127 / 130
緑の指を持つ娘 温泉湯けむり編
64
しおりを挟む
温泉には、一応はこの温室の持ち主であるフェリクスももちろん入りにくる。
フェリクスの心を苦しめている醜いまだらの肌をあらわにしても、抜けた髪でハゲになった部分を隠さなくても、誰も何もフェリクスの見かけなど気にしない。
(ついでに言うと、この温室がフェリクスの持ち物である事も気にしていない。心地よい温泉の前では、誰もが平等なのだ)
フェリクスが湯船に入っていても、
「あ、フェリクス様ちょっとそっちつめてください」
そう言ってこの村の連中は、遠慮なくぎゅうぎゅうと肌と肌が触れ合うような近い距離で詰めてくる。
まだ己の肌の見てくれに抵抗のあるフェリクスは、そんな距離感にたじろぐが、人々にとってはフェリクスの見かけよりも気持ちの良い温泉にさっさと浸かる方が優先順位が高い事に気がついて、フェリクスは苦笑いだ。
(私は一体長年、何に拗ねていたのだろう)
最近、フェリクスは、入浴着なしで、一人でこの素晴らしい温泉を全裸で入浴すると言う贅沢を覚えた。
フェリクスが全裸のうちは、さすがに村人は遠慮して、外で待っているので温泉はようやく独り占めだ。
「なんて暴君だ」「そのうち革命が起きるぞ」
そうやってフェリクスを揶揄う村人達の中には、裸の入浴がいかに気持ちよかったかと自慢しながら、ほこほこ湯気を立てて帰ってくるフェリクスの事が羨ましくなったのだろう。
全裸で入浴するフェリクスに勝手についていって、自分も全裸になって入浴を楽しむ連中が出始めた。
そうすると我も我もと他の男連中も、みんな次々にフェリクスに続いて裸になって裸での入浴を楽しむ。
そうなると、女性達も黙ってはいない。
そのうちいつの間にか、月の初めは女限定の全裸風呂、月の終わりは男の全裸風呂、月の真ん中はどっちでもない者の全裸風呂の日が設けられるようになった。入浴着もいいが、やはり全裸の方が気持ちいいのだ。
マダラの肌の全裸のフェリクスの周りを、何も気にせず素っ裸で走り回る子供達を横目で見ながら、フェリクスは再び思う。
(本当に私は一体、長年何を気にしていたのだろう)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ほう・・電気風呂とはまた、乙な」
自称、風呂の通だというこの村の男どもは、揃いも揃ってメイソンの新しい試みにウキウキだ。
離宮に山ほどある雷魔力の練習用に使っていた魔力入りの雷石を、湯船に落とす試みだ。
電力がピリピリとちょうどよい石もあるし、ちょっと痛いくらいの強い電力の石もある。
普通の風呂に退屈になった村の男連中は、ルーレットを回すが如く、「今日の石」を決めて電気風呂に入って運試しをしているのだ。
呆れたフェリクスは、それでも村人が喜ぶからと、もう魔力の定期的な放出の必要もないのにどんどんカラになった雷石に雷をためてやり、本人は気がついていないが、今や知らない間にかなりの雷魔力の使い手に成長している。
メイソンが気前よく、温泉にくる事ができない赤ん坊のいる家やら老人の家にこの石を配るものだから、やがて雷石は近隣の村にも評判が広がり、少しずつ有名になっていった。
・・なお、この風呂用の雷石は、数年後にはアビーブ王国の外貨の多くを稼ぎ出すほどの名産品となる事に、この時は誰も気がついていなかった。
下手くそな音楽家であるメイソンとラッカは、温泉に人が集まるのを良いことに、手が空くとよく離宮でピアノとバイオリンで勝手に発表会を行なっている。やはり観客がいると燃えるのだ。
誰が決めたわけでもないのだが、満月の夜の月風呂の日は、なんとなく二人の演奏を聴きながら、月を見ながらみんなで風呂に入るのがこの村の新しい伝統になってきた。
そして風呂上がりになんとなくみんなで会議的なものをしながら持ち寄った食べ物を食べて、村の困りごとや相談事などの話し合いを行うようなる。
村はどんどん治安も雰囲気も良くなってくる。
「みなさん、今日はバラとアロエのお風呂にしましょうね」
もちろんお風呂が大好きなベスが自分の気分で整えるベスの日替わりの風呂も健在だ。
皆、ノエルとベスの宿のお風呂に大挙して押し寄せてお風呂を借りるのは、一応少しは遠慮があったので、こうして公共の場?で皆のためにベスがお風呂を整えてくれるのはとても嬉しい。
温室にあるどの温泉もそれぞれ素晴らしいのだが、やはりベスの整える風呂の絶妙さ加減は中毒性がある。
何もかもが、絶妙に丁度いいのだ。
ベスの風呂にはそして、時々人外らしき生き物が入っている事がある。
温泉に人が大勢いる時や、まだ昼間の間は滅多に姿を見せないが、人がいない明け方など、ベスの風呂に二足歩行をする猫の人外や、緑色の粘菌のような姿の何かがずるずると体を湯に浸けているのが見えるようになってきた。
「・・ベス、これは大丈夫なのか??」
どの人外も、人に害を与える様子もないし、風呂に入ると静かにどこかに消えてゆく。
フェリクスはそっとしておくつもりだが、流石に大人の大きさほどもある大蛇がベスの風呂に入っているのを見たフェリクスは心臓が止まりそうだった。
「ベスや村の人達に危害を加えたら、2度とここの風呂に入れなくなる事くらい、こいつらも分かってるから大丈夫ですよ」
そうノエルは平然と言い放ち、なんなら親切にも人外に石鹸やらタオルやらを出してやったりしている。
あまりにベスやノエルが、人外の訪問に対してそうして平然としてるものだから、村人も多少の人外の存在にはもう驚かなくなってきている。
それどころか人外達は、エズラの体に施された刺青を見ると、ブルブルと怖がって大急ぎでどこかに一目散に逃げるものだから、人々は怖がって木々の間に隠れている人外に、エズラが風呂から上がったら、もう居ないことを教えてあげるようにすらなったのだ。
(あの日の、あの光景だ)
フェリクスは王家の森の奥での、人外の温泉の風景を思い出す。
誰もが静かに、ただ良い温泉を楽しむ。
そこには老も若きも、男も女も、人外も人も、死者も生者も、王も賎民も変態も何もない。
この美しい場所の全てのきっかけを生み出した娘は、ただそこで静かに微笑んでいるだけだ。
奇しくもこの温泉の温室を称して、人々はこの場を自然発生的に、こう呼ぶようになった。
「聖域」
フェリクスの心を苦しめている醜いまだらの肌をあらわにしても、抜けた髪でハゲになった部分を隠さなくても、誰も何もフェリクスの見かけなど気にしない。
(ついでに言うと、この温室がフェリクスの持ち物である事も気にしていない。心地よい温泉の前では、誰もが平等なのだ)
フェリクスが湯船に入っていても、
「あ、フェリクス様ちょっとそっちつめてください」
そう言ってこの村の連中は、遠慮なくぎゅうぎゅうと肌と肌が触れ合うような近い距離で詰めてくる。
まだ己の肌の見てくれに抵抗のあるフェリクスは、そんな距離感にたじろぐが、人々にとってはフェリクスの見かけよりも気持ちの良い温泉にさっさと浸かる方が優先順位が高い事に気がついて、フェリクスは苦笑いだ。
(私は一体長年、何に拗ねていたのだろう)
最近、フェリクスは、入浴着なしで、一人でこの素晴らしい温泉を全裸で入浴すると言う贅沢を覚えた。
フェリクスが全裸のうちは、さすがに村人は遠慮して、外で待っているので温泉はようやく独り占めだ。
「なんて暴君だ」「そのうち革命が起きるぞ」
そうやってフェリクスを揶揄う村人達の中には、裸の入浴がいかに気持ちよかったかと自慢しながら、ほこほこ湯気を立てて帰ってくるフェリクスの事が羨ましくなったのだろう。
全裸で入浴するフェリクスに勝手についていって、自分も全裸になって入浴を楽しむ連中が出始めた。
そうすると我も我もと他の男連中も、みんな次々にフェリクスに続いて裸になって裸での入浴を楽しむ。
そうなると、女性達も黙ってはいない。
そのうちいつの間にか、月の初めは女限定の全裸風呂、月の終わりは男の全裸風呂、月の真ん中はどっちでもない者の全裸風呂の日が設けられるようになった。入浴着もいいが、やはり全裸の方が気持ちいいのだ。
マダラの肌の全裸のフェリクスの周りを、何も気にせず素っ裸で走り回る子供達を横目で見ながら、フェリクスは再び思う。
(本当に私は一体、長年何を気にしていたのだろう)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ほう・・電気風呂とはまた、乙な」
自称、風呂の通だというこの村の男どもは、揃いも揃ってメイソンの新しい試みにウキウキだ。
離宮に山ほどある雷魔力の練習用に使っていた魔力入りの雷石を、湯船に落とす試みだ。
電力がピリピリとちょうどよい石もあるし、ちょっと痛いくらいの強い電力の石もある。
普通の風呂に退屈になった村の男連中は、ルーレットを回すが如く、「今日の石」を決めて電気風呂に入って運試しをしているのだ。
呆れたフェリクスは、それでも村人が喜ぶからと、もう魔力の定期的な放出の必要もないのにどんどんカラになった雷石に雷をためてやり、本人は気がついていないが、今や知らない間にかなりの雷魔力の使い手に成長している。
メイソンが気前よく、温泉にくる事ができない赤ん坊のいる家やら老人の家にこの石を配るものだから、やがて雷石は近隣の村にも評判が広がり、少しずつ有名になっていった。
・・なお、この風呂用の雷石は、数年後にはアビーブ王国の外貨の多くを稼ぎ出すほどの名産品となる事に、この時は誰も気がついていなかった。
下手くそな音楽家であるメイソンとラッカは、温泉に人が集まるのを良いことに、手が空くとよく離宮でピアノとバイオリンで勝手に発表会を行なっている。やはり観客がいると燃えるのだ。
誰が決めたわけでもないのだが、満月の夜の月風呂の日は、なんとなく二人の演奏を聴きながら、月を見ながらみんなで風呂に入るのがこの村の新しい伝統になってきた。
そして風呂上がりになんとなくみんなで会議的なものをしながら持ち寄った食べ物を食べて、村の困りごとや相談事などの話し合いを行うようなる。
村はどんどん治安も雰囲気も良くなってくる。
「みなさん、今日はバラとアロエのお風呂にしましょうね」
もちろんお風呂が大好きなベスが自分の気分で整えるベスの日替わりの風呂も健在だ。
皆、ノエルとベスの宿のお風呂に大挙して押し寄せてお風呂を借りるのは、一応少しは遠慮があったので、こうして公共の場?で皆のためにベスがお風呂を整えてくれるのはとても嬉しい。
温室にあるどの温泉もそれぞれ素晴らしいのだが、やはりベスの整える風呂の絶妙さ加減は中毒性がある。
何もかもが、絶妙に丁度いいのだ。
ベスの風呂にはそして、時々人外らしき生き物が入っている事がある。
温泉に人が大勢いる時や、まだ昼間の間は滅多に姿を見せないが、人がいない明け方など、ベスの風呂に二足歩行をする猫の人外や、緑色の粘菌のような姿の何かがずるずると体を湯に浸けているのが見えるようになってきた。
「・・ベス、これは大丈夫なのか??」
どの人外も、人に害を与える様子もないし、風呂に入ると静かにどこかに消えてゆく。
フェリクスはそっとしておくつもりだが、流石に大人の大きさほどもある大蛇がベスの風呂に入っているのを見たフェリクスは心臓が止まりそうだった。
「ベスや村の人達に危害を加えたら、2度とここの風呂に入れなくなる事くらい、こいつらも分かってるから大丈夫ですよ」
そうノエルは平然と言い放ち、なんなら親切にも人外に石鹸やらタオルやらを出してやったりしている。
あまりにベスやノエルが、人外の訪問に対してそうして平然としてるものだから、村人も多少の人外の存在にはもう驚かなくなってきている。
それどころか人外達は、エズラの体に施された刺青を見ると、ブルブルと怖がって大急ぎでどこかに一目散に逃げるものだから、人々は怖がって木々の間に隠れている人外に、エズラが風呂から上がったら、もう居ないことを教えてあげるようにすらなったのだ。
(あの日の、あの光景だ)
フェリクスは王家の森の奥での、人外の温泉の風景を思い出す。
誰もが静かに、ただ良い温泉を楽しむ。
そこには老も若きも、男も女も、人外も人も、死者も生者も、王も賎民も変態も何もない。
この美しい場所の全てのきっかけを生み出した娘は、ただそこで静かに微笑んでいるだけだ。
奇しくもこの温泉の温室を称して、人々はこの場を自然発生的に、こう呼ぶようになった。
「聖域」
625
あなたにおすすめの小説
捨てられた地味な王宮修復師(実は有能)、強面辺境伯の栄養管理で溺愛され、辺境を改革する ~王都の貴重な物が失われても知りませんよ?~
水上
恋愛
「カビ臭い地味女」と王太子に婚約破棄された王宮修復師のリディア。
彼女の芸術に関する知識と修復師としての技術は、誰からも必要性を理解されていなかった。
失意の中、嫁がされたのは皆から恐れられる強面辺境伯ジェラルドだった!
しかし恐ろしい噂とは裏腹に、彼はリディアの不健康を見逃せない超・過保護で!?
絶品手料理と徹底的な体調管理で、リディアは心身ともに美しく再生していく。
一方、彼女を追放した王都では、貴重な物が失われたり、贋作騒動が起きたりとパニックになり始めて……。
厄介払いされてしまいました
たくわん
恋愛
侯爵家の次女エリアーナは、美人の姉ロザリンドと比べられ続け、十八年間冷遇されてきた。
十八歳の誕生日、父から告げられたのは「辺境の老伯爵に嫁げ」という厄介払いの命令。
しかし、絶望しながらも辺境へ向かったエリアーナを待っていたのは――。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
婚約破棄? めんどくさいのでちょうどよかった ――聖女もやめて、温泉でごくらくしてます
ふわふわ
恋愛
婚約破棄を告げられた聖女リヴォルタ・レーレ。
理由は、「彼女より優秀な“真の聖女”が見つかったから」。
……正直、めんどくさい。
政略、責任、義務、期待。
それらすべてから解放された彼女は、
聖女を辞めて、ただ温泉地でのんびり暮らすことを選ぶ。
毎日、湯に浸かって、ご飯を食べて、散歩して。
何もしない、何も背負わない、静かな日常。
ところが――
彼女が去った王都では、なぜか事故や災害が相次ぎ、
一方で、彼女の滞在する温泉地とその周辺だけが
異様なほど平和になっていく。
祈らない。
詠唱しない。
癒やさない。
それでも世界が守られてしまうのは、なぜなのか。
「何もしない」ことを選んだ元聖女と、
彼女に“何もさせない”ことを選び始めた世界。
これは、
誰かを働かせなくても平和が成り立ってしまった、
いちばん静かで、いちばん皮肉な“ざまぁ”の物語。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺あおい@1/23先視の王女の謀発売
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
【連載版】ヒロインは元皇后様!?〜あら?生まれ変わりましたわ?〜
naturalsoft
恋愛
その日、国民から愛された皇后様が病気で60歳の年で亡くなった。すでに現役を若き皇王と皇后に譲りながらも、国内の貴族のバランスを取りながら暮らしていた皇后が亡くなった事で、王国は荒れると予想された。
しかし、誰も予想していなかった事があった。
「あら?わたくし生まれ変わりましたわ?」
すぐに辺境の男爵令嬢として生まれ変わっていました。
「まぁ、今世はのんびり過ごしましょうか〜」
──と、思っていた時期がありましたわ。
orz
これは何かとヤラカシて有名になっていく転生お皇后様のお話しです。
おばあちゃんの知恵袋で乗り切りますわ!
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる