蒸汽帝国~真鍮の乙女~

万卜人

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伯爵

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 召し使いたちは三人を客間に案内した。
 客間は三部屋にわかれ、三人はひとりづつ部屋をあてがわれた。部屋もまた広間と同じく豪華な内装で、ここでミリィは天蓋つきのベッドというものを初めて見た。
 あの話しかけてきた召し使いにミリィは何度か声をかけようとしたのだが、かれは知らんぷりをきめこんでいた。
 ミリィは腹を立てた。
 そう、そんならいいわよ!
 ベッド・メークを終わった寝台にミリィは仰向けに倒れこんだ。
 その途端、眠気が襲い掛かってくる。
 瞼がくっつく直前、ミリィはなにが気がかりなんだろうと思った。
 ともかく疑問だらけなのは間違いない。
 あの伯爵はどうやって絵の中にみずからを封じ込めたのか。そしてあの召し使いたち。あれらもやはり絵の中に封じ込められてすごして来たのだろうか?
 しかしその疑問は長くは続かなかった。それほど疲れきっていたのだ。
 ミリィはぐっすりとひさしぶりのベッドでの快い眠りに浸っていた。
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