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5 定番ですが、主人公は王子様
(2)悲劇のトロイア物語
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「ひ~っ! 俺はまだ死にたくねえ~!」
ビラビラの長い衣を被った中年男が、帆柱にしがみつき絶叫している。
漕ぎ手たちの歌、カモメの鳴き声、櫂の軋み、船首が波を切る音。男の情けない訴え声は、それらより大きく海に響き渡る。
「おじさん、なに言ってんだよ。こんなにいい天気なのに」
穏やかな海はキラキラと輝き、どこまでも青い。四人の漕ぎ手が左右に分かれ、トロイアの地を目指し、櫂をまわす。
「俺の知ってる船は、もっと大きくてこんなに揺れなかったんだ……わ、わりいなあ」
ギリシャ・ローマという地中海世界で船は大きく進化し、紀元前五世紀になると漕ぎ手が二百人もいる軍船が登場する。
が、パリスたちの時代では、そこまですごい船は登場していない、多分。
1500年後からやって来たトリファントスが、古代の原始的な船に不安を覚えるのも無理はない。
「おじさん、スフィンクスにはあんなに強かったのに……」
「パリス、恩人に失礼だぞ。俺が頼んで船に乗ってもらったんだ」
あからさまに失望を表したパリスを、トロイアの王子がたしなめる。
「す、すまねえなあ。ヘクトルさん」
「トリファントス殿、こちらこそ申し訳ない。日が沈む前にはトロイアに着くゆえ」
ヘクトルは、パリスには偉そうにしていたくせに、未来人には弱いのか露骨に態度を変える。
「あんた、いい人だ。強いだけじゃないんだな。伝説通りの英雄だ」
「はは、前も貴殿はそう言ってくれたな。1500年後まで俺の名が残るなら……どんな運命でも受け入れよう」
輝く海の中にあって、ヘクトルの瞳には影が射す。
「さ、さすがだねえ。名のためなら国の滅亡も受け入れるとは」
トリファントスは、帆柱にしがみつつ、ヘクトルを仰ぎ見た。彼の時代では、パリスやヘクトルをめぐる物語はだれもが知るところで、役者たちは彼らを演じた。悲劇の舞台を。
「な! 貴様なんと言った! 俺を侮辱するのか!」
トロイアの王子は膝を進め、未来から来た客人の胸倉をつかんだ。
「し、死にたくねえ! やめろー! ヘクトルさん、なんで怒るんだよ~!!!」
「トロイアの滅亡など、受け入れるわけないだろ!」
トリファントスは致命的なミスに気がついた。
「ま、待ってくれ。間違えた! うそうそ! トロイアの滅亡なんてないない!」
しかしヘクトルは客人への礼儀を完全に忘れ、中年男に詰め寄る。
「トロイアの民、そして妻と息子が穏やかに暮らせるなら、俺の名も命も惜しくない! しかし、俺の名が残ろうが国が滅んでは意味がない!」
「俺、文学苦手で勘違いしてたんですよ。本当は、ヘクトルさんがアカイア軍を撃退して、いつまでもトロイアは栄えました、はい」
「なら、俺がどのようにアカイアの連中を倒したか言ってみろ」
トリファントスは、ヘクトルの気迫に押され目を反らす。
パリスもヘクトルの援護にまわる。
「おじさん! 本当にヘクトル死んじゃうの? 僕も? 嫌だよ! ねえ、本当のこと教えてよ!」
「わあああ、すいませーん!! 話すから怒らないでええええ!」
未来から来た数学者の息子は、輝く空に訴える。
ヘクトルははっと我に返り、中年男の肩をポンと叩いた。
「トリファントス殿、失礼した。俺とパリス、妻と息子、親父にお袋、そしてトロイアの民、すべてが、アカイア軍に滅ぼされるんだな?」
中年男は大きく頷いた。
「トリファントス殿、仔細を伺いたい」
数学者の息子は覚悟を決め、ポツポツとトロイアの顛末を語った。
「俺、文学苦手なんだよね。ホメロスの叙事詩とか読んでなくて詳しいことは知らねえんだ」
ホメロス? またよくわからない人間が出てきたと、パリスとヘクトルは顔を見合わせる。
「簡単に言うと、というか俺、簡単にしか知らねえけど」
トリファントスは咳払いをする。
「トロイアの王子パリスは、ヘレネという絶世の美女に惚れて、王宮に連れて帰る。が、ヘレネの旦那はギリシャのどっかの王様だった。怒った旦那は他のギリシャの王たちと一緒に、トロイアを攻めるんだ」
「パリス! チャラいのもいい加減にしろ! 人妻、それも王妃に手を出して誘拐だと!」
ヘクトルがパリスの頭をこづいた。
「痛いなあ! 僕、そんなことしないって。幸せな人妻には、なにもしないよ」
「幸せな? では不幸な人妻には手を出すのか?」
兄かもしれない男のツッコミに、パリスはだらしない笑顔を返す。
「一緒にワインを飲んで話を聞いてあげるだけだよ。旦那が浮気して家に帰ってこないとか、子育てや家事をがんばってるのに全然褒めてくれず、ばかにされるとか……かわいそうだと思わない?」
ヘクトルがパリスに顔を突き出した。
「人妻と二人で酒を飲むこと自体けしからんが、指一本触れてないよな?」
「ハグチューぐらい、触るうちに入らないよね?」
大男は若者の腹に拳を見舞った。
「俺の女、アンドロマケにそんなことしたら、切り刻んで魚の餌にしてやる!」
「そんなー、かわいそうな人妻に優しくしただけなのに~」
その後も、トリファントスはヘクトルに促され、というか脅され、戦いの顛末を語る。
「ギリシャが攻めてきたので、トロイア王子のヘクトルが総大将となって戦うんだ」
パリスが自分の顔を指す。
「ねえ、僕は? 僕は?」
「悪い。詳しく知らねえんだ。ろくすっぽ戦わずヘレネとイチャイチャして、ヘクトルに叱られたんじゃなかったっけ?」
「だろうな」
ヘクトルはおおいに納得した。パリスは口を尖らせる。
「ついにギリシャ一の戦士アキレウスが登場した。不死身でだれも敵わない。そこで、だ」
トリファントスは唾をのみこんだ。
「続けろ」
ヘクトルは哲学者風の男の肩をぐっとつかんだ。
「そ、その、ヘクトルは、アキレウスに討たれて……」
言い淀むトリファントスのあとを、ヘクトルが引き継いだ。
「俺はアキレウスとやらに殺されるんだな」
トリファントスは、静かに頷いた。
「そ、そんな! ヘクトルがやられるなんて!」
ほとんど表情を変えないヘクトルに対し、パリスは今にも泣き出しそうだ。
「パリスさん、落ち込むなよ。そのあとパリスがアキレウスの敵を撃つんだからな」
「へ! 僕が?」
「なんだと!」
表情を変えなかった男が目を剥いた。
「なぜ俺を殺せる不死身の無敵男が、チャラいこいつに殺されるんだ?」
「あー、それな。不死身のアキレウスには弱点があるんだ。そこをパリスが攻撃するってわけ」
「その弱点を教えろ!」「教えて!」
トリファントスは二人の男に詰め寄られ、汗をにじませる。
「お、落ち着けよ、あんたら。そう、その弱点はな」
哲学者風の男は頭をめぐらす。
「あ、あれ? アキレウスの弱点、だよな? ギリシャ人はもちろん、ゲルマン人の奴隷だって知ってる。いくら俺が文学苦手だって、あれ?」
未来人の焦りは、ヘクトルとパリスに伝搬する。
「親父が発見した二次方程式の解法は、うん、うん、覚えてる」
男は人差し指をまわし、ぶつぶつ唱える。
途端、船でガバッと居ずまいをただし、頭を下げた。
「すまん! アキレウスの弱点、度忘れした!」
ビラビラの長い衣を被った中年男が、帆柱にしがみつき絶叫している。
漕ぎ手たちの歌、カモメの鳴き声、櫂の軋み、船首が波を切る音。男の情けない訴え声は、それらより大きく海に響き渡る。
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穏やかな海はキラキラと輝き、どこまでも青い。四人の漕ぎ手が左右に分かれ、トロイアの地を目指し、櫂をまわす。
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が、パリスたちの時代では、そこまですごい船は登場していない、多分。
1500年後からやって来たトリファントスが、古代の原始的な船に不安を覚えるのも無理はない。
「おじさん、スフィンクスにはあんなに強かったのに……」
「パリス、恩人に失礼だぞ。俺が頼んで船に乗ってもらったんだ」
あからさまに失望を表したパリスを、トロイアの王子がたしなめる。
「す、すまねえなあ。ヘクトルさん」
「トリファントス殿、こちらこそ申し訳ない。日が沈む前にはトロイアに着くゆえ」
ヘクトルは、パリスには偉そうにしていたくせに、未来人には弱いのか露骨に態度を変える。
「あんた、いい人だ。強いだけじゃないんだな。伝説通りの英雄だ」
「はは、前も貴殿はそう言ってくれたな。1500年後まで俺の名が残るなら……どんな運命でも受け入れよう」
輝く海の中にあって、ヘクトルの瞳には影が射す。
「さ、さすがだねえ。名のためなら国の滅亡も受け入れるとは」
トリファントスは、帆柱にしがみつつ、ヘクトルを仰ぎ見た。彼の時代では、パリスやヘクトルをめぐる物語はだれもが知るところで、役者たちは彼らを演じた。悲劇の舞台を。
「な! 貴様なんと言った! 俺を侮辱するのか!」
トロイアの王子は膝を進め、未来から来た客人の胸倉をつかんだ。
「し、死にたくねえ! やめろー! ヘクトルさん、なんで怒るんだよ~!!!」
「トロイアの滅亡など、受け入れるわけないだろ!」
トリファントスは致命的なミスに気がついた。
「ま、待ってくれ。間違えた! うそうそ! トロイアの滅亡なんてないない!」
しかしヘクトルは客人への礼儀を完全に忘れ、中年男に詰め寄る。
「トロイアの民、そして妻と息子が穏やかに暮らせるなら、俺の名も命も惜しくない! しかし、俺の名が残ろうが国が滅んでは意味がない!」
「俺、文学苦手で勘違いしてたんですよ。本当は、ヘクトルさんがアカイア軍を撃退して、いつまでもトロイアは栄えました、はい」
「なら、俺がどのようにアカイアの連中を倒したか言ってみろ」
トリファントスは、ヘクトルの気迫に押され目を反らす。
パリスもヘクトルの援護にまわる。
「おじさん! 本当にヘクトル死んじゃうの? 僕も? 嫌だよ! ねえ、本当のこと教えてよ!」
「わあああ、すいませーん!! 話すから怒らないでええええ!」
未来から来た数学者の息子は、輝く空に訴える。
ヘクトルははっと我に返り、中年男の肩をポンと叩いた。
「トリファントス殿、失礼した。俺とパリス、妻と息子、親父にお袋、そしてトロイアの民、すべてが、アカイア軍に滅ぼされるんだな?」
中年男は大きく頷いた。
「トリファントス殿、仔細を伺いたい」
数学者の息子は覚悟を決め、ポツポツとトロイアの顛末を語った。
「俺、文学苦手なんだよね。ホメロスの叙事詩とか読んでなくて詳しいことは知らねえんだ」
ホメロス? またよくわからない人間が出てきたと、パリスとヘクトルは顔を見合わせる。
「簡単に言うと、というか俺、簡単にしか知らねえけど」
トリファントスは咳払いをする。
「トロイアの王子パリスは、ヘレネという絶世の美女に惚れて、王宮に連れて帰る。が、ヘレネの旦那はギリシャのどっかの王様だった。怒った旦那は他のギリシャの王たちと一緒に、トロイアを攻めるんだ」
「パリス! チャラいのもいい加減にしろ! 人妻、それも王妃に手を出して誘拐だと!」
ヘクトルがパリスの頭をこづいた。
「痛いなあ! 僕、そんなことしないって。幸せな人妻には、なにもしないよ」
「幸せな? では不幸な人妻には手を出すのか?」
兄かもしれない男のツッコミに、パリスはだらしない笑顔を返す。
「一緒にワインを飲んで話を聞いてあげるだけだよ。旦那が浮気して家に帰ってこないとか、子育てや家事をがんばってるのに全然褒めてくれず、ばかにされるとか……かわいそうだと思わない?」
ヘクトルがパリスに顔を突き出した。
「人妻と二人で酒を飲むこと自体けしからんが、指一本触れてないよな?」
「ハグチューぐらい、触るうちに入らないよね?」
大男は若者の腹に拳を見舞った。
「俺の女、アンドロマケにそんなことしたら、切り刻んで魚の餌にしてやる!」
「そんなー、かわいそうな人妻に優しくしただけなのに~」
その後も、トリファントスはヘクトルに促され、というか脅され、戦いの顛末を語る。
「ギリシャが攻めてきたので、トロイア王子のヘクトルが総大将となって戦うんだ」
パリスが自分の顔を指す。
「ねえ、僕は? 僕は?」
「悪い。詳しく知らねえんだ。ろくすっぽ戦わずヘレネとイチャイチャして、ヘクトルに叱られたんじゃなかったっけ?」
「だろうな」
ヘクトルはおおいに納得した。パリスは口を尖らせる。
「ついにギリシャ一の戦士アキレウスが登場した。不死身でだれも敵わない。そこで、だ」
トリファントスは唾をのみこんだ。
「続けろ」
ヘクトルは哲学者風の男の肩をぐっとつかんだ。
「そ、その、ヘクトルは、アキレウスに討たれて……」
言い淀むトリファントスのあとを、ヘクトルが引き継いだ。
「俺はアキレウスとやらに殺されるんだな」
トリファントスは、静かに頷いた。
「そ、そんな! ヘクトルがやられるなんて!」
ほとんど表情を変えないヘクトルに対し、パリスは今にも泣き出しそうだ。
「パリスさん、落ち込むなよ。そのあとパリスがアキレウスの敵を撃つんだからな」
「へ! 僕が?」
「なんだと!」
表情を変えなかった男が目を剥いた。
「なぜ俺を殺せる不死身の無敵男が、チャラいこいつに殺されるんだ?」
「あー、それな。不死身のアキレウスには弱点があるんだ。そこをパリスが攻撃するってわけ」
「その弱点を教えろ!」「教えて!」
トリファントスは二人の男に詰め寄られ、汗をにじませる。
「お、落ち着けよ、あんたら。そう、その弱点はな」
哲学者風の男は頭をめぐらす。
「あ、あれ? アキレウスの弱点、だよな? ギリシャ人はもちろん、ゲルマン人の奴隷だって知ってる。いくら俺が文学苦手だって、あれ?」
未来人の焦りは、ヘクトルとパリスに伝搬する。
「親父が発見した二次方程式の解法は、うん、うん、覚えてる」
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