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青空シリーズ
梶井基次郎「檸檬」
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前ページ「交尾」を「頭の中そのまんま」と書きましたが、「檸檬」は「心の中そのまんま」な感じがいたしますね。
短編ですが、そんなわけでつらつらと欲もなく、件の「檸檬」という単語が出てくるのは半分ほど進んで漸くと言ったところで。
前回と同じなのですがでは、檸檬と言えば何を連想するでしょう、梶井さんは最終的に「爆弾」になりましたが、爆弾になるまでにいくつか物が登場します。
ははぁ、なるほど。それが爆発したら果たして何色になるだろうか、ところで、あたしゃぁ(語り手)は一体いまどこにいて360度どの方角を見ていたんだっけなぁと何度か確認をしよう、とキョロキョロ見回すんですが、「歩いた。」歩いていないような気がするのです。
不意に第二のアイディアが起こった。その奇妙なたくらみはむしろ私をぎょっとさせた。
なんとなくここできゅっと纏まっているような気が私にはしました。
つらつらと暗いことや仄暗いことやら景色が書いてありますが、確かに檸檬は黄色だな。子供の頃のいたずら、大人バージョンの楽しみ方があったりして、という気持ちで読了するような。
何故これほどまでに連想ゲームが楽しく素晴らしいかと言えば、単純に彼が少し変わった思想だからなんでしょうかね。しかしこう連想したらこうなってこうなって…ていうのに入って行けるのはどこか彼も「読者」や「傍観者」だからだろうとも考えたり。
血が通った文章、と言った感想で、今回感想を書いた短編二編は「頭」と「心」でした。このバラバラ死体のような感覚、身の滅ぼし方にいっそ恐怖もありますねぇ。同じような、いや、一つの「人」を見たときはまったく違う角度なんですよ、と。
実際あんな単純な冷覚や触覚や嗅覚や視覚が、ずっと昔からこればかり探していたのだと言いたくなったほど私にしっくりしたなんて私は不思議に思える──それがあの頃のことなんだから。
ぎゅっと搾って!
以上!
短編ですが、そんなわけでつらつらと欲もなく、件の「檸檬」という単語が出てくるのは半分ほど進んで漸くと言ったところで。
前回と同じなのですがでは、檸檬と言えば何を連想するでしょう、梶井さんは最終的に「爆弾」になりましたが、爆弾になるまでにいくつか物が登場します。
ははぁ、なるほど。それが爆発したら果たして何色になるだろうか、ところで、あたしゃぁ(語り手)は一体いまどこにいて360度どの方角を見ていたんだっけなぁと何度か確認をしよう、とキョロキョロ見回すんですが、「歩いた。」歩いていないような気がするのです。
不意に第二のアイディアが起こった。その奇妙なたくらみはむしろ私をぎょっとさせた。
なんとなくここできゅっと纏まっているような気が私にはしました。
つらつらと暗いことや仄暗いことやら景色が書いてありますが、確かに檸檬は黄色だな。子供の頃のいたずら、大人バージョンの楽しみ方があったりして、という気持ちで読了するような。
何故これほどまでに連想ゲームが楽しく素晴らしいかと言えば、単純に彼が少し変わった思想だからなんでしょうかね。しかしこう連想したらこうなってこうなって…ていうのに入って行けるのはどこか彼も「読者」や「傍観者」だからだろうとも考えたり。
血が通った文章、と言った感想で、今回感想を書いた短編二編は「頭」と「心」でした。このバラバラ死体のような感覚、身の滅ぼし方にいっそ恐怖もありますねぇ。同じような、いや、一つの「人」を見たときはまったく違う角度なんですよ、と。
実際あんな単純な冷覚や触覚や嗅覚や視覚が、ずっと昔からこればかり探していたのだと言いたくなったほど私にしっくりしたなんて私は不思議に思える──それがあの頃のことなんだから。
ぎゅっと搾って!
以上!
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