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黒の帳 『一つ目の帳』
予想外
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意気揚々と階段を上がっていく。
とんとんと階段をあがる足取りは軽く、油断すると口角も上がりそうだ。
紅陵さん、今日は居るかな、居るかな。
二階を通り過ぎようとしたその時。
「黒猫ちゃ~ん」
この呼び方をする人は、私が知る限り一人だけだ。
「氷川さん、こんにちは」
「屋上に行くんだったら…悪いね、紅陵なら居ないよ」
「えっ」
そんな…、ウキウキ気分が急降下していく。
「そんな分かりやすく落ち込まないでよ。…まあ、そういうことになってる、っていうだけなんだけどね」
「どういうことですか?」
「クロちゃんが来たら居ないって言っておいて、って言われているんだよ。アイツは今屋上さ」
「……紅陵さんが…どうしてですか?」
紅陵さんが、俺は居ないって言っておけ、みたいに言ったんだろうか。私に会いたくない?というか、そういうことって言っていいんだろうか。普通は隠すものじゃないのか。
「さあ?僕は知らないな。それと、僕には隠しておく義理も見返りも無いからね。どうせなら面白い方がいい。こっちへおいで、もっと面白いことをしよう」
「…屋上に行きたいです」
「ダメ、こっちが先。ほら早く」
にっこり笑った氷川さんが、エスコートするように片手を差し伸べてくる。断る理由は特に無いので、流石に手はとらなかったが、氷川さんに着いていくことにした。それに、紅陵さんが私に会いたくないのなら、行くべきでは無いのかもしれない。
だけど、上履き代わりのクロッケスを返して欲しい。それを理由に…ん?
紅陵さんが血のついたクロッケスを洗って、それを龍牙に渡した。私は龍牙から受け取らず、紅陵さんに返すようにお願いした。それで、紅陵さんは私のクロッケスを持っているはずだから、それを返してもらわないといけない。
だけど、この一連の流れは、龍牙が紅陵さんに返していないと成り立たない。もしかして龍牙、返してくれていないのかな。それか、紅陵さんが返す気が無いとか?いや、それはありえないだろう、一度返してくれたのだから。
紅陵さんに会いたい、話をしなくては。
そう心に決めたところで、氷川さんが立ち止まる。氷川さんが見ている方を私も眺めた。そこには、多目的教室、との室名札がかかっている扉があった。
「ここ入ろうか」
「はい」
扉を開けられ、促されるまま教室に入る。特に変わったところは無く、広さやつくり、置かれている物も普通の教室と何ら変わりはない。電気をつけようとすれば氷川さんに必要ないと言われ、大人しくしていると、氷川さんは唐突に窓を開けた。かと思えば動きを止め、ただそこに立ち尽くしている。何を考えているんだろうか。
「あの…氷川さん、面白いことって」
「シッ、静かにして」
言われた通り口を噤む。シン、とした静寂が辺りを包む、が、それはすぐに終わった。外から、正確に言えば上の方から、ガタゴトと物音がした。何だろう、と考えようとしたが、その思考は氷川さんの行動に遮られた。
ついさっきまで静止していた氷川さんに、机の上へ押し倒された。
「……えっ、氷川、さん?」
「…」
氷川さんは何も答えない。ポーカーフェイスのせいで何を考えているか分からない。行動の真意が、全く読めない。
「え、あっ、やめて下さい、何してるんですかッ!?」
氷川さんは突然、私の制服に手をかけた。丁寧にボタンを一つ一つ外していく様は、訳が分からないのも極まってより恐怖を煽った。止めて欲しくて手首を掴んでも、流石番長と言うべきか、全く止めることが出来ない。
「やっ、いや、止めてくださいっ、氷川さん、氷川さんっ…」
「………ふふ」
漸く口を開いたかと思えば、意味の分からない含み笑いだけを残してまた口を閉じてしまう。
「…大丈夫、そんな怖がらないでよ…ねえ?」
「何しようとしてるんですか、ちゃんと説明してくださいっ!!」
「君の容姿とこの不良校を考えれば、答えは単純明快。なるべく優しくしてあげるよ、安心して」
慈しむように肩を撫でられ、渡来君達の時と同じように鳥肌がたった。氷川さんの言葉が意味することは、渡来君達のような行動ということだろう。
だったら尚更無抵抗でいるわけにはいかない。
そう思って抵抗する手の力を出来うる限り強めたのだが、あっさり片手で止められ、頭上で両手を抑えられてしまった。痛くはないが、動くことは許されない。そんな絶妙な力加減に、男として物凄く情けなく思った。その上、私は冷や汗と動悸でもうどうにかなってしまいそうなのに、対する氷川さんは汗一つかくことなく澄ました顔だ。
どうにもやりきれなくて少し涙が滲んでくるけれど、こんな人の前で泣くわけにはいかない。かろうじて涙目までにとどめていると、私の顔を見て氷川さんが笑い出す。
「あっはは、泣かないでって。そんなに悔しい?」
「……っ…バカにしないでください!」
「うんうんそうだねー、次いこうか」
「え…次?」
「ああ、そうだよ」
氷川さんはカッターシャツに手をかけた。涙目になっている場合じゃない。氷川さんを止めなければ。しかし私の手はもう動かせない。ならば足は、と思えばいつのまに乗り上げていたのか、氷川さんの足が乗っかっていてぴくりとも動かせなかった。相手の身動きの一切を封じるその技術、他のところに活かしたらどうなんですか。
若干の現実逃避をしつつも、諦めるわけにはいかないと心に決める。
大声を出せば誰か助けに来てくれるだろうか。そう思って息を吸ったのだが、氷川さんの言葉に止められた。
「おーっと待った。ふふ、僕番長だよ?君が叫んだところで誰が助けられるのかな。体力の無駄だと思わない?頭空っぽにして楽しもうじゃないか、黒猫ちゃん」
氷川さんはこの場に不釣り合いな明るい笑顔を見せた。シャツのボタンを見せつけるようにゆっくりと外していく様には、力では絶対敵わないという状態も相まって、より恐怖を煽られる。
このままだと、本当によくないことが起きる。
いつの間にか、絶対諦めないという反抗心は消え、ただただ、怖い、助けて、そんな感情が頭を支配していた。絶対的な力の差、とはこういうものか。
張り付きそうな喉からは声が出ず、代わりにか細い吐息が漏れた。
誰か、助けて
とんとんと階段をあがる足取りは軽く、油断すると口角も上がりそうだ。
紅陵さん、今日は居るかな、居るかな。
二階を通り過ぎようとしたその時。
「黒猫ちゃ~ん」
この呼び方をする人は、私が知る限り一人だけだ。
「氷川さん、こんにちは」
「屋上に行くんだったら…悪いね、紅陵なら居ないよ」
「えっ」
そんな…、ウキウキ気分が急降下していく。
「そんな分かりやすく落ち込まないでよ。…まあ、そういうことになってる、っていうだけなんだけどね」
「どういうことですか?」
「クロちゃんが来たら居ないって言っておいて、って言われているんだよ。アイツは今屋上さ」
「……紅陵さんが…どうしてですか?」
紅陵さんが、俺は居ないって言っておけ、みたいに言ったんだろうか。私に会いたくない?というか、そういうことって言っていいんだろうか。普通は隠すものじゃないのか。
「さあ?僕は知らないな。それと、僕には隠しておく義理も見返りも無いからね。どうせなら面白い方がいい。こっちへおいで、もっと面白いことをしよう」
「…屋上に行きたいです」
「ダメ、こっちが先。ほら早く」
にっこり笑った氷川さんが、エスコートするように片手を差し伸べてくる。断る理由は特に無いので、流石に手はとらなかったが、氷川さんに着いていくことにした。それに、紅陵さんが私に会いたくないのなら、行くべきでは無いのかもしれない。
だけど、上履き代わりのクロッケスを返して欲しい。それを理由に…ん?
紅陵さんが血のついたクロッケスを洗って、それを龍牙に渡した。私は龍牙から受け取らず、紅陵さんに返すようにお願いした。それで、紅陵さんは私のクロッケスを持っているはずだから、それを返してもらわないといけない。
だけど、この一連の流れは、龍牙が紅陵さんに返していないと成り立たない。もしかして龍牙、返してくれていないのかな。それか、紅陵さんが返す気が無いとか?いや、それはありえないだろう、一度返してくれたのだから。
紅陵さんに会いたい、話をしなくては。
そう心に決めたところで、氷川さんが立ち止まる。氷川さんが見ている方を私も眺めた。そこには、多目的教室、との室名札がかかっている扉があった。
「ここ入ろうか」
「はい」
扉を開けられ、促されるまま教室に入る。特に変わったところは無く、広さやつくり、置かれている物も普通の教室と何ら変わりはない。電気をつけようとすれば氷川さんに必要ないと言われ、大人しくしていると、氷川さんは唐突に窓を開けた。かと思えば動きを止め、ただそこに立ち尽くしている。何を考えているんだろうか。
「あの…氷川さん、面白いことって」
「シッ、静かにして」
言われた通り口を噤む。シン、とした静寂が辺りを包む、が、それはすぐに終わった。外から、正確に言えば上の方から、ガタゴトと物音がした。何だろう、と考えようとしたが、その思考は氷川さんの行動に遮られた。
ついさっきまで静止していた氷川さんに、机の上へ押し倒された。
「……えっ、氷川、さん?」
「…」
氷川さんは何も答えない。ポーカーフェイスのせいで何を考えているか分からない。行動の真意が、全く読めない。
「え、あっ、やめて下さい、何してるんですかッ!?」
氷川さんは突然、私の制服に手をかけた。丁寧にボタンを一つ一つ外していく様は、訳が分からないのも極まってより恐怖を煽った。止めて欲しくて手首を掴んでも、流石番長と言うべきか、全く止めることが出来ない。
「やっ、いや、止めてくださいっ、氷川さん、氷川さんっ…」
「………ふふ」
漸く口を開いたかと思えば、意味の分からない含み笑いだけを残してまた口を閉じてしまう。
「…大丈夫、そんな怖がらないでよ…ねえ?」
「何しようとしてるんですか、ちゃんと説明してくださいっ!!」
「君の容姿とこの不良校を考えれば、答えは単純明快。なるべく優しくしてあげるよ、安心して」
慈しむように肩を撫でられ、渡来君達の時と同じように鳥肌がたった。氷川さんの言葉が意味することは、渡来君達のような行動ということだろう。
だったら尚更無抵抗でいるわけにはいかない。
そう思って抵抗する手の力を出来うる限り強めたのだが、あっさり片手で止められ、頭上で両手を抑えられてしまった。痛くはないが、動くことは許されない。そんな絶妙な力加減に、男として物凄く情けなく思った。その上、私は冷や汗と動悸でもうどうにかなってしまいそうなのに、対する氷川さんは汗一つかくことなく澄ました顔だ。
どうにもやりきれなくて少し涙が滲んでくるけれど、こんな人の前で泣くわけにはいかない。かろうじて涙目までにとどめていると、私の顔を見て氷川さんが笑い出す。
「あっはは、泣かないでって。そんなに悔しい?」
「……っ…バカにしないでください!」
「うんうんそうだねー、次いこうか」
「え…次?」
「ああ、そうだよ」
氷川さんはカッターシャツに手をかけた。涙目になっている場合じゃない。氷川さんを止めなければ。しかし私の手はもう動かせない。ならば足は、と思えばいつのまに乗り上げていたのか、氷川さんの足が乗っかっていてぴくりとも動かせなかった。相手の身動きの一切を封じるその技術、他のところに活かしたらどうなんですか。
若干の現実逃避をしつつも、諦めるわけにはいかないと心に決める。
大声を出せば誰か助けに来てくれるだろうか。そう思って息を吸ったのだが、氷川さんの言葉に止められた。
「おーっと待った。ふふ、僕番長だよ?君が叫んだところで誰が助けられるのかな。体力の無駄だと思わない?頭空っぽにして楽しもうじゃないか、黒猫ちゃん」
氷川さんはこの場に不釣り合いな明るい笑顔を見せた。シャツのボタンを見せつけるようにゆっくりと外していく様には、力では絶対敵わないという状態も相まって、より恐怖を煽られる。
このままだと、本当によくないことが起きる。
いつの間にか、絶対諦めないという反抗心は消え、ただただ、怖い、助けて、そんな感情が頭を支配していた。絶対的な力の差、とはこういうものか。
張り付きそうな喉からは声が出ず、代わりにか細い吐息が漏れた。
誰か、助けて
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