ネクロマン・サイカ

アフ郎

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新たな世界

それぞれの旅路

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私たちは池のほとりで今後どうするかを相談した。
皆が自分の言いたいことを言って、有意義な相談が出来た。相談の結果私たちは

一度、分かれることにした。

私とアジ助とファミリアはここから東にある湿地帯へ。
ベルモットとメイはここから王都へ。
漆黒の悪魔は…適当にぶらぶらするそうだ。

池のほとりの近くに通った土の道を、6人は歩いていく。
ネクロマンサー、アジ、悪魔、奴隷商人、少女、悪魔。
これほどまでに、種族や生きた年数。歩幅が違う6人も珍しいだろう。
だけどそんなどこをとっても異なる6人は同じ早さで歩いていく。

漆黒の狩人は足が超速い。だけど私たちに合わせてゆっくり歩いてくれていた。
メイは足が超遅い。だけど皆に遅れまいと頑張って走っていた。
ベルモットはそんなメイを肩に乗せて愉快に歩いていく。

私はいつの間にか、みんなのことが好きになっていた。
それはきっと、みんなも同じだと思う。そうだったらいいなと、思う。


道を歩いていると分かれ道があった。北、東、西へと別れる十字路だ。
木製の立札の前で、皆止まった。

ベルモット
「なぁ…俺たち、姿も中身もバラバラだったけどさ」

ベルモット
「俺…やっぱりお前らの事…大好き…みたいだ」

ベルモットの顔は涙でぐしゃぐしゃだった。


「私も…ベロちんや皆が大好きだよ」

ベルモット
「お前のネーミングセンスはどうにかならねぇのかよ…」

泣きながらディスってくるベルモット。

漆黒の狩人
「私はきにいっていますよ。狩りドン」

漆黒の狩人は私を見てニヤッと笑った。

ファミリア
「元気でな、メイ」

ファミリアはメイを撫でていた。母性を感じた。

メイ
「お母さんの奴隷もね!!」

ファミリア
「なっ・・・!」

メイの言葉にどこかショックを受けるファミリアだった。

アジ助
「アジ」

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
皆がくるりと自分が進む道を向いた。
ここからそのぞれの人生、その第2章が始まるのだ!
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