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プール
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先輩は、まるで親戚のおばあちゃんの家に来た、くらいに軽い様子で外のドアを雑に開けて保健室に入った。
デスクに向かっていた先生は、眼鏡の奥で人物を確認するとため息を吐いた。
「今度はどうしたの?…あら?」
先輩の後ろにいた私を見ると先生は私と先輩を交互に見比べて怪訝そうな顔をする。
「溺れてたら助けてくれた。洗濯機貸して」
「溺れてた?貴方が?」
それには答えず、先輩は外にある洗濯機に鞄の中身をひっくり返して入れた。先生もあまり干渉せず、再びデスクの上にある書類に視線を戻した。
が、思い出したかのように、
「名前、名簿に書いておいてね」
「あ、はい…」
そう言われて入室者名簿に名前を書いた。
そんな時、保健室のドアが空いた。「失礼します」という聞き慣れた声の方を見ると、クラスメートの松本佳世子ちゃんが入ってきた。
「小夜ちゃん!」
「佳世子ちゃん…」
保健室を見回した佳世子ちゃんの、耳の下で二つに縛った黒髪が揺れる。後ろに縛られた前髪。はっきりと眉間にシワが寄ったのがわかる。
「小夜ちゃん…?大丈夫?心配で…来たんだけど…」
「うん…」
佳世子ちゃんは先輩を凝視してから私の隣に心配そうに寄り添った。
「あんた、この子の知り合い?」
「そうですけど…」
「丁度いいや。ちょっとさ、この子、次の時間も戻れないから教員に伝えておいてあげてよ」
「はい?」
「あんたさ、川とかで遊んだことある?」
佳世子ちゃんの警戒心を気にもせず、先輩は全く関係のない話題を私に振ってくる。
「え?いや、あんまり…」
「うーん。
明日熱とか出たり腹痛くなったら病院行ってね。思いっきり水飲んだりした?」
「どうだろう…」
「あれ、結構汚いからね」
「浦賀くん、この子に何したの?」
流石に先生も、私たちの会話に無視出来なくなったらしい。
「プールに入った。溺れてたら助けてくれた」
「え?なんで?」
「なんかね、教室から、俺がプールに浮いてんの見えたんだって。だから来てくれたんだよ」
「なんでそんなところに…」
「一応部員だからね。
ま、そーゆーわけだからさ」
なるほど。やけに準備がいいのも納得した。
「確かに何かあったら大変ね。今日は熱めのお風呂に入ってよく体を洗ってね」
「…小夜ちゃん、それ、本当?大丈夫?」
「うーん。大体は本当。今のところは大丈夫だよ」
「なら、いいんだけど…」
「ほら、そろそろ始まっちゃうよ。後は任せて」
佳世子ちゃんはまだ怪訝そうな、納得のいっていない顔だが、先生の一言に取り敢えず引き下がり、「じゃぁ、またね…」と言って保健室を出ていった。
ふと先輩が激しく咳をした。なんだか痛々しい、苦しそうな咳だった。
しかしそれが治まると、なんともなかったのようにまた飄々とした態度で、保健室のソファに座った。
授業開始のチャイムが鳴ったのとほぼ同時に、また保健室のドアが開く。
眼鏡の、少し肩幅の広い、きっちりと制服を着て髪が短めの、大人っぽい雰囲気の男子生徒が保健室を見回した。制服で生徒だとわかったが、制服を着ていなかったら多分先生と間違えるだろう。
先輩と目が合うと、先輩の方へずかずかと歩き、「浦賀、」と、少し声を荒げるように言い、その人は先輩の前まで来て腕を組んだ。
なんか偉そう。
あれ、てかこの眼鏡さん、どこかで見たことあるな。
「お前来てたのか」
「よう、久しぶりだな」
「お前どうしたさっきは」
「あぁ、うん。これ取りに来たんだよ」
先輩は自分のジャージの肩あたりをつまんで眼鏡さんに言った。眼鏡さんはそれを聞いて、ふと私を見た。
「その子はなんもないよ」
「お前のジャージ着てるけど」
「助けてくれてびしょ濡れになったんだよ」
「お前もびしょ濡れで入ってきたよな窓から」
「うん。一番窓が近かったからね」
「何した?」
「別に。ね?」
先輩に少し睨むように言われ、取り敢えず頷いた。
「…ほらな」
「…納得いかないんだが。ましてや…」
洗濯機が鳴った。先輩は眼鏡さんから逃げるように洗濯機の方へ向くが、手首を掴まれてしまう。だが先輩はとっさにその手を荒々しく振り払った。
「歩!」
「なんだよ」
「…たまには来いよ」
「今日は行ったよ。つか、こんな問題児構ってると大学推薦内申点で落とすからさっさと戻んなよ」
「…お前喧嘩売ってんのか」
「負けないよ?それもいいね。生徒会長が授業サボって問題児にちょっかい出しに行ってぶん殴られるっつーのも」
あ、そうだ思い出した。
眼鏡さん、生徒会長のなんだっけ、名前忘れちゃったな。
「浦賀くん、口が悪いわよ。岸本くんも止めなさいね」
ダルそうに先生は止めた。
そうだ、岸本さんだ。
「あのー」
声を掛けると、一斉に私に視線が集まった。たじろぐけどここはしっかりしないと。
「私、勝手にやったことだから、先輩はあんまり悪くありませんよ。なんか皆さん、勘違いしてますけど…」
「え?」
「いや、なんか授業中ぼーっと外見てたら、プールに浮いてて、人だって分かったからダッシュしてプールに入ったらその人だったんです。
結果的に助けに行った私が溺れたというか…うまくいかなくて助けてもらったんですよ」
先輩はそれにはなにも言わない。無言で制服を取り出してハンガーに掛けた。
ブレザーとスカートまで一緒に入れちゃったようだ。くしゃくしゃになってる。
「あーあ…アイロンって家庭科室?これって直るかな」
「…多分無理です」
「あちゃー。仕方ないなぁ」
先輩はポケットから財布を取りだし、一万円札を7枚私に渡してきた。
「え、え?」
「悪いけどこれ直んないっぽいから、買い直しだと思う。悪かったね」
「え、えぇ!?そんな、これ…困ります」
「なんで?制服ないほうが困るでしょ。はい。
ありがとね」
先輩は無理矢理私にお金を握らせ、そのままふらっと保健室を出て行ってしまった。
「…あいつなりの気持ちだろうから、受け取ってやってくれ。悪いやつではないから。すまなかったな」
そう言い残し、岸本さんも、先輩の後を追うように出て行ってしまった。
なんだったんだ、一体。
「まぁ何かあったら明日とか今日とか来て。担任の先生には話しとくから」
先生から体温計を渡されたので一応図ってみる。そんなになかった。
「早退したら?今は大丈夫でも時間が経ってから来ることもあるし」
「はい…」
そうしよう。お風呂に入りなさいとも言われたし。
デスクに向かっていた先生は、眼鏡の奥で人物を確認するとため息を吐いた。
「今度はどうしたの?…あら?」
先輩の後ろにいた私を見ると先生は私と先輩を交互に見比べて怪訝そうな顔をする。
「溺れてたら助けてくれた。洗濯機貸して」
「溺れてた?貴方が?」
それには答えず、先輩は外にある洗濯機に鞄の中身をひっくり返して入れた。先生もあまり干渉せず、再びデスクの上にある書類に視線を戻した。
が、思い出したかのように、
「名前、名簿に書いておいてね」
「あ、はい…」
そう言われて入室者名簿に名前を書いた。
そんな時、保健室のドアが空いた。「失礼します」という聞き慣れた声の方を見ると、クラスメートの松本佳世子ちゃんが入ってきた。
「小夜ちゃん!」
「佳世子ちゃん…」
保健室を見回した佳世子ちゃんの、耳の下で二つに縛った黒髪が揺れる。後ろに縛られた前髪。はっきりと眉間にシワが寄ったのがわかる。
「小夜ちゃん…?大丈夫?心配で…来たんだけど…」
「うん…」
佳世子ちゃんは先輩を凝視してから私の隣に心配そうに寄り添った。
「あんた、この子の知り合い?」
「そうですけど…」
「丁度いいや。ちょっとさ、この子、次の時間も戻れないから教員に伝えておいてあげてよ」
「はい?」
「あんたさ、川とかで遊んだことある?」
佳世子ちゃんの警戒心を気にもせず、先輩は全く関係のない話題を私に振ってくる。
「え?いや、あんまり…」
「うーん。
明日熱とか出たり腹痛くなったら病院行ってね。思いっきり水飲んだりした?」
「どうだろう…」
「あれ、結構汚いからね」
「浦賀くん、この子に何したの?」
流石に先生も、私たちの会話に無視出来なくなったらしい。
「プールに入った。溺れてたら助けてくれた」
「え?なんで?」
「なんかね、教室から、俺がプールに浮いてんの見えたんだって。だから来てくれたんだよ」
「なんでそんなところに…」
「一応部員だからね。
ま、そーゆーわけだからさ」
なるほど。やけに準備がいいのも納得した。
「確かに何かあったら大変ね。今日は熱めのお風呂に入ってよく体を洗ってね」
「…小夜ちゃん、それ、本当?大丈夫?」
「うーん。大体は本当。今のところは大丈夫だよ」
「なら、いいんだけど…」
「ほら、そろそろ始まっちゃうよ。後は任せて」
佳世子ちゃんはまだ怪訝そうな、納得のいっていない顔だが、先生の一言に取り敢えず引き下がり、「じゃぁ、またね…」と言って保健室を出ていった。
ふと先輩が激しく咳をした。なんだか痛々しい、苦しそうな咳だった。
しかしそれが治まると、なんともなかったのようにまた飄々とした態度で、保健室のソファに座った。
授業開始のチャイムが鳴ったのとほぼ同時に、また保健室のドアが開く。
眼鏡の、少し肩幅の広い、きっちりと制服を着て髪が短めの、大人っぽい雰囲気の男子生徒が保健室を見回した。制服で生徒だとわかったが、制服を着ていなかったら多分先生と間違えるだろう。
先輩と目が合うと、先輩の方へずかずかと歩き、「浦賀、」と、少し声を荒げるように言い、その人は先輩の前まで来て腕を組んだ。
なんか偉そう。
あれ、てかこの眼鏡さん、どこかで見たことあるな。
「お前来てたのか」
「よう、久しぶりだな」
「お前どうしたさっきは」
「あぁ、うん。これ取りに来たんだよ」
先輩は自分のジャージの肩あたりをつまんで眼鏡さんに言った。眼鏡さんはそれを聞いて、ふと私を見た。
「その子はなんもないよ」
「お前のジャージ着てるけど」
「助けてくれてびしょ濡れになったんだよ」
「お前もびしょ濡れで入ってきたよな窓から」
「うん。一番窓が近かったからね」
「何した?」
「別に。ね?」
先輩に少し睨むように言われ、取り敢えず頷いた。
「…ほらな」
「…納得いかないんだが。ましてや…」
洗濯機が鳴った。先輩は眼鏡さんから逃げるように洗濯機の方へ向くが、手首を掴まれてしまう。だが先輩はとっさにその手を荒々しく振り払った。
「歩!」
「なんだよ」
「…たまには来いよ」
「今日は行ったよ。つか、こんな問題児構ってると大学推薦内申点で落とすからさっさと戻んなよ」
「…お前喧嘩売ってんのか」
「負けないよ?それもいいね。生徒会長が授業サボって問題児にちょっかい出しに行ってぶん殴られるっつーのも」
あ、そうだ思い出した。
眼鏡さん、生徒会長のなんだっけ、名前忘れちゃったな。
「浦賀くん、口が悪いわよ。岸本くんも止めなさいね」
ダルそうに先生は止めた。
そうだ、岸本さんだ。
「あのー」
声を掛けると、一斉に私に視線が集まった。たじろぐけどここはしっかりしないと。
「私、勝手にやったことだから、先輩はあんまり悪くありませんよ。なんか皆さん、勘違いしてますけど…」
「え?」
「いや、なんか授業中ぼーっと外見てたら、プールに浮いてて、人だって分かったからダッシュしてプールに入ったらその人だったんです。
結果的に助けに行った私が溺れたというか…うまくいかなくて助けてもらったんですよ」
先輩はそれにはなにも言わない。無言で制服を取り出してハンガーに掛けた。
ブレザーとスカートまで一緒に入れちゃったようだ。くしゃくしゃになってる。
「あーあ…アイロンって家庭科室?これって直るかな」
「…多分無理です」
「あちゃー。仕方ないなぁ」
先輩はポケットから財布を取りだし、一万円札を7枚私に渡してきた。
「え、え?」
「悪いけどこれ直んないっぽいから、買い直しだと思う。悪かったね」
「え、えぇ!?そんな、これ…困ります」
「なんで?制服ないほうが困るでしょ。はい。
ありがとね」
先輩は無理矢理私にお金を握らせ、そのままふらっと保健室を出て行ってしまった。
「…あいつなりの気持ちだろうから、受け取ってやってくれ。悪いやつではないから。すまなかったな」
そう言い残し、岸本さんも、先輩の後を追うように出て行ってしまった。
なんだったんだ、一体。
「まぁ何かあったら明日とか今日とか来て。担任の先生には話しとくから」
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