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第14話〜喧嘩〜
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「さて、それじゃあ町に戻るぞ。言い訳はそこで聞く。」
「面倒ですね。」
「そう言うな。…というよりお前が何故実力を隠していたのかも全く意味が分からないがな。」
「だから言ってるじゃないですかぁ!俺が盗賊団相手に勝てたのは全部この双剣のおかげだって!」
俺はギルド長に青と赤の対局の剣を見せる。
力を込めると、僅かに魔力を帯びたその剣はマジックアイテムの魔剣であり、前世ではRレアの『日海の双剣』と呼ばれる物だった。
「それは没収だ。」
「え?えぇ!!?」
ロギンスの手からスルッとギルド長は日海の双剣を取ると、懐の奥へとそれを仕舞う。
「ギルド長、俺の戦利品なんだけど。」
「馬鹿言え。これは恐らくこの馬車の中で一番の値打ち物だ。こういう盗賊絡みで持ち主が死んだ時、一番高価な戦利品は町の領主に渡すのが義務なんだよ。」
「な!?Rレアの双剣が一番の戦利品な訳ないだろ!返せよ!!」
「どうどうどう。」
ロギンスが思わずギルド長から双剣を取り返そうとすると、『ローキュー』のリーダーであるレインが後ろから持ち上げる。
「はなせレイン!お前同じ冒険者の癖にギルド長に媚び売るのか!?戦利品なんて事実を変えれば何だって良いだろ?」
「まぁそれを言われちまったらおしまいだが、戦利品の回収は今回の俺たちの仕事の一つなんでね。」
「何が回収だよ!俺が手に入れるはずの戦利品を勝手に取ってるだけじゃねぇか!略奪だ略奪!」
「それは領主様に通してから一部は渡すって言ってるだろ!」
「はぁ!?一部?ふざけるな!全部俺の物だ!」
ロギンスは持ち上げられた状態で暴れ出す。
レインはその行動に腕の力を強くするが、子供とは思えない力に驚き、思わず手を離した。
「あ!もう…ったく、この餓鬼は痛い目見ないと黙らねぇようだな。」
「どっちがだ!いい加減その自信をへし折って黙らせてやる!」
「悪いが、そこまでにしてもらおう。」
「「うるせぇオゴッタ!!」」
完全に臨戦態勢に入った二人は、お互いに少し距離を取り、お互いの得物を前に出す。
レインは大剣職のため、大剣を。
ロギンスは『桃木丸三十九号』を。
「なんだそのボロいだけの剣は?A級が聞いて呆れるぜ!」
「うるせぇ!餓鬼と違って好きなことに使えねぇんだよこっちは!」
「いいのだろうかギルド長。一応ロギンスは実力を隠してはいたが、まだ子供だ。もし何かあったら.........ギルド長?」
オーズはそんなオゴッタの忠告を聞こえないように、まるで何かに魅せられてるように一点を視る。
「王女様?」
「王女様?何の話ですか。」
「.........あ、いや。何でもない。.........いや、何でもはあるか。一番聞かなければいけないことが出来てしまった。」
「?」
二人は今まさに始まろうとしている二人の喧嘩に集中していた。
そして、ロギンスとレインはお互いの隙の探り合いをしていた。
(クソっ。こいつ、少なくてもオゴッタ並に餓鬼の癖に冷静で隙がねぇ。)
(さっさと潰しておねんねさせてやる。)
「行くぞ!!」
「こいやぁ!!」
だから、目の前に来ている最悪を、誰も察知出来なかった。
「面倒ですね。」
「そう言うな。…というよりお前が何故実力を隠していたのかも全く意味が分からないがな。」
「だから言ってるじゃないですかぁ!俺が盗賊団相手に勝てたのは全部この双剣のおかげだって!」
俺はギルド長に青と赤の対局の剣を見せる。
力を込めると、僅かに魔力を帯びたその剣はマジックアイテムの魔剣であり、前世ではRレアの『日海の双剣』と呼ばれる物だった。
「それは没収だ。」
「え?えぇ!!?」
ロギンスの手からスルッとギルド長は日海の双剣を取ると、懐の奥へとそれを仕舞う。
「ギルド長、俺の戦利品なんだけど。」
「馬鹿言え。これは恐らくこの馬車の中で一番の値打ち物だ。こういう盗賊絡みで持ち主が死んだ時、一番高価な戦利品は町の領主に渡すのが義務なんだよ。」
「な!?Rレアの双剣が一番の戦利品な訳ないだろ!返せよ!!」
「どうどうどう。」
ロギンスが思わずギルド長から双剣を取り返そうとすると、『ローキュー』のリーダーであるレインが後ろから持ち上げる。
「はなせレイン!お前同じ冒険者の癖にギルド長に媚び売るのか!?戦利品なんて事実を変えれば何だって良いだろ?」
「まぁそれを言われちまったらおしまいだが、戦利品の回収は今回の俺たちの仕事の一つなんでね。」
「何が回収だよ!俺が手に入れるはずの戦利品を勝手に取ってるだけじゃねぇか!略奪だ略奪!」
「それは領主様に通してから一部は渡すって言ってるだろ!」
「はぁ!?一部?ふざけるな!全部俺の物だ!」
ロギンスは持ち上げられた状態で暴れ出す。
レインはその行動に腕の力を強くするが、子供とは思えない力に驚き、思わず手を離した。
「あ!もう…ったく、この餓鬼は痛い目見ないと黙らねぇようだな。」
「どっちがだ!いい加減その自信をへし折って黙らせてやる!」
「悪いが、そこまでにしてもらおう。」
「「うるせぇオゴッタ!!」」
完全に臨戦態勢に入った二人は、お互いに少し距離を取り、お互いの得物を前に出す。
レインは大剣職のため、大剣を。
ロギンスは『桃木丸三十九号』を。
「なんだそのボロいだけの剣は?A級が聞いて呆れるぜ!」
「うるせぇ!餓鬼と違って好きなことに使えねぇんだよこっちは!」
「いいのだろうかギルド長。一応ロギンスは実力を隠してはいたが、まだ子供だ。もし何かあったら.........ギルド長?」
オーズはそんなオゴッタの忠告を聞こえないように、まるで何かに魅せられてるように一点を視る。
「王女様?」
「王女様?何の話ですか。」
「.........あ、いや。何でもない。.........いや、何でもはあるか。一番聞かなければいけないことが出来てしまった。」
「?」
二人は今まさに始まろうとしている二人の喧嘩に集中していた。
そして、ロギンスとレインはお互いの隙の探り合いをしていた。
(クソっ。こいつ、少なくてもオゴッタ並に餓鬼の癖に冷静で隙がねぇ。)
(さっさと潰しておねんねさせてやる。)
「行くぞ!!」
「こいやぁ!!」
だから、目の前に来ている最悪を、誰も察知出来なかった。
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