うるせぇ!僕はスライム牧場を作るんで邪魔すんな!!

かかし

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8歳の夏

お別れは辛い

そんなほのぼのとした時間も、時が経てば終わる。
べしょべしょと泣きながら玄関に集まる子供達を見ながら、モリス市長は苦笑した。
時刻は夕方。
子供達やセドリック、アムルも交えて虹色トンボを捕獲したりミルクをやったりと楽しい時間を過ごした昼間から一転。
お別れの時間だ。

「とまっていかないの?」
「泊まれない。帰らないと、オズも明日仕事だから。」

べしょべしょと泣きながら必死に引き留めようとするニールに苦笑しながらも、ジェームズはそう言った。
クリスとカイルもずびずびと鼻を啜っているし、ヘルギ達もスライム種だから泣いてないだけで、ぽよぽよと跳ねては不満を表している。
ここまで懐かれるとは思ってなかったなと、じんわりと嬉しい気持ちが溢れてしまう。
とはいえ素直じゃないので、表情には出さないが。

「ほら、ニール。モリス市長達も困ってるから、おいで。」

ひっくひっくと泣きじゃくるニールを、セドリックはそう苦笑しながら抱き締めた。
多分、慰める目的ではなく嫉妬だろう。
ジェームズは優しいなと感心していたが、それは単純にセドリックの裏の感情に気付いてないからだろう。
そういうとこだぞ。

「あかちゃん、バイバイ………」
「わすれないでね………!」

今生の別れかな?
子供というものは、本当に表情豊かだし発想が面白い。
ぐしゃぐしゃと泣いているカイルの顔をアムルが、それ以上に鼻水を垂れ流しているクリスの顔はマチルダが拭いてあげている。
とはいえ拭いたそばからべしょべしょ漏れているのでキリが無さそうだ。

「まだぎでねぇ………!」
「分かった。分かったから。そろそろ泣き止め。」

お別れの儀はまだまだ続きそうなので、子供達には非常に申し訳ないがここらで切り上げることにする。
クリアスライムとグリーンスライムも、もらい泣きだだこねしそうなのだ。
そうなると更に大変なので、そうなる前に帰ることにする。

「じゃあな。」
「それじゃあ。また。」
「ええ。………あ、モリス市長。」

最後に子供達の頭を撫でて帰ろうとしたモリス市長を、リースが止めた。
いつもはとっとと帰って欲しいオーラを出すのに、珍しい。
思わず足を止めたモリス市長に、リースはニッコリと微笑んだ。

、どうぞご検討ください。」
「………ああ。」
「たまには気分転換もさせないと、よ。」

リースの言葉に、モリス市長は少し言葉を詰まらせた。
なかなかに痛い所を突いてくる。
リースも
《・》なので、苦労したのかもしれない。

「痛い所を突くようになったな、リース。」
「まぁ、これに関しては先達みたいなものですし?」

ニヤニヤとしたリースの言葉に、モリス市長は肩を竦める。
確かに、夫婦としては先輩である。
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