悪の魔女はしにました。

雪塚 ゆず

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魔女が生まれた。

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太陽の王さまは悩んでいました。
その国にはたくさんの穢れがありました。

王さまはある日、「穢れの原因を突き止めよ」と家来に命令しました。
家来は従い、国を探し回りました。

たくさんの穢れが浄化されました。
そんな中、1人の魔女を捕まえました。

魔女の名前はカトリーヌといいました。
カトリーヌは太陽の王さまが何を言おうと、決して何も言いませんでした。

しかし彼女はお酒が好きでした。
お酒を飲ませれば、彼女は話し始めました。

「わたしは毒を愛している。

そうさ、魔女さ。

最初はお金が欲しかった。
その内、毒に愛されたのさ。

コウノトリを撃ち落としたし、王さまに愛される薬だって作った。

わたしは悪い人の隣人なのさ。

だからわたしは魔女なんだ」

王さまは、魔女の穢れを取り除くことにしました。
国をひっくり返して、たくさんの穢れを浄化しました。
お姫さまも穢されていました。

「愛されるはずだったのに。

儀式だってやったわ。

どうして愛してくれないの?」

「わたしの気持ちは、もうお前には向かないだろうよ」

こうして魔女は罪深き悪女として証明されました。

カトリーヌは燃やされることになりました。

「お前も呪われるだろう」

「穢れを浄化するのだ」

魔女の怨嗟の声が炎に包まれ、空に上がって行きました。

カトリーヌの言う通り、王さまも呪われました。
王さまは穢れを取り除くのをやめました。

そこで国にやってきた旅人は、ヒュウと口笛を吹きました。

「都会って、怖いなあ。闇が深いよ」
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