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完全予約制NTR風俗
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ビル群の真ん中にある公園。オレは噴水前に設けられたベンチに座り、何度もスマートフォンを見ていた。
さっきから時計は一向に進まない。期待と不安でオレの心臓は高鳴っている。ブラウザを開こうとして、ぐっと堪える。
来るのは、『当たり』か『ハズレ』か。事前情報を調べれば、ある程度予想はできるが、それでは面白くない。
大金叩いて『ハズレ』が出ようとも、この待ち時間の高揚感と、次に『アタリ』が出た時の『ああ、報われた』という喜びに意味がある。
目の前を行き交う人々を眺める。平日の昼間でも人が多い東京という都会にももう慣れた。
(もうすぐ時間だけど……)
再びスマートフォンのロック画面に視線を落としたとき、周囲の雰囲気が変わったのを感じた。
男性陣の動きが不自然に止まり、大きな川のようだった人の流れが二つに割れていく。
一瞬、周りの音が全て消え、コツコツとヒールを打ち鳴らす音が辺りに響く。
別れた人垣の間を、一人の少女が進んでいた。
毛先が緩く巻かれたセミロングの黒髪、化粧は大人しめだが、それが十分すぎる美貌と彼女の清楚感を際立たせている。
水色のボウタイシャツに灰色のフレアスカートを着た彼女は男たちの視線を一身に集めていたが、あまりにも現実離れした美しさと凛とした佇まいには独特のオーラがあり、うかつには声をかけられない雰囲気を纏っていた。
(……いや、まさかな)
すぐに打ち消しながらも、もしかして、というほのかな期待はある。他の男たちと同じように、オレは彼女から目を逸らせずにいた。
キョロキョロと辺りを見回していた彼女と、目が合った。すると彼女は真っ直ぐオレの前まで来て立ち止まり、小首を傾げた。
「あの……八田明くん、でいいかな?」
鈴の音のような美しい声音に、オレの心臓がドキンと跳ねた。
「えっ? あ……はい」
「ああ、良かったぁ! 間違えてたら、どうしようかと思っちゃった」
それまで美術品めいていた彼女の表情が、パッと明るくなった。控えめな胸元に手を当て、ほっと息を吐く彼女の微笑みで、一気に辺りが華やいで見えた。
「待たせちゃってごめんなさい」
「い、いえ、オレも今来たとこなんで」
(ほんとに、この人が、オレが待ってた風俗嬢か……?)
瞳が大きく眉は太めで幼く見えるが、それが上手く彼女の造形美を引き立てていた。近くで見るとなおも綺麗な人で、ドキドキと心臓が高鳴っていく。オレの名を知っていて、オレを探していたのに、未だに彼女が待ち人だったなんて信じられない。
「隣、座っていい?」
彼女の声にビクンと体が跳ね、「あ、はい」と間の抜けた返事をする。
彼女は肩がぶつかりそうなほど近くに座った。シャンプーか香水か、甘く蕩けそうな香りが弾けた。
「それじゃあ、簡単に概要の説明と、これからの流れについてお話しますね」
事前にサイトで確認してはいるが、改めて彼女から丁寧な説明を受ける。ここでようやく彼女が本当にオレが待ちわびていた風俗嬢だと納得した。
笑みを浮かべながらも理路騒然と話す彼女は、今まで出会ってきた同業者とはどこか違う雰囲気があった。彼女の口から語られる『風俗』『おさわり』『追加料金』という単語に違和感すら覚える。
「――最後に、私の名前はサナって言います。精一杯頑張るので、本日はよろしくお願いいたします」
説明の締めにサナさんは名乗り、小さく丁寧な会釈をした。オレもつられて頭を下げる。オレが頭を上げる前に、サナさんは立ち上がった。
「それじゃあ明くん、行きましょうか」
「あ、はい」
オレは慌てて立ち上がり、サナさんの白くて細い指先を見た。
「あの、サナさん……手とかって、繋いだりとか……」
「ごめんなさい。あなたの立場だと、原則接触はNGなんです……」
シュン、と太めの眉を下げ、申し訳なさそうに華奢な肩を窄めるサナさんの姿に、何かおかしな感情が芽生えそうになる。
「そっ、そうなんですね……! じゃあ、行きましょうか」
「……うん!」
オレとサナさんは並んで街の雑踏の中へ混じっていった。
「明くんって、もしかして大学生?」
「いや、専門学校通ってて」
「へえ、そうなんだ。なんの学校?」
「芸能系。……一応、俳優目指しててさ」
「えっ、すごーい! じゃあテレビとか舞台で明くん見れるんだね。……もしかして、私と会ったのも、俳優になるお勉強のひとつってこと?」
オレは苦笑を返すしかなかった。
素直に頷けたら格好がついたのだが、単に田舎から出てきたオレの夢のひとつが、風俗に通うことだっただけだ。バイトをいくつも掛け持ちしては、給料のほとんどを風俗に溶かしている。
こうしてサナさんと出会えたのも、新たな刺激を求めて目新しい風俗を探していたからだ。
少し特殊な店ということもあって高額だったが、この絶世の美女と会えるなら……と、早くもリピートを視野に入れていた。
「ふぅん。こういうこと、初めてじゃないんだ」
「……まあ」
全部見透かしているかのように、サナさんは、ふ、と笑った。
「悪い子だね、明くん」
いたずらっ子のように目を細める表情にドキリとし、オレは誤魔化すように頭をかいた。
たったいま出会ったにもかかわらず、会話の不自然さや気まずさは感じなかったのは、彼女の空気を読む能力と、知識の豊富さがあるからだろう。
他愛のない会話からも、彼女の育ちの良さを感じ取れた。
常に相手の様子を見て気遣い、踏み込んで欲しくないラインはわきまえていた。逆に触れて欲しい話題は丁寧にすくい取り、話を広げ、無邪気に笑った。
ゲームセンターや水族館に立ち寄ったが、何をしたのかろくに覚えていない。隣にいる彼女ばかり見ていた。
オレはすっかりサナさんの魅力の虜になっていた。
すれ違う男はみんな彼女を見ていて、隣を歩くオレは優越感に浸った。
何度も彼女を盗み見た。控えめにシャツを押し上げる胸元、フレアスカートが舞い上がるたびに覗く細い足、日の光を跳ね返すきめ細やかな白い肌は、触るときっとすべすべしている。
「…………」
オレはそっと、彼女の手を握ろうと、手を伸ばした。
接触はNGだ。頭では理解しているが、彼女の魅力にはあらがえず、自然と引き寄せられてしまう。
(あと、もう少し……)
指先が触れそうになった途端、サッと、サナさんは手を引いた。
「だーめ」
はにかむ笑顔だけで簡単に心が揺り動かされてしまう。
「ルール違反だって、わかってるよね?」
「っ、すみません。駄目なのは、わかってるんだけど……」
「だけど?」
「……サナさんが、か、可愛いから」
カッと顔が熱くなる。なにも応えないサナさんの顔が見られなくて、オレは視線を落とした。
「もうしない、代わりになんでもするんで!……このまま終わりにはしたくない、です」
「なんでも?」
サナさんが顔を覗きこんできて、ドキリと心臓が跳ねた。
「じゃ、クレープおごって」
「ク、クレープ……?」
サナさんは近くにあるクレープ売り場を指さした。
「そ。クリームいっぱい入ってるやつね。私のこと可愛いって言ってくれたから、それで許してあげる」
オレはサナさんの気が変わらないうちに、急いでクレープを買いに行った。彼女の希望通りにクリームがたっぷり入ったクレープを渡すと、彼女は「ありがとう」と目を輝かせた。
小さい口を目いっぱい開けて、ぱくりとかぶりつく。甘さを堪能するように目を細める。そして口の端についたクリームをペロリと舐めた。オレはじっとその姿を眺めた。ごくりと、喉を鳴らす。
「ほしいの? ふふ、明くんにはあげない」
惑わされている。この短時間で無性に彼女に惹きつけられ、かき乱されている。
サナさんの言動にどれほど演技が混ざっているのかわからないが、自分がどんどん惹かれているのはわかる。
サナさんは美味しそうにクレープを頬張り、幸せそうに微笑んでいる。
(なんか、いいな。サナさんといると、すげー楽しいし、落ち着く)
「明くんと一緒だと、なんだか落ち着くなぁ」
狙いすましたようなタイミングの台詞に、オレは完全に射貫かれた。これはオレの記憶に一生刻み込まれる思い出になると確信する。にやける口元を覆う。顔が熱い。
(……まずい。オレ、本気でサナさんのこと――)
「ゲーセンも水族館も久しぶりで、すっごく楽しかった」
「うん。オレも……あの、サナさん――」
そのとき、オレの言葉を遮るように、ピピピ、と電子音が鳴った。
「時間みたいだね」
オレは慌てて自分のスマートフォンを見た。三時間も経っていた。
本気で『恋人のサナさんとデートしている』とオレは錯覚していた。誰とどんな理由でここにいるのか忘れて。それほどまでに、夢中になっていた。
サナさんは画面を見つめていた目をオレに向けた。上目遣いで、頬は僅かに上気している。
「……そろそろ行こっか」
「……うん」
言葉を紡ぐ彼女のグロスで濡れた唇を見つめ、そっと自分の唇を湿らせた。歩き始めたサナさんの黒髪がさらりと揺れ、甘い香りが漂う。期待で胸が高鳴るが、触れることの許されないサナさんの手を見るたびに、現実を突きつけられる。
入り組んだ街の奥へと迷うことなく進むサナさんの後に続く。次第に建物は清潔感が薄くなり、休憩などと書かれた猥雑な看板が目立ち始める。安いホテル街だ。彼女はキョロキョロと看板を見ている。
「なんて名前? 探してやろうか? オレもこの辺りは――」
「いい。気にしないで」
サナさんは笑顔で切り捨て、さっさと歩き始めた。
ほどなくして、サナさんは一軒の安いラブホテルに入っていった。店主と言葉を交わしたあとは、目で促され、一緒にエレベーターへと乗り込む。サナさんの甘い香りが閉ざされた空間に満ちる。
「――最後にもう一度説明しますね」
エレベーターを降りるなり、サナさんは口を開いた。今までとは別人のような、淡々とした口調。オレの前を歩く彼女の表情は見えない。
「あなたは私におさわり禁止です。部屋のイスかソファに座っていてください。シャワーやプレイ中でも、その場から動いてはいけません。窃盗未遂と見做して、追加料金の請求、出禁の処分となりますので、ご注意ください」
サナさんの斜め後ろをついていく。彼女の表情が見えないんじゃない、オレ自身が表情を見ないようにしている。
あまりにも他人行儀な言葉の羅列に、さっきまでのデートが都合のいい夢だったのではないかとすら思える。短いながらもそれなりに築いてきた関係のようなものが、あっさりと崩れた気がした。
やがて、サナさんはある部屋の前で立ち止まった。
「最後の注意です。呼び鈴後、あなたはオナニー禁止、帰宅禁止、声出し禁止となります。あなたは息を荒げて私達のセックスが終わるのを見ているだけになります」
これが、他の風俗とは違うところ。
オレは彼女とセックスできない。
『予約制NTR風俗』。
オレが利用したのは、そんな特殊な風俗。
最初に女の子とデートをした後、ホテルに移動し、その女の子と別の男が、セックスしている様子を見せつけられる。
オレは今から、サナさんが俺以外の知らない男に、ペニスを突っ込まれてよがる姿を見る。
サナさんは振り向いた。相変わらず美しい見目は美術品のようで、その目にはなんの感情も窺えない。
「ですので、今から帰って頂いても構いません。もしまたご指名頂ければ、プレイ内容をお伝えすることも可能です。いかがなされますか?」
「…………」
オレは破裂しそうな心臓の音を感じながら、ひび割れた唇を湿らせると、コクリと小さく頷いた。
サナさんはニコリと微笑むと、躊躇なく部屋の呼び鈴を鳴らした。
部屋の向こうから足音が近付いて来る。
それに伴ってオレの鼓動はさらに早まり、不安で彼女を見つめる。しかし、既に彼女はオレのことなど存在していないかのように、こちらを見向きもしない。
ガチャリと、部屋のドアが開かれた。
(……うっ)
汗と精液の混じったような刺激臭がツンと鼻に突き刺さる。思わず顔をしかめたオレの前で、サナさんが丁寧に頭を下げた。
「初めまして。サナと申します」
サナさんの前には、ブクブクと腫れた駄肉を全身に垂らし、いくつもの吹き出物を顔全体に散らした不衛生極まりない男が立っていた。
男は、街中ですれ違ってきた男たちと同じように、サナさんの美貌に一目惚れしたようだ。何か話すでもなく頬を紅潮させ、顔全体から脂汗を噴き出し、鼻の穴を膨らませている。
オレが路肩の吐瀉物を見る目で男を見ていると、サナさんはオレが握ろうとしても一切触れさせなかった手を、するりと男の手に絡ませた。
「――ぅ、おっ」
「お部屋、入らせてもらうね」
数時間前までオレに向けていた笑顔を男に見せると、男はぶっくりと膨れた分厚い唇をパクパクさせながら頷いた。
彼女は一瞬こちらを振り返り、「入ってこい」とばかりに、クイッと首を振る。
男との扱いの違いにショックを受けつつも、歪な関係のオレ達は部屋の中へと入っていった。
中は室内のほとんどをダブルベッドが占める狭い部屋で、トイレ付きのシャワー室だけが備わった簡素な作りだった。
男のきつい体臭が充満していて鼻が曲がりそうになるが、彼女はそんな事を感じさせない笑顔を浮かべていた。男と並んでベッドに腰掛け、くっついて話している。
「ふぅ、ふぅ、……サ、サナ……ちゃん」
「うんうん、よく言えました! すごいねぇ、女の子と話した事ないのに、もう名前呼べるようになったよ! 私じゃできないなぁ」
「そ……そう? ぐ、ふふ」
オレは座り心地の悪い椅子に座り、ふたりのやりとりを見ていた。
デートの時よりも、彼女は女の子らしい大げさな仕草で男を褒めちぎった。そして付き合いたての恋人同士のように、腕を絡めて身体を密着させている。男のたるんだ毛むくじゃらの腕に、サナさんはむぎゅっと胸を押し当てている。
男はそのたびに鼻の下を伸ばし、サナさんの甘い香りを吸い込んでいる。
(なんで、こんな気持ち悪い男と……ッ)
悪夢だった。オレにとってその光景はあまりにもグロテスクで、今にも逃げ出したくなるほど胸を締め付けた。奥歯を噛みしめ、こぶしを握る。嫉妬で狂いそうだ。
男も、睨み付けてくるオレが気になるのか、こちらをチラチラと見てくる。
「そこにいる人は気にしないで。私のこと見てよ」
サナさんは男の吹き出物だらけの頬を両手で包み込むと、自分の方を向かせた。
「ね、それよりも、女の子と話すのが初めてって事は、手を繋いだのも初めて?」
「う……うん……。むか、昔、遠足で繋ごうとした、したら、泣かれて……」
「えぇ、そうなんだぁ。じゃあ、女の子と話すのも手を繋ぐのも、私が初めて、なんだね?」
「うん……おか、お母さんも離婚していないし……お、女の、人の……初め……て」
「わっ、嬉しいなあ。じゃあ、どう? 女の子の手。何か違う?」
サナさんは男の頬から首、腕を伝い、太い指をそっと握った。男は感触を確かめるように何度も握り返し、彼女の手に手汗をすり込ませる。
「……やわ、柔らかくて……すべすべ、だよ」
「ふふっ、そうなんだ。じゃあ今日は――」
サナさんの無邪気な笑顔は、ゆっくりと淫靡な表情に変わっていった。う、と小さく声を漏らした男の耳元に、濡れた唇を寄せる。
「――君の初めて、全部もらうね」
サナさんは男の腐ったタラコのような唇に、自分の唇を押し当てた。
男は一瞬目を見開くが、抵抗はしない。
触れるだけの軽いキスだった。すぐに唇は離れ、サナさんが子猫のように小さく舌を出す。
「ん……どうだった? ファーストキス、奪われちゃった感想」
男はパクパクと唇を戦慄かせている。
「気持ちよかった?」
がくがくと、男は壊れた玩具のように何度も頷いた。顔を真っ赤にしている。
「よかった。じゃあ次は――きゃっ!」
男はがっとサナさんの華奢な肩を掴むと、噛みつくようにキスをした。鼻息荒くむさぼるように、ぶちゅぶちゅと唇を押し当てる。サナさんは暴走を始める男を諫めるように、ぺろりと男の唇を舐めた。男が僅かに怯んだうちに、小さな舌を男の口内に差し込む。
男はおずおずと、白い苔の生えた舌を突き出した。サナさんは褒めるように、男の大きな舌を優しく丁寧に舐め回した。
「んっ……ん、ふ……ぁん……ぅ」
サナさんの鼻にかかる甘い声と、くちゅくちゅと、ふたりの唾液が混ざり合う音が部屋に響く。
時折、じゅるっと男の唾液を吸い上げる彼女の横顔を見つめながら、オレはデートの光景が何度も頭をよぎっては現実との落差に吐きそうになった。
そんなオレの心中とは裏腹に、快感を求める息子はムクムクと膨らんでいる。
(ッ……馬鹿だろ、オレ。あんなの見せつけられて勃起して……サナさんに入れられるわけでもないのに……!)
男の舌と濃厚なじゃれ合いを続けながら、サナさんは前屈みになっているオレをチラリと見た。笑ったように見えたのは気のせいか。
サナさんは男の胸に手をやると、ツツッ、と指を腹の上へ滑らせた。男は顔を赤くしてブルブルと震えていたが、細くて長い指が身体の中心を通って股間にたどり着くと、ビクンと大きく跳ねた。
「おちんちん、硬くしちゃったね」
男との混濁液で繋がった唇を一舐めし、サナさんは男の耳元で囁いた。
狭い個室では、蠱惑的な囁きは、オレの鼓膜さえも震わせた。
「男の子は、女の子を妊娠させたいって思った時におちんちん硬くするんだよね? 今日すれ違った男の人たちも、そこにいる人も、みーんな私で勃起してたよ。私に自分の赤ちゃん産んでほしかったのかな?」
オレはゴクリと喉を鳴らす。
「みんな今日はきっと、私のエッチな姿を想像して、私の中にガチガチのおちんちんを入れる妄想しながら、ティッシュの中に無駄な精液いっぱい出して捨てちゃうんだろうね。精子くんたち可哀想だね」
男に囁きかけながら、サナさんはスリスリと、男のはち切れそうな股間を撫で続けている。
「でもね、君だけは違うよ。君だけが、私の本物の温かいおまんこの中におちんちん入れて、気持ちいいコトたくさんして、赤ちゃんできるお部屋にぴゅーっていっぱい精液を出せるの。無駄な精液は一滴もないよ。私が、君の濃い精子くんたち、ぜーんぶ受け止めてあげるからね」
男はさらに鼻息を荒げ、クネクネと腰を揺らす。
サナさんはその様子を見て、男のズボンのボタンを外した。男の腹の駄肉がダランと垂れる。今にも押し倒そうと迫る男の口に、サナさんは人差し指を押し当てた。
「先にシャワー、浴びよっか」
サナさんは男の服の裾を握ると、焦らすようにゆっくりと服を脱がせた。汚らしい裸体がさらけ出されていく。
「いい子だね。立って」
サナさんの言葉に男は頷き、立ち上がる。サナさんは男のズボンを脱がし、パンツ一枚の姿にした。男の前で膝立ちになると、ちょうど彼女の小さな顔は、男の下腹部と同じ高さになる。
サナさんは盛り上がった男の山を見つめ、パンツ越しにペニスをつついた。
「すごい、もうカチカチ。パンツが破れちゃいそう。窮屈で苦しいよね? 待ってて。今、楽にしてあげるね」
サナさんが男のパンツを下ろすと、ブルンと勢いよく男のペニスが飛び出した。
「わっ! おっきい……。それにトロトロ。ほら、エッチな汁が私の顔にかかっちゃった。わんぱくだね」
男のペニスは無数の血管が浮き上がり、ビクンビクンと血流に合わせて震えている。
亀頭は半分程皮を被っており、先端から溢れたカウパー液が彼女の綺麗な顔を汚していた。
「皮被ってて可愛いね」
「っ――うぅ……」
男が恥じらうように身じろぎする。あやすようにサナさんが男のたるんだ下腹を撫でた。
「よしよし、だいじょーぶ。恥ずかしくないよ。お姉さんがちゃんと、かっこいい大人チンポにしてあげるからね」
サナさんは膝立ちのまま男の太腿に手を添えると、たっぷりと唾液を纏わせた舌を突き出した。先走りで濡れた亀頭の先端に舌を付けると、滑り込むように皮の中に舌を入れた。
「……うぅぅ、おっ、あぁ……」
男が醜く喘ぎながら、天井を見る。彼女は頬を膨らませ、ぐるぐると器用に舌を動かした。亀頭を舐め回すように徐々に奥へと進んでいく。
やがて、「ぷはっ」という声を上げて口を離した。彼女の唾液で赤くぬめる、立派な亀頭が顔を出していた。
「ねぇ、先にシャワー浴びててもらえる? 私も服を脱いだらすぐに行くから」
彼女の言葉に鼻息を荒くした男は、いそいそとシャワー室に入った。流れる水音が聞こえてくる。
サナさんは情けなく顔を歪ませたオレの方へと振り向いた。
「どう? 悔しい? 帰りたい?……って、それじゃあ帰れないね? おちんちん、そんなに硬くしちゃったら。私が別の男にエッチなことされてるの見て、興奮しちゃってるんだ。明くん、変態だね」
「――っ!」
サナさんがクスクスと笑う。久しぶりにサナさんがオレの名前を呼んでくれたが、嬉しさよりも無力感が勝ってしまう。
「そんな顔しないでよ。可哀想だから、私のお着替えだけ見せてあげるね。明くん、出会った時から私のお尻やおっぱい、ずーっと見てたもんね。気づいてないと思った? あんなにじっとり見られたら誰だってわかるよ。見たかったんでしょ? 喜んでくれるかな」
そう言ってサナさんは俺の前に立ち、シャツのボタンに手をかけた。シャツを肩から滑り落とし、スカートから足を引き抜く。白いレースの下着姿を見せつけるように身をかがめながら、丁寧に衣服を畳んで、オレの真横に置いていく。
「あ、もちろん動いちゃダメだよ。見るだけ。喋るのもダメ。いい子に我慢できたら、私の下着、持って帰ってもいいよ。どうせあの人の精液で履けなくなるだろうし」
サナさんが背中に腕を回し、ブラジャーのホックを外す。控えめな大きさだったが、左右のバランスが整った形がいい胸だ。丘の中心でピンク色の乳首がピンと立っている。
たまらなくなり、オレは彼女の胸を凝視した。
「こんな小さなおっぱいジロジロ見るなんて、本当に明くんは気持ち悪いね。今日一緒に歩いてたと思うと最悪だな。まさかリピートされるとは思わないけど、もしもリピートされたら断っちゃうかも」
サナさんは虫を見るような目で蔑みながらショーツを脱ぐと、オレの手元に放り投げた。白いレースがあしらわれたシルクのショーツは、まだ彼女の温もりが残っていて、じんわりと手から全身に温度が伝わっていく。
一糸纏わぬ姿のサナさんが目の前にいる。ほんの数時間前まで隣で無邪気な笑顔を浮かべていた彼女の、見たいと思っていた姿。淡い茂みに覆われた彼女の恥部に、オレはこの燻る劣情をぶつけられない。
「それ、もういらないから明くんにあげるね。動いちゃダメだけど、それの臭いを嗅ぐくらいなら別にいいよ。私だったら汚くて捨てるけど」
サナさんはそう言い残して、シャワー室に消えていった。
後ろ姿の彼女の肩は華奢で、背中は傷一つなく滑らかだ。スラリと伸びた美脚は凛とした歩き方で、プリプリと引き締まった尻を揺らしていた。
サナさんの温もりが残ったショーツを握る。
(さっきまで、あの柔らかい尻に、これが……)
意識すると、硬くなった股間にさらに熱が集まり、ジンジンと痛んだ。
何かの呪いにかかったように、ゆっくりとショーツに鼻を近付けていく。
すっと息を吸い込むと、ツンとした女性の愛液の香りと、サナさんの甘い香りが混じり合った匂いが、鼻の奥に広がった。
シャワー室の壁は無いに等しく、彼女が男を誘惑する囁きさえも鮮明に耳に入ってくる。
ふたりがイチャイチャと語らう会話をBGMに、オレは彼女の温もりを顔全体で味わっていた。
彼女の愛液のヌメリとアンモニアの香りが鼻腔から全身に伝わり、オレの中へ溶け込んでいく。息苦しくなるほど鼻を押しつけ、サナさんの下生えを思い出しながら、息を吸い込んだ。
女性の下着を顔に擦りつけながら興奮するなんて、オレはこれほどまで変態ではなかったはずなのだが、サナさんの言葉はあまりにも魔力を帯びており、体が勝手に彼女の言うように動いてしまう。
もしサナさんから『一生私の奴隷になれ』と言われれば、本当にそうなってしまそうで怖い反面、ゾクゾクと背筋を駆け上る甘美な喜びも感じていた。
「……気持ちが悪い」
下着に顔を埋めながら、もじもじと腰を揺らすオレを、蔑んだ目で見るサナさんがいた。
いつのまにかサナさんと男はシャワーから上がっていた。それすら気づかずに夢中でショーツを嗅いでいたようだ。
「サ、サナたん……あ、あれ……いいの……?」
「別にいいよ。もうゴミみたいなものだから」
彼女は一瞬冷たい目線をこちらへ向けると、『ゴミを嗅いで喜ぶなんて、本当に気持ちが悪いね』と言われたような気がして、ゾクリと興奮した。
「ね、ねぇ、サナたん……」
「ごめんね、放っておかれて寂しくなっちゃったね。おいで。よしよし、可愛いね」
ベッドに手招きするサナさんの隣に、男はにやつきながら腰掛けた。ふたりはシャワー中にさらに距離を縮めたらしく、男は何の躊躇いもなく何度もサナさんにキスをねだった。男とサナさんから、同じシャンプーの匂いがした。
男の手は当たり前のように、サナさんの艶めいた白い肌に、毛と垢だらけの太い指を滑らせる。サナさんの胸を鷲づかみにして、かたちが変わるほど何度か握り込むと、突き出した舌先でぺろぺろと乳首を舐めた。
「あっ、ぁん……っ」
サナさんが甘い声を上げると、男はちゅうっと乳首を吸い上げた。
「はぁあ……んっ、いいよ。あんっ、そう、上手……。優しく、舌で舐めながら……あぁっ、おっぱいちゅーちゅーするの、上手くなったね。えらい、えらぁい」
「ママ……サナたんママ……」
「ふふ、そうね。可愛いでちゅねぇ。ママのおっぱい、上手にちゅーちゅーできて、えらいでちゅね」
「サナたんママぁ、おっぱい、おいちぃよぉ」
「ママは坊やのだから、好きなだけちゅーちゅーしていいからねぇ」
甘えてくる男のハゲかけた頭を、サナさんは優しく撫でている。男は情けなくへこへこと腰を振っていた。
「ハァ、ハァ……ママ、ママぁ……うっ!」
サナさんは、男のギチギチに腫れたペニスを手で包み込んだ。
「おちんちん、おっきくなってるねぇ」
サナさんは親指と人差し指をくっつけて輪っかをつくった。男は偽物の女性器に、必死にペニスを擦りつけている。
「このおちんちん、どうしたいのかな?」
「ママのぉ……、ママのおまんこの中……入れたいのぉお」
「ちゃんと言えて偉いでちゅねぇ。上手に言えたから、ママのおまんこの一番奥まで入ってきていいわよ。でも、ママの中に上手にぴゅーぴゅーできるかな? 白くて濃いせーし、たくさんぴゅーってするお約束、できるひとー?」
「は、はーいっ! ぼくできるよぉ! たくさんぴゅーぴゅーするっ!」
「ふふふ、よくできましたー。じゃあ、赤ちゃんポーズでベッドの上にごろーんしよっか」
「うんっ!」
男は言われた通り、手を猫のように丸め、足をM字に大きく開きながら仰向けに転がった。
剛毛と駄肉が醜さを強調し、普通の神経であればその光景だけで嘔吐してしまいそうになる。
しかし、サナさんはベッドに転がる男を見ても、一切態度を変えることはなかった。
「それじゃあ、坊やのおちんちん、ママの中に入りやすいように、いーっぱいぬるぬるしてあげましょうねぇ」
サナさんは男のペニスを躊躇なく、小さな口でぱくりと咥えた。デートのときにクレープを頬張っていた口に。
「ぅおっ、ふうぅぅ」
男の汚い喘ぎ声からも、サナさんの舌戯のすさまじさが伝わった。先端のくぼみからくびれを舌先で弄び、裏筋の血管を舐め上げ、欲望を溜め込んだ爆発寸前の陰嚢を柔らかい唇で食んだ。小さな舌が見えるたびに、オレの股間がビクリと反応する。
喘ぎながら足をピンと伸ばす男の熱棒は、先っぽから根本まで彼女の唾液でぬらぬらと光っている。
「おっ、おほぉお!……ママぁ、気持ちい……っ、おちんちん気持ちよすぎるよぉぉ」
男はサナさんの黒髪へ指を絡ませ、頭を掴むように手を置いた。少し濡れた黒髪が乱され、オレはカッと頭に血が上った。
そのとき、サナさんがオレを見た。
彼女はオレに向かって、かたちのよい丸い尻を突き上げた。足が軽く開かれると、真っ赤に熟れた性器が見える。サナさんはさらに見せつけるように、くぱりと指でその穴を広げた。
彼女の蜜口は奥までぐっしょりと濡れており、大量の粘液が糸を引いていた。柔らかそうな肉襞がグネグネと収縮し、子種を発射する雄の肉棒を待ち構えていた。
(サナさんが、あの男でマンコ濡らしてるなんて……っ)
奥歯を噛みしめながらも自然と目は釘付けになり、息が荒くなる。
(あの中に突っ込めたら、奥まで何度も突き上げたら、どれだけ気持ちいいんだろう――)
夢想してぶるりと震えるが、それが叶うことはない。
「あ、あぁあ……ママぁ、出ちゃうよぉ」
男の無様な声にオレは我に返った。サナさんがペニスから口を離すと、ベチンと唾液にまみれた怒張が男の腹太鼓を叩いた。
「もう、ダメでしょう? せーしはお口に出すものじゃないよ。ママとお約束したよね?」
「した、したよっ。お約束守る、ママのおまんこに入れたいぃ」
「おねだり、上手にできたね。いい子はママのおまんこで、ぎゅーってしてあげようね」
そう言うと、彼女は男の下腹部に跨がった。膝立ちの状態でペニスを掴み、だらだらと液を垂らす先端を、自身の膣口に当たるように微調整する。
オレは瞬きすら忘れて、じっと彼女を見つめた。
彼女はオレに視線を移すと、目を細め、小さく微笑んだ。『ちゃんと見ててね』と言われた気がした。
「はぁ、あ、ママ……ママぁ……」
「いい子いい子。もう我慢しなくていいからね。……それじゃあ、いただきます」
彼女は小さく尻を振ると、接合部をオレに見せつけながら、ゆっくりと腰を下ろしていった。
ちゅぷ……と、ふたりの粘液同士が混ざり合う。
「あ……ぁはあ……入って、くるぅ……っ」
ゆっくりと、サナさんの濡れた秘口が押し開かれ、
「――ぁ、は……はぁあぁあん!」
亀頭を飲み込んだ瞬間、サナさんは喉を仰け反らせ、嬌声を上げた。
ふたりとも息を弾ませながら、さらに深く繋がっていく。
(綺麗なサナさんの顔が、あんな男のペニスでゆがめられてる……っ)
にゅぷぷ……と水音を立てながら、サナさんの蕩けた肉壺に、男の赤黒いグロテスクな肉棒をどんどん飲み込まれていった。
「おおう……ほぅう……」
男もサナさんの奥地に突き進んでいくたび、吐息混じりの喘ぎ声を漏らしている。
行き場のない愛液がブクブクと溢れ、ペニスを伝って下に垂れるが、逃げること叶わずに再び膣の中に取り込まれる。
「おほっ、あぁあ……」
男の荒い鼻息を浴びながらも、サナさんは妖艶に微笑み、男の耳元に唇を寄せた。
「ぁ……ふふ……おちんちん、ぜーんぶ入っちゃったね」
男は挿入しただけにも関わらず、あまりの気持ちよさに顔をだらしなく蕩けさせ、体をブルブル震わせている。
「どう? 初めてのおまんこ、気持ちいい?」
「ぅお……おまんこ、気持ちい……あったかくて……ヌルヌルで、ぎゅうぎゅうしてきて……もう出ちゃうよぉ」
「君のおちんちんも、私の中でビクビク震えて、すっごく気持ちいいよ。見て? 後ろのお兄さん、羨ましそうにしてるねぇ。君と違っておちんちん入れられないから、嫉妬してるみたい」
オレはいろんな激情を抑えるために歯噛みしながら、ペニスを股に挟んで抑えている。
「それじゃあ、動くよ」
彼女は体をゆっくり上下させ、ペニスを出し入れし始めた。細い腰をくねらせるたびに、くちゅくちゅと水音が室内に響き、赤黒い楔が何度も彼女を貫く。
「あっ、あっ、ああ……いい、すごいっ……いいよぅ」
「サナた……ああ、サナたん、ママぁ……!」
次第にふたりの交合は激しさを増していく。ピストンの感覚は狭まり、嬌声は大きくなり、溢れた粘液がシーツにシミをつくっていく。彼女の下着の匂いよりも濃い、性の香りに包まれる。
「ああんっ、ああっ、いいっ! 童貞おちんちん気持ちいい……っ、奥に当たってるぅ!」
「ああ、あ、ママっ、出る、出りゅう……っ」
彼女の名器に童貞が耐えられるわけもなく、1分も経たずに男は射精感に震え出した。
「いいよっ。いっぱい出して。奥もっとゴリゴリして、ママの中にぃ、赤ちゃんのできる白いミルク、いーっぱいびゅーびゅーしてぇ!」
「ママのおまんこにぃ、びゅーびゅーすりゅう!」
男はサナさんの細い腰をガッシリと掴んだ。柔肌に男の指が食い込む。男は彼女の膣口にでっぷりと腫れた睾丸を何度もぐりぐりと押し付けた。
「ああっ! くる、きてるぅ、ぁ、あっ、イク、イっちゃうっ、せーし来ちゃうぅ、あぁぁあぁん!」
サナさんはビクンビクンと、一定のリズムで身体を震わせた。頬を染め、目の端に涙を滲ませた恍惚とした表情を浮かべ、お腹を優しく擦っている。
「あ……はあ……熱い……ぃ。くっさいデブの、気持ち悪い男の遺伝子がぁ……私の、中に……。ピル飲んでないのに……妊娠しちゃうよぅ……」
熱い吐息とともに彼女の口から信じがたい言葉が漏れているが、男は中出しの気持ちよさにふやけたまま、ママ……とうわごとを呟いている。
サナさんは絶頂の余韻に浸ったまま、お腹を撫でている。
「妊娠したら……お店にもお母様にも怒られちゃうな……」
そんな事を呟きながらも、汗で濡れた柔肌に黒髪を貼り付けたまま、男と舌を絡ませる。
舌を吸いながら、ぐぽっとペニスを引き抜くと、少し遅れてゴポリゴポリと、男の白濁液が膣から噴き出した。
(っ、――サナさん……ッ!)
オレはそれを見つめながら、全身を強ばらせた。やがて息を吐いて身じろぎすると、下腹部にぐちゃりと不快な感触がした。自分の下着の擦れる快楽で、無駄な精液を吐き出していた。
呆然とする。オレとサナさんの目が合う。彼女はニヤリと笑い、
「明くんのパンツ、ダメになっちゃったね。私のあげたゴミでも履いて帰ればぁ?」
「ッ……!」
「さ、サナたん……もっと……」
「んっ……ごめんね? もっとシようね?」
サナさんは男との濃厚なキスを再開した。二度とオレの方を見なかった。
さっきから時計は一向に進まない。期待と不安でオレの心臓は高鳴っている。ブラウザを開こうとして、ぐっと堪える。
来るのは、『当たり』か『ハズレ』か。事前情報を調べれば、ある程度予想はできるが、それでは面白くない。
大金叩いて『ハズレ』が出ようとも、この待ち時間の高揚感と、次に『アタリ』が出た時の『ああ、報われた』という喜びに意味がある。
目の前を行き交う人々を眺める。平日の昼間でも人が多い東京という都会にももう慣れた。
(もうすぐ時間だけど……)
再びスマートフォンのロック画面に視線を落としたとき、周囲の雰囲気が変わったのを感じた。
男性陣の動きが不自然に止まり、大きな川のようだった人の流れが二つに割れていく。
一瞬、周りの音が全て消え、コツコツとヒールを打ち鳴らす音が辺りに響く。
別れた人垣の間を、一人の少女が進んでいた。
毛先が緩く巻かれたセミロングの黒髪、化粧は大人しめだが、それが十分すぎる美貌と彼女の清楚感を際立たせている。
水色のボウタイシャツに灰色のフレアスカートを着た彼女は男たちの視線を一身に集めていたが、あまりにも現実離れした美しさと凛とした佇まいには独特のオーラがあり、うかつには声をかけられない雰囲気を纏っていた。
(……いや、まさかな)
すぐに打ち消しながらも、もしかして、というほのかな期待はある。他の男たちと同じように、オレは彼女から目を逸らせずにいた。
キョロキョロと辺りを見回していた彼女と、目が合った。すると彼女は真っ直ぐオレの前まで来て立ち止まり、小首を傾げた。
「あの……八田明くん、でいいかな?」
鈴の音のような美しい声音に、オレの心臓がドキンと跳ねた。
「えっ? あ……はい」
「ああ、良かったぁ! 間違えてたら、どうしようかと思っちゃった」
それまで美術品めいていた彼女の表情が、パッと明るくなった。控えめな胸元に手を当て、ほっと息を吐く彼女の微笑みで、一気に辺りが華やいで見えた。
「待たせちゃってごめんなさい」
「い、いえ、オレも今来たとこなんで」
(ほんとに、この人が、オレが待ってた風俗嬢か……?)
瞳が大きく眉は太めで幼く見えるが、それが上手く彼女の造形美を引き立てていた。近くで見るとなおも綺麗な人で、ドキドキと心臓が高鳴っていく。オレの名を知っていて、オレを探していたのに、未だに彼女が待ち人だったなんて信じられない。
「隣、座っていい?」
彼女の声にビクンと体が跳ね、「あ、はい」と間の抜けた返事をする。
彼女は肩がぶつかりそうなほど近くに座った。シャンプーか香水か、甘く蕩けそうな香りが弾けた。
「それじゃあ、簡単に概要の説明と、これからの流れについてお話しますね」
事前にサイトで確認してはいるが、改めて彼女から丁寧な説明を受ける。ここでようやく彼女が本当にオレが待ちわびていた風俗嬢だと納得した。
笑みを浮かべながらも理路騒然と話す彼女は、今まで出会ってきた同業者とはどこか違う雰囲気があった。彼女の口から語られる『風俗』『おさわり』『追加料金』という単語に違和感すら覚える。
「――最後に、私の名前はサナって言います。精一杯頑張るので、本日はよろしくお願いいたします」
説明の締めにサナさんは名乗り、小さく丁寧な会釈をした。オレもつられて頭を下げる。オレが頭を上げる前に、サナさんは立ち上がった。
「それじゃあ明くん、行きましょうか」
「あ、はい」
オレは慌てて立ち上がり、サナさんの白くて細い指先を見た。
「あの、サナさん……手とかって、繋いだりとか……」
「ごめんなさい。あなたの立場だと、原則接触はNGなんです……」
シュン、と太めの眉を下げ、申し訳なさそうに華奢な肩を窄めるサナさんの姿に、何かおかしな感情が芽生えそうになる。
「そっ、そうなんですね……! じゃあ、行きましょうか」
「……うん!」
オレとサナさんは並んで街の雑踏の中へ混じっていった。
「明くんって、もしかして大学生?」
「いや、専門学校通ってて」
「へえ、そうなんだ。なんの学校?」
「芸能系。……一応、俳優目指しててさ」
「えっ、すごーい! じゃあテレビとか舞台で明くん見れるんだね。……もしかして、私と会ったのも、俳優になるお勉強のひとつってこと?」
オレは苦笑を返すしかなかった。
素直に頷けたら格好がついたのだが、単に田舎から出てきたオレの夢のひとつが、風俗に通うことだっただけだ。バイトをいくつも掛け持ちしては、給料のほとんどを風俗に溶かしている。
こうしてサナさんと出会えたのも、新たな刺激を求めて目新しい風俗を探していたからだ。
少し特殊な店ということもあって高額だったが、この絶世の美女と会えるなら……と、早くもリピートを視野に入れていた。
「ふぅん。こういうこと、初めてじゃないんだ」
「……まあ」
全部見透かしているかのように、サナさんは、ふ、と笑った。
「悪い子だね、明くん」
いたずらっ子のように目を細める表情にドキリとし、オレは誤魔化すように頭をかいた。
たったいま出会ったにもかかわらず、会話の不自然さや気まずさは感じなかったのは、彼女の空気を読む能力と、知識の豊富さがあるからだろう。
他愛のない会話からも、彼女の育ちの良さを感じ取れた。
常に相手の様子を見て気遣い、踏み込んで欲しくないラインはわきまえていた。逆に触れて欲しい話題は丁寧にすくい取り、話を広げ、無邪気に笑った。
ゲームセンターや水族館に立ち寄ったが、何をしたのかろくに覚えていない。隣にいる彼女ばかり見ていた。
オレはすっかりサナさんの魅力の虜になっていた。
すれ違う男はみんな彼女を見ていて、隣を歩くオレは優越感に浸った。
何度も彼女を盗み見た。控えめにシャツを押し上げる胸元、フレアスカートが舞い上がるたびに覗く細い足、日の光を跳ね返すきめ細やかな白い肌は、触るときっとすべすべしている。
「…………」
オレはそっと、彼女の手を握ろうと、手を伸ばした。
接触はNGだ。頭では理解しているが、彼女の魅力にはあらがえず、自然と引き寄せられてしまう。
(あと、もう少し……)
指先が触れそうになった途端、サッと、サナさんは手を引いた。
「だーめ」
はにかむ笑顔だけで簡単に心が揺り動かされてしまう。
「ルール違反だって、わかってるよね?」
「っ、すみません。駄目なのは、わかってるんだけど……」
「だけど?」
「……サナさんが、か、可愛いから」
カッと顔が熱くなる。なにも応えないサナさんの顔が見られなくて、オレは視線を落とした。
「もうしない、代わりになんでもするんで!……このまま終わりにはしたくない、です」
「なんでも?」
サナさんが顔を覗きこんできて、ドキリと心臓が跳ねた。
「じゃ、クレープおごって」
「ク、クレープ……?」
サナさんは近くにあるクレープ売り場を指さした。
「そ。クリームいっぱい入ってるやつね。私のこと可愛いって言ってくれたから、それで許してあげる」
オレはサナさんの気が変わらないうちに、急いでクレープを買いに行った。彼女の希望通りにクリームがたっぷり入ったクレープを渡すと、彼女は「ありがとう」と目を輝かせた。
小さい口を目いっぱい開けて、ぱくりとかぶりつく。甘さを堪能するように目を細める。そして口の端についたクリームをペロリと舐めた。オレはじっとその姿を眺めた。ごくりと、喉を鳴らす。
「ほしいの? ふふ、明くんにはあげない」
惑わされている。この短時間で無性に彼女に惹きつけられ、かき乱されている。
サナさんの言動にどれほど演技が混ざっているのかわからないが、自分がどんどん惹かれているのはわかる。
サナさんは美味しそうにクレープを頬張り、幸せそうに微笑んでいる。
(なんか、いいな。サナさんといると、すげー楽しいし、落ち着く)
「明くんと一緒だと、なんだか落ち着くなぁ」
狙いすましたようなタイミングの台詞に、オレは完全に射貫かれた。これはオレの記憶に一生刻み込まれる思い出になると確信する。にやける口元を覆う。顔が熱い。
(……まずい。オレ、本気でサナさんのこと――)
「ゲーセンも水族館も久しぶりで、すっごく楽しかった」
「うん。オレも……あの、サナさん――」
そのとき、オレの言葉を遮るように、ピピピ、と電子音が鳴った。
「時間みたいだね」
オレは慌てて自分のスマートフォンを見た。三時間も経っていた。
本気で『恋人のサナさんとデートしている』とオレは錯覚していた。誰とどんな理由でここにいるのか忘れて。それほどまでに、夢中になっていた。
サナさんは画面を見つめていた目をオレに向けた。上目遣いで、頬は僅かに上気している。
「……そろそろ行こっか」
「……うん」
言葉を紡ぐ彼女のグロスで濡れた唇を見つめ、そっと自分の唇を湿らせた。歩き始めたサナさんの黒髪がさらりと揺れ、甘い香りが漂う。期待で胸が高鳴るが、触れることの許されないサナさんの手を見るたびに、現実を突きつけられる。
入り組んだ街の奥へと迷うことなく進むサナさんの後に続く。次第に建物は清潔感が薄くなり、休憩などと書かれた猥雑な看板が目立ち始める。安いホテル街だ。彼女はキョロキョロと看板を見ている。
「なんて名前? 探してやろうか? オレもこの辺りは――」
「いい。気にしないで」
サナさんは笑顔で切り捨て、さっさと歩き始めた。
ほどなくして、サナさんは一軒の安いラブホテルに入っていった。店主と言葉を交わしたあとは、目で促され、一緒にエレベーターへと乗り込む。サナさんの甘い香りが閉ざされた空間に満ちる。
「――最後にもう一度説明しますね」
エレベーターを降りるなり、サナさんは口を開いた。今までとは別人のような、淡々とした口調。オレの前を歩く彼女の表情は見えない。
「あなたは私におさわり禁止です。部屋のイスかソファに座っていてください。シャワーやプレイ中でも、その場から動いてはいけません。窃盗未遂と見做して、追加料金の請求、出禁の処分となりますので、ご注意ください」
サナさんの斜め後ろをついていく。彼女の表情が見えないんじゃない、オレ自身が表情を見ないようにしている。
あまりにも他人行儀な言葉の羅列に、さっきまでのデートが都合のいい夢だったのではないかとすら思える。短いながらもそれなりに築いてきた関係のようなものが、あっさりと崩れた気がした。
やがて、サナさんはある部屋の前で立ち止まった。
「最後の注意です。呼び鈴後、あなたはオナニー禁止、帰宅禁止、声出し禁止となります。あなたは息を荒げて私達のセックスが終わるのを見ているだけになります」
これが、他の風俗とは違うところ。
オレは彼女とセックスできない。
『予約制NTR風俗』。
オレが利用したのは、そんな特殊な風俗。
最初に女の子とデートをした後、ホテルに移動し、その女の子と別の男が、セックスしている様子を見せつけられる。
オレは今から、サナさんが俺以外の知らない男に、ペニスを突っ込まれてよがる姿を見る。
サナさんは振り向いた。相変わらず美しい見目は美術品のようで、その目にはなんの感情も窺えない。
「ですので、今から帰って頂いても構いません。もしまたご指名頂ければ、プレイ内容をお伝えすることも可能です。いかがなされますか?」
「…………」
オレは破裂しそうな心臓の音を感じながら、ひび割れた唇を湿らせると、コクリと小さく頷いた。
サナさんはニコリと微笑むと、躊躇なく部屋の呼び鈴を鳴らした。
部屋の向こうから足音が近付いて来る。
それに伴ってオレの鼓動はさらに早まり、不安で彼女を見つめる。しかし、既に彼女はオレのことなど存在していないかのように、こちらを見向きもしない。
ガチャリと、部屋のドアが開かれた。
(……うっ)
汗と精液の混じったような刺激臭がツンと鼻に突き刺さる。思わず顔をしかめたオレの前で、サナさんが丁寧に頭を下げた。
「初めまして。サナと申します」
サナさんの前には、ブクブクと腫れた駄肉を全身に垂らし、いくつもの吹き出物を顔全体に散らした不衛生極まりない男が立っていた。
男は、街中ですれ違ってきた男たちと同じように、サナさんの美貌に一目惚れしたようだ。何か話すでもなく頬を紅潮させ、顔全体から脂汗を噴き出し、鼻の穴を膨らませている。
オレが路肩の吐瀉物を見る目で男を見ていると、サナさんはオレが握ろうとしても一切触れさせなかった手を、するりと男の手に絡ませた。
「――ぅ、おっ」
「お部屋、入らせてもらうね」
数時間前までオレに向けていた笑顔を男に見せると、男はぶっくりと膨れた分厚い唇をパクパクさせながら頷いた。
彼女は一瞬こちらを振り返り、「入ってこい」とばかりに、クイッと首を振る。
男との扱いの違いにショックを受けつつも、歪な関係のオレ達は部屋の中へと入っていった。
中は室内のほとんどをダブルベッドが占める狭い部屋で、トイレ付きのシャワー室だけが備わった簡素な作りだった。
男のきつい体臭が充満していて鼻が曲がりそうになるが、彼女はそんな事を感じさせない笑顔を浮かべていた。男と並んでベッドに腰掛け、くっついて話している。
「ふぅ、ふぅ、……サ、サナ……ちゃん」
「うんうん、よく言えました! すごいねぇ、女の子と話した事ないのに、もう名前呼べるようになったよ! 私じゃできないなぁ」
「そ……そう? ぐ、ふふ」
オレは座り心地の悪い椅子に座り、ふたりのやりとりを見ていた。
デートの時よりも、彼女は女の子らしい大げさな仕草で男を褒めちぎった。そして付き合いたての恋人同士のように、腕を絡めて身体を密着させている。男のたるんだ毛むくじゃらの腕に、サナさんはむぎゅっと胸を押し当てている。
男はそのたびに鼻の下を伸ばし、サナさんの甘い香りを吸い込んでいる。
(なんで、こんな気持ち悪い男と……ッ)
悪夢だった。オレにとってその光景はあまりにもグロテスクで、今にも逃げ出したくなるほど胸を締め付けた。奥歯を噛みしめ、こぶしを握る。嫉妬で狂いそうだ。
男も、睨み付けてくるオレが気になるのか、こちらをチラチラと見てくる。
「そこにいる人は気にしないで。私のこと見てよ」
サナさんは男の吹き出物だらけの頬を両手で包み込むと、自分の方を向かせた。
「ね、それよりも、女の子と話すのが初めてって事は、手を繋いだのも初めて?」
「う……うん……。むか、昔、遠足で繋ごうとした、したら、泣かれて……」
「えぇ、そうなんだぁ。じゃあ、女の子と話すのも手を繋ぐのも、私が初めて、なんだね?」
「うん……おか、お母さんも離婚していないし……お、女の、人の……初め……て」
「わっ、嬉しいなあ。じゃあ、どう? 女の子の手。何か違う?」
サナさんは男の頬から首、腕を伝い、太い指をそっと握った。男は感触を確かめるように何度も握り返し、彼女の手に手汗をすり込ませる。
「……やわ、柔らかくて……すべすべ、だよ」
「ふふっ、そうなんだ。じゃあ今日は――」
サナさんの無邪気な笑顔は、ゆっくりと淫靡な表情に変わっていった。う、と小さく声を漏らした男の耳元に、濡れた唇を寄せる。
「――君の初めて、全部もらうね」
サナさんは男の腐ったタラコのような唇に、自分の唇を押し当てた。
男は一瞬目を見開くが、抵抗はしない。
触れるだけの軽いキスだった。すぐに唇は離れ、サナさんが子猫のように小さく舌を出す。
「ん……どうだった? ファーストキス、奪われちゃった感想」
男はパクパクと唇を戦慄かせている。
「気持ちよかった?」
がくがくと、男は壊れた玩具のように何度も頷いた。顔を真っ赤にしている。
「よかった。じゃあ次は――きゃっ!」
男はがっとサナさんの華奢な肩を掴むと、噛みつくようにキスをした。鼻息荒くむさぼるように、ぶちゅぶちゅと唇を押し当てる。サナさんは暴走を始める男を諫めるように、ぺろりと男の唇を舐めた。男が僅かに怯んだうちに、小さな舌を男の口内に差し込む。
男はおずおずと、白い苔の生えた舌を突き出した。サナさんは褒めるように、男の大きな舌を優しく丁寧に舐め回した。
「んっ……ん、ふ……ぁん……ぅ」
サナさんの鼻にかかる甘い声と、くちゅくちゅと、ふたりの唾液が混ざり合う音が部屋に響く。
時折、じゅるっと男の唾液を吸い上げる彼女の横顔を見つめながら、オレはデートの光景が何度も頭をよぎっては現実との落差に吐きそうになった。
そんなオレの心中とは裏腹に、快感を求める息子はムクムクと膨らんでいる。
(ッ……馬鹿だろ、オレ。あんなの見せつけられて勃起して……サナさんに入れられるわけでもないのに……!)
男の舌と濃厚なじゃれ合いを続けながら、サナさんは前屈みになっているオレをチラリと見た。笑ったように見えたのは気のせいか。
サナさんは男の胸に手をやると、ツツッ、と指を腹の上へ滑らせた。男は顔を赤くしてブルブルと震えていたが、細くて長い指が身体の中心を通って股間にたどり着くと、ビクンと大きく跳ねた。
「おちんちん、硬くしちゃったね」
男との混濁液で繋がった唇を一舐めし、サナさんは男の耳元で囁いた。
狭い個室では、蠱惑的な囁きは、オレの鼓膜さえも震わせた。
「男の子は、女の子を妊娠させたいって思った時におちんちん硬くするんだよね? 今日すれ違った男の人たちも、そこにいる人も、みーんな私で勃起してたよ。私に自分の赤ちゃん産んでほしかったのかな?」
オレはゴクリと喉を鳴らす。
「みんな今日はきっと、私のエッチな姿を想像して、私の中にガチガチのおちんちんを入れる妄想しながら、ティッシュの中に無駄な精液いっぱい出して捨てちゃうんだろうね。精子くんたち可哀想だね」
男に囁きかけながら、サナさんはスリスリと、男のはち切れそうな股間を撫で続けている。
「でもね、君だけは違うよ。君だけが、私の本物の温かいおまんこの中におちんちん入れて、気持ちいいコトたくさんして、赤ちゃんできるお部屋にぴゅーっていっぱい精液を出せるの。無駄な精液は一滴もないよ。私が、君の濃い精子くんたち、ぜーんぶ受け止めてあげるからね」
男はさらに鼻息を荒げ、クネクネと腰を揺らす。
サナさんはその様子を見て、男のズボンのボタンを外した。男の腹の駄肉がダランと垂れる。今にも押し倒そうと迫る男の口に、サナさんは人差し指を押し当てた。
「先にシャワー、浴びよっか」
サナさんは男の服の裾を握ると、焦らすようにゆっくりと服を脱がせた。汚らしい裸体がさらけ出されていく。
「いい子だね。立って」
サナさんの言葉に男は頷き、立ち上がる。サナさんは男のズボンを脱がし、パンツ一枚の姿にした。男の前で膝立ちになると、ちょうど彼女の小さな顔は、男の下腹部と同じ高さになる。
サナさんは盛り上がった男の山を見つめ、パンツ越しにペニスをつついた。
「すごい、もうカチカチ。パンツが破れちゃいそう。窮屈で苦しいよね? 待ってて。今、楽にしてあげるね」
サナさんが男のパンツを下ろすと、ブルンと勢いよく男のペニスが飛び出した。
「わっ! おっきい……。それにトロトロ。ほら、エッチな汁が私の顔にかかっちゃった。わんぱくだね」
男のペニスは無数の血管が浮き上がり、ビクンビクンと血流に合わせて震えている。
亀頭は半分程皮を被っており、先端から溢れたカウパー液が彼女の綺麗な顔を汚していた。
「皮被ってて可愛いね」
「っ――うぅ……」
男が恥じらうように身じろぎする。あやすようにサナさんが男のたるんだ下腹を撫でた。
「よしよし、だいじょーぶ。恥ずかしくないよ。お姉さんがちゃんと、かっこいい大人チンポにしてあげるからね」
サナさんは膝立ちのまま男の太腿に手を添えると、たっぷりと唾液を纏わせた舌を突き出した。先走りで濡れた亀頭の先端に舌を付けると、滑り込むように皮の中に舌を入れた。
「……うぅぅ、おっ、あぁ……」
男が醜く喘ぎながら、天井を見る。彼女は頬を膨らませ、ぐるぐると器用に舌を動かした。亀頭を舐め回すように徐々に奥へと進んでいく。
やがて、「ぷはっ」という声を上げて口を離した。彼女の唾液で赤くぬめる、立派な亀頭が顔を出していた。
「ねぇ、先にシャワー浴びててもらえる? 私も服を脱いだらすぐに行くから」
彼女の言葉に鼻息を荒くした男は、いそいそとシャワー室に入った。流れる水音が聞こえてくる。
サナさんは情けなく顔を歪ませたオレの方へと振り向いた。
「どう? 悔しい? 帰りたい?……って、それじゃあ帰れないね? おちんちん、そんなに硬くしちゃったら。私が別の男にエッチなことされてるの見て、興奮しちゃってるんだ。明くん、変態だね」
「――っ!」
サナさんがクスクスと笑う。久しぶりにサナさんがオレの名前を呼んでくれたが、嬉しさよりも無力感が勝ってしまう。
「そんな顔しないでよ。可哀想だから、私のお着替えだけ見せてあげるね。明くん、出会った時から私のお尻やおっぱい、ずーっと見てたもんね。気づいてないと思った? あんなにじっとり見られたら誰だってわかるよ。見たかったんでしょ? 喜んでくれるかな」
そう言ってサナさんは俺の前に立ち、シャツのボタンに手をかけた。シャツを肩から滑り落とし、スカートから足を引き抜く。白いレースの下着姿を見せつけるように身をかがめながら、丁寧に衣服を畳んで、オレの真横に置いていく。
「あ、もちろん動いちゃダメだよ。見るだけ。喋るのもダメ。いい子に我慢できたら、私の下着、持って帰ってもいいよ。どうせあの人の精液で履けなくなるだろうし」
サナさんが背中に腕を回し、ブラジャーのホックを外す。控えめな大きさだったが、左右のバランスが整った形がいい胸だ。丘の中心でピンク色の乳首がピンと立っている。
たまらなくなり、オレは彼女の胸を凝視した。
「こんな小さなおっぱいジロジロ見るなんて、本当に明くんは気持ち悪いね。今日一緒に歩いてたと思うと最悪だな。まさかリピートされるとは思わないけど、もしもリピートされたら断っちゃうかも」
サナさんは虫を見るような目で蔑みながらショーツを脱ぐと、オレの手元に放り投げた。白いレースがあしらわれたシルクのショーツは、まだ彼女の温もりが残っていて、じんわりと手から全身に温度が伝わっていく。
一糸纏わぬ姿のサナさんが目の前にいる。ほんの数時間前まで隣で無邪気な笑顔を浮かべていた彼女の、見たいと思っていた姿。淡い茂みに覆われた彼女の恥部に、オレはこの燻る劣情をぶつけられない。
「それ、もういらないから明くんにあげるね。動いちゃダメだけど、それの臭いを嗅ぐくらいなら別にいいよ。私だったら汚くて捨てるけど」
サナさんはそう言い残して、シャワー室に消えていった。
後ろ姿の彼女の肩は華奢で、背中は傷一つなく滑らかだ。スラリと伸びた美脚は凛とした歩き方で、プリプリと引き締まった尻を揺らしていた。
サナさんの温もりが残ったショーツを握る。
(さっきまで、あの柔らかい尻に、これが……)
意識すると、硬くなった股間にさらに熱が集まり、ジンジンと痛んだ。
何かの呪いにかかったように、ゆっくりとショーツに鼻を近付けていく。
すっと息を吸い込むと、ツンとした女性の愛液の香りと、サナさんの甘い香りが混じり合った匂いが、鼻の奥に広がった。
シャワー室の壁は無いに等しく、彼女が男を誘惑する囁きさえも鮮明に耳に入ってくる。
ふたりがイチャイチャと語らう会話をBGMに、オレは彼女の温もりを顔全体で味わっていた。
彼女の愛液のヌメリとアンモニアの香りが鼻腔から全身に伝わり、オレの中へ溶け込んでいく。息苦しくなるほど鼻を押しつけ、サナさんの下生えを思い出しながら、息を吸い込んだ。
女性の下着を顔に擦りつけながら興奮するなんて、オレはこれほどまで変態ではなかったはずなのだが、サナさんの言葉はあまりにも魔力を帯びており、体が勝手に彼女の言うように動いてしまう。
もしサナさんから『一生私の奴隷になれ』と言われれば、本当にそうなってしまそうで怖い反面、ゾクゾクと背筋を駆け上る甘美な喜びも感じていた。
「……気持ちが悪い」
下着に顔を埋めながら、もじもじと腰を揺らすオレを、蔑んだ目で見るサナさんがいた。
いつのまにかサナさんと男はシャワーから上がっていた。それすら気づかずに夢中でショーツを嗅いでいたようだ。
「サ、サナたん……あ、あれ……いいの……?」
「別にいいよ。もうゴミみたいなものだから」
彼女は一瞬冷たい目線をこちらへ向けると、『ゴミを嗅いで喜ぶなんて、本当に気持ちが悪いね』と言われたような気がして、ゾクリと興奮した。
「ね、ねぇ、サナたん……」
「ごめんね、放っておかれて寂しくなっちゃったね。おいで。よしよし、可愛いね」
ベッドに手招きするサナさんの隣に、男はにやつきながら腰掛けた。ふたりはシャワー中にさらに距離を縮めたらしく、男は何の躊躇いもなく何度もサナさんにキスをねだった。男とサナさんから、同じシャンプーの匂いがした。
男の手は当たり前のように、サナさんの艶めいた白い肌に、毛と垢だらけの太い指を滑らせる。サナさんの胸を鷲づかみにして、かたちが変わるほど何度か握り込むと、突き出した舌先でぺろぺろと乳首を舐めた。
「あっ、ぁん……っ」
サナさんが甘い声を上げると、男はちゅうっと乳首を吸い上げた。
「はぁあ……んっ、いいよ。あんっ、そう、上手……。優しく、舌で舐めながら……あぁっ、おっぱいちゅーちゅーするの、上手くなったね。えらい、えらぁい」
「ママ……サナたんママ……」
「ふふ、そうね。可愛いでちゅねぇ。ママのおっぱい、上手にちゅーちゅーできて、えらいでちゅね」
「サナたんママぁ、おっぱい、おいちぃよぉ」
「ママは坊やのだから、好きなだけちゅーちゅーしていいからねぇ」
甘えてくる男のハゲかけた頭を、サナさんは優しく撫でている。男は情けなくへこへこと腰を振っていた。
「ハァ、ハァ……ママ、ママぁ……うっ!」
サナさんは、男のギチギチに腫れたペニスを手で包み込んだ。
「おちんちん、おっきくなってるねぇ」
サナさんは親指と人差し指をくっつけて輪っかをつくった。男は偽物の女性器に、必死にペニスを擦りつけている。
「このおちんちん、どうしたいのかな?」
「ママのぉ……、ママのおまんこの中……入れたいのぉお」
「ちゃんと言えて偉いでちゅねぇ。上手に言えたから、ママのおまんこの一番奥まで入ってきていいわよ。でも、ママの中に上手にぴゅーぴゅーできるかな? 白くて濃いせーし、たくさんぴゅーってするお約束、できるひとー?」
「は、はーいっ! ぼくできるよぉ! たくさんぴゅーぴゅーするっ!」
「ふふふ、よくできましたー。じゃあ、赤ちゃんポーズでベッドの上にごろーんしよっか」
「うんっ!」
男は言われた通り、手を猫のように丸め、足をM字に大きく開きながら仰向けに転がった。
剛毛と駄肉が醜さを強調し、普通の神経であればその光景だけで嘔吐してしまいそうになる。
しかし、サナさんはベッドに転がる男を見ても、一切態度を変えることはなかった。
「それじゃあ、坊やのおちんちん、ママの中に入りやすいように、いーっぱいぬるぬるしてあげましょうねぇ」
サナさんは男のペニスを躊躇なく、小さな口でぱくりと咥えた。デートのときにクレープを頬張っていた口に。
「ぅおっ、ふうぅぅ」
男の汚い喘ぎ声からも、サナさんの舌戯のすさまじさが伝わった。先端のくぼみからくびれを舌先で弄び、裏筋の血管を舐め上げ、欲望を溜め込んだ爆発寸前の陰嚢を柔らかい唇で食んだ。小さな舌が見えるたびに、オレの股間がビクリと反応する。
喘ぎながら足をピンと伸ばす男の熱棒は、先っぽから根本まで彼女の唾液でぬらぬらと光っている。
「おっ、おほぉお!……ママぁ、気持ちい……っ、おちんちん気持ちよすぎるよぉぉ」
男はサナさんの黒髪へ指を絡ませ、頭を掴むように手を置いた。少し濡れた黒髪が乱され、オレはカッと頭に血が上った。
そのとき、サナさんがオレを見た。
彼女はオレに向かって、かたちのよい丸い尻を突き上げた。足が軽く開かれると、真っ赤に熟れた性器が見える。サナさんはさらに見せつけるように、くぱりと指でその穴を広げた。
彼女の蜜口は奥までぐっしょりと濡れており、大量の粘液が糸を引いていた。柔らかそうな肉襞がグネグネと収縮し、子種を発射する雄の肉棒を待ち構えていた。
(サナさんが、あの男でマンコ濡らしてるなんて……っ)
奥歯を噛みしめながらも自然と目は釘付けになり、息が荒くなる。
(あの中に突っ込めたら、奥まで何度も突き上げたら、どれだけ気持ちいいんだろう――)
夢想してぶるりと震えるが、それが叶うことはない。
「あ、あぁあ……ママぁ、出ちゃうよぉ」
男の無様な声にオレは我に返った。サナさんがペニスから口を離すと、ベチンと唾液にまみれた怒張が男の腹太鼓を叩いた。
「もう、ダメでしょう? せーしはお口に出すものじゃないよ。ママとお約束したよね?」
「した、したよっ。お約束守る、ママのおまんこに入れたいぃ」
「おねだり、上手にできたね。いい子はママのおまんこで、ぎゅーってしてあげようね」
そう言うと、彼女は男の下腹部に跨がった。膝立ちの状態でペニスを掴み、だらだらと液を垂らす先端を、自身の膣口に当たるように微調整する。
オレは瞬きすら忘れて、じっと彼女を見つめた。
彼女はオレに視線を移すと、目を細め、小さく微笑んだ。『ちゃんと見ててね』と言われた気がした。
「はぁ、あ、ママ……ママぁ……」
「いい子いい子。もう我慢しなくていいからね。……それじゃあ、いただきます」
彼女は小さく尻を振ると、接合部をオレに見せつけながら、ゆっくりと腰を下ろしていった。
ちゅぷ……と、ふたりの粘液同士が混ざり合う。
「あ……ぁはあ……入って、くるぅ……っ」
ゆっくりと、サナさんの濡れた秘口が押し開かれ、
「――ぁ、は……はぁあぁあん!」
亀頭を飲み込んだ瞬間、サナさんは喉を仰け反らせ、嬌声を上げた。
ふたりとも息を弾ませながら、さらに深く繋がっていく。
(綺麗なサナさんの顔が、あんな男のペニスでゆがめられてる……っ)
にゅぷぷ……と水音を立てながら、サナさんの蕩けた肉壺に、男の赤黒いグロテスクな肉棒をどんどん飲み込まれていった。
「おおう……ほぅう……」
男もサナさんの奥地に突き進んでいくたび、吐息混じりの喘ぎ声を漏らしている。
行き場のない愛液がブクブクと溢れ、ペニスを伝って下に垂れるが、逃げること叶わずに再び膣の中に取り込まれる。
「おほっ、あぁあ……」
男の荒い鼻息を浴びながらも、サナさんは妖艶に微笑み、男の耳元に唇を寄せた。
「ぁ……ふふ……おちんちん、ぜーんぶ入っちゃったね」
男は挿入しただけにも関わらず、あまりの気持ちよさに顔をだらしなく蕩けさせ、体をブルブル震わせている。
「どう? 初めてのおまんこ、気持ちいい?」
「ぅお……おまんこ、気持ちい……あったかくて……ヌルヌルで、ぎゅうぎゅうしてきて……もう出ちゃうよぉ」
「君のおちんちんも、私の中でビクビク震えて、すっごく気持ちいいよ。見て? 後ろのお兄さん、羨ましそうにしてるねぇ。君と違っておちんちん入れられないから、嫉妬してるみたい」
オレはいろんな激情を抑えるために歯噛みしながら、ペニスを股に挟んで抑えている。
「それじゃあ、動くよ」
彼女は体をゆっくり上下させ、ペニスを出し入れし始めた。細い腰をくねらせるたびに、くちゅくちゅと水音が室内に響き、赤黒い楔が何度も彼女を貫く。
「あっ、あっ、ああ……いい、すごいっ……いいよぅ」
「サナた……ああ、サナたん、ママぁ……!」
次第にふたりの交合は激しさを増していく。ピストンの感覚は狭まり、嬌声は大きくなり、溢れた粘液がシーツにシミをつくっていく。彼女の下着の匂いよりも濃い、性の香りに包まれる。
「ああんっ、ああっ、いいっ! 童貞おちんちん気持ちいい……っ、奥に当たってるぅ!」
「ああ、あ、ママっ、出る、出りゅう……っ」
彼女の名器に童貞が耐えられるわけもなく、1分も経たずに男は射精感に震え出した。
「いいよっ。いっぱい出して。奥もっとゴリゴリして、ママの中にぃ、赤ちゃんのできる白いミルク、いーっぱいびゅーびゅーしてぇ!」
「ママのおまんこにぃ、びゅーびゅーすりゅう!」
男はサナさんの細い腰をガッシリと掴んだ。柔肌に男の指が食い込む。男は彼女の膣口にでっぷりと腫れた睾丸を何度もぐりぐりと押し付けた。
「ああっ! くる、きてるぅ、ぁ、あっ、イク、イっちゃうっ、せーし来ちゃうぅ、あぁぁあぁん!」
サナさんはビクンビクンと、一定のリズムで身体を震わせた。頬を染め、目の端に涙を滲ませた恍惚とした表情を浮かべ、お腹を優しく擦っている。
「あ……はあ……熱い……ぃ。くっさいデブの、気持ち悪い男の遺伝子がぁ……私の、中に……。ピル飲んでないのに……妊娠しちゃうよぅ……」
熱い吐息とともに彼女の口から信じがたい言葉が漏れているが、男は中出しの気持ちよさにふやけたまま、ママ……とうわごとを呟いている。
サナさんは絶頂の余韻に浸ったまま、お腹を撫でている。
「妊娠したら……お店にもお母様にも怒られちゃうな……」
そんな事を呟きながらも、汗で濡れた柔肌に黒髪を貼り付けたまま、男と舌を絡ませる。
舌を吸いながら、ぐぽっとペニスを引き抜くと、少し遅れてゴポリゴポリと、男の白濁液が膣から噴き出した。
(っ、――サナさん……ッ!)
オレはそれを見つめながら、全身を強ばらせた。やがて息を吐いて身じろぎすると、下腹部にぐちゃりと不快な感触がした。自分の下着の擦れる快楽で、無駄な精液を吐き出していた。
呆然とする。オレとサナさんの目が合う。彼女はニヤリと笑い、
「明くんのパンツ、ダメになっちゃったね。私のあげたゴミでも履いて帰ればぁ?」
「ッ……!」
「さ、サナたん……もっと……」
「んっ……ごめんね? もっとシようね?」
サナさんは男との濃厚なキスを再開した。二度とオレの方を見なかった。
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