大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第六章〜新たな世界〜

第50話 日米輸送艦隊

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日丸国海域内を巡回をしている一隻の駆逐艦が居た。
大海型駆逐艦六番艦溟海めいかい。桜守艦隊にようやく配属された大海型駆逐艦だ。なお、五番艦の名前は四海、七番艦は氷海と艦名が決まっている。

「どう?溟海は?」

「はっ、問題なく航行できております!」

茶髪の髪を1束にまとめている溟海艦長、元護衛空母あかぎ通信長加藤かとう 紗雪さゆきは、溟海の状況を訪ねていた。
溟海は現在、巡回を兼ねた試験航行中で、沖合に到達次第、射撃練習を行う予定でもある。

「よし、沖合に向けて最大戦速!」

「よーそろー」

命令を受け、溟海が速度を出し始めたその時、

「電探に艦あり!前方に複数の反応です!」

「嘘!?」

いきなり電探が反応したため、紗雪は驚きながら、双眼鏡で前方を見ている。
すると、前方から複数の艦艇がより一層小さく見える、巨大な戦艦が姿を表した。

「本土に、我所属不明艦隊と接触すと打電!急いで!!」

「はっ!」

緊急事態だと判断した紗雪は、通信長に本土に打電するように伝え、艦の指揮を執ることにした。

「第一種戦闘配置!本艦はこれより、所属不明艦隊に接近し、注意勧告を行う」

紗雪の指揮通り、溟海は所属不明艦隊に近づいた。

「こちら、日丸国海軍桜守艦隊所属駆逐艦溟海。貴艦らの所属を答えよ。繰り返す、貴艦らの所属を答えよ…」

ある程度距離を詰めた紗雪は、無線機を手に取り、所属不明艦隊に発光信号と共に、注意勧告を行う。

「鬼が出るか蛇が出るか…」

注意勧告を終えた紗雪は、戦いが起きないことを願い、所属不明艦隊を見つめる。

「…発光信号……?」

所属不明艦隊の戦艦が、発光信号を行い始めたため、紗雪はその発光信号を読み取ろうと試みる。

我々ハ日米輸送艦隊、日丸国トハドウイウコダ

それが戦艦から送られた発光信号の内容だ。

「あー…なるほど…私達みたいに、この世界に流れ着いちゃったのね……」

所属不明艦隊が、自分達と同じ流れ着いた者達と察した紗雪は、

「発光信号で、着いてくるように伝えて、それと同時に本土に、このことを伝えて頂戴…」

「はい」

紗雪は発光信号で、日米輸送艦隊に着いてくるように伝え、それと同時に本土にこのことを報告する。

「反転180°日丸国にお客さんを案内するわよ!」

溟海は回頭を始め、日米輸送艦隊を引連れて、日丸国本土に戻ることにした。





溟海から所属不明艦隊出現、巨大戦艦を確認したという報告を受け、日丸国では大和が緊急発進していた。
本来ならば桜守艦隊旗艦の武蔵が向かわなければならなかったのだが、現在武蔵は修理で、代わりとして待機中の大和に出港命令が出たのだ。

「山本司令長官、本土から打電」

「なんだ?」

溟海の元に向かう大和の第一艦橋に、本土から打電が入る。
光太郎は一瞬、溟海が猛攻を受けているのではないかと思い、不安に駆られるがその不安も直ぐに払拭される。

「所属不明艦隊は、別世界の日本艦隊の可能性があるとのことです」

「そうか、それなら良かった」

敵では無いと分かり、光太郎は気を緩めた。

「なら、我々はその艦隊と合流しよう」

「はっ!ではそのように…!」

大和は日米輸送艦隊と合流するべく動き始める。





「本当に信じてよかったのでしょうか?」

航空戦艦信濃の第一艦橋にて、副艦長の早瀬はやせ 美南みなみは溟界のことを疑っていた。

「信じるしかないだろう。事実、我々は日本やアメリカと連絡が取れない状況だからな」

先行する溟海を見つめながら、光佑は美南の質問に答えた。
そんな中、信濃のレーダーにこちらに向かってくる艦艇が映る。

「前方に巨大な艦あり!これは…大和型戦艦!?」

艦の反応から、大和型戦艦だと判断され、それを聞いた全員が驚愕する。
信濃の乗組員達にとって、現役の超弩級戦艦は信濃以外知らない。更に大和型戦艦となると、驚くのも無理はない。
そして、日米輸送艦隊の前に大和が、島の裏から姿を現す。

「…Yamato……?」

大和の姿を見て、カイルはボソッと艦名を呟いた。
日米輸送艦隊の者達が大和を見つめている中、大和は回頭し艦隊の前に出てくる。
そして、溟海と共に日丸国へ日米輸送艦隊を案内し始める。
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