9 / 31
第9話 小鬼
しおりを挟む
サト子とニーナは東へ向かっていた。
マカの村に行くためだ。
ニーナは黙々と歩いている。城から出て二人とも会話を一切しなかった。
……気まずい。
(私が勝手に王様にお願いしようとしたことを怒ってるのかな?でも、なんで私と一緒に行くなんて…)
「ねえ、ニーナ!」
サト子がニーナを呼び止めた。
「……。」
前を歩いていたニーナは何も言わずピタリと足を止める。
「ねぇ、そろそろ教えてくれてもいいでしょ?なんで私と一緒に行くなんて言ったの?」
ニーナは小声でボソボソと呟いた。
「なんで私を助けてくれたの?」
サト子はニーナがなんのことを言っていたかわからなかったが、すぐ人攫いの男達のことだと気づいた。
「あぁ、あれは…………普通じゃない?」
「普通?」ニーナが不思議そうにサト子を見た。
「目の前で人がさらわれそうになっているのに助けるのが普通でしょ?」
ニーナはポカンとした表情になった。
「……あなたがこの世界の人じゃないって、なんとなく納得した。」
「え?なんで?」
ニーナはまた道を歩きだした。
「あ、ちょっと!ニーナがなんで私と一緒にいくって言ったのかまだ理由聞いてない!」
ニーナは振り返りもせずにボソッと言った。
「…あなたと私は似てると思ったから。」
「へ……?似てる?私とニーナが?何言ってんの?私モンスターに間違えられるんだけど?」
ニーナが自分をバカにしたんだと思ったサト子は笑いながら言った。
だがニーナは暗い顔つきでまたボソボソとこう返してきた。
「私は、魔物の子と呼ばれていた。」
それっきりニーナは黙ってしまった。
一体、ニーナは何を言ってるんだろう?こんな見た目も人形みたいにかわいらしいのに魔物の子?私じゃあるまいし…
と、サト子が思いながら歩いていると気づけば周りは木に囲まれ森になっていた。
「……あれ、いつの間に…。ニーナ、道大丈夫?迷ってないよね?」
「……大丈夫。」
磁石もないのに大丈夫かな?とサト子は思ったが自分よりこの世界を知ってるであろうこの少女に任せることにした。
しばらく歩いた後、急にニーナが立ち止まった後身を屈めた。
「ニーナ?どうしたの?」
「シッ。伏せて。」
ニーナの言うとおり体制を低くして側に寄っていった。
「ねぇ、どうしたの?歩きづら…」
「静かにっ。あれ見て。」
ニーナが指さす方を見ると数十メートルほど先に何かいた。
「え…子供?いや……何あれ?!」
そこにいたのは人間の子供くらいの身長だか、顔は鼻がやけに大きくギョロリとした不気味な目を持ち、身長のわりに頭も少し大きめの生き物が複数いた。
「え、な、何あれ…?人間?……じゃない?」
「……あれはゴブリン。」
「ゴブリン?」
「…力は人間の子供ほどだけど、頭がよくて武器を使い、集団で人間を襲う魔物…」
そう言ったニーナは声も体も震えていた。
(あんな小さいのに、そんな恐ろしい魔物なの?)
「…とにかく、見つかったらとてもやっかいなことになる。絶対見つからないようにして。」
「わかった。」
ニーナとサト子は息を潜め、ゴブリン達がどこかに行くのを待つことにした。
(確かにゴブリン達は棍棒や、石の斧のみたいな危なそうなものを持ってる…バレたらやばいかも。)
しかし、しばらく待ってたがゴブリン達はそこで何をしているのか一向にどく気配はなかった。
「どうしようニーナ、あいつらあそこから動かないよ?」
「……仕方ない。隠れながら迂回してやりすごしましょう。」
そう言ってニーナはコソコソと音をたてないように進み始めた。
「うん……ここまで来たら大丈夫…」
しばらくコソコソと進み、無事にゴブリン達がいた場所から離れることができた。
「ふぅー、怖かったねぇー」
サト子が言うとニーナもコクリと頷いた。
(あんなに怯えてたけど、今は落ちついたみたいね。よかった。)
ゴブリン達に会ったとき、明らかにニーナ
からは怯えが感じられた。
そういえば人攫いの男達に連れ去られそうになっていた時はニーナはそこまで怯えてなかったように思える。
(魔物が怖いのかな?)とサト子は思った。
「ニーナ、きっともう大丈夫。森を早く抜けてマカの村に急ごう!」
その時サト子の背後でガサッと音がして、二人はびっくりして振り向いた。
「見つけたぜぇ、お二人さん。」
あの時の人攫いだった。
「な、なんであなた達がこんなとこに!?」
人攫いの男は一人、二人と増えて五人ほどになっていた。
「…囲まれた。」ニーナが無表情でボソっと言った。
ちょっとあんたはもっと慌てなさいよ!!
「城からこの森に入るとこまでは追ってきたんだがよ。森でお前らを見失った時はどうしようかと思ったぜ!」
(くそっ。つけられていた…)
「さてと、銀髪のガキは金持ちに売り付けるとしてお前はどうするかな?」
「アニキ、こいつ闘技場に売りましょうぜ」
人攫いの一人が言った。
「お、名案だな!あそこは見た目なんか関係ないし、人の入れ替わりが激しいから常に人を欲しているしな!お前、行くとこがあってよかったなぁぁモンスター女!」そう言ってガハガハと人攫いは笑った。
(私の攻撃は受けられてしまうし、相手は五人もいる。どうしよう……とにかくニーナを逃がさないと…)
「ニーナ…私が突っ込むからその間に逃げて。」
小声でニーナに言った。しかし、
「……私も戦う。」
そう言ってニーナはどこからともなく、小刀をとりだした。
「ニーナ!そんな危ない物を持ってたの!?」
「……。」
まあモンスターがいる世界に一人で旅をしていたのなら持ってるのが普通か。とサト子は一人で納得していると後ろから衝撃があってサト子は前のめりに倒された。
「きゃあ!」
「一人捕まえたぜぃ!」
人攫いの一人がのしかかってきた。
(やばい、動けない……)
「へっへっへ。お前、闘技場って知ってるか?」
サト子を押さえつけている男が言った。
「闘技場ってのは、金持ちどもの娯楽のために人間をモンスターと戦わせる場所なのさ!そこでは毎回毎回人間がモンスターに引き裂かれ、食い殺されるのを金持ちどもは笑いながら見てるってわけよ!」
男がサト子に顔を近づけて言った。
男の口からはなんとも言えない悪臭がした。
「まあ、てめえの場合どっちがモンスターかわからないかもなっ」
「ぐっ……この…」
悔しかった。だが力じゃ勝てない。
「ん?いっいてぇ!!」
急にサト子は体が自由になるのを感じた。
「てめぇ!やりやがったな!」
サト子が起き上がってみると、ニーナが血のついた小刀を構えて立っていた。
「ニーナ!ありがとう!」
「てめぇクソガキ!許さねぇ!」男はナイフをとりだした。肩の辺りからは血がでていたが深手ではなさそうだ。
男はナイフでニーナに切りかかった。しかし小柄なニーナはササっとすべて躱してちょこまかと逃げ回っている。
「ニーナすごい…全部躱してる…」
「そういえばこのガキすばしっこくて捕まえるのに苦労したんだったな」アニキと呼ばれた男が言った。
「はっはっは!何てこずってんだ!」男の仲間達が笑いだした。
「こいつ!早くて全然捕まえられねぇ!!手を貸してくれ!」
「よし、全員でかかるぞ!さっさと縛り上げろ!!」
「やばい!ニーナ!逃げよう!」
そう言ってニーナの手を引こうとしたが先ほどサト子にのしかかってきた男とは別の男が立ちふさがった。
(くっ…私もやるしかない!)サト子は木の棒を構えた。
ドスンッ!!!
その時近くで大きな何かが倒れる音がした。
(何??今の音……)
「いてて……やっぱり森に入るのは無茶がありましたか…」
サト子とニーナ、そして人攫いの男達も声がした方を見た。
「………あ!!」
サト子は声をあげた。そこには見たことのある青年が木にぶつかったのか、尻もちをついていた。
「……この声は…。どうもこんにちわ。また会いましたね。」
そこにはサト子が以前道を尋ねた盲目の青年が頭を撫でながら立ち上がっていた。
「あ、こんにちわ。……じゃなくて、どうしてあなたがここにいるの?!」
「いやぁ、少し気になることがありましてね。あなたを追ってきました。しかし、森に入るまではわかったんですが……僕は目が見えないもので中々うまく進めず迷っていましたよ。ははは」
「目が見えないのにどうやって追ってきたの!?いや、それよりも今ちょっとピンチなの!今変な奴らに襲われてるの!」
「変な奴ら……はぁ。」
能天気な人だなと思った。
「……誰?」ニーナが聞いてきた。
「んー………、道を聞いた人」としか答えれなかった。
「おい、そこの変な奴、俺達の邪魔をするのか?」
人攫いのアニキと呼ばれた男が青年に向かって言った。
「邪魔……と言うよりたまたまなこうなってしまったので、仕方ないですよね…面倒ですが。」
どう見ても人攫い達よりは華奢でひ弱そうな青年でしかも目が見えない。
サト子はこの人は殺されてしまう!と思った。
「だめ!あなたも逃げ……」
言い終わらないうちにニーナがサト子の手を取って走りだした。
「ニーナ!?」
「あの人に気をとられてるうちに私達が逃げなきゃ。」
そう言ってニーナはすごい早さでサト子の手を引っ張って走る。
「ニーナ、あの人を置いていけない!」
「あの人達が狙ってるのは私達よ。それに…私はあの人を知らないし、どうでもいい。」
「ニーナ!だめ!困ってる人を助けなきゃ!」
「今困ってるのは私達。」
「うぅ……」サト子は何も言えなかった。
「待ちやがれ!!」
その声に振り向くと人攫いの男達が三人ほど追ってきた。どうやらアニキと呼ばれた男は青年の所に残っているみたいだ。
「追ってきた。」ニーナがボソっと呟いた。
「やばいっどうしよう………そうだ!」
サト子はニーナの手を離した。
「……?」
「ニーナ、二手にわかれましょう!ニーナはそっちに逃げて!」
ニーナはとにかくサト子とは別の方向に逃げることにした。
しかし後ろを振り向くとサト子が理解不能な行動をしていた。
「こっちよ!!捕まえてみて!」そう言ってサト子は男達を煽りながら走っていった。
マカの村に行くためだ。
ニーナは黙々と歩いている。城から出て二人とも会話を一切しなかった。
……気まずい。
(私が勝手に王様にお願いしようとしたことを怒ってるのかな?でも、なんで私と一緒に行くなんて…)
「ねえ、ニーナ!」
サト子がニーナを呼び止めた。
「……。」
前を歩いていたニーナは何も言わずピタリと足を止める。
「ねぇ、そろそろ教えてくれてもいいでしょ?なんで私と一緒に行くなんて言ったの?」
ニーナは小声でボソボソと呟いた。
「なんで私を助けてくれたの?」
サト子はニーナがなんのことを言っていたかわからなかったが、すぐ人攫いの男達のことだと気づいた。
「あぁ、あれは…………普通じゃない?」
「普通?」ニーナが不思議そうにサト子を見た。
「目の前で人がさらわれそうになっているのに助けるのが普通でしょ?」
ニーナはポカンとした表情になった。
「……あなたがこの世界の人じゃないって、なんとなく納得した。」
「え?なんで?」
ニーナはまた道を歩きだした。
「あ、ちょっと!ニーナがなんで私と一緒にいくって言ったのかまだ理由聞いてない!」
ニーナは振り返りもせずにボソッと言った。
「…あなたと私は似てると思ったから。」
「へ……?似てる?私とニーナが?何言ってんの?私モンスターに間違えられるんだけど?」
ニーナが自分をバカにしたんだと思ったサト子は笑いながら言った。
だがニーナは暗い顔つきでまたボソボソとこう返してきた。
「私は、魔物の子と呼ばれていた。」
それっきりニーナは黙ってしまった。
一体、ニーナは何を言ってるんだろう?こんな見た目も人形みたいにかわいらしいのに魔物の子?私じゃあるまいし…
と、サト子が思いながら歩いていると気づけば周りは木に囲まれ森になっていた。
「……あれ、いつの間に…。ニーナ、道大丈夫?迷ってないよね?」
「……大丈夫。」
磁石もないのに大丈夫かな?とサト子は思ったが自分よりこの世界を知ってるであろうこの少女に任せることにした。
しばらく歩いた後、急にニーナが立ち止まった後身を屈めた。
「ニーナ?どうしたの?」
「シッ。伏せて。」
ニーナの言うとおり体制を低くして側に寄っていった。
「ねぇ、どうしたの?歩きづら…」
「静かにっ。あれ見て。」
ニーナが指さす方を見ると数十メートルほど先に何かいた。
「え…子供?いや……何あれ?!」
そこにいたのは人間の子供くらいの身長だか、顔は鼻がやけに大きくギョロリとした不気味な目を持ち、身長のわりに頭も少し大きめの生き物が複数いた。
「え、な、何あれ…?人間?……じゃない?」
「……あれはゴブリン。」
「ゴブリン?」
「…力は人間の子供ほどだけど、頭がよくて武器を使い、集団で人間を襲う魔物…」
そう言ったニーナは声も体も震えていた。
(あんな小さいのに、そんな恐ろしい魔物なの?)
「…とにかく、見つかったらとてもやっかいなことになる。絶対見つからないようにして。」
「わかった。」
ニーナとサト子は息を潜め、ゴブリン達がどこかに行くのを待つことにした。
(確かにゴブリン達は棍棒や、石の斧のみたいな危なそうなものを持ってる…バレたらやばいかも。)
しかし、しばらく待ってたがゴブリン達はそこで何をしているのか一向にどく気配はなかった。
「どうしようニーナ、あいつらあそこから動かないよ?」
「……仕方ない。隠れながら迂回してやりすごしましょう。」
そう言ってニーナはコソコソと音をたてないように進み始めた。
「うん……ここまで来たら大丈夫…」
しばらくコソコソと進み、無事にゴブリン達がいた場所から離れることができた。
「ふぅー、怖かったねぇー」
サト子が言うとニーナもコクリと頷いた。
(あんなに怯えてたけど、今は落ちついたみたいね。よかった。)
ゴブリン達に会ったとき、明らかにニーナ
からは怯えが感じられた。
そういえば人攫いの男達に連れ去られそうになっていた時はニーナはそこまで怯えてなかったように思える。
(魔物が怖いのかな?)とサト子は思った。
「ニーナ、きっともう大丈夫。森を早く抜けてマカの村に急ごう!」
その時サト子の背後でガサッと音がして、二人はびっくりして振り向いた。
「見つけたぜぇ、お二人さん。」
あの時の人攫いだった。
「な、なんであなた達がこんなとこに!?」
人攫いの男は一人、二人と増えて五人ほどになっていた。
「…囲まれた。」ニーナが無表情でボソっと言った。
ちょっとあんたはもっと慌てなさいよ!!
「城からこの森に入るとこまでは追ってきたんだがよ。森でお前らを見失った時はどうしようかと思ったぜ!」
(くそっ。つけられていた…)
「さてと、銀髪のガキは金持ちに売り付けるとしてお前はどうするかな?」
「アニキ、こいつ闘技場に売りましょうぜ」
人攫いの一人が言った。
「お、名案だな!あそこは見た目なんか関係ないし、人の入れ替わりが激しいから常に人を欲しているしな!お前、行くとこがあってよかったなぁぁモンスター女!」そう言ってガハガハと人攫いは笑った。
(私の攻撃は受けられてしまうし、相手は五人もいる。どうしよう……とにかくニーナを逃がさないと…)
「ニーナ…私が突っ込むからその間に逃げて。」
小声でニーナに言った。しかし、
「……私も戦う。」
そう言ってニーナはどこからともなく、小刀をとりだした。
「ニーナ!そんな危ない物を持ってたの!?」
「……。」
まあモンスターがいる世界に一人で旅をしていたのなら持ってるのが普通か。とサト子は一人で納得していると後ろから衝撃があってサト子は前のめりに倒された。
「きゃあ!」
「一人捕まえたぜぃ!」
人攫いの一人がのしかかってきた。
(やばい、動けない……)
「へっへっへ。お前、闘技場って知ってるか?」
サト子を押さえつけている男が言った。
「闘技場ってのは、金持ちどもの娯楽のために人間をモンスターと戦わせる場所なのさ!そこでは毎回毎回人間がモンスターに引き裂かれ、食い殺されるのを金持ちどもは笑いながら見てるってわけよ!」
男がサト子に顔を近づけて言った。
男の口からはなんとも言えない悪臭がした。
「まあ、てめえの場合どっちがモンスターかわからないかもなっ」
「ぐっ……この…」
悔しかった。だが力じゃ勝てない。
「ん?いっいてぇ!!」
急にサト子は体が自由になるのを感じた。
「てめぇ!やりやがったな!」
サト子が起き上がってみると、ニーナが血のついた小刀を構えて立っていた。
「ニーナ!ありがとう!」
「てめぇクソガキ!許さねぇ!」男はナイフをとりだした。肩の辺りからは血がでていたが深手ではなさそうだ。
男はナイフでニーナに切りかかった。しかし小柄なニーナはササっとすべて躱してちょこまかと逃げ回っている。
「ニーナすごい…全部躱してる…」
「そういえばこのガキすばしっこくて捕まえるのに苦労したんだったな」アニキと呼ばれた男が言った。
「はっはっは!何てこずってんだ!」男の仲間達が笑いだした。
「こいつ!早くて全然捕まえられねぇ!!手を貸してくれ!」
「よし、全員でかかるぞ!さっさと縛り上げろ!!」
「やばい!ニーナ!逃げよう!」
そう言ってニーナの手を引こうとしたが先ほどサト子にのしかかってきた男とは別の男が立ちふさがった。
(くっ…私もやるしかない!)サト子は木の棒を構えた。
ドスンッ!!!
その時近くで大きな何かが倒れる音がした。
(何??今の音……)
「いてて……やっぱり森に入るのは無茶がありましたか…」
サト子とニーナ、そして人攫いの男達も声がした方を見た。
「………あ!!」
サト子は声をあげた。そこには見たことのある青年が木にぶつかったのか、尻もちをついていた。
「……この声は…。どうもこんにちわ。また会いましたね。」
そこにはサト子が以前道を尋ねた盲目の青年が頭を撫でながら立ち上がっていた。
「あ、こんにちわ。……じゃなくて、どうしてあなたがここにいるの?!」
「いやぁ、少し気になることがありましてね。あなたを追ってきました。しかし、森に入るまではわかったんですが……僕は目が見えないもので中々うまく進めず迷っていましたよ。ははは」
「目が見えないのにどうやって追ってきたの!?いや、それよりも今ちょっとピンチなの!今変な奴らに襲われてるの!」
「変な奴ら……はぁ。」
能天気な人だなと思った。
「……誰?」ニーナが聞いてきた。
「んー………、道を聞いた人」としか答えれなかった。
「おい、そこの変な奴、俺達の邪魔をするのか?」
人攫いのアニキと呼ばれた男が青年に向かって言った。
「邪魔……と言うよりたまたまなこうなってしまったので、仕方ないですよね…面倒ですが。」
どう見ても人攫い達よりは華奢でひ弱そうな青年でしかも目が見えない。
サト子はこの人は殺されてしまう!と思った。
「だめ!あなたも逃げ……」
言い終わらないうちにニーナがサト子の手を取って走りだした。
「ニーナ!?」
「あの人に気をとられてるうちに私達が逃げなきゃ。」
そう言ってニーナはすごい早さでサト子の手を引っ張って走る。
「ニーナ、あの人を置いていけない!」
「あの人達が狙ってるのは私達よ。それに…私はあの人を知らないし、どうでもいい。」
「ニーナ!だめ!困ってる人を助けなきゃ!」
「今困ってるのは私達。」
「うぅ……」サト子は何も言えなかった。
「待ちやがれ!!」
その声に振り向くと人攫いの男達が三人ほど追ってきた。どうやらアニキと呼ばれた男は青年の所に残っているみたいだ。
「追ってきた。」ニーナがボソっと呟いた。
「やばいっどうしよう………そうだ!」
サト子はニーナの手を離した。
「……?」
「ニーナ、二手にわかれましょう!ニーナはそっちに逃げて!」
ニーナはとにかくサト子とは別の方向に逃げることにした。
しかし後ろを振り向くとサト子が理解不能な行動をしていた。
「こっちよ!!捕まえてみて!」そう言ってサト子は男達を煽りながら走っていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる