2 / 50
第1章
1-2「門真工科高校入学式」
しおりを挟む
「門真工科高校入学式」
2022年4月5日、緑の葉が半分を占める散りかけの桜の樹が校門の両サイドにそびえ立つ門真(かどま)工科高校の門の前には「令和4年度新入生入学式」と筆文字で書かれた看板がワイヤーで止められていた。
(あー、今日から私の3年間の「花の高校生活」が始まるんだべ!いっぱいいい思い出を作るべよ!あー、青森弁は隠さないとだめだよねー!よろしくね門工(かどこう)!)身長149センチでこれからの3年間で身長が伸びることを期待して購入した袖が余る真新しい制服姿で期待に小さな胸を膨らませて三菱零は門をくぐった。
体育館での入学式の後、壁に貼られたクラス分け表を見て教室に入り、一通りの自己紹介の後、教科書を受け取ると初日の予定は終わりだった。教室を出ると、1年生の教室から下足室に行くまでの廊下はクラブ勧誘のチラシを持った、各々のクラブのユニフォームを着た上級生たちでいっぱいだった。
「ねぇ、もう入るクラブ決めてんの?うちの部室でたこ焼きでも食べながら話せえへん?」、「君かわいいなぁ!うちのクラブのマネージャーやらへん?イケメン、マッチョがいっぱいおるで!」、「一緒に青春の汗流さへんか?女の子は少ないよって、モテモテ間違いなしやで!」と溢れる大阪弁と配布チラシの海の中を、「ごめんなさい」、「もう決めてますんで」、「ちょっと通してください。」と零は小さな体を勧誘者の隙間をぬって進んでいった。
(サバゲー部…、サバゲー部はいないのかな?)と零は探しながら、進んでいった。少し進むと迷彩服を着た2人の大男と中肉中背、そして小柄な男とすらっと背の高いグラマーな女の子がモデルガンを肩にかけ、「来たれ「門工サバゲー部」!一緒にサバゲーで世界を目指さないか!」とべたな文句が書かれたチラシを手に持って並んでいた。その5人組の前で零は立ち止まり5人の顔を順に見つめた。
一瞬、固まった4人の男より先に背の高い女の子が零に声をかけた。
「あなた、サバゲーに興味あるん?よかったら、部室で話せえへん?フランス軍のレーションもあるで!」
短く切りそろえられた爪がきれいな細い指でチラシを渡され、零は緊張してしまい
「おねげーしますだ。」
と思わず青森弁が出てしまったが女の子は零を笑うことなく、零には優しく、メンバーには厳しく言った。
「じゃあ、あなたは、私についてきてな。私はマネージャーの愛知彗星(あいち・さとせ)。「さとせ」って呼んでもろたらええで。2年生やねん。よろしくな。
部長は一緒に行くで!副長、隼君、紫電は引き続き勧誘をしっかりやっとってな。門工サバゲー部存続の危機やねんから気合入れて勧誘したってや!」
2022年4月5日、緑の葉が半分を占める散りかけの桜の樹が校門の両サイドにそびえ立つ門真(かどま)工科高校の門の前には「令和4年度新入生入学式」と筆文字で書かれた看板がワイヤーで止められていた。
(あー、今日から私の3年間の「花の高校生活」が始まるんだべ!いっぱいいい思い出を作るべよ!あー、青森弁は隠さないとだめだよねー!よろしくね門工(かどこう)!)身長149センチでこれからの3年間で身長が伸びることを期待して購入した袖が余る真新しい制服姿で期待に小さな胸を膨らませて三菱零は門をくぐった。
体育館での入学式の後、壁に貼られたクラス分け表を見て教室に入り、一通りの自己紹介の後、教科書を受け取ると初日の予定は終わりだった。教室を出ると、1年生の教室から下足室に行くまでの廊下はクラブ勧誘のチラシを持った、各々のクラブのユニフォームを着た上級生たちでいっぱいだった。
「ねぇ、もう入るクラブ決めてんの?うちの部室でたこ焼きでも食べながら話せえへん?」、「君かわいいなぁ!うちのクラブのマネージャーやらへん?イケメン、マッチョがいっぱいおるで!」、「一緒に青春の汗流さへんか?女の子は少ないよって、モテモテ間違いなしやで!」と溢れる大阪弁と配布チラシの海の中を、「ごめんなさい」、「もう決めてますんで」、「ちょっと通してください。」と零は小さな体を勧誘者の隙間をぬって進んでいった。
(サバゲー部…、サバゲー部はいないのかな?)と零は探しながら、進んでいった。少し進むと迷彩服を着た2人の大男と中肉中背、そして小柄な男とすらっと背の高いグラマーな女の子がモデルガンを肩にかけ、「来たれ「門工サバゲー部」!一緒にサバゲーで世界を目指さないか!」とべたな文句が書かれたチラシを手に持って並んでいた。その5人組の前で零は立ち止まり5人の顔を順に見つめた。
一瞬、固まった4人の男より先に背の高い女の子が零に声をかけた。
「あなた、サバゲーに興味あるん?よかったら、部室で話せえへん?フランス軍のレーションもあるで!」
短く切りそろえられた爪がきれいな細い指でチラシを渡され、零は緊張してしまい
「おねげーしますだ。」
と思わず青森弁が出てしまったが女の子は零を笑うことなく、零には優しく、メンバーには厳しく言った。
「じゃあ、あなたは、私についてきてな。私はマネージャーの愛知彗星(あいち・さとせ)。「さとせ」って呼んでもろたらええで。2年生やねん。よろしくな。
部長は一緒に行くで!副長、隼君、紫電は引き続き勧誘をしっかりやっとってな。門工サバゲー部存続の危機やねんから気合入れて勧誘したってや!」
10
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる