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野坂昭如『火垂るの墓』
感想
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なんか前にも書いた気がするんすけど新潮文庫のあらすじ(笑)書きすぎ!
てかほぼほぼ火垂るの墓じゃねぇか!
いやまぁ、取り上げるのは「火垂るの墓」なんですが。
これ実は50p未満の短編で、短編集に収録された1編なんですよね。
もとは『アメリカひじき』が冒頭に来ていたらしいですが、高畑功の映画で話題になったので節子を冒頭に変えたらしいです。(専学知識。専学課題でやりました、火垂るの墓)
あ、全然関係ないらしいんですが、私が行ってた専学、潰れたらしいです(砂詠さん見てるかな?潰れたよ!)
はい、本編の話しましょうか。
んーとね。感想としては「映画の火垂るの墓が好きなら読んだら映画は見なくなるだろう」です。
いや、私言うて見るけどね。やっぱ原作の方がいいなになります。
いや、いいのかな…。
うーん。
映画は泣けるかもしれないが原作は泣けないよ。過酷すぎて。みたいな。大分あの映画はまぁ、当たり前なんですが娯楽かな。
映画は大抵誰でも見ているだろう(すげぇロードショーでやりまくってるからね)、と、あらすじはまぁ、新潮文庫が書いているんで。わりと内容は知ってるんじゃないかな?
一応知らない人のため(私ら世代はあの映画すら「見ちゃダメ!残酷だから」とモンスター親に言われた子供もちらほらいた)にあらすじを言いますと。
いやまぁ新潮文庫さん通り。戦争孤児の話。多分野坂昭如もそれくらいにあっさり書きたかった実体験だったのかなぁと。
文体はあっさり他人事のように書かれています。そこから読み解けるのは「どこにでもあった戦争体験」ですね。大して貴重さはない、みんなそうだった、そのうちの一つなんだな、という印象です。
いや、私戦争体験者じゃないけれど、そう感じられますね。
映画で少し思うのは、「なんで蛍すぐ死んでしまうん?」これな。有名なシーンだと思うんですが、あれって原作にないんですわ。
原作を読むと、「確かにあの台詞節子、悟りすぎやねん(笑)」になります。まぁ、わざとらしい映画だなと。
冒頭からして他人事のように書かれているのが返って現実的。うん、あの映画やっぱちょっとバラエティだよなぁ。
省線三宮駅構内浜側の、化粧タイル剥げ落ちコンクリートむき出しの柱に、背中まるめてもたれかかり、床に尻をつき、両足まっすぐ投げ出して、さんざ陽に灼かれ、一月近く体を洗わぬのに、清太の痩せこけた頬の色は、ただ青白く沈んでいて、夜になれば昂る心のおごりか、山賊の如くかがり火焚き、声高にののしる男のシルエットをながめ、朝には何事もなかったかのように学校へ向かうカーキ色に白い風呂敷包みは神戸一中ランドセル背負ったは市立中学、県一親和松蔭山手ともんぺ姿ながら上はセーラー服のその襟の形を見分け、そしてひっきりなしにかたわら通り過ぎる足の群れの、気付かねばよしふと異臭に眼をおとしたものは、あわててとび跳ね清太をさける、清太には眼と鼻の便所へ這いずる力も、すでになかった。
一文長い、てか一段落!(抜粋めっちゃ大変だった、冒頭。)
最早読者を寄せ付けない文体ですよね。いや、現代人でなくてもこれはうん、清太のこの時の姿さながら、寄せ付けない。同じ短編集の「焼土層」なんかは3行ずつくらいで段落が切ってありますよ。
多分読まれたくなかったんだなと私は思いますね。
体験談ですがフィクションもあるそうで、本当は節子(妹)はおばさんの家辺りで死んでしまったらしいです。
おばさん、映画イメージだと「ひでぇババア」ですが、実際はもう少し余裕はなかったんだろうと想像できます。
なにより、清太も節子も原作の方が生意気(笑)年齢相応な人物像かな、と思います。勿論、当時の年齢相応さを感じるというか。
冒頭(笑)で大分、私が言いたかった雰囲気自体は伝わったかな。これ台詞すら、
「」
「」
ではなく、
「」「」
でひたすら書かれているんです。
なんだろうな、報告書を読むくらいに淡々としていて、だから案外「泣ける」感でなく「寂漠、虚無」なんかが胸に残ってしまう、一種のトラウマ小説だなと。
これだけ淡々と書かれているので気付けば物語に入っているし。
新潮文庫の解説にあるんですが、野坂昭如は、
「ぼくはせめて、小説『火垂るの墓』にでてくる兄ほどに、妹を可愛がってやればよかったと、今になって、その無惨な骨と皮の死にざまを、悔やむ気持が強く、小説中の清太に、その想いを託したのだ、ぼくはあんなにやさしくはなかった」
と述べているそうです。なんか、感想やら解説でこれを書くのはどうかなと思ったんですが、悲痛さが出てるのかな、と思いまして↑の解説を抜粋しました。
一読すればなんだか、しばらく放心しますね。禍々しいし、本当に普通にあったんだきっとと思うと、再読まで期間は空く。しかし一度は読みたい作品かなと思います。
これを読んでから映画を見るとまた意味合いの汲み取りかたも変わりますね。良くも悪くも。多分、それでも高畑功は野坂昭如を理解しあの映画になった、意外と言葉少なな映画かもしれない、と、私は見ることが出来ますね。はい。
てかほぼほぼ火垂るの墓じゃねぇか!
いやまぁ、取り上げるのは「火垂るの墓」なんですが。
これ実は50p未満の短編で、短編集に収録された1編なんですよね。
もとは『アメリカひじき』が冒頭に来ていたらしいですが、高畑功の映画で話題になったので節子を冒頭に変えたらしいです。(専学知識。専学課題でやりました、火垂るの墓)
あ、全然関係ないらしいんですが、私が行ってた専学、潰れたらしいです(砂詠さん見てるかな?潰れたよ!)
はい、本編の話しましょうか。
んーとね。感想としては「映画の火垂るの墓が好きなら読んだら映画は見なくなるだろう」です。
いや、私言うて見るけどね。やっぱ原作の方がいいなになります。
いや、いいのかな…。
うーん。
映画は泣けるかもしれないが原作は泣けないよ。過酷すぎて。みたいな。大分あの映画はまぁ、当たり前なんですが娯楽かな。
映画は大抵誰でも見ているだろう(すげぇロードショーでやりまくってるからね)、と、あらすじはまぁ、新潮文庫が書いているんで。わりと内容は知ってるんじゃないかな?
一応知らない人のため(私ら世代はあの映画すら「見ちゃダメ!残酷だから」とモンスター親に言われた子供もちらほらいた)にあらすじを言いますと。
いやまぁ新潮文庫さん通り。戦争孤児の話。多分野坂昭如もそれくらいにあっさり書きたかった実体験だったのかなぁと。
文体はあっさり他人事のように書かれています。そこから読み解けるのは「どこにでもあった戦争体験」ですね。大して貴重さはない、みんなそうだった、そのうちの一つなんだな、という印象です。
いや、私戦争体験者じゃないけれど、そう感じられますね。
映画で少し思うのは、「なんで蛍すぐ死んでしまうん?」これな。有名なシーンだと思うんですが、あれって原作にないんですわ。
原作を読むと、「確かにあの台詞節子、悟りすぎやねん(笑)」になります。まぁ、わざとらしい映画だなと。
冒頭からして他人事のように書かれているのが返って現実的。うん、あの映画やっぱちょっとバラエティだよなぁ。
省線三宮駅構内浜側の、化粧タイル剥げ落ちコンクリートむき出しの柱に、背中まるめてもたれかかり、床に尻をつき、両足まっすぐ投げ出して、さんざ陽に灼かれ、一月近く体を洗わぬのに、清太の痩せこけた頬の色は、ただ青白く沈んでいて、夜になれば昂る心のおごりか、山賊の如くかがり火焚き、声高にののしる男のシルエットをながめ、朝には何事もなかったかのように学校へ向かうカーキ色に白い風呂敷包みは神戸一中ランドセル背負ったは市立中学、県一親和松蔭山手ともんぺ姿ながら上はセーラー服のその襟の形を見分け、そしてひっきりなしにかたわら通り過ぎる足の群れの、気付かねばよしふと異臭に眼をおとしたものは、あわててとび跳ね清太をさける、清太には眼と鼻の便所へ這いずる力も、すでになかった。
一文長い、てか一段落!(抜粋めっちゃ大変だった、冒頭。)
最早読者を寄せ付けない文体ですよね。いや、現代人でなくてもこれはうん、清太のこの時の姿さながら、寄せ付けない。同じ短編集の「焼土層」なんかは3行ずつくらいで段落が切ってありますよ。
多分読まれたくなかったんだなと私は思いますね。
体験談ですがフィクションもあるそうで、本当は節子(妹)はおばさんの家辺りで死んでしまったらしいです。
おばさん、映画イメージだと「ひでぇババア」ですが、実際はもう少し余裕はなかったんだろうと想像できます。
なにより、清太も節子も原作の方が生意気(笑)年齢相応な人物像かな、と思います。勿論、当時の年齢相応さを感じるというか。
冒頭(笑)で大分、私が言いたかった雰囲気自体は伝わったかな。これ台詞すら、
「」
「」
ではなく、
「」「」
でひたすら書かれているんです。
なんだろうな、報告書を読むくらいに淡々としていて、だから案外「泣ける」感でなく「寂漠、虚無」なんかが胸に残ってしまう、一種のトラウマ小説だなと。
これだけ淡々と書かれているので気付けば物語に入っているし。
新潮文庫の解説にあるんですが、野坂昭如は、
「ぼくはせめて、小説『火垂るの墓』にでてくる兄ほどに、妹を可愛がってやればよかったと、今になって、その無惨な骨と皮の死にざまを、悔やむ気持が強く、小説中の清太に、その想いを託したのだ、ぼくはあんなにやさしくはなかった」
と述べているそうです。なんか、感想やら解説でこれを書くのはどうかなと思ったんですが、悲痛さが出てるのかな、と思いまして↑の解説を抜粋しました。
一読すればなんだか、しばらく放心しますね。禍々しいし、本当に普通にあったんだきっとと思うと、再読まで期間は空く。しかし一度は読みたい作品かなと思います。
これを読んでから映画を見るとまた意味合いの汲み取りかたも変わりますね。良くも悪くも。多分、それでも高畑功は野坂昭如を理解しあの映画になった、意外と言葉少なな映画かもしれない、と、私は見ることが出来ますね。はい。
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