大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第八章〜統一戦争〜

第99話 休戦の提案

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第四軍団アポストルス副団長ゴードル・ウィードルムは、数名の護衛を引き連れて、トラックで連盟軍との前線へと向かっていた。

「あれか…」

トラックに乗っていたゴードルは、アーガス国防軍と日丸国軍と戦っているロレック王国軍の拠点を見ながらそう呟く。
そしてトラックは、そのままその拠点内へと入っていき、テントの隣で停まった。

「誰だ!?」

停まったトラックに銃口を向けながら、王国軍が集まってくる。

「私だ、第四軍団アポストルスの副団長、ゴードル・ウィードルムだ!」

「し、失礼致しました!!」

トラックから降りながら、ゴードルは自分の身分を明かし、それを聞いた兵士達は、慌てて敬礼し銃口を向けたことを謝罪する。
謝罪されながら、ゴードルは王国軍の軍団長が居るだろうテントへと入って行った。

「軍団長は居るか!?」

ゴードルはテント内へと入るや否や、軍団長を呼び出した。

「ウィードルム副団長!?敬礼!!」

ゴードルの姿を見た王国軍第三軍軍団長マリス・ルーブルドは、他の者と共に慌てて敬礼する。

「ルーブルド軍団長、今すぐ全軍に停戦命令を出したまえ…!」

「は?言っている意味がよく分からないのですが…」

ゴードルから突然停戦命令を出すように言われ、マリスは首を傾げながら意味を尋ねた。

「現在、我々はアーガス共和国と休戦協定を結ぼうと考えていてな…そのことをアーガス共和国の者達に伝えるため、君たちの所にやってきたのだ。だが、戦闘している状態では話し合いは出来ん、そのため今停戦命令を出すように命じたのだよ」

マリスからの質問に、ゴードルは胸を張りながら詳しく停戦命令を出すように命じた理由を述べる。

「それは出来かねます!我々は祖国を守るために戦闘しているのですぞ!!休戦協定なんて結べば、奴らに降伏するのも同然です!!」

理由を聞いたマリスは、ゴードルの休戦協定に猛反対する。
マリスの態度を見たゴードルは、溜息を吐いた後、

「マリス・ルーブルド…!」

威圧感を出しながら、マリスのフルネームを呼び、睨みつける。
睨みつけられたマリスはビクッと身体を震わせ、その威圧感に追いやられる。

「現在、王国軍は第四軍団の統制下にある…貴様を命令違反として軍法会議にかけることもできるのだぞ?」

「…」

ゴードルの威圧にやられ、マリスはただ身体を震わせ冷や汗を流しながら、話を聞くしか出来なかった。

「もう一度言う…ルーブルド軍団長、第三軍に停戦命令を出したまえ…」

「………はっ…!」

自分の立場をハッキリと理解したマリスは、ゴードルの命令通りに、第三軍に停戦命令を出すことにした。

「では、私は彼らとの交渉へ向かう…」

マリスに停戦命令を出させたあと、ゴードルは日丸国とアーガス共和国と休戦協定を結ぶため、テントから出ようとする。

「……ああそれと、まもなくしたら第四軍団に所属する歩兵師団がここに来る…変な真似はしない方が身のためだぞ?」

ゴードルは思い出したかのようにマリスに釘を刺し、そのままテントを出てトラックに乗車、そして前線へと向かって行った。





「…妙だな……」

マリス達とは真反対の位置に停車している装甲車の中にて、ルビットは今の状況を不思議に思う。
ルビット達が不思議に思っている理由は、先程、攻撃を仕掛けていた王国軍が、いきなり攻撃を中止したという報告が入ったからだ。

「敵に何かあったのでしょうか…?」

アーガス国防軍第一軍団軍団長、リュース・エルフラントは、敵に何かあったと予想する。

「アルフレッド大将!宮下大将!エルフラント大将!大帝国の第四軍団の副団長を名乗る者が、話がしたいと前線部隊に接触してきたみたいなのですが…どう致しましょう?」

敵に何かあったのか、それとも罠かと考えていた3人の元に、通信兵から敵軍が話をしたがっているという報告が届く。

「どうします?」

報告を受けた3人は顔を見合わせる。

「……会ってみるしかないでしょう…」

「ですね…おい、その者にはすぐに其方に向かうと連絡をしてくれ!」

「はっ!」

少し間を開けたのち、3人はその者と会ってみることにした。
装甲車から出た3人は、軍用車に乗り換え前線に向かうことにした。





先程まで三国がぶつかり合っていた戦場は、両軍に停戦命令が出たため、異様なまでに静かになっていた。
それ故にルビット達が乗っている車のエンジンが響く。
そして3人を乗せた車は、戦場にポツンと止まっている車の横に停まる。

「初めまして…私は帝国陸軍ロイヤルグランド第四軍団アポストルスの副団長、ゴードル・ウィードルムだ。この度は、貴殿らと休戦協定を結びたいと思い、こうして出向きました」

3人が車を降りたのを見たゴードルは、自己紹介と話し合いに来た理由を述べた。

「休戦協定?それは一方的過ぎませんか…?」

唐突な休戦協定の締結に、リュースは首を傾げながら難色を示す。

「アーガス大陸の西側の土地をそちらに差し上げ、アーガス大陸を半分に分けるように、互いに統治するというのがこちからの提案だ……」

リュースの質問に、ゴードルは答えることなく、休戦協定の内容を説明する。

「期限は1週間、それまでに返事がない場合は、我々第四軍団は、この戦争に加担する…以上だ」

「おい、待て!」

ゴードルは一方的に休戦協定の返事までの期限を提示し、更にそれを過ぎた際に起こることを話し、リュースの静止を無視して、そのまま去って行った。

「……これが大帝国のやり方か………」

虎哲は去っていくゴードルを乗せた車を目で追いながら呟いた。
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