59 / 101
6 主人公は、あっさりワナにはまる
(2)こちらも、強気な兄貴と弱気な弟
しおりを挟む
時はかなり遡る。パリスがまだ、ヒポクラテスに弟子入りし、町の女子、時には男子とチャラく遊びながら修行していた頃。
ギリシャのとある宮殿の奥で、とある兄弟二人が顔を付き合わせ、密談を進めていた。
「兄貴~、うちの奥さんにハニートラップなんて無理だよ~」
兄はギリシャ一の勢力を持つミュケナイの王アガメムノンで、弟は強国スパルタの王メネラオスと、ギリシャのトップツー兄弟だ。弟は兄に呼び出されミュケナイに駆け付けた。
「情けねえ弟だ。そんじゃ、てめーにヘレネをやった意味、ねーだろ!」
そう、このヘレネとは、名前だけ出てきた問題のヘレネだ。
彼女は、弟の王メネラオスの妃だ。トリファントスのいた世界では、トロイア滅亡を引き起こす絶世の美女となっている。
「ハニートラップなら、兄貴に任せる。義姉さん、いい感じの美魔女じゃん。兄貴の奥さんじゃなけりゃ、俺もあやかりたいよ」
「そのハニトラ失敗したんだよ! ヘクトルのヤロー!」
アガメムノンは、トロイアの王子への怒りを爆発させる。
「ヘクトル? 俺知ってるよ。いい奴じゃん」
兄とは対称的に、弟はキョトンと目を丸くする。
「お前、奴の外面に騙されてんだよ。あんにゃろ、海賊を取り締まらないと羊毛の取引を止めると、ぬかしやがる!」
「兄貴、やりすぎじゃねえ? 海賊って兄貴がやらせてんだろ?」
「ったりめえだろ! トロイアを挑発させんだよ。だから、トロイアの船から奪った黄金の首飾りを女房に飾らせ、奴に見せた」
「すげー、兄貴、えげつねー」
メネラオスは、えげつない兄を尊敬のまなざしで見つめた。
「が、あいつ涼しい顔で『素晴らしい首飾りだ。王妃様にお似合いです』だと! あー、ムカつく」
「あの王子、そういうキャラだよな。そんで兄貴、ハニートラップしたんだ」
「夜、うちの若い女たちをあいつが泊まる部屋に忍び込ませたが、まーったく効き目なく、追い返された」
「兄貴、間違ってるよ。あの手のイケメンは、女じゃなくて男がいいんだよ」
弟は真顔で兄に、真摯なアドバイスを提供する。
「そう思って、翌朝、取って置きの美少年をやったが、全然効かなかった」
「わかった! イケメンにたまーにいる、ババ専かデブ専だ」
アガメムノン王は悲しげに首を降る。
「奴は『早く妻と子の元に戻りたいので』って帰ってったよ」
「イケメンなのに珍しいタイプだな」
妻一筋男が、デブ専ババ専より珍しいのか、造物主にはわからない。ただ、ギリシャ神話世界では(数えたことないが)、浮気しない男性は珍しいかもしれない。
なおトロイア伝説によると、この兄弟、兄の女関係は酷いが、弟は美貌の妻ヘレネ一筋だ。
「そのくせあいつ、俺らアカイアの職人や船乗りをどんどんスカウトしやがる。海賊も、トロイアの商い船を襲うのに、てこずるようになった。このまま放置すりゃ、奴らを攻め落とせなくなるぞ」
「兄貴、そこまでしなきゃダメ? 時々お宝をちょろまかすぐらいにしとけば?」
「メネラオス、わかってねーな。トロイアの奴らが財宝溜め込んでんのは、たまたま商いに便利な浜を持ってただけだ! 俺はね、努力しないでラッキーだけで儲けてる奴、大っっっ嫌いなんだよ!」
ギリシャ一の王、アガメムノンは拳をテーブルにガツンと叩きつけた。
と、部屋の入り口から、パンパンと手を叩く音が聞こえてくる。
「さすが、アガメムノン。私は君と志を共にしよう」
涼やかな目をした壮年の男が、密談会場に入ってきた。短く刈り込んだ銀髪が目を引く。
「オデュッセウスじゃねえか。よく来てくれたな。お前もトロイアの奴らには、むかつくだろ?」
今まで名前だけ出てきたオデュッセウスが、ようやく登場した。
彼は、小さな島イタケの王で、ギリシャでは智恵者として知られている。アガメムノン王の問いかけに、オデュッセウスは微笑みを返した。
「トロイアのヘクトル王子を直接攻略するのは、難事だ。アガメムノンよ、このオデュッセウスに任せてくれないか? トロイアは君のものだ」
アガメムノンは、オデュッセウスの華奢な両肩をガシッと抑えた。
「天才のあんたが味方になってくれりゃ、こんなありがてーこたあねえ! あはははは、トロイアの宝は、あんたと山分けだ!」
二人の男が笑い合う中、「兄貴~、俺にもお宝、ちっとでいいから分けてくれよ」と、メネラオスが促す。
オデュッセウスは、弟王に微笑を持って頼みこむ。
「ここはメネラオスの妃に、ご尽力願いたい」
「それ、さっきも兄貴に言われたけど、うちのヘレネには無理っす」
「オデュッセウス。こいつ、ヘレネを嫁にもらった頃は、リア充意識高く上から目線で見せびらかしたくせに、この十年、だれもヘレネを見てねえんだよ。スパルタに使いをやっても、ヘレネには会えなかったって、使いが落ち込んでる」
オデュッセウスの目がきらりと光った。
「ヘレネ妃をだれも見ていないと?」
メネラオスはあさっての方向を見ている。
「い、いやー、うちの嫁は、外に出たくないっていうもんで……」
「ほう、私の知るヘレネ王女は、歌や踊りを好まれ、快活に笑う方だったが……」
ますますメネラオスの額から、汗が滲み出る。
「嫁に来たら、あいつ変わっちまったんですよ」
と、アガメムノンが、弟の肩をガシガシと揺さぶった。
「決まってんだろ。ヘレネはあれだけの別嬪だ。で、コイツ、人は悪くねーが、見た目がこれだろ?」
そう言って兄は弟の顔を指す。メネラオスは決してブ男ではないが、いかんせん地味で若い娘にモテるタイプではない。歩くだけで女子の心を掴んでしまうパリスとは、対称的な男だ。
「わかってるって。ヘレネは若い男とデキたんだよ。それ以来こいつは、ヘレネを宮に閉じ込めてるってわけ」
「違う! 兄貴、それは絶対ねーんだよ!」
必死にメネラオスは兄の下品な推理を否定するが、アガメムノンは取り合わない。
「とにかくうちのヘレネは無理だ! じゃーな、オデュッセウスさん、それ以外の方法で頼んます!」
スパルタの王は言い捨てて出て行った。
残された二人は声を潜める。
「メネラオスは、本当に君の言う通り、ヘレネ妃の密通を懸念され人目に触れさせないのであろうか?」
「あいつは昔っから俺の後ろを着いて回ってた。ははは、小せえ奴のくせに、ヘレネなんてマブい女、嫁にしたから苦労なこって」
ミュケナイ王はケラケラと笑う。しかしオデュッセウスは端正な顔を歪めた。
「アガメムノン、君がもし妻の密通を目撃したら、どうする?」
「殺る。二人まとめてスフィンクスの餌だな……おい! メネラオスは、俺とは違う!」
「小さい者ほど怒りを溜め込み、思いもよらぬ動きに出るものだよ。美しすぎる妻が密通したとなったら……」
「やめてくれ! あいつは絶対にそんなタマじゃねえ!」
アガメムノンは、ギリシャ一の智恵者に縋り付く。
「他ならぬ君のためだ。ヘレネ妃を白日の元へ晒してやろう。どんな形でもな」
オデュッセウスはギリシャの覇者の肩をさすり、端正な顔をニヤっと崩した。
ギリシャのとある宮殿の奥で、とある兄弟二人が顔を付き合わせ、密談を進めていた。
「兄貴~、うちの奥さんにハニートラップなんて無理だよ~」
兄はギリシャ一の勢力を持つミュケナイの王アガメムノンで、弟は強国スパルタの王メネラオスと、ギリシャのトップツー兄弟だ。弟は兄に呼び出されミュケナイに駆け付けた。
「情けねえ弟だ。そんじゃ、てめーにヘレネをやった意味、ねーだろ!」
そう、このヘレネとは、名前だけ出てきた問題のヘレネだ。
彼女は、弟の王メネラオスの妃だ。トリファントスのいた世界では、トロイア滅亡を引き起こす絶世の美女となっている。
「ハニートラップなら、兄貴に任せる。義姉さん、いい感じの美魔女じゃん。兄貴の奥さんじゃなけりゃ、俺もあやかりたいよ」
「そのハニトラ失敗したんだよ! ヘクトルのヤロー!」
アガメムノンは、トロイアの王子への怒りを爆発させる。
「ヘクトル? 俺知ってるよ。いい奴じゃん」
兄とは対称的に、弟はキョトンと目を丸くする。
「お前、奴の外面に騙されてんだよ。あんにゃろ、海賊を取り締まらないと羊毛の取引を止めると、ぬかしやがる!」
「兄貴、やりすぎじゃねえ? 海賊って兄貴がやらせてんだろ?」
「ったりめえだろ! トロイアを挑発させんだよ。だから、トロイアの船から奪った黄金の首飾りを女房に飾らせ、奴に見せた」
「すげー、兄貴、えげつねー」
メネラオスは、えげつない兄を尊敬のまなざしで見つめた。
「が、あいつ涼しい顔で『素晴らしい首飾りだ。王妃様にお似合いです』だと! あー、ムカつく」
「あの王子、そういうキャラだよな。そんで兄貴、ハニートラップしたんだ」
「夜、うちの若い女たちをあいつが泊まる部屋に忍び込ませたが、まーったく効き目なく、追い返された」
「兄貴、間違ってるよ。あの手のイケメンは、女じゃなくて男がいいんだよ」
弟は真顔で兄に、真摯なアドバイスを提供する。
「そう思って、翌朝、取って置きの美少年をやったが、全然効かなかった」
「わかった! イケメンにたまーにいる、ババ専かデブ専だ」
アガメムノン王は悲しげに首を降る。
「奴は『早く妻と子の元に戻りたいので』って帰ってったよ」
「イケメンなのに珍しいタイプだな」
妻一筋男が、デブ専ババ専より珍しいのか、造物主にはわからない。ただ、ギリシャ神話世界では(数えたことないが)、浮気しない男性は珍しいかもしれない。
なおトロイア伝説によると、この兄弟、兄の女関係は酷いが、弟は美貌の妻ヘレネ一筋だ。
「そのくせあいつ、俺らアカイアの職人や船乗りをどんどんスカウトしやがる。海賊も、トロイアの商い船を襲うのに、てこずるようになった。このまま放置すりゃ、奴らを攻め落とせなくなるぞ」
「兄貴、そこまでしなきゃダメ? 時々お宝をちょろまかすぐらいにしとけば?」
「メネラオス、わかってねーな。トロイアの奴らが財宝溜め込んでんのは、たまたま商いに便利な浜を持ってただけだ! 俺はね、努力しないでラッキーだけで儲けてる奴、大っっっ嫌いなんだよ!」
ギリシャ一の王、アガメムノンは拳をテーブルにガツンと叩きつけた。
と、部屋の入り口から、パンパンと手を叩く音が聞こえてくる。
「さすが、アガメムノン。私は君と志を共にしよう」
涼やかな目をした壮年の男が、密談会場に入ってきた。短く刈り込んだ銀髪が目を引く。
「オデュッセウスじゃねえか。よく来てくれたな。お前もトロイアの奴らには、むかつくだろ?」
今まで名前だけ出てきたオデュッセウスが、ようやく登場した。
彼は、小さな島イタケの王で、ギリシャでは智恵者として知られている。アガメムノン王の問いかけに、オデュッセウスは微笑みを返した。
「トロイアのヘクトル王子を直接攻略するのは、難事だ。アガメムノンよ、このオデュッセウスに任せてくれないか? トロイアは君のものだ」
アガメムノンは、オデュッセウスの華奢な両肩をガシッと抑えた。
「天才のあんたが味方になってくれりゃ、こんなありがてーこたあねえ! あはははは、トロイアの宝は、あんたと山分けだ!」
二人の男が笑い合う中、「兄貴~、俺にもお宝、ちっとでいいから分けてくれよ」と、メネラオスが促す。
オデュッセウスは、弟王に微笑を持って頼みこむ。
「ここはメネラオスの妃に、ご尽力願いたい」
「それ、さっきも兄貴に言われたけど、うちのヘレネには無理っす」
「オデュッセウス。こいつ、ヘレネを嫁にもらった頃は、リア充意識高く上から目線で見せびらかしたくせに、この十年、だれもヘレネを見てねえんだよ。スパルタに使いをやっても、ヘレネには会えなかったって、使いが落ち込んでる」
オデュッセウスの目がきらりと光った。
「ヘレネ妃をだれも見ていないと?」
メネラオスはあさっての方向を見ている。
「い、いやー、うちの嫁は、外に出たくないっていうもんで……」
「ほう、私の知るヘレネ王女は、歌や踊りを好まれ、快活に笑う方だったが……」
ますますメネラオスの額から、汗が滲み出る。
「嫁に来たら、あいつ変わっちまったんですよ」
と、アガメムノンが、弟の肩をガシガシと揺さぶった。
「決まってんだろ。ヘレネはあれだけの別嬪だ。で、コイツ、人は悪くねーが、見た目がこれだろ?」
そう言って兄は弟の顔を指す。メネラオスは決してブ男ではないが、いかんせん地味で若い娘にモテるタイプではない。歩くだけで女子の心を掴んでしまうパリスとは、対称的な男だ。
「わかってるって。ヘレネは若い男とデキたんだよ。それ以来こいつは、ヘレネを宮に閉じ込めてるってわけ」
「違う! 兄貴、それは絶対ねーんだよ!」
必死にメネラオスは兄の下品な推理を否定するが、アガメムノンは取り合わない。
「とにかくうちのヘレネは無理だ! じゃーな、オデュッセウスさん、それ以外の方法で頼んます!」
スパルタの王は言い捨てて出て行った。
残された二人は声を潜める。
「メネラオスは、本当に君の言う通り、ヘレネ妃の密通を懸念され人目に触れさせないのであろうか?」
「あいつは昔っから俺の後ろを着いて回ってた。ははは、小せえ奴のくせに、ヘレネなんてマブい女、嫁にしたから苦労なこって」
ミュケナイ王はケラケラと笑う。しかしオデュッセウスは端正な顔を歪めた。
「アガメムノン、君がもし妻の密通を目撃したら、どうする?」
「殺る。二人まとめてスフィンクスの餌だな……おい! メネラオスは、俺とは違う!」
「小さい者ほど怒りを溜め込み、思いもよらぬ動きに出るものだよ。美しすぎる妻が密通したとなったら……」
「やめてくれ! あいつは絶対にそんなタマじゃねえ!」
アガメムノンは、ギリシャ一の智恵者に縋り付く。
「他ならぬ君のためだ。ヘレネ妃を白日の元へ晒してやろう。どんな形でもな」
オデュッセウスはギリシャの覇者の肩をさすり、端正な顔をニヤっと崩した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる