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第十七章 恋愛戦争……開戦!!
82本目
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学院生活二日目……昨日は忙しくてギリギリになってしまった。既に教室で生徒達が授業前の交流を楽しんでいる。わたしを見つけて昨日お友達になったばかりの二人が近づいてきた。
「アーリャさんご機嫌よう」
「ご機嫌よう、ヘレナさん、ベスさん」
「アーリャさん、お噂を聞きましたよ。マクシス様をお助けしたのがアーリャさんだったのですね」
「えっ!? どうしてその話を!?」
「クラスで噂になっていますわ……今そのお話しで持ちきりです」
「そんな、恥ずかしいです」
わたしはぶりっこのように両手で頬を押さえた。前世のわたしがやったらジト目で見られてしまいそうなその仕草も今なら様になっている……と思う。
そしてわたしはその口が誰にも見えないようつり上がっているのを自覚した。何を隠そうウサワを流したのはわたしだもん。あ、もちろん直接では無くて学院に潜り込んだ協力者にお願いをしてだよ。
キャレルさんと対立してしまった今、忍ぶ恋だの言っていたらまーくんを奪われてしまうだろう。今後はまーくんを奪い合う所を大多数の人間に見られてしまう可能性がある。
それならばいっそ隠すより噂の二人になった方が効果的だろう。あわよくば周りに応援して貰えるような流れを作ってくくらいでちょうど良いよね。
「アーリャさん、是非ともその時のお話しお聞かせ頂けないかしら?」
「私も聞きたいわ、お願いアーリャさん」
「分かりました……ちょっと恥ずかしいですけど。あの日は四カ国連合の……」
二人にお願いされるままにまーくんを救出するまでの話をロマンティックな脚色を交えて語り始める。近くの席の貴族令嬢達も聞き耳を立てているようで、時々息をのむような音も聞こえてきた。
「まぁ、素敵ですわ……それで、アーリャさんはマクシス様をどう思われたんですか?」
「えっと、その、優しい笑顔が素敵な方だと」
「「「「「きゃ~~~っ!!」」」」」
近くの令嬢達も既に聞き一緒になって黄色い声を上げ始める。
「わたしはマクシス様の記憶を戻すために王国に協力を申し出ました。その為にも強くあろうと思います……わたしが突然勇ましくなっても驚かないで下さいね」
「それってアーリャさんまさか……わかりました、言わなくても分かりますわ」
「私も応援します!」
どうやら積極的に噂話をしている人達は好意的に受け止めてくれているようだ。当然、全員がそうとは思っていないよ。
「はん、くだらないですわ!!」
「セーラー様!?」
そこに不機嫌そうな貴族令嬢……セーラー・マースさんがやって来る。わたしを囲んできた人垣がササッと割れた。
「成り上がり男爵の娘が事もあろうにマクシス様と……なんて、ちゃんちゃら可笑しいわね。そんな下世話な噂で盛り上がる下級貴族の令嬢達もその程度と言う事ね。嫌だわ、そんなレベルの低い人達と同じ学び舎で学ばないといけないなんて」
「……」
先程まで騒がしかった教室は一気にお葬式ムードまで落ち込んでしまった。
「何とか言ったらどうなんですアーリャさん?」
「そんなにお嫌ならこの学園をお辞めになられたらいかがですか?」
「んなっ!?」
わたしの嫌味な二重敬語の返事にセーラーさんは思いきり面食らったようだ。
「あなた!! 成り上がりで男爵の分際で私に向かって何という口の利き方ですか!!」
さすがにプライドを傷つけられて声を荒げてくるセーラーさん。やら、唾が飛んできそう。わたしは鞄から扇を出すとばっと広げる。美しい光沢を放つ孔雀の扇がみんなの目を引く。
「いけませんわ、貴族の令嬢ともあろう方がそんな大声を上げるなんて……品位に欠けていますよ」
わたしは扇で口を隠すように挑発をする。どうやらこうかはばつぐんのようだ。
「あなっ、んぐっ……くききっ!!」
怒りが強すぎて言葉が出てこないようなので、そのまま言葉を続けることにする。
「昨日、シャリーナ侯爵家のドロシー様が仰っていたとおり、この学院では身分は関係ありません。それを振りかざす行為が学院の方針に反しているのにそれを頑なに守らないセーラーさんにはこの学院にいること自体がお辛いんじゃ無いでしょうか? 無理は身体に良くありませんからご実家で療養されてはいかがですか?」
「くすくす……」「んぐ……ですって」「いやですわ」
わたし達のやりとりが失笑を買っている。その事実にセーラーさんの真っ赤になっいた顔が元の状態に戻っていく。
「あなた……覚悟は出来ているのでしょうね? たかだか男爵如きを潰すなど容易いことですわよ」
「失礼ですが、セーラーさんこそ貴族当主を脅して何をされるつもりですか?」
「私がお父様に言いつければどうとでも出来るのよ」
脅かしても優雅に扇をパタパタさせて動じないわたしを何とかしてやり込めたいようだ。既に正攻法でくるのを止めているね。
「まぁこわい。ですが、あまりにも学院の生徒として相応しくない娘さんの言う事を聞いてくれるんでしょうか? セーラーさんはこう言っては難ですが、あまりお勉強は頑張られていない様子ですよね?」
「ぐっ、それは……なんで昨日来たばかりのあなたが!? そんな心配は無用です……貴族派の教師に言えばどうとでも……」
「どうとでもならない……セーラー嬢、君はやり過ぎだ。今の会話はしっかりと報告させてもらうぞ」
「なっ!?」
「「「先生!?」」」
「そろそろ時間だぞ、全員席に着くように」
「せ、先生、今のは違うんです……ここにいるアーリャさんが……」
「言い分があれば放課後に聞こう、早く席に着きたまえ」
突然の教師の登場に生徒達が驚く。わたしはもちろん気付いていたよ? 必死に涙目で先生に懇願するセーラーさんを無視して先生はホームルーム的な朝の挨拶を始める。
……さて、順調? な滑り出しで一日が始まったよ。今日はまーくんと一緒の授業が楽しみだな~
「アーリャさんご機嫌よう」
「ご機嫌よう、ヘレナさん、ベスさん」
「アーリャさん、お噂を聞きましたよ。マクシス様をお助けしたのがアーリャさんだったのですね」
「えっ!? どうしてその話を!?」
「クラスで噂になっていますわ……今そのお話しで持ちきりです」
「そんな、恥ずかしいです」
わたしはぶりっこのように両手で頬を押さえた。前世のわたしがやったらジト目で見られてしまいそうなその仕草も今なら様になっている……と思う。
そしてわたしはその口が誰にも見えないようつり上がっているのを自覚した。何を隠そうウサワを流したのはわたしだもん。あ、もちろん直接では無くて学院に潜り込んだ協力者にお願いをしてだよ。
キャレルさんと対立してしまった今、忍ぶ恋だの言っていたらまーくんを奪われてしまうだろう。今後はまーくんを奪い合う所を大多数の人間に見られてしまう可能性がある。
それならばいっそ隠すより噂の二人になった方が効果的だろう。あわよくば周りに応援して貰えるような流れを作ってくくらいでちょうど良いよね。
「アーリャさん、是非ともその時のお話しお聞かせ頂けないかしら?」
「私も聞きたいわ、お願いアーリャさん」
「分かりました……ちょっと恥ずかしいですけど。あの日は四カ国連合の……」
二人にお願いされるままにまーくんを救出するまでの話をロマンティックな脚色を交えて語り始める。近くの席の貴族令嬢達も聞き耳を立てているようで、時々息をのむような音も聞こえてきた。
「まぁ、素敵ですわ……それで、アーリャさんはマクシス様をどう思われたんですか?」
「えっと、その、優しい笑顔が素敵な方だと」
「「「「「きゃ~~~っ!!」」」」」
近くの令嬢達も既に聞き一緒になって黄色い声を上げ始める。
「わたしはマクシス様の記憶を戻すために王国に協力を申し出ました。その為にも強くあろうと思います……わたしが突然勇ましくなっても驚かないで下さいね」
「それってアーリャさんまさか……わかりました、言わなくても分かりますわ」
「私も応援します!」
どうやら積極的に噂話をしている人達は好意的に受け止めてくれているようだ。当然、全員がそうとは思っていないよ。
「はん、くだらないですわ!!」
「セーラー様!?」
そこに不機嫌そうな貴族令嬢……セーラー・マースさんがやって来る。わたしを囲んできた人垣がササッと割れた。
「成り上がり男爵の娘が事もあろうにマクシス様と……なんて、ちゃんちゃら可笑しいわね。そんな下世話な噂で盛り上がる下級貴族の令嬢達もその程度と言う事ね。嫌だわ、そんなレベルの低い人達と同じ学び舎で学ばないといけないなんて」
「……」
先程まで騒がしかった教室は一気にお葬式ムードまで落ち込んでしまった。
「何とか言ったらどうなんですアーリャさん?」
「そんなにお嫌ならこの学園をお辞めになられたらいかがですか?」
「んなっ!?」
わたしの嫌味な二重敬語の返事にセーラーさんは思いきり面食らったようだ。
「あなた!! 成り上がりで男爵の分際で私に向かって何という口の利き方ですか!!」
さすがにプライドを傷つけられて声を荒げてくるセーラーさん。やら、唾が飛んできそう。わたしは鞄から扇を出すとばっと広げる。美しい光沢を放つ孔雀の扇がみんなの目を引く。
「いけませんわ、貴族の令嬢ともあろう方がそんな大声を上げるなんて……品位に欠けていますよ」
わたしは扇で口を隠すように挑発をする。どうやらこうかはばつぐんのようだ。
「あなっ、んぐっ……くききっ!!」
怒りが強すぎて言葉が出てこないようなので、そのまま言葉を続けることにする。
「昨日、シャリーナ侯爵家のドロシー様が仰っていたとおり、この学院では身分は関係ありません。それを振りかざす行為が学院の方針に反しているのにそれを頑なに守らないセーラーさんにはこの学院にいること自体がお辛いんじゃ無いでしょうか? 無理は身体に良くありませんからご実家で療養されてはいかがですか?」
「くすくす……」「んぐ……ですって」「いやですわ」
わたし達のやりとりが失笑を買っている。その事実にセーラーさんの真っ赤になっいた顔が元の状態に戻っていく。
「あなた……覚悟は出来ているのでしょうね? たかだか男爵如きを潰すなど容易いことですわよ」
「失礼ですが、セーラーさんこそ貴族当主を脅して何をされるつもりですか?」
「私がお父様に言いつければどうとでも出来るのよ」
脅かしても優雅に扇をパタパタさせて動じないわたしを何とかしてやり込めたいようだ。既に正攻法でくるのを止めているね。
「まぁこわい。ですが、あまりにも学院の生徒として相応しくない娘さんの言う事を聞いてくれるんでしょうか? セーラーさんはこう言っては難ですが、あまりお勉強は頑張られていない様子ですよね?」
「ぐっ、それは……なんで昨日来たばかりのあなたが!? そんな心配は無用です……貴族派の教師に言えばどうとでも……」
「どうとでもならない……セーラー嬢、君はやり過ぎだ。今の会話はしっかりと報告させてもらうぞ」
「なっ!?」
「「「先生!?」」」
「そろそろ時間だぞ、全員席に着くように」
「せ、先生、今のは違うんです……ここにいるアーリャさんが……」
「言い分があれば放課後に聞こう、早く席に着きたまえ」
突然の教師の登場に生徒達が驚く。わたしはもちろん気付いていたよ? 必死に涙目で先生に懇願するセーラーさんを無視して先生はホームルーム的な朝の挨拶を始める。
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