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6 主人公は、あっさりワナにはまる
(21)すぐカップリングしたくなります
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湯浴み中のヘクトルの元へ、妹のカッサンドラがやって来た。
彼女は兄の館にあまり顔を出さない。一方、妻アンドロマケは、しばしばヘクトルの妹たちの館を訪ね、カッサンドラともよく話している。近頃は、ヘクトルよりむしろアンドロマケの方が、カッサンドラと顔を合わせているようだ。
彼は、大急ぎで腰に布を巻きつけ、妹の待つ客間に駆け付けた。
が、彼女はひとりではなかった。カッサンドラはどういうわけか、未来人トリファントスを連れてきた。
妹はヘクトルを睨みつけている。少し不機嫌なのは平常通りだ。そしてとなりの未来人は困ったように笑っている。こちらもいつもと変わらない。
「カッサンドラ、なぜ賢者殿と一緒なのだ?」
「お兄様にどうしても聞きたいことがあります。この方のことで」
ヘクトルは重々しく頷く。
トリファントスの正体を打ち明けた相手は、王と王妃に妻アンドロマケ、そしてトリファントスの監視役である王族アイネイアスだけだ。他の王子や王女は知らない。デイポボスにもカッサンドラにも話していない。
父プリアモスに諮り、他の妹弟を不安にさせまいとの思いで、賢者の正体は明かさないこととした。
アイネイアスには、あえて秘密を打ち明けた。頭の切れる彼はいずれ賢者の正体に気がつくだろう。弟たちと違いプリアモスの息子ではない彼は、王家に不信をいだくかもしれない。優れた戦士であるアイネイアスは、トロイアには欠かせない人財だ。あえて秘密を明かして信頼を得た方がよいと、王とヘクトルは判断した。
賢い妹はトリファントスの正体に気づいたのかもしれない。
が、別の懸念がヘクトルの頭に浮かんだ。
アポロンの花嫁カッサンドラ。
彼女は一度も、人間の男を近づけたことはない、なのに……。
考え込むヘクトルの前で、トリファントスは口をパクパクさせた。
「俺、カッサンドラさんを傷つけるつもりじゃなくて、つい、うっかり……すごーく反省してます。罰なら痛くないヤツで頼みます、できれば」
王子の耳がピクっと動いた。
未来人は妹に、罰せられるようなことを「うっかり」したらしい。
「……俺も迂闊だったな。賢者殿もひとりの男であることを忘れていた」
トリファントスはポカンと口を開けたまま首を傾げるが、ヘクトルはそれに構わず妹に向き直った。
「カッサンドラ、賢者殿はお前に無礼を働いたのか。お前は、賢者殿を罰せよと訴えにきたのか?」
「罰する? この方が無礼とは思っておりません、驚きましたが。むしろ私は、この方についてもっと知るべきとの思いを強くしました」
妹の言い分にヘクトルは安堵する。
トリファントスはカッサンドラにうっかり無礼を働いたらしいが、彼女は怒っていない。
「そうか、お前は驚きつつも、賢者殿への関心を深めたということか」
独り身の男が若い娘に「うっかり」無礼を働いたらしいが、娘は怒るどころか興味を抱いた。
それなら問題はない。
ヘクトルは、愁いを帯びた微笑みをトリファントスに向ける。
「よくわかった。賢者殿、こうなった以上、女神ヘラ様に、カッサンドラと夫婦の誓いを立ててくれないか?」
「はいっ?」「なんですって!」
王女と未来人は、寂しげに笑う王子の前で固まった。
プリアモス王は、カッサンドラを結婚させる気はない。アポロンの花嫁としての力を、トロイアに役立ててほしいからだ。
しかしヘクトルの見たところ、父と母の本音は、美しく賢い娘が可愛いあまりいつまでも手元に置きたい、というところのようだ。
カッサンドラがアポロンの花嫁であることは、トロイアの力になる。
しかしヘクトルは兄として、妹には普通の女の人生を送ってほしくもある。結婚して子を産み育てる幸せを知ってほしい。自身が結婚し息子を持ってから、ますますその気持ちが強くなった。
カッサンドラは妹だが、妻アンドロマケより年上だ。結婚させるなら、今しかない。
「俺とカッサンドラさんが結婚? 無理でしょ?」
トリファントスは、相も変わらず口をパクパクさせている。
カッサンドラは目を吊り上げた。
「お兄様! どうしていつも人の男と結婚させようとするのです?」
「お前が無理強いされたのならたとえ賢者殿とて俺は許さぬが、そうではないのだろう?」
「やめてください! 私はトロイア人だろうがアカイア人だろうが、いえ、たとえ神様でも嫌! アポロン様以外は」
「なら、なぜお前はいつまでも賢者殿と手を繋いでいるのだ?」
ヘクトルが客間に入ったときから、二人の手は固く結ばれていた。
彼らはハッと顔を見合わせ、慌てて手を離す。
まさに恋が始まったばかりの男女ではないかと、ヘクトルは初々しい心地を覚える。
「違う! これはカッサンドラさんに無理に引っ張られて」
「あなたが逃げようとするからでしょう!」
「なんだ。カッサンドラから言い寄ったのか……」
ヘクトルは、ますます微笑ましい気持ちになった。それなら是非とも妹の恋を成就させてやりたい。
「賢者殿。これでも妹には、他国の王子たちから幾度も結婚の申し出があったのだ。変わった娘だが、妻にするのは悪くないと思うぞ」
「俺、四十過ぎですよ! こんな若くて美人のお嬢さんを俺みたいなおっさんと結婚させたら、かわいそうです!」
ヘクトルはわずかに顔を歪めた。
「やはり賢者殿は、トロイアの女では物足りないのか」
「お兄様! 私にはアポロン様が」
各々の主張が入り乱れ収集が着かなくなった場に、透き通る女の声が響いた。
「ヘクトル様、お客様を立たせたままで、どうなさったの?」
夫の上着を抱えたアンドロマケが、割り込んできた。
「そんな姿をいつまでもさらすのは、失礼ですよ。あなたの妹とはいえ、高貴な姫君なのだから」
湯上がりのヘクトルは、腰に布を巻き付けただけの姿で突っ立っていた。
アンドロマケは、手早くヘクトルの衣の帯を締める。
侍女たちが部屋に入り、テーブルにパンとワインを並べた。
「あなた、人に指図するのは得意ですが、話を聞くことは苦手ですよね」
「あのカッサンドラが男と二人で来たのだぞ。お前も勘違いするに決まっている」
「それはヘクトル様が、カッサンドラ様の結婚をお望みだからですわ」
「兄としては当然だ」
ヘクトルは口を尖らせるが、アンドロマケは意に介さず夫の身支度を済ませる。
館の女主人は、義妹カッサンドラに「アポロン様のお告げのことですね?」と、問いかけた。
カッサンドラが無言で頷くと、アンドロマケは「みなさま、心行くまで話し合われた方がよいかと」と頭を垂れ去っていった。
ヘクトルは「俺は、勘違いをしたようだな」と腰掛け、テーブルでパンをかじるトリファントスを見つめる。
「賢者殿、カッサンドラを傷つけるつもりはないと言っていたが、何があったのだ」
「お兄様、そのようなこと、私は気に留めておりません」
いきり立つ王女に未来人は手を振って頭を下げる。
「カッサンドラさん、さっきは本当にすみませんでした。ヘクトルさん、あのですね」
トリファントスはかじったパンをテーブルに置いて、トロイアの王子に向き直った。
彼女は兄の館にあまり顔を出さない。一方、妻アンドロマケは、しばしばヘクトルの妹たちの館を訪ね、カッサンドラともよく話している。近頃は、ヘクトルよりむしろアンドロマケの方が、カッサンドラと顔を合わせているようだ。
彼は、大急ぎで腰に布を巻きつけ、妹の待つ客間に駆け付けた。
が、彼女はひとりではなかった。カッサンドラはどういうわけか、未来人トリファントスを連れてきた。
妹はヘクトルを睨みつけている。少し不機嫌なのは平常通りだ。そしてとなりの未来人は困ったように笑っている。こちらもいつもと変わらない。
「カッサンドラ、なぜ賢者殿と一緒なのだ?」
「お兄様にどうしても聞きたいことがあります。この方のことで」
ヘクトルは重々しく頷く。
トリファントスの正体を打ち明けた相手は、王と王妃に妻アンドロマケ、そしてトリファントスの監視役である王族アイネイアスだけだ。他の王子や王女は知らない。デイポボスにもカッサンドラにも話していない。
父プリアモスに諮り、他の妹弟を不安にさせまいとの思いで、賢者の正体は明かさないこととした。
アイネイアスには、あえて秘密を打ち明けた。頭の切れる彼はいずれ賢者の正体に気がつくだろう。弟たちと違いプリアモスの息子ではない彼は、王家に不信をいだくかもしれない。優れた戦士であるアイネイアスは、トロイアには欠かせない人財だ。あえて秘密を明かして信頼を得た方がよいと、王とヘクトルは判断した。
賢い妹はトリファントスの正体に気づいたのかもしれない。
が、別の懸念がヘクトルの頭に浮かんだ。
アポロンの花嫁カッサンドラ。
彼女は一度も、人間の男を近づけたことはない、なのに……。
考え込むヘクトルの前で、トリファントスは口をパクパクさせた。
「俺、カッサンドラさんを傷つけるつもりじゃなくて、つい、うっかり……すごーく反省してます。罰なら痛くないヤツで頼みます、できれば」
王子の耳がピクっと動いた。
未来人は妹に、罰せられるようなことを「うっかり」したらしい。
「……俺も迂闊だったな。賢者殿もひとりの男であることを忘れていた」
トリファントスはポカンと口を開けたまま首を傾げるが、ヘクトルはそれに構わず妹に向き直った。
「カッサンドラ、賢者殿はお前に無礼を働いたのか。お前は、賢者殿を罰せよと訴えにきたのか?」
「罰する? この方が無礼とは思っておりません、驚きましたが。むしろ私は、この方についてもっと知るべきとの思いを強くしました」
妹の言い分にヘクトルは安堵する。
トリファントスはカッサンドラにうっかり無礼を働いたらしいが、彼女は怒っていない。
「そうか、お前は驚きつつも、賢者殿への関心を深めたということか」
独り身の男が若い娘に「うっかり」無礼を働いたらしいが、娘は怒るどころか興味を抱いた。
それなら問題はない。
ヘクトルは、愁いを帯びた微笑みをトリファントスに向ける。
「よくわかった。賢者殿、こうなった以上、女神ヘラ様に、カッサンドラと夫婦の誓いを立ててくれないか?」
「はいっ?」「なんですって!」
王女と未来人は、寂しげに笑う王子の前で固まった。
プリアモス王は、カッサンドラを結婚させる気はない。アポロンの花嫁としての力を、トロイアに役立ててほしいからだ。
しかしヘクトルの見たところ、父と母の本音は、美しく賢い娘が可愛いあまりいつまでも手元に置きたい、というところのようだ。
カッサンドラがアポロンの花嫁であることは、トロイアの力になる。
しかしヘクトルは兄として、妹には普通の女の人生を送ってほしくもある。結婚して子を産み育てる幸せを知ってほしい。自身が結婚し息子を持ってから、ますますその気持ちが強くなった。
カッサンドラは妹だが、妻アンドロマケより年上だ。結婚させるなら、今しかない。
「俺とカッサンドラさんが結婚? 無理でしょ?」
トリファントスは、相も変わらず口をパクパクさせている。
カッサンドラは目を吊り上げた。
「お兄様! どうしていつも人の男と結婚させようとするのです?」
「お前が無理強いされたのならたとえ賢者殿とて俺は許さぬが、そうではないのだろう?」
「やめてください! 私はトロイア人だろうがアカイア人だろうが、いえ、たとえ神様でも嫌! アポロン様以外は」
「なら、なぜお前はいつまでも賢者殿と手を繋いでいるのだ?」
ヘクトルが客間に入ったときから、二人の手は固く結ばれていた。
彼らはハッと顔を見合わせ、慌てて手を離す。
まさに恋が始まったばかりの男女ではないかと、ヘクトルは初々しい心地を覚える。
「違う! これはカッサンドラさんに無理に引っ張られて」
「あなたが逃げようとするからでしょう!」
「なんだ。カッサンドラから言い寄ったのか……」
ヘクトルは、ますます微笑ましい気持ちになった。それなら是非とも妹の恋を成就させてやりたい。
「賢者殿。これでも妹には、他国の王子たちから幾度も結婚の申し出があったのだ。変わった娘だが、妻にするのは悪くないと思うぞ」
「俺、四十過ぎですよ! こんな若くて美人のお嬢さんを俺みたいなおっさんと結婚させたら、かわいそうです!」
ヘクトルはわずかに顔を歪めた。
「やはり賢者殿は、トロイアの女では物足りないのか」
「お兄様! 私にはアポロン様が」
各々の主張が入り乱れ収集が着かなくなった場に、透き通る女の声が響いた。
「ヘクトル様、お客様を立たせたままで、どうなさったの?」
夫の上着を抱えたアンドロマケが、割り込んできた。
「そんな姿をいつまでもさらすのは、失礼ですよ。あなたの妹とはいえ、高貴な姫君なのだから」
湯上がりのヘクトルは、腰に布を巻き付けただけの姿で突っ立っていた。
アンドロマケは、手早くヘクトルの衣の帯を締める。
侍女たちが部屋に入り、テーブルにパンとワインを並べた。
「あなた、人に指図するのは得意ですが、話を聞くことは苦手ですよね」
「あのカッサンドラが男と二人で来たのだぞ。お前も勘違いするに決まっている」
「それはヘクトル様が、カッサンドラ様の結婚をお望みだからですわ」
「兄としては当然だ」
ヘクトルは口を尖らせるが、アンドロマケは意に介さず夫の身支度を済ませる。
館の女主人は、義妹カッサンドラに「アポロン様のお告げのことですね?」と、問いかけた。
カッサンドラが無言で頷くと、アンドロマケは「みなさま、心行くまで話し合われた方がよいかと」と頭を垂れ去っていった。
ヘクトルは「俺は、勘違いをしたようだな」と腰掛け、テーブルでパンをかじるトリファントスを見つめる。
「賢者殿、カッサンドラを傷つけるつもりはないと言っていたが、何があったのだ」
「お兄様、そのようなこと、私は気に留めておりません」
いきり立つ王女に未来人は手を振って頭を下げる。
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トリファントスはかじったパンをテーブルに置いて、トロイアの王子に向き直った。
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