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第3話 修行
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この世界に来て一週間が経った。
最初は不慣れなことがたくさんあり、アイザックを困らせてばかりいた。
しかしサト子は元から器用なところもあり、作業をしていくと何に関しても徐々にできるようになっていった。
まあ……やることと言ったら基本的に毎日薪割りや、食料調達などだが。
食料調達は主に山菜を取りにいくことだ。
アイザックは山菜以外の食料、肉やパンなどは近くの村に買い出しに行っている。
動物を狩ったりしないのかと尋ねたところ、生き物を殺すことは苦手だと言っていた。
山菜採りは森の中を探しに行くのだが、モンスターが出るらしいのでサト子一人では行かせてもらえなかった。
ちなみに三日目の山菜採りの最中初めてサト子はモンスターと出くわした。それはモンスターというより見た目は虫だった。
しかし、ただの虫ではなくサト子の膝の高さくらいまでの大きさだった。口の部分にはキバがあり外見はイモムシのような感じだった。
最初そいつを見た瞬間そのイモムシはサト子に飛びかかってきた。サト子はビックリして腰を抜かしてしまったがアイザックが長い木の棒で叩いて追い払った。
どうやらアイザックはモンスターも殺すのは嫌らしい……
その日からなにかと危険だということでサト子はアイザックに剣の修行をさせてもらうことにした。
「本格的な修行と言うわけではないが、ある程度モンスターを追い払えるくらいにはなるだろう。」
そう言ってアイザックは私に木の棒を持たせた。
最初は棒の振り方、足の使い方などを学んだ。
アイザックは教えるのがうまく、私はグングン上達していくのがわかった。
「ふむ、サト子は才能があるな。」アイザックがそう言ってくれたのは嬉しかった。
運動は得意な方ではなかったが、なぜかこの世界では体が予想以上に動けている気がする…
この世界に来て何か不思議な力でも身につけたのだろうか。私はそう思った。
よく、アニメや小説で異世界に来た途端にニートや普通の女の子が強くなるのはこういうことなんだと勝手に納得していた。
元の世界に帰りたくないわけではないが、この世界も悪くないし好きになっていった。
アイザックもいい人だった。なぜこんな森の中で一人で生活しているの?と聞いてみた。
「ワシは…一人が好きなんだ。」
アイザックは寂しそうな表情をしながらそう言って話しを続けた。
「だけど、今はサト子がいる。これはこれで悪くない。」私はフフッと笑った。
アイザックもニヤリと笑っていた。
よく見たら歯が一本なかった。この世界には歯医者はいないのか?
「アイザックさん歯がなくて変な顔。」
私は笑いながら言った。
「ん?あぁー歯が取れていたな。ハッハッ。
お前だって変な顔じゃないか。ハッハッ。」
私はムッとしてしまった。
「おっとすまん。冗談だ!気にするな。ハッハッ」
私は名一杯の笑顔を見せて言った。
「今まで何千回も言われてるからもう慣れたよーっだ!私の顔を見たらモンスターもきっと逃げ出すしこの世界では便利でしょ?」
「ハッハッハッハッ……ゴホォッオエオエェェ」
そんな笑わなくても。
私は容姿が悪いのは充分自覚しているし、今さら容姿のことを言われても気にしない。
それでもせっかく異世界に来たのなら可愛い子になりたかったな……
いや、モンスターじゃないだけマシか!それに私は自分が嫌だとか今は思わない。小さい頃は嫌な時期もあったがこれが私だし親にも感謝している。
そりゃコンプレックスではあるけどね。
今さら言ったところでどうにもならないでしょ?前向きなところが私のいいところだ。
ミカだって私のそういうところが好きだと言ってくれた。
……ミカどうしてるかな?お母さん、お父さん…急にいなくなって心配してるかも。
無事に帰れたらこの世界の話をしよう。信じてもらえないだろうけど、私はこの世界でいい人に巡り逢えて楽しく過ごしていたと。
一週間が終わり少したったあと、アイザックは私の武術の腕に感心しながらこう言った。
「いやはや、こんな短期間でここまでの動きができるようになるとは驚いた。」
私はアイザックが褒めて伸ばすタイプなのを勘ずいていたが素直に嬉しかった。
「アイザックさん、それじゃあ一人で森も歩けるかな?」
「んー…まあ近くの川までなら大丈夫だろう。どれ、水でも汲んできてくれるか?」
私は初めての一人のお使いにテンションが上がりながら水を汲むための桶を持って小屋を出た。
「行ってきまーす!!」
アイザックは笑顔で見送ってくれた。
川までの道のりは少し森を抜けなくてはならない。小屋からはそこまで離れているわけではないが、木が密集しているしモンスターも出るかもしれない。
私は腰にアイザックが見つけてくれたいい感じの木の棒があるのを確認し、森へ入っていった。
森の中は微かに虫の声や、動物の声、(あるいはモンスターの息づかいかも)が聞こえた。
私はなぜか不安や恐怖よりも心地よく感じていたのだ。
アイザックさんは森は危険だと言っていたけど、そこまで危険だとは思わないな。
モンスターだって少し大きいイモムシが出るくらいじゃない!
そういえば普通の虫や動物とモンスターの境目ってなんだろう?
大きさ?狂暴さ?
でも動物だって狂暴なのいるよね?熊とか。
そういえばこの世界で動物と呼べる物は鳥だけ見たな……見たことない鳥だったけど。
……今私の世界で流行っている○○モンや○○クエの世界って普通の動物いるのかしら?
んー……誰かモンスターと動物の違いを教えてくれ!
私は歩きながら考え事をしていると近くの草むらから何かが飛び出してきた!
「きゃぁ!」
私は驚いて声を上げてしまった。
目の前には先日に見たイモムシのモンスターだ。
これがエンカウントってやつなのね!
「よ、よし、来るならきやがれ!イモムシ野郎!」
私はやる気だった。ここ一週間ほどの修行の成果を見せる時が来たのだ。
イモムシのモンスターはキバをむき出しにしながらにじりよってきた。
私は後ずさる。
だって普通にこんなでかいイモムシ気持ち悪いもん。
イモムシが飛びかかってきた!
「シャビーッ!!」
「うわっ!キモ!!」私は寸前で回避した。
イモムシにキモって言ってしまったことに反省しながら棒を構えた。(イモムシさんごめんね)
よし、アイザックさんに習った必殺技を試してみるか。
私はアイザックから教えてもらった技を繰り出した!
「必殺!!脳天カチ割り!」
ベコォォッ
私の棒は勢いよくイモムシの頭を捉えた。
「シャビッ」イモムシは断末魔の雄叫びを上げて倒れた。
「よっしゃぁぁぁ!どんなもんじゃい!!初戦クリアじゃぁぁ!」
……よし、これできっと私はレベルアップしたはずだ!
案外簡単だったのね…
まだ胸はドキドキしていたが勝利の余韻に浸った。私はモンスターを倒した。もしかしたら勇者なのかも。
昏倒しているイモムシにごめんなさいをして私は川に向かった。
最初は不慣れなことがたくさんあり、アイザックを困らせてばかりいた。
しかしサト子は元から器用なところもあり、作業をしていくと何に関しても徐々にできるようになっていった。
まあ……やることと言ったら基本的に毎日薪割りや、食料調達などだが。
食料調達は主に山菜を取りにいくことだ。
アイザックは山菜以外の食料、肉やパンなどは近くの村に買い出しに行っている。
動物を狩ったりしないのかと尋ねたところ、生き物を殺すことは苦手だと言っていた。
山菜採りは森の中を探しに行くのだが、モンスターが出るらしいのでサト子一人では行かせてもらえなかった。
ちなみに三日目の山菜採りの最中初めてサト子はモンスターと出くわした。それはモンスターというより見た目は虫だった。
しかし、ただの虫ではなくサト子の膝の高さくらいまでの大きさだった。口の部分にはキバがあり外見はイモムシのような感じだった。
最初そいつを見た瞬間そのイモムシはサト子に飛びかかってきた。サト子はビックリして腰を抜かしてしまったがアイザックが長い木の棒で叩いて追い払った。
どうやらアイザックはモンスターも殺すのは嫌らしい……
その日からなにかと危険だということでサト子はアイザックに剣の修行をさせてもらうことにした。
「本格的な修行と言うわけではないが、ある程度モンスターを追い払えるくらいにはなるだろう。」
そう言ってアイザックは私に木の棒を持たせた。
最初は棒の振り方、足の使い方などを学んだ。
アイザックは教えるのがうまく、私はグングン上達していくのがわかった。
「ふむ、サト子は才能があるな。」アイザックがそう言ってくれたのは嬉しかった。
運動は得意な方ではなかったが、なぜかこの世界では体が予想以上に動けている気がする…
この世界に来て何か不思議な力でも身につけたのだろうか。私はそう思った。
よく、アニメや小説で異世界に来た途端にニートや普通の女の子が強くなるのはこういうことなんだと勝手に納得していた。
元の世界に帰りたくないわけではないが、この世界も悪くないし好きになっていった。
アイザックもいい人だった。なぜこんな森の中で一人で生活しているの?と聞いてみた。
「ワシは…一人が好きなんだ。」
アイザックは寂しそうな表情をしながらそう言って話しを続けた。
「だけど、今はサト子がいる。これはこれで悪くない。」私はフフッと笑った。
アイザックもニヤリと笑っていた。
よく見たら歯が一本なかった。この世界には歯医者はいないのか?
「アイザックさん歯がなくて変な顔。」
私は笑いながら言った。
「ん?あぁー歯が取れていたな。ハッハッ。
お前だって変な顔じゃないか。ハッハッ。」
私はムッとしてしまった。
「おっとすまん。冗談だ!気にするな。ハッハッ」
私は名一杯の笑顔を見せて言った。
「今まで何千回も言われてるからもう慣れたよーっだ!私の顔を見たらモンスターもきっと逃げ出すしこの世界では便利でしょ?」
「ハッハッハッハッ……ゴホォッオエオエェェ」
そんな笑わなくても。
私は容姿が悪いのは充分自覚しているし、今さら容姿のことを言われても気にしない。
それでもせっかく異世界に来たのなら可愛い子になりたかったな……
いや、モンスターじゃないだけマシか!それに私は自分が嫌だとか今は思わない。小さい頃は嫌な時期もあったがこれが私だし親にも感謝している。
そりゃコンプレックスではあるけどね。
今さら言ったところでどうにもならないでしょ?前向きなところが私のいいところだ。
ミカだって私のそういうところが好きだと言ってくれた。
……ミカどうしてるかな?お母さん、お父さん…急にいなくなって心配してるかも。
無事に帰れたらこの世界の話をしよう。信じてもらえないだろうけど、私はこの世界でいい人に巡り逢えて楽しく過ごしていたと。
一週間が終わり少したったあと、アイザックは私の武術の腕に感心しながらこう言った。
「いやはや、こんな短期間でここまでの動きができるようになるとは驚いた。」
私はアイザックが褒めて伸ばすタイプなのを勘ずいていたが素直に嬉しかった。
「アイザックさん、それじゃあ一人で森も歩けるかな?」
「んー…まあ近くの川までなら大丈夫だろう。どれ、水でも汲んできてくれるか?」
私は初めての一人のお使いにテンションが上がりながら水を汲むための桶を持って小屋を出た。
「行ってきまーす!!」
アイザックは笑顔で見送ってくれた。
川までの道のりは少し森を抜けなくてはならない。小屋からはそこまで離れているわけではないが、木が密集しているしモンスターも出るかもしれない。
私は腰にアイザックが見つけてくれたいい感じの木の棒があるのを確認し、森へ入っていった。
森の中は微かに虫の声や、動物の声、(あるいはモンスターの息づかいかも)が聞こえた。
私はなぜか不安や恐怖よりも心地よく感じていたのだ。
アイザックさんは森は危険だと言っていたけど、そこまで危険だとは思わないな。
モンスターだって少し大きいイモムシが出るくらいじゃない!
そういえば普通の虫や動物とモンスターの境目ってなんだろう?
大きさ?狂暴さ?
でも動物だって狂暴なのいるよね?熊とか。
そういえばこの世界で動物と呼べる物は鳥だけ見たな……見たことない鳥だったけど。
……今私の世界で流行っている○○モンや○○クエの世界って普通の動物いるのかしら?
んー……誰かモンスターと動物の違いを教えてくれ!
私は歩きながら考え事をしていると近くの草むらから何かが飛び出してきた!
「きゃぁ!」
私は驚いて声を上げてしまった。
目の前には先日に見たイモムシのモンスターだ。
これがエンカウントってやつなのね!
「よ、よし、来るならきやがれ!イモムシ野郎!」
私はやる気だった。ここ一週間ほどの修行の成果を見せる時が来たのだ。
イモムシのモンスターはキバをむき出しにしながらにじりよってきた。
私は後ずさる。
だって普通にこんなでかいイモムシ気持ち悪いもん。
イモムシが飛びかかってきた!
「シャビーッ!!」
「うわっ!キモ!!」私は寸前で回避した。
イモムシにキモって言ってしまったことに反省しながら棒を構えた。(イモムシさんごめんね)
よし、アイザックさんに習った必殺技を試してみるか。
私はアイザックから教えてもらった技を繰り出した!
「必殺!!脳天カチ割り!」
ベコォォッ
私の棒は勢いよくイモムシの頭を捉えた。
「シャビッ」イモムシは断末魔の雄叫びを上げて倒れた。
「よっしゃぁぁぁ!どんなもんじゃい!!初戦クリアじゃぁぁ!」
……よし、これできっと私はレベルアップしたはずだ!
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