しの我慢ですね。

 も我慢するのでしょうか?



『おや?を感じますね。
 ブレスレットに触る手前で止めたところを見ると、状況がよく分かっている様ですね。
 自由になったら是非会ってみたいですね。リリムが帰って来たらどの様なだったのか聞いてみましょう。
 早く帰って来てくださいねリリム。心の中で可愛がってあげますよ?』


 


 
 



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