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十話
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「はぁ、はぁ」
軍人ではない新田イオは走ってるうちにすぐに息が上がってしまっていた。二人は一旦休憩する為に安全な建物の中に入る。
そこは国連軍の臨時基地となっていた。
国連軍の制服を着た軍人が歩いてくる。
「所属は?」
「国連軍デビルサマナー予備兵科前衛です」
「予備兵科か。その割に参加しているようだが名前は?」
「湊です。美鶴湊。こっちは幼馴染の新田イオです」
「新田イオです」
「そうか。お前、美鶴と言ったか………戦うことは怖いか?」
「怖いです」
美鶴湊は、即答した。死ぬことが怖いです、と。
「天使にも悪魔に殺されるのは嫌です………でも素手で立ち向かう事に比べれば、怖くありません」
「っ、言うじゃねえか! たしかに素手であの化物共と戦うよりはマシってもんだ!」
その軍人はどうやらツボに入ったようで、面白そうに笑う。それを密かに聞いていた他の隊員達も、言うぜと面白そうな表情を見せる。
「だが………分かってるな?」
故意にぼかした言葉に、湊は頷きを返した。
「はい。俺たちが殺されれば――――全ての民間人を含めた基地の人間達が悪魔と天使とかち合う。そして、素手に近い状態で対面することになります」
それは、死と同義だった。小型種に分類されるスモール級とて人の頭部をもぎ取ることができる。ミディアム級、ミドル級という中型ならばもう歩兵でどうにかできる相手ではない。奮戦に意味はなく、出会った人間は一方的に蹂躙され、立場の区別なく屍に変えられていくことだろう。
「その通りだ。一応は車の中に銃を積んでいるようだが………訓練を受けていない人間が、奴ら相手にまともに戦えるとは思えん。つまりは俺達が殺されれば彼らが死ぬってことだ」
「………はい」
つまりは、自分が死ねば―――幼馴染の新田イオが死ぬかもしれない。自分の幼馴染が死ぬかもしれない。湊は現状を改めて理解すると、恐怖に口が乾いた。もし自分の戦い方がまずければ、イオが死ぬかもしれない。そして、同期の訓練兵達も。
脳裏に浮かんだ彼らの顔が、胸の奥を締め付けた。結果如何では、もう二度と見ることができなくなるかもしれないのだ。
「緊張するな、と言っても無駄だろうな。だが、逸るな。後方の事情に関係なく、お前がやる仕事は一つだけだ。突撃し、悪魔や天使の糞共の先鋒を掻き乱すこと。後は、俺たち中衛や後衛に任せろ。連携を確かめる時間もない、今日はそれ以上の事は望まん。いや――――」
軍人はそこで言葉を切り、表情を笑い顔から真剣なものに変える。
「死ぬな。這ってでも生き残れ。そしてその女を守れ。それがこの作戦において、お前が最も優先する任務だ………出来るな?」
「で、出来ます!」
「良い返事だ。これから一度に広域探索に出撃する。お前は車を使って、ここに避難している人たちを基地のシェルターまで運べ」
「了解」
湊は手早く車の準備をして、避難民達に呼びかける。
「皆さん! この車に乗ってください! ここから安全な場所まで移動します!」
だが十歳にも満たない少年の言葉を信じるものはいなかった。
「繰り返します! 皆さんを安全な場所まで送り届けます。車に乗ってください」
「うるせぇ! お前みたいなガキに何ができるんだ!」
「翡翠! 車に乗せろ。時間の無駄だ」
翡翠色の巨大な悪魔が動き出し、緩慢な動きで人間を掴むと車に入れ始める。相方の席にはいつの間にか新田イオが座っていた。
「あの、ちょっと訊きたいことがあるんだけど、いいかな?」
湊には彼女の訊きたいことというのは大体想像ができる。彼はハンドルを握ったままで振り返らずに言った。
「僕は構わないと思う。答えられるものにはお答えします。しかしいちおう国家公務員ですので、守秘義務というものがあります。お答えできないものもありますから、それについては勘弁してください」
そう答えると、イオは一番疑問に思っていたことをストレートに訊いてきた。
「湊くんって何者?」
「私は国連軍の人間です。国連軍日本東京基地所属デビルサマナー予備兵科前衛」
「その国連軍っていうのがどんな組織かわからないけど、何で君が大人の自衛隊とか警察の人たちに指図できるんだ? 貴方も私と同じくらいの歳でしょ?」
「災害措置特別法という法律があり、その第404条で非常時には国連軍は特例で自衛隊や警察・消防の人間にも命令や指示を出せるという強大な権限を行使できるようになっています。ちなみに僕は10歳です」
「……同い年だもんね」
続いてイオが疑問をぶつけてきた。
「政府の組織ということは、国があなたのような悪魔とか魔法を使える人を集めて国連軍を作ったというんですか?」
「そうです。正しくは悪魔を使役し、魔法を使える素質を持った者を集めて訓練をして、世界の霊的防衛を担うことを目的とした組織が国連軍ということです。あなたは陰陽師とか宿曜師というものを知っていますか?」
「聞いたことはありますけど、それって平安時代とか昔の話ですよね?」
「ええ。日本の場合その前身である組織はその頃からあり、以来特殊な能力を持った者が人知れず国家の安寧を支えてきたんです。現在ではあなたの想像する平安時代のアナログな術式を用いるのではなく、最先端のデジタル技術を用いた方法によって悪魔を管理し、使役しています」
信じられないといった顔だが、悪魔が出現したり、湊が魔法で悪魔を退治したことを目撃しているのだから信じるしかないだろう。
「さっきミヤビちゃんは10歳って言ったけど、どうして戦ってるの? 車も運転してるし。未成年だよね」
「国連軍日本支部では司令官が持論の実力主義が採用されています。年齢や性別、勤務年数などは関係なく、本人に力さえあればそれに応じた席が用意されているんです。また未成年であっても権利や義務に関しては成人とみなされています。これは国連という組織の性質上の特例です。こうしてわたしが車の運転ができるのも、入軍してすぐに免許をとったからです」
「そう、なんだ」
イオは不安な顔をしたままだ。
「それで……わたしはこれからどうなるんですか?」
イオが訊く。
「これから向かう先は国連軍東京基地です。君にはそこで国連軍に協力をしてもらうことになります。内容は悪魔召喚の解析及び情報収集です。悪魔が都内各所で出現している原因を探ってください」
「協力するのはいいですけど、まだ家族と連絡がつかないし、家にも帰りたいし……」
「イオの家はどこだっけ?」
「有明です」
有明と聞いて、湊は表情を曇らせた。
(有明…たぶんあの地震で相当な被害を受けたはず。元が埋立地であるから地盤は弱い。それに交通機関がストップしているので徒歩移動になるけど、地上には危険な場所が多い。やはり国連軍で保護した方が良い)
湊は包み隠さず正直に言った。
「こんなことを言うのは心苦しいけど……地上の被害は国連軍でもまだ全部を把握できてはいません。それほど大規模なものだということです。携帯電話・固定電話を含め通信回線はすべて不通となっています。かろうじて国連軍や政府の緊急連絡用の回線だけは使用可能ですが、おふたりのご家族と連絡を取ることはできません。地震による被害はイオが想像しているよりはるかに甚大であると覚悟しておいてください」
「……」
「ですが国連軍に協力をしてくれるなら、わたしは最大限の援助をします」
「援助?」
「はい。警察や自衛隊に対して特別におふたりのご家族の捜索依頼をすることは可能です。さらにご家族がいる場所が判明すれば、そこまでお送りします」
「ほんとに!?」
イオが身を乗り出して訊いてきた。
「はい。それに都内でもっとも安全な場所が国連軍東京基地の中です。ここなら悪魔の襲撃はありませんから、近場の避難所に行くよりずっと安全です」
「わかった。湊くんがそう言うなら私は君に従う」
イオは承諾したものの、やはり不安で落ち着きがない様子でいる。このような事態となれば、彼女ならずとも両親という自分を守ってくれる存在の懐に逃げ込みたくなるのは当然だ。
「基地へ戻れば被害状況の報告が逐次入ってきます。その情報をもとに、自分が何をなすべきか考えて、そして行動してください。昨日までの日常はもうどこにもないのですから」
そう言って湊は車の速度を少し上げた。
軍人ではない新田イオは走ってるうちにすぐに息が上がってしまっていた。二人は一旦休憩する為に安全な建物の中に入る。
そこは国連軍の臨時基地となっていた。
国連軍の制服を着た軍人が歩いてくる。
「所属は?」
「国連軍デビルサマナー予備兵科前衛です」
「予備兵科か。その割に参加しているようだが名前は?」
「湊です。美鶴湊。こっちは幼馴染の新田イオです」
「新田イオです」
「そうか。お前、美鶴と言ったか………戦うことは怖いか?」
「怖いです」
美鶴湊は、即答した。死ぬことが怖いです、と。
「天使にも悪魔に殺されるのは嫌です………でも素手で立ち向かう事に比べれば、怖くありません」
「っ、言うじゃねえか! たしかに素手であの化物共と戦うよりはマシってもんだ!」
その軍人はどうやらツボに入ったようで、面白そうに笑う。それを密かに聞いていた他の隊員達も、言うぜと面白そうな表情を見せる。
「だが………分かってるな?」
故意にぼかした言葉に、湊は頷きを返した。
「はい。俺たちが殺されれば――――全ての民間人を含めた基地の人間達が悪魔と天使とかち合う。そして、素手に近い状態で対面することになります」
それは、死と同義だった。小型種に分類されるスモール級とて人の頭部をもぎ取ることができる。ミディアム級、ミドル級という中型ならばもう歩兵でどうにかできる相手ではない。奮戦に意味はなく、出会った人間は一方的に蹂躙され、立場の区別なく屍に変えられていくことだろう。
「その通りだ。一応は車の中に銃を積んでいるようだが………訓練を受けていない人間が、奴ら相手にまともに戦えるとは思えん。つまりは俺達が殺されれば彼らが死ぬってことだ」
「………はい」
つまりは、自分が死ねば―――幼馴染の新田イオが死ぬかもしれない。自分の幼馴染が死ぬかもしれない。湊は現状を改めて理解すると、恐怖に口が乾いた。もし自分の戦い方がまずければ、イオが死ぬかもしれない。そして、同期の訓練兵達も。
脳裏に浮かんだ彼らの顔が、胸の奥を締め付けた。結果如何では、もう二度と見ることができなくなるかもしれないのだ。
「緊張するな、と言っても無駄だろうな。だが、逸るな。後方の事情に関係なく、お前がやる仕事は一つだけだ。突撃し、悪魔や天使の糞共の先鋒を掻き乱すこと。後は、俺たち中衛や後衛に任せろ。連携を確かめる時間もない、今日はそれ以上の事は望まん。いや――――」
軍人はそこで言葉を切り、表情を笑い顔から真剣なものに変える。
「死ぬな。這ってでも生き残れ。そしてその女を守れ。それがこの作戦において、お前が最も優先する任務だ………出来るな?」
「で、出来ます!」
「良い返事だ。これから一度に広域探索に出撃する。お前は車を使って、ここに避難している人たちを基地のシェルターまで運べ」
「了解」
湊は手早く車の準備をして、避難民達に呼びかける。
「皆さん! この車に乗ってください! ここから安全な場所まで移動します!」
だが十歳にも満たない少年の言葉を信じるものはいなかった。
「繰り返します! 皆さんを安全な場所まで送り届けます。車に乗ってください」
「うるせぇ! お前みたいなガキに何ができるんだ!」
「翡翠! 車に乗せろ。時間の無駄だ」
翡翠色の巨大な悪魔が動き出し、緩慢な動きで人間を掴むと車に入れ始める。相方の席にはいつの間にか新田イオが座っていた。
「あの、ちょっと訊きたいことがあるんだけど、いいかな?」
湊には彼女の訊きたいことというのは大体想像ができる。彼はハンドルを握ったままで振り返らずに言った。
「僕は構わないと思う。答えられるものにはお答えします。しかしいちおう国家公務員ですので、守秘義務というものがあります。お答えできないものもありますから、それについては勘弁してください」
そう答えると、イオは一番疑問に思っていたことをストレートに訊いてきた。
「湊くんって何者?」
「私は国連軍の人間です。国連軍日本東京基地所属デビルサマナー予備兵科前衛」
「その国連軍っていうのがどんな組織かわからないけど、何で君が大人の自衛隊とか警察の人たちに指図できるんだ? 貴方も私と同じくらいの歳でしょ?」
「災害措置特別法という法律があり、その第404条で非常時には国連軍は特例で自衛隊や警察・消防の人間にも命令や指示を出せるという強大な権限を行使できるようになっています。ちなみに僕は10歳です」
「……同い年だもんね」
続いてイオが疑問をぶつけてきた。
「政府の組織ということは、国があなたのような悪魔とか魔法を使える人を集めて国連軍を作ったというんですか?」
「そうです。正しくは悪魔を使役し、魔法を使える素質を持った者を集めて訓練をして、世界の霊的防衛を担うことを目的とした組織が国連軍ということです。あなたは陰陽師とか宿曜師というものを知っていますか?」
「聞いたことはありますけど、それって平安時代とか昔の話ですよね?」
「ええ。日本の場合その前身である組織はその頃からあり、以来特殊な能力を持った者が人知れず国家の安寧を支えてきたんです。現在ではあなたの想像する平安時代のアナログな術式を用いるのではなく、最先端のデジタル技術を用いた方法によって悪魔を管理し、使役しています」
信じられないといった顔だが、悪魔が出現したり、湊が魔法で悪魔を退治したことを目撃しているのだから信じるしかないだろう。
「さっきミヤビちゃんは10歳って言ったけど、どうして戦ってるの? 車も運転してるし。未成年だよね」
「国連軍日本支部では司令官が持論の実力主義が採用されています。年齢や性別、勤務年数などは関係なく、本人に力さえあればそれに応じた席が用意されているんです。また未成年であっても権利や義務に関しては成人とみなされています。これは国連という組織の性質上の特例です。こうしてわたしが車の運転ができるのも、入軍してすぐに免許をとったからです」
「そう、なんだ」
イオは不安な顔をしたままだ。
「それで……わたしはこれからどうなるんですか?」
イオが訊く。
「これから向かう先は国連軍東京基地です。君にはそこで国連軍に協力をしてもらうことになります。内容は悪魔召喚の解析及び情報収集です。悪魔が都内各所で出現している原因を探ってください」
「協力するのはいいですけど、まだ家族と連絡がつかないし、家にも帰りたいし……」
「イオの家はどこだっけ?」
「有明です」
有明と聞いて、湊は表情を曇らせた。
(有明…たぶんあの地震で相当な被害を受けたはず。元が埋立地であるから地盤は弱い。それに交通機関がストップしているので徒歩移動になるけど、地上には危険な場所が多い。やはり国連軍で保護した方が良い)
湊は包み隠さず正直に言った。
「こんなことを言うのは心苦しいけど……地上の被害は国連軍でもまだ全部を把握できてはいません。それほど大規模なものだということです。携帯電話・固定電話を含め通信回線はすべて不通となっています。かろうじて国連軍や政府の緊急連絡用の回線だけは使用可能ですが、おふたりのご家族と連絡を取ることはできません。地震による被害はイオが想像しているよりはるかに甚大であると覚悟しておいてください」
「……」
「ですが国連軍に協力をしてくれるなら、わたしは最大限の援助をします」
「援助?」
「はい。警察や自衛隊に対して特別におふたりのご家族の捜索依頼をすることは可能です。さらにご家族がいる場所が判明すれば、そこまでお送りします」
「ほんとに!?」
イオが身を乗り出して訊いてきた。
「はい。それに都内でもっとも安全な場所が国連軍東京基地の中です。ここなら悪魔の襲撃はありませんから、近場の避難所に行くよりずっと安全です」
「わかった。湊くんがそう言うなら私は君に従う」
イオは承諾したものの、やはり不安で落ち着きがない様子でいる。このような事態となれば、彼女ならずとも両親という自分を守ってくれる存在の懐に逃げ込みたくなるのは当然だ。
「基地へ戻れば被害状況の報告が逐次入ってきます。その情報をもとに、自分が何をなすべきか考えて、そして行動してください。昨日までの日常はもうどこにもないのですから」
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