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第七章~日丸国建国祭~
第68話 ハレンブル事変
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日丸国建国祭二日前、シュヴァルツ共和国首都ベリアンの隣の地区、ハレンブル。そこに敷かれてある線路の上に、不審な動きをする者達が居た。
「おい!さっさとしろ!」
「そう急かすな!」
シュヴァルツ陸軍軍人の格好している彼らは、線路の枕木に爆弾を何個か設置し始める。
彼らはウルフが、不穏分子として懸念していた戦争強行派で、今は港町に向かうウルフ達を、列車事屠るための準備を続けているのだ。
「コイツらの死体はどうします?」
また別の軍人が持ってきたのは、セレーネ連邦国の住民だ。住民達もまた、シュヴァルツを今でも敵視する戦争強行派だったのだが、シュヴァルツ陸軍軍人達に騙されて集められ、殺されたのだ。
「爆発に巻き込まれそうな場所に置いとけ!」
「はっ!」
指示役からそう言われ、陸軍軍人達は遺体を爆弾を設置している線路の真隣に起き始める。
「これで準備は完了だ。後は、遠方から俺らは爆弾を起爆させ、同士の警察達が俺らがやったという証拠を隠蔽、そのまま犯人をセレーネ連邦国の者とでっち上げる。そうすれば、数日後には戦争だ!俺らが活躍できる戦争が始まる!」
指示役の軍人はこの事件で起こるだろう戦争を待ち遠しく思う。
そんな彼らの耳に、列車の汽笛が聞こえてくる。
「もう来たのか、おい!さっさとずらかるぞ!」
汽笛が聞こえてきたため、指示役は他の者と共に離れた場所に移動を始める。
彼らが移動している間も、何も知らないウルフ達を乗せた機関車が、彼らが仕掛けた爆弾の場所に迫ってくる。
「今だ爆破!!」
ドガガァーーン!!
指示役の合図で爆弾は起爆し、その真上を通過しようとしていた列車は、盛大に吹き飛んだ。
「さっさとズラかるぞ!」
「はっ!」
爆破で列車が吹き飛んだのを確認し、軍人達は現場から離れていく。
その後、彼らの手筈通りに同じ戦争強行派の警察が到着。証拠の隠蔽並びに偽装を行い、犯行はセレーネ連邦国の者と発表した。
〇
同時刻、トムヤード達セレーネ連邦国一行の姿は、アルカーヤ公国の港町カルヤルドにあった。
「ほう…これが魔導帆船ホエールの改良型、ニューホエールか……」
トムヤードはこれから乗り込む船、大型魔導帆船ニューホエールを見て感心する。
「その通りでございます。これこそが、大型魔導帆船ホエールに、日丸国との共同研究で開発した魔導炉を搭載し、生まれ変わったホエール号…大型魔導帆船ニューホエール号でございます。試験的な技術が多くありますが、ゆくゆくは一般の者でも使えるようにと考えており、もしそれが実現すれば、日丸国への行き来が格段に楽になります」
ニューホエールについて、船長のユーノーがトムヤード達に、自慢げに説明する。
ユーノーは、南北戦争時にシュヴァルツに襲われた際、咄嗟の判断で危機から脱し、技術者達を守ったという功績を称えられ、ホエールの無償改装、更に重鎮達の送迎するという大任を任せられたのだ。
「君の腕は確かだと聞いている…船の運転は頼んだぞ…?」
「はい!お任せ下さい!!」
トムヤードはユーノーの肩に手を置き、ユーノーの元気の良い返事を聞いたのち、船へと乗り込んで行く。
「さて、この後は確か…見送りがあったな?」
船の甲板に上がったトムヤードは、連れであるフォルトにこれからの予定を確認することにした。
「その通りです。ですが、まだ到着されていない方が居るので、もう暫くかかるかと」
「なら、珈琲でも飲んで、ゆっくりするか」
「いいですねーそれ!」
トムヤードとフォルトがそんな会話をしていると、
「ローべラル首相!ローべラル首相!!」
部下の一人が慌てた様子で駆け寄ってきた。
「どうした?」
息切れして呼吸を整えている部下に、トムヤードは要件を尋ねた。
「た、大変なことになりました…!さ、先程!アルシャー大統領を乗せた列車が…何者かに爆破されました!!」
「なんだと!?」
部下から衝撃的なことを聞き、トムヤードは声を大にして驚いた。
「それは確かなのかね?」
信じきれないフォルトは、部下に真偽を尋ねる。
「間違いありません!それどころか…調査を行ったシュヴァルツの警察が、我々が犯人だと仕立ててきました!」
「してやられた!!」
部下から更なる情報を聞いたトムヤードは、再び声を出した。
これは明らか、セレーネ連邦国を恨む一部者達の企みで、このままでは再び戦争が起きてしまう。
「今すぐに外交官を送れ!私は所属国に戦争を始めないよう説得を試みる!」
緊急事態に、トムヤードは日丸国に向かうことをやめようとしたが、
「ローべラル首相、それと同時に、シュヴァルツからこのような物が…ローべラル首相宛だったため、内容は確認しておりません」
そう言って、部下は未開封の手紙をトムヤードに手渡した。
「なんだ…?」
手紙を受け取ったトムヤードは封を開け、中にあった手紙の内容を読み始める。
「……………」
「…首相、手紙にはなんと……?」
手紙を熟読しているトムヤードに、外交官として内容が気になったフォルトが声をかける。だが、トムヤードは質問に答えることなく読み進めそして、
「……我々は早急に日丸国に向かわなければならないようだ…船長に伝え!今すぐ船を日丸国に向けて出せと!!予定は全て無視だ!無論、まだ来ていない者達もな!」
「で、ですが…今首相が居なくなれば、最悪の場合罪を認めていると捉えかねません」
「このことはまだ公になっていないはずだ!我々は沖合でこのことを知ったということにしろ。船を早く出した理由としては、適当な理由で誤魔化せ!とにかく今すぐに船を出すんだ!!」
「了解しました!船長にそのよう伝えます!」
手紙を読み終えたトムヤードの命で、ニューホエールは予定より早く港から出港することになった。それから数時間後、この暗殺事件はセレーネ連邦国全体が知ることになる。
「おい!さっさとしろ!」
「そう急かすな!」
シュヴァルツ陸軍軍人の格好している彼らは、線路の枕木に爆弾を何個か設置し始める。
彼らはウルフが、不穏分子として懸念していた戦争強行派で、今は港町に向かうウルフ達を、列車事屠るための準備を続けているのだ。
「コイツらの死体はどうします?」
また別の軍人が持ってきたのは、セレーネ連邦国の住民だ。住民達もまた、シュヴァルツを今でも敵視する戦争強行派だったのだが、シュヴァルツ陸軍軍人達に騙されて集められ、殺されたのだ。
「爆発に巻き込まれそうな場所に置いとけ!」
「はっ!」
指示役からそう言われ、陸軍軍人達は遺体を爆弾を設置している線路の真隣に起き始める。
「これで準備は完了だ。後は、遠方から俺らは爆弾を起爆させ、同士の警察達が俺らがやったという証拠を隠蔽、そのまま犯人をセレーネ連邦国の者とでっち上げる。そうすれば、数日後には戦争だ!俺らが活躍できる戦争が始まる!」
指示役の軍人はこの事件で起こるだろう戦争を待ち遠しく思う。
そんな彼らの耳に、列車の汽笛が聞こえてくる。
「もう来たのか、おい!さっさとずらかるぞ!」
汽笛が聞こえてきたため、指示役は他の者と共に離れた場所に移動を始める。
彼らが移動している間も、何も知らないウルフ達を乗せた機関車が、彼らが仕掛けた爆弾の場所に迫ってくる。
「今だ爆破!!」
ドガガァーーン!!
指示役の合図で爆弾は起爆し、その真上を通過しようとしていた列車は、盛大に吹き飛んだ。
「さっさとズラかるぞ!」
「はっ!」
爆破で列車が吹き飛んだのを確認し、軍人達は現場から離れていく。
その後、彼らの手筈通りに同じ戦争強行派の警察が到着。証拠の隠蔽並びに偽装を行い、犯行はセレーネ連邦国の者と発表した。
〇
同時刻、トムヤード達セレーネ連邦国一行の姿は、アルカーヤ公国の港町カルヤルドにあった。
「ほう…これが魔導帆船ホエールの改良型、ニューホエールか……」
トムヤードはこれから乗り込む船、大型魔導帆船ニューホエールを見て感心する。
「その通りでございます。これこそが、大型魔導帆船ホエールに、日丸国との共同研究で開発した魔導炉を搭載し、生まれ変わったホエール号…大型魔導帆船ニューホエール号でございます。試験的な技術が多くありますが、ゆくゆくは一般の者でも使えるようにと考えており、もしそれが実現すれば、日丸国への行き来が格段に楽になります」
ニューホエールについて、船長のユーノーがトムヤード達に、自慢げに説明する。
ユーノーは、南北戦争時にシュヴァルツに襲われた際、咄嗟の判断で危機から脱し、技術者達を守ったという功績を称えられ、ホエールの無償改装、更に重鎮達の送迎するという大任を任せられたのだ。
「君の腕は確かだと聞いている…船の運転は頼んだぞ…?」
「はい!お任せ下さい!!」
トムヤードはユーノーの肩に手を置き、ユーノーの元気の良い返事を聞いたのち、船へと乗り込んで行く。
「さて、この後は確か…見送りがあったな?」
船の甲板に上がったトムヤードは、連れであるフォルトにこれからの予定を確認することにした。
「その通りです。ですが、まだ到着されていない方が居るので、もう暫くかかるかと」
「なら、珈琲でも飲んで、ゆっくりするか」
「いいですねーそれ!」
トムヤードとフォルトがそんな会話をしていると、
「ローべラル首相!ローべラル首相!!」
部下の一人が慌てた様子で駆け寄ってきた。
「どうした?」
息切れして呼吸を整えている部下に、トムヤードは要件を尋ねた。
「た、大変なことになりました…!さ、先程!アルシャー大統領を乗せた列車が…何者かに爆破されました!!」
「なんだと!?」
部下から衝撃的なことを聞き、トムヤードは声を大にして驚いた。
「それは確かなのかね?」
信じきれないフォルトは、部下に真偽を尋ねる。
「間違いありません!それどころか…調査を行ったシュヴァルツの警察が、我々が犯人だと仕立ててきました!」
「してやられた!!」
部下から更なる情報を聞いたトムヤードは、再び声を出した。
これは明らか、セレーネ連邦国を恨む一部者達の企みで、このままでは再び戦争が起きてしまう。
「今すぐに外交官を送れ!私は所属国に戦争を始めないよう説得を試みる!」
緊急事態に、トムヤードは日丸国に向かうことをやめようとしたが、
「ローべラル首相、それと同時に、シュヴァルツからこのような物が…ローべラル首相宛だったため、内容は確認しておりません」
そう言って、部下は未開封の手紙をトムヤードに手渡した。
「なんだ…?」
手紙を受け取ったトムヤードは封を開け、中にあった手紙の内容を読み始める。
「……………」
「…首相、手紙にはなんと……?」
手紙を熟読しているトムヤードに、外交官として内容が気になったフォルトが声をかける。だが、トムヤードは質問に答えることなく読み進めそして、
「……我々は早急に日丸国に向かわなければならないようだ…船長に伝え!今すぐ船を日丸国に向けて出せと!!予定は全て無視だ!無論、まだ来ていない者達もな!」
「で、ですが…今首相が居なくなれば、最悪の場合罪を認めていると捉えかねません」
「このことはまだ公になっていないはずだ!我々は沖合でこのことを知ったということにしろ。船を早く出した理由としては、適当な理由で誤魔化せ!とにかく今すぐに船を出すんだ!!」
「了解しました!船長にそのよう伝えます!」
手紙を読み終えたトムヤードの命で、ニューホエールは予定より早く港から出港することになった。それから数時間後、この暗殺事件はセレーネ連邦国全体が知ることになる。
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