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第1章〜兄と妹と〜
第10話〜帝国が攻めてくるらしいです〜
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「「ホワイト様~♡」」
「どけろ、邪魔だと何度言ったら分かる。仕事に支障が出る。さっさとどけろ。」
「そ、そんなこと言わずにほら、ホワイト様いつもお仕事疲れていますでしょ?」
「ですから私たちが日頃の疲れを取って差し上げたいのです。」
「それなら私も!」
「いいえ私が。」
「私こそホワイト様に」
バタンッ!!
勢いよく冒険者ギルドの扉が閉まり、中にいる全員がその方を見る。
「あっ、おはようございます!ホワイトさん。」
「あぁ・・・おはよう。少し聞いてもいいか?あれは、なんだ?」
今日も僕は王都の冒険者ギルドに来ていた。ただ、ギルドに行く道で、僕の頭にはあるイライラすることが生まれていた。
「あれって・・・あぁ、そうですね。ホワイトさんは5年前に王都に来たばかりで知りませんでしたもんね。」
「いいから何が起こっているか教えろ。」
「帝国が攻めてきてるんですよ。」
「何!?それはどういうことだ。俺が聞きたかったのはどうしてあんなに王都が賑わっているかだぞ?それなのに帝国が攻めてくる?冗談は抜きにしてくれ。」
「そんな事言われても事実ですし。」
「何怒ってるんですか~ホワイトさん。」
苛立ちを隠せない僕の前に、ミディがやってくる。
彼女との待ち合わせは、5年前から冒険者ギルドだ。
「ミディ!お前は大丈夫なのか?俺がここに来る時は大変だったぞ。」
そうなのだ。僕がこの冒険者ギルドに入るまでの間、様々な者たちに絡まれまくったのだ。中には急に攻撃をしてくる者もいたりして。
「あーホワイトさん強いですもんね。そりゃ声かけられますね。」
「まさか、ミディは知っているのか。このおかしな現状が。」
「えーとですね。確か、ラットプント王国って10年に一度、帝国に攻められるんですよ。
帝国が一方的に、王国の資源を求めて。
それで、毎回戦争期間中はこのような祭りがラットプント王国の王都で開かれるんです。帝国との戦いに行く者たちを祝うために。
ホワイトさんが絡まれたのは、きっとその戦いにホワイトさんも参加すると思われたからじゃないですか?」
「受付嬢の言っていることは本当だったか。だが、ミディ、何を言っているんだ。俺はそんな戦いに行くつもりは毛頭ないぞ。妹が俺の帰りが遅くなって泣いてしまったらどうする。」
(((((シスコンがっ!!!)))))
『シスコンですねー。』
「はぁ、相変わらずですね。ホワイトさん。でも今回はそうは言ってられませんよ?」
「何?それはどういうことだ、受付嬢。」
受付嬢の返しに含みを感じて僕は直ぐに問いただす。
「S級冒険者。それより上の冒険者の方にはもうすぐ通達が送られると思いますよ?」
「通達だと?一体なんの話だ。」
「その通達役が俺だよ《白王の仮面》。」
その時階段からそんな言葉が聞こえ、ある人物が降りてくる。
「ギルドマスター・・・。」
「悪いが今回は強制依頼だ。話は二階の会議室でする。ついてこい。お前が最後だ。」
『マスター、さすがにここから逃げることはできそうにありませんよ。』
「分かってるよ。・・・行くぞ、ミディ!」
「はい!ホワイトさん。」
sideギルドマスター・モルガイ
「我がラットプント王国を代表する冒険者たちよ。今日は集まってくれてありがとう。
早速で悪いが、今回お前たちを呼んだ理由について話させていただく。」
俺は後ろに控えている者たちに資料を配らせる。
今日集まったのは、S級冒険者9人、SS級冒険者2人だ。約一名訳アリのS級冒険者が一人さらに一人、混ざっているが・・・。
全員に配り終えたのを確認して、俺はその資料の説明に入る。
「今回やってもらうのは帝国との戦争の参加。今配った物は、その依頼についてだ。お前たちにはこの国の最終防衛ラインになってもらう。この依頼は強制で、期間は戦争の終結まで。基本的には自由行動でいいが、その間はこの国に居てもらうことになる。」
「ちょっといいか?」
「なんだ。アルガス。」
俺の説明に割って入るような形で、虎の獣人の男であるアルガスが質問しようとする。
本来ギルドマスターである俺の説明の途中で、質問をするというのは失礼と言えるが、そこは高ランク冒険者。
こちらも無理に呼んでしまったので、責めることはない。
「10年前も帝国が攻めて来たことがあったが、その時は強制じゃなかったはずだ。別に抜けたいってわけじゃねぇが、なぜ今回だけそうなのかが疑問なんだ。隠し事は無しにいこうぜ、ギルドマスターさんよ。」
「・・・先に話しておくか。今回の戦争で、帝国は勇者を使うらしい。」
「「「「何!!?」」」」
前回参加した者や、勇者の存在を知っているものがいっせいに立ち上がり俺を見る。
「あ、あの。勇者ってなんですか?」
そして、知らない者はその反応を気になってその存在に興味を持つ。今回はラフィットなどがその例だった。
「勇者とは、こことは違う異世界から、魔王を討つために召喚される人間のことだ。」
「へぇ、でもなんだ。ただの人間なら、弱いじゃないですか?」
その質問に答えようとして話そうとするが、この場での最年長であるカワにそれを手で制される。
「いや違うぞよ、兎の娘。勇者とはその名の通り勇ましき者のことを言う。この世界に召喚された勇者は、魔王を討つために様々な神の加護を持っておる。その力は一国の力よりも遥かに強い。」
そう、勇者とはその存在があるだけでイレギュラー。
もし、大国と小国の戦いに勇者が入り、小国の味方をした時、大国は為す術なく、敗北するほどの。
それが、敵国にいる。これはあってはならないことだ。
「勇者は魔王を討伐する存在だろう!?なぜ、戦争なんかに参加するんだ!!」
「それを言うなら、こちらには、勇者と対をなす、魔王を討伐した誰かさんがいるのだね。」
オルトモアがあまりの怒りにそう怒責する。
彼は勇者に憧れて冒険者になった。その勇者が本来の役目を放棄し、味方である人間を滅ぼそうとしている。
その事実が、オルトモアの中で爆発していた。
そして、ムルサンプも皮肉とばかりにホワイトへと視線を向けていた。
「落ち着け、大物狩り。それにポイズンソーサラーも煽るでないわ。
今は勇者の成行きよりも大事なことがあるじゃろう。今回の戦争は確実に荒れる。帝国はもしかすると、王都まで攻めてくるやもしれん。
ギルドマスター、ラットプント王はどうすると言っておる?」
「その話だが、実はこの依頼は、国からの依頼なんだ。」
そういうと、次は全員が驚きの声を上げる。
「つ、つまりラットプント王は、国の兵力では倒せないと認めたということですか!?」
「どうなんだ!ギルドマスター!!」
「お、落ち着け!」
だが、それでも様々な不満の声が俺に浴びせられる。たまらず、俺は今日出席した、もう一人の冒険者に視線を向ける。
その者はフード越しに微笑みを浮かべるとスっと立ち上がった。
「皆さん。ここからは私が話させていただきます。」
全員がフードを被ったその者に視線を向ける。
不思議とその発せられた声は、落ち着きがあり、だが威厳が強く、場を支配するそんな声だった。
ここにいるのは全員二つ名持ちの冒険者。
その様々な個性や意見をもつ冒険者たちを、その一声で支配する。
(流石だ。やはり、彼女もあの家系に属する一人なのだろう。)
ギルドマスターはそれを見て安心してしまう。
しかし、ここにもイレギュラーがいることをギルドマスターは忘れていたが、その者が静観していたお陰で、難を逃れたのだった。
(あとは頼みますよ。ミレイナ様。)
sideミレイナ・??????
私がここに来たのは、父に同じ冒険者として彼らを味方につけて欲しいと依頼を受けたから。
だけど、もしこの依頼を失敗してしまったら、恐らく私は・・・。
ギルドマスターが私に視線を送る。その視線は助けてくれと言っていました。
(やっと私の出番が来ましたか。)
そう思い私は立ち上がる。もう、後には引けない。
父上、私にこのような機会をお与え下さりありがとうございます。
「皆さん、ここからは私が話させていただきます。」
そう言うと冒険者の方々が私の方へ注目します。
その視線に私は逆に心地の良い思いを抱きます。こうやって誰かの前で話を聞いてもらうなど初めてでしたから。
「ラットプント王はこの戦いが皆さんなしでは勝つことができないとおっしゃいました。
それほど今、この国は、王国始まって史上初の敗北が訪れようとしています。
今は何とか隠しておりますが、前線は壊滅に近い状態。援軍が向かいましたが・・・。」
「な、なんじゃと!誇り高きあの王国軍が負けている!!?」
「はい。それが今の現状です。
いずれではありません。今現在、帝国は着々と王国内部に迫ってきております。民にその知らせが届くのも時間の問題。
だから皆さんには、王国のために、この依頼を受けていただきたいのです!」
私は言い切る。言葉は隠していますが簡単にまとめてしまえば、勝てるかどうかは別として、王国に心臓を捧げろということ。だけど、この人たちなら下手に言うより隠さないで言った方が良いと、私はそう思った。そしてーーー
「話は分かったが・・・お前は誰なんだ?」
「私はミレイナ・ラットプント。ラットプント家の第3女です。」
フードを脱いだ私に全員が仰天した。
S級冒険者10人の紹介。(出てきた人のみ。)
アルガス 虎の獣人の男 《ビーストマスター》
ラフィット 兎の獣人の女 《神速の脱兎》
ムルサンプ 毒魔術が得意な人間 男性
《ポイズンソーサラー》
カワ 科学者の男 人間《科学者》
オルトモア 大剣を常備する男 人間《大物狩り》
リーフィマーク ダンジョン探索者の女 人間
《ライブラリーノーレッジ》
(「つ、つまり、ラットプント王は~」のところ)
ミレイナ・ラットプント
ラットプント王とメイドの間にできた子。三女。
《ナイツロード》
「どけろ、邪魔だと何度言ったら分かる。仕事に支障が出る。さっさとどけろ。」
「そ、そんなこと言わずにほら、ホワイト様いつもお仕事疲れていますでしょ?」
「ですから私たちが日頃の疲れを取って差し上げたいのです。」
「それなら私も!」
「いいえ私が。」
「私こそホワイト様に」
バタンッ!!
勢いよく冒険者ギルドの扉が閉まり、中にいる全員がその方を見る。
「あっ、おはようございます!ホワイトさん。」
「あぁ・・・おはよう。少し聞いてもいいか?あれは、なんだ?」
今日も僕は王都の冒険者ギルドに来ていた。ただ、ギルドに行く道で、僕の頭にはあるイライラすることが生まれていた。
「あれって・・・あぁ、そうですね。ホワイトさんは5年前に王都に来たばかりで知りませんでしたもんね。」
「いいから何が起こっているか教えろ。」
「帝国が攻めてきてるんですよ。」
「何!?それはどういうことだ。俺が聞きたかったのはどうしてあんなに王都が賑わっているかだぞ?それなのに帝国が攻めてくる?冗談は抜きにしてくれ。」
「そんな事言われても事実ですし。」
「何怒ってるんですか~ホワイトさん。」
苛立ちを隠せない僕の前に、ミディがやってくる。
彼女との待ち合わせは、5年前から冒険者ギルドだ。
「ミディ!お前は大丈夫なのか?俺がここに来る時は大変だったぞ。」
そうなのだ。僕がこの冒険者ギルドに入るまでの間、様々な者たちに絡まれまくったのだ。中には急に攻撃をしてくる者もいたりして。
「あーホワイトさん強いですもんね。そりゃ声かけられますね。」
「まさか、ミディは知っているのか。このおかしな現状が。」
「えーとですね。確か、ラットプント王国って10年に一度、帝国に攻められるんですよ。
帝国が一方的に、王国の資源を求めて。
それで、毎回戦争期間中はこのような祭りがラットプント王国の王都で開かれるんです。帝国との戦いに行く者たちを祝うために。
ホワイトさんが絡まれたのは、きっとその戦いにホワイトさんも参加すると思われたからじゃないですか?」
「受付嬢の言っていることは本当だったか。だが、ミディ、何を言っているんだ。俺はそんな戦いに行くつもりは毛頭ないぞ。妹が俺の帰りが遅くなって泣いてしまったらどうする。」
(((((シスコンがっ!!!)))))
『シスコンですねー。』
「はぁ、相変わらずですね。ホワイトさん。でも今回はそうは言ってられませんよ?」
「何?それはどういうことだ、受付嬢。」
受付嬢の返しに含みを感じて僕は直ぐに問いただす。
「S級冒険者。それより上の冒険者の方にはもうすぐ通達が送られると思いますよ?」
「通達だと?一体なんの話だ。」
「その通達役が俺だよ《白王の仮面》。」
その時階段からそんな言葉が聞こえ、ある人物が降りてくる。
「ギルドマスター・・・。」
「悪いが今回は強制依頼だ。話は二階の会議室でする。ついてこい。お前が最後だ。」
『マスター、さすがにここから逃げることはできそうにありませんよ。』
「分かってるよ。・・・行くぞ、ミディ!」
「はい!ホワイトさん。」
sideギルドマスター・モルガイ
「我がラットプント王国を代表する冒険者たちよ。今日は集まってくれてありがとう。
早速で悪いが、今回お前たちを呼んだ理由について話させていただく。」
俺は後ろに控えている者たちに資料を配らせる。
今日集まったのは、S級冒険者9人、SS級冒険者2人だ。約一名訳アリのS級冒険者が一人さらに一人、混ざっているが・・・。
全員に配り終えたのを確認して、俺はその資料の説明に入る。
「今回やってもらうのは帝国との戦争の参加。今配った物は、その依頼についてだ。お前たちにはこの国の最終防衛ラインになってもらう。この依頼は強制で、期間は戦争の終結まで。基本的には自由行動でいいが、その間はこの国に居てもらうことになる。」
「ちょっといいか?」
「なんだ。アルガス。」
俺の説明に割って入るような形で、虎の獣人の男であるアルガスが質問しようとする。
本来ギルドマスターである俺の説明の途中で、質問をするというのは失礼と言えるが、そこは高ランク冒険者。
こちらも無理に呼んでしまったので、責めることはない。
「10年前も帝国が攻めて来たことがあったが、その時は強制じゃなかったはずだ。別に抜けたいってわけじゃねぇが、なぜ今回だけそうなのかが疑問なんだ。隠し事は無しにいこうぜ、ギルドマスターさんよ。」
「・・・先に話しておくか。今回の戦争で、帝国は勇者を使うらしい。」
「「「「何!!?」」」」
前回参加した者や、勇者の存在を知っているものがいっせいに立ち上がり俺を見る。
「あ、あの。勇者ってなんですか?」
そして、知らない者はその反応を気になってその存在に興味を持つ。今回はラフィットなどがその例だった。
「勇者とは、こことは違う異世界から、魔王を討つために召喚される人間のことだ。」
「へぇ、でもなんだ。ただの人間なら、弱いじゃないですか?」
その質問に答えようとして話そうとするが、この場での最年長であるカワにそれを手で制される。
「いや違うぞよ、兎の娘。勇者とはその名の通り勇ましき者のことを言う。この世界に召喚された勇者は、魔王を討つために様々な神の加護を持っておる。その力は一国の力よりも遥かに強い。」
そう、勇者とはその存在があるだけでイレギュラー。
もし、大国と小国の戦いに勇者が入り、小国の味方をした時、大国は為す術なく、敗北するほどの。
それが、敵国にいる。これはあってはならないことだ。
「勇者は魔王を討伐する存在だろう!?なぜ、戦争なんかに参加するんだ!!」
「それを言うなら、こちらには、勇者と対をなす、魔王を討伐した誰かさんがいるのだね。」
オルトモアがあまりの怒りにそう怒責する。
彼は勇者に憧れて冒険者になった。その勇者が本来の役目を放棄し、味方である人間を滅ぼそうとしている。
その事実が、オルトモアの中で爆発していた。
そして、ムルサンプも皮肉とばかりにホワイトへと視線を向けていた。
「落ち着け、大物狩り。それにポイズンソーサラーも煽るでないわ。
今は勇者の成行きよりも大事なことがあるじゃろう。今回の戦争は確実に荒れる。帝国はもしかすると、王都まで攻めてくるやもしれん。
ギルドマスター、ラットプント王はどうすると言っておる?」
「その話だが、実はこの依頼は、国からの依頼なんだ。」
そういうと、次は全員が驚きの声を上げる。
「つ、つまりラットプント王は、国の兵力では倒せないと認めたということですか!?」
「どうなんだ!ギルドマスター!!」
「お、落ち着け!」
だが、それでも様々な不満の声が俺に浴びせられる。たまらず、俺は今日出席した、もう一人の冒険者に視線を向ける。
その者はフード越しに微笑みを浮かべるとスっと立ち上がった。
「皆さん。ここからは私が話させていただきます。」
全員がフードを被ったその者に視線を向ける。
不思議とその発せられた声は、落ち着きがあり、だが威厳が強く、場を支配するそんな声だった。
ここにいるのは全員二つ名持ちの冒険者。
その様々な個性や意見をもつ冒険者たちを、その一声で支配する。
(流石だ。やはり、彼女もあの家系に属する一人なのだろう。)
ギルドマスターはそれを見て安心してしまう。
しかし、ここにもイレギュラーがいることをギルドマスターは忘れていたが、その者が静観していたお陰で、難を逃れたのだった。
(あとは頼みますよ。ミレイナ様。)
sideミレイナ・??????
私がここに来たのは、父に同じ冒険者として彼らを味方につけて欲しいと依頼を受けたから。
だけど、もしこの依頼を失敗してしまったら、恐らく私は・・・。
ギルドマスターが私に視線を送る。その視線は助けてくれと言っていました。
(やっと私の出番が来ましたか。)
そう思い私は立ち上がる。もう、後には引けない。
父上、私にこのような機会をお与え下さりありがとうございます。
「皆さん、ここからは私が話させていただきます。」
そう言うと冒険者の方々が私の方へ注目します。
その視線に私は逆に心地の良い思いを抱きます。こうやって誰かの前で話を聞いてもらうなど初めてでしたから。
「ラットプント王はこの戦いが皆さんなしでは勝つことができないとおっしゃいました。
それほど今、この国は、王国始まって史上初の敗北が訪れようとしています。
今は何とか隠しておりますが、前線は壊滅に近い状態。援軍が向かいましたが・・・。」
「な、なんじゃと!誇り高きあの王国軍が負けている!!?」
「はい。それが今の現状です。
いずれではありません。今現在、帝国は着々と王国内部に迫ってきております。民にその知らせが届くのも時間の問題。
だから皆さんには、王国のために、この依頼を受けていただきたいのです!」
私は言い切る。言葉は隠していますが簡単にまとめてしまえば、勝てるかどうかは別として、王国に心臓を捧げろということ。だけど、この人たちなら下手に言うより隠さないで言った方が良いと、私はそう思った。そしてーーー
「話は分かったが・・・お前は誰なんだ?」
「私はミレイナ・ラットプント。ラットプント家の第3女です。」
フードを脱いだ私に全員が仰天した。
S級冒険者10人の紹介。(出てきた人のみ。)
アルガス 虎の獣人の男 《ビーストマスター》
ラフィット 兎の獣人の女 《神速の脱兎》
ムルサンプ 毒魔術が得意な人間 男性
《ポイズンソーサラー》
カワ 科学者の男 人間《科学者》
オルトモア 大剣を常備する男 人間《大物狩り》
リーフィマーク ダンジョン探索者の女 人間
《ライブラリーノーレッジ》
(「つ、つまり、ラットプント王は~」のところ)
ミレイナ・ラットプント
ラットプント王とメイドの間にできた子。三女。
《ナイツロード》
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