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三浦しをん『風が強く吹いている』
感想-2
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三浦さん、箱根駅伝いつもビリっけつ大学の、「上武大学」に取材しまくったみたいです。
表紙のあの黒いユニホーム、また映画で使われたユニホームも上武大学のものだそうです。大体この大学、テレビに写りません。
けど、予選会は突破してくる大学ですね。
まず、
「主人公、コンビニでパンを万引きする」
シーンから始まる衝撃ですね。
→チャリンコで大学生がそれを追いかけてくる→元陸上長距離主人公(蔵原走)、チャリンコくらい何のその、降りきろうと走り続ける→大学生(清瀬灰二)全然疲れない→「走るの好きか?」とハイジに聞かれ「んん?」変な人かもしれない→走、ギブアップ
から始まります。
ハイジは本気で変な人で、ギブアップした走の足を「ちょっといいかな」と触る(←このシーンは原作にしかない)
もーいやこの人ゲイかもしれないなー→お前、ウチの寮に来いよとごり押しされ、連れていかれたボロ屋「竹青荘(通称:アオタケ)」に強引に住まされることになる。
しかーしアオタケは実は「陸上部強化合宿所」だった。
実は走には過去に陸上でトラウマがあり、わざわざ陸上部のない、地元から離れたところに入学したという経緯があった。
というか住んでいた住人も陸上部強化合宿所と知らないまま、ハイジに誘われ住んでいた(後にハイジが何となく、実は住ませる住人を選んで誘っていたということがわかる。陸上に向いてる性格のやつばかりを選んでいた)。
で、ハイジがいうわけです。走で丁度10人だから箱根駅伝に出よう!と。
皆「はぁ?」となるけどハイジの熱意に、結果、全員箱根駅伝になる出ることになる。
箱根駅伝って相当色々出るまでにノルマがあるんですけど、ハイジのコーチ力や戦力で皆いつでもギリギリで達成していくんですが、何故そこまでハイジが駅伝に出たがっていたのか、それも徐々に明らかになっていくわけです。
いや、最後マジ泣きする
ホントのホントネタバレすると↓
ハイジ、昔からの無理がたたり、これ監督がパパだったんですけど、箱根駅伝なんて走ったら二度と走れなくなる、とドクターストップがかかっていたんですよね。
でも、どうしても走りたいと最後、ゴールの第10区、アンカーを勤めるんですけど。
どうせやるなら来年に襷を繋ぎたい、シードをとりたい。それには弱小部、初出場だと「インカレポイント」が全くない、最低でも見た目の順位で5位くらいをとらなければならない。
本番当日に繰り上げスタートになったりと、ここ凄くドラマがあって。いや純粋に泣けます。走るって一人だけど一人じゃないんだと。
走のトラウマもまぁ色々あるんですけどここは書いたらもったいない。
さあ結果はどうなったか…。
やっぱ余韻がいいなって思ったのは、でもここでシードを取っても、来年部員がいるのか、っていうのも頭によぎるんですよね。
結局そこは書かれてないんですよね。
冒頭で出した「頂点は、見えたかい?」これ最後なんですけど、ここにこの十人の全部がつまってる。あ、皆憎めないキャラクターですよ。
走が迷ったシーンの
「長距離選手に対する、一番の褒め言葉がなにかわかるか」
「速い、ですか?」
「いいや。『強い』だよ」
こことかぁ、
箱根駅伝折り返し当日の朝、ハイジに「棄権してくださいよ」という走にハイジが返す「俺は知りたいんだ。走るってどういうことなのか」これもちょっと二色的涙腺ポイント。
5区、棄権せず、ただもう死にそうに走りきった神童くんの話とか、地味に6区、山下りの「お前どんな景色をみてんだろうな」ってユキ先輩とか。そう、全体的に心情描写の切り方、入れ方が巧妙ですね。
というか、全員の葛藤にもう…250ページ、ちょっと専門的な話も入るのですらすらっとはいかないんですが、読めると思います。
いや長々これで終わります。これはおすすめです。
表紙のあの黒いユニホーム、また映画で使われたユニホームも上武大学のものだそうです。大体この大学、テレビに写りません。
けど、予選会は突破してくる大学ですね。
まず、
「主人公、コンビニでパンを万引きする」
シーンから始まる衝撃ですね。
→チャリンコで大学生がそれを追いかけてくる→元陸上長距離主人公(蔵原走)、チャリンコくらい何のその、降りきろうと走り続ける→大学生(清瀬灰二)全然疲れない→「走るの好きか?」とハイジに聞かれ「んん?」変な人かもしれない→走、ギブアップ
から始まります。
ハイジは本気で変な人で、ギブアップした走の足を「ちょっといいかな」と触る(←このシーンは原作にしかない)
もーいやこの人ゲイかもしれないなー→お前、ウチの寮に来いよとごり押しされ、連れていかれたボロ屋「竹青荘(通称:アオタケ)」に強引に住まされることになる。
しかーしアオタケは実は「陸上部強化合宿所」だった。
実は走には過去に陸上でトラウマがあり、わざわざ陸上部のない、地元から離れたところに入学したという経緯があった。
というか住んでいた住人も陸上部強化合宿所と知らないまま、ハイジに誘われ住んでいた(後にハイジが何となく、実は住ませる住人を選んで誘っていたということがわかる。陸上に向いてる性格のやつばかりを選んでいた)。
で、ハイジがいうわけです。走で丁度10人だから箱根駅伝に出よう!と。
皆「はぁ?」となるけどハイジの熱意に、結果、全員箱根駅伝になる出ることになる。
箱根駅伝って相当色々出るまでにノルマがあるんですけど、ハイジのコーチ力や戦力で皆いつでもギリギリで達成していくんですが、何故そこまでハイジが駅伝に出たがっていたのか、それも徐々に明らかになっていくわけです。
いや、最後マジ泣きする
ホントのホントネタバレすると↓
ハイジ、昔からの無理がたたり、これ監督がパパだったんですけど、箱根駅伝なんて走ったら二度と走れなくなる、とドクターストップがかかっていたんですよね。
でも、どうしても走りたいと最後、ゴールの第10区、アンカーを勤めるんですけど。
どうせやるなら来年に襷を繋ぎたい、シードをとりたい。それには弱小部、初出場だと「インカレポイント」が全くない、最低でも見た目の順位で5位くらいをとらなければならない。
本番当日に繰り上げスタートになったりと、ここ凄くドラマがあって。いや純粋に泣けます。走るって一人だけど一人じゃないんだと。
走のトラウマもまぁ色々あるんですけどここは書いたらもったいない。
さあ結果はどうなったか…。
やっぱ余韻がいいなって思ったのは、でもここでシードを取っても、来年部員がいるのか、っていうのも頭によぎるんですよね。
結局そこは書かれてないんですよね。
冒頭で出した「頂点は、見えたかい?」これ最後なんですけど、ここにこの十人の全部がつまってる。あ、皆憎めないキャラクターですよ。
走が迷ったシーンの
「長距離選手に対する、一番の褒め言葉がなにかわかるか」
「速い、ですか?」
「いいや。『強い』だよ」
こことかぁ、
箱根駅伝折り返し当日の朝、ハイジに「棄権してくださいよ」という走にハイジが返す「俺は知りたいんだ。走るってどういうことなのか」これもちょっと二色的涙腺ポイント。
5区、棄権せず、ただもう死にそうに走りきった神童くんの話とか、地味に6区、山下りの「お前どんな景色をみてんだろうな」ってユキ先輩とか。そう、全体的に心情描写の切り方、入れ方が巧妙ですね。
というか、全員の葛藤にもう…250ページ、ちょっと専門的な話も入るのですらすらっとはいかないんですが、読めると思います。
いや長々これで終わります。これはおすすめです。
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