厄災の封印と、交わされた魂

新子珠子

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05. 触れる許し

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 ユスティスは俺の手にそっと唇を寄せた。
 彼が俺の手のひらに口づけるのを見て、俺は思わず目を細める。
 そんな俺にユスティスは微笑み返し、そして手を離した。
 
「ベッドに行きましょうか」
「はい」
 
 俺が頷くと、ユスティスは俺の手を引いてベッドへと導く。俺はされるがままに導かれながらベッドに腰掛けた。そして、ユスティスを見上げる。彼は少しだけぎこちなく微笑んでいた。
 
「……怖いですか?」

 ユスティスからそう問いかけられ、俺は思わず苦笑する。
 
「……どうでしょう」

 永遠に眠らされるのは怖いとは思うけれど、俺は別にセックスが怖いわけではない。
 きっと今怖いと思っているのはユスティスの方だ。だから、俺にできることならしてあげたいとは思う。
 
 俺の答えに、ユスティスは困ったような笑みを浮かべた後、そっと俺の隣に座った。

「少し触れてもよろしいですか?」
「はい」

 俺が頷くと、ユスティスはそっと俺の頬に触れた。そして、ゆっくりと顔を近づけてくる。俺はそっと目を閉じたが……唇の感触はなかなかやってこなかった。

 不思議に思って目を開けると、彼は少し震えながら俺を見ていた。
 
「……すみ、ません」

 そんな顔をされたら、なんだかこっちまで切なくなってしまう。
 
 俺は思わず彼の頬に手を伸ばす。そして彼の瞳をじっと見つめ、そのままそっと彼にキスをした。ユスティスの体が、小さく震える。
 俺は彼の頬を両手で包み込み、その唇に何度も優しくキスをした。
 
「リオール様……」

 やがて、ユスティスは俺の身体をそっと抱き寄せながら、俺の名前を呼んだ。その声は少し震えていた。
 
「いいのですか……本当に」

 その言葉に、俺も思わず泣きそうになる。
 
「……はい」

 俺がそう返すと、ユスティスは俺を強く抱きしめた。そしてそのままゆっくりとベッドに押し倒される。
 俺はユスティスの背中に腕を回しながら、そっと目を閉じた。ゆっくりと唇が重なると同時に、彼の舌が少し遠慮がちに俺の口内に入ってくる。俺はそれを受け入れるように舌を絡ませた。
 段々とお互いの唾液を交換し合うような、深いキスになっていく。神聖力の影響なのだろうか。キスだけでかなり気持ちが良い。

 やがてゆっくりと唇が離れ、ユスティスが身体を起こす。そして俺の服に手をかけると、丁寧に服を脱がせ始めた。
 俺もまた彼に合わせて体を動かす。その間もずっと俺たちは見つめ合っていた。

 ユスティスの瞳はどこか不安げに揺れていた。俺はそんな彼を安心させるようにそっと彼の頬に触れる。
 彼は少し躊躇うようにその手を取った後、まるで壊れ物を扱うかのように手のひらに優しく口づける。それからもう一度俺に覆いかぶさり、俺の胸元に唇を落とした。
 
「んっ……」

 ユスティスは俺の胸元の突起を口に含み、そして舌先で転がすように愛撫し始める。時折歯を立てるような仕草もあり、俺はその度に小さく身体を震わせた。
 
「あぁ……っ」

 思わず声が出てしまい、慌てて口を塞ぐ。
 ユスティスは顔を上げ、じっと俺を見つめた。彼の瞳は潤んでおり、頰は上気していた。その色っぽさにドキリとすると同時に、少し申し訳ない気持ちになる。
 
「すみません……声を抑えるの難しくて」
 
 俺が謝ると、彼は首を横に振った。そして優しく微笑む。
 
「……声を聞かせてください」

 そんな男前なセリフを言われれば、こっちはますます居た堪れなくなってしまうが……まあ、彼がいいならいいか。俺は小さく頷き、そっと彼の首に腕を回した。ユスティスは俺を抱き起こし、向かい合う形で座る形になる。そして再び唇を重ねた。
 
「……ん……っ……」

 何度か角度を変えながら口付けをすると、彼の手が俺の身体を優しく撫で回した。やがてその手が下腹部に伸びていき、スラックスの上から俺自身に触れられる。その刺激だけで思わず身体が震えてしまった。
 
「あ……」

 俺が声を上げると、ユスティスは少し手を止めた後、ゆっくりとスラックスを脱がせ始める。そして下着越しに俺のモノに触れた。
 
「……んっ」
「直接触れてもよろしいですか?」

 ユスティスの言葉に俺が頷くと、彼はそっと下着の中に手を入れてきた。そして直接俺自身に触れてくる。その手は熱く、少し汗ばんでいた。俺は思わず目を瞑り、彼の肩に頭を寄せる。すると彼の手の動きはさらに大胆になっていった。先端から根元までを何度も往復し、時折強く握られる。その度に俺は小さく吐息を漏らした。

「……あ……っ、ユスティスさ……」
「はい」
「ユス、ティスさんの、も……」

 俺がそう言うと、彼は俺の耳元に唇を寄せてきた。そして優しく囁くように告げる。
 
「私は良いので……リオール様、1度達しておきましょう」

 そう言ってユスティスは手の動きをさらに速めていった。俺は思わず彼の背中にしがみつくようにして身体を丸める。そしてそのまま呆気なく果ててしまった。
 
「はあっ……はあっ……」

 荒い呼吸を繰り返す俺に、ユスティスは再び口づける。
 
「すみません……少し性急でしたね」

 俺は小さく首を振ることしかできなかった。すると彼は俺の背中に手を回し、そのままゆっくりと押し倒す。そして俺の両足を割り開くようにしてその間に入り込み、さらに深い口づけを交わしてきた。
 
「ん……っ」

 舌を絡め取られ、強く吸われるたびに頭がボーッとしてくる。同時に彼の手がゆっくりと俺の割れ目をなぞった。その刺激に身体が小さく跳ねる。
 
「あ……っ」

 俺の反応を見たユスティスは困った様に小さく笑う。そして用意されていた香油の瓶に手を伸ばした。
 
「ゆっくり慣らしますね」

 彼はそう言って、香油を指に絡め取ると、ゆっくりと優しくリラックスさせるかの様に俺の後孔の周りをなぞる。

「ん……っ」

 ユスティスは何度も何度も確かめる様に縁をなぞった後、ゆっくりとほぐすように指先を少しだけで入れた。
 
「……痛いですか?」

 心配そうに尋ねられ、俺は首を横に振った。
 
「……大丈夫」

 俺がそう答えると、彼は少し安堵したような表情を見せた後、円を描くように優しく指を動かした。彼の愛撫はめちゃくちゃ優しい。
 俺が痛くないように気を遣ってくれているのがよく伝わってくる。その優しさが何だか少し照れくさいような、焦れるような、よく分からない気持ちになってくる。
 ――何だかめちゃくちゃキスがしたい。
 俺はユスティスの首に腕を回すと、自分の方へ引き寄せた。
 
「リオール様……?」
「……キス、したいです」
 
 俺がそう強請ると、ユスティスは優しく笑って口づけてくれた。俺もそれに応えるように彼の後頭部に手を回し、更に深い口づけを交わす。唇を離す頃にはすっかり体もほぐれていて、俺の秘部はひくついていた。それを見たのか、ユスティスは俺の耳元で囁くように告げる。
 
「指を増やしてもよろしいですか?」

 そう問われて俺が小さく頷くと、彼はゆっくりと2本目の指を挿入してきた。そして中を探る様に動かす。
 
「あぁ……っ」

 思わず声が漏れると、ユスティスは安心させるように微笑んだ。
 
「気持ちいいところ、ありますか?」

 俺は小さく頷いて答える。
 そして彼の指が、俺の中のある一点を掠めた瞬間、身体が大きく跳ね上がった。
 
「……っ!!」
「ここが良いところですか?」

 ユスティスはそう言って、その一点何度も刺激し始めた。その度に俺は身体を震わせる。
 
「あ……っ、そこ……っ」

 強すぎる快感から逃れようとするも、逃すまいとするように強く抱き締められる。いつの間にか3本に増やされていた指によってぐちゃぐちゃと卑猥な水音が響いていた。
 
「やっ……もう、あっ……」

 俺が泣きながら訴えると、ユスティスはまた困った様な表情を浮かべた後、再び俺の唇を塞いだ。そのまま口内を犯されると同時に、後孔を弄られるとたまらなく気持ちよかった。
 俺の身体がとろとろになったころ、そっと指が引き抜かれた。
 
「ぁ……ぁ……」

 名残惜しくて、まだ中にいて欲しくて強請る様にユスティスを見上げると、彼は俺の頭を撫でながら答えた。
 
「すみません……私ももう限界で」

 彼はそう言うと自分のスラックスを下ろし始める。
 そして下着の中から大きく張り詰めたモノを取り出した。
 
「え……」

 俺は思わず絶句する。
 
 ユスティスのそれは――立派と言う言葉では足りないほど、ご立派だった。
 反り勃って凶悪な角度になったそれは、バキバキに血管が浮き出ている。とても太くて、長くて、カリは大きい。既に先走りで濡れて光っていることでさらに卑猥な事になっていた。
 思わず俺の喉がゴクリと鳴る。

 いや、最高にエロいけど――これ、入らなくね?
 穏やかな顔して、息子さん凶悪すぎない?


 俺は思わず、心の中で突っ込んでしまった。
 
「あの……ユスティスさん」
「はい」

 俺は恐る恐る尋ねた。
 
「それ、本当に入るんですか……?」

 実績ありますか?と思わず言いそうになるのを留める。

 ユスティスは俺の言葉に申し訳なさそうな顔をした。
 
「……すみません。怖い……です、よね」

 いや、別にそういうわけじゃないんだけど……むしろ全然興奮するけど!!
 でも確かに経験浅いリオールのお尻に挿れるのはちょっと怖いかもしれない!!

 と心の中で叫びつつ、俺はゆるゆる首を振った。
 
「……優しく……してください」

 そう言うと、ユスティスは汗ばんだ顔で頷いた。その表情は優しげだが、どこか瞳には獰猛さを宿している気がする。
 
「痛かったら……言ってくださいね」

 そしてゆっくりと俺の足を持ち上げると、大きく反り勃ったものを俺の秘部に押し当てる。俺の息が整うのを待ってくれているのか、しばらくそのままでいた後、やがてゆっくりと挿入してきた。
 
「ん……っ!」

 指とは比べ物にならないほどの圧迫感に、俺は思わず声が出てしまう。しかし痛みはなく、むしろその質量感にゾクゾクとした快感を覚えてしまっていた。
 
「リオール様、力を抜けますか……」

 そう言われて必死に息を吐き、身体から力を抜こうとする。
 
「はーっ……はぁ……」

 何とかして力を抜くと、ユスティスはゆっくりと腰を進め始めた。けど本当に彼のモノは大きくて、一度には入らない。彼はそれを心得ているのか、中程まで押し進めると、それ以上無理に奥に入れる様な事はせず、浅いところでゆっくりと出し入れをし始めた。
 
「ん……っ、ぁ……あ……」

 ちゃんとさっき愛撫で見つけた前立腺を狙って、一定の速度で浅いところをピストンしてくれる。正直、最高に気持ちいい。これを続けるだけでイッてしまいそうだ。
 
「あ……っ、あっ……きもち、あっ……」

 俺はとろんとした表情のまま、ユスティスの様子を見る。彼は額に汗を滲ませながら、俺が痛がってないか、ちゃんと気持ちいいか、確認する様に俺を見つめていた。
 その表情はとても色っぽいし可愛い。俺は思わず手を伸ばして彼の頬を撫でた。
 
「ユスティス、きもちい……」

 そう言うと、彼は少し驚いたような表情を浮かべた後、嬉しそうな笑みを浮かべた。
 
「はい……俺もです」

 いや、ユスティスは多分、そんな浅いところで出し入れしてても、そこまで気持ち良くないだろう。でも俺を慣らすことを優先して手荒な事はしない。そこがまた愛しかった。
 でもここまでしてくれる相手だ。彼にももっとよくなってもらいたい。
 
「ユスティス……もっと奥……きて」

 俺がそう強請ると、ユスティスは少し驚いたような表情を浮かべた。そして困ったように眉を下げる。
 
「しかし……」

 俺は彼の首に腕を回し、耳元で囁く。
 
「ユスティスの……全部欲しい」

 そう言うと、彼は少し躊躇った後にコクリと頷いた。
 
「……分かりました」

 そして俺の腰の下に枕を差し込むと、ゆっくりと腰を押し進めた。中程まで入っていたものが、さらに奥へと侵入してくる。質量がすごい。強い圧迫感に思わず息が詰まった。でも思ったより痛くはない気がする。
 俺は呼吸を止めない様に、力を入れない様に意識しながら、彼を受け入れる事に専念した。

 ユスティスは時間をかけて奥に到達すると、そこで動きを止めた。
 
「は……っ……はー、はぁ……」
「っ苦しいですね……頑張ってくれて、ありがとう、ございます」

 彼は堪える様に眉を寄せて笑う。今すぐ動きたいだろうに俺が受け入れられるまで待っていてくれる。
 俺の中は今まで経験したことがないほど奥まで彼のモノでいっぱいになっていた。彼のモノが奥にいるだけでジンジンと頭が痺れる。
 俺は何とか息を整えると、もう動いていいよの合図で彼の首に回していた手に力を込めた。すると彼は俺の唇にキスをしてから、ゆっくりと抽送を始める。
 
「あっ……あ、ん、んっ」

 最初は様子を見るように遠慮がちな動きだったが、次第にギリギリまで引き抜かれては奥までゆっくりと突かれるようになった。何度かそれを繰り返された後、時々前立腺の辺りで小刻みに揺すられる。

「あぁ……っ、ふぁ……ぁ……っん……」

 その緩急のある動きに翻弄されながらも、俺は必死に彼の背中にしがみついた。ユスティスも俺の身体を強く抱きしめてくる。
 最高に気持ちが良かった。神聖力の譲渡には快感が伴っているらしい。本当に気持ちが良くて頭が真っ白になる。
 
「ユスティス……っあぁ……きもちい、っ……っ……」
「っリオールさま」

 何度だって伝えたくて、うわ言の様に呟くと、彼もまた眉を寄せて笑ってくれた。
 その笑顔が可愛くて、胸がきゅうとなる。
 それと同時に彼のモノを強く締め付けてしまったようで、彼が小さく声を上げたのがわかった。ややあってお腹の奥の方に熱いものが流れ込む。
 俺はその瞬間、身体を震わせ、達していた。
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