女王様、ラビット・ファーを纏う

草津 玲緒

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【10-2 華城Side】

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 週末――。
 吉家に指定されたバーはいわゆるゲイの溜まり場で、主に一夜の相手を探す目的のために集う場所だった。雰囲気はいいが『ハッテン場』には違いない。
 俺がゲイだと認めた訳でもないのに、こんな場所に呼び出すなんて、どこまでセンスのない男なのだろう。
 とりあえず空いていたカウンター席に座り、気持ちを落ち着けるように腕時計に視線を落とす。
 待ち合わせの時刻からすでに二十分が経過している。半ば強引に呼び出しておいて、自ら遅刻とはいい度胸だ。
 俺は、誰かと連れだって飲みに行くことを好まない。社内の行事や付き合い、業者や顧客との接待などは仕方なく顔を出すようにしていたが、あの玖音に個人的に誘われても頑なに断わっていたぐらいだ。
 酒が入ることでふとした瞬間に本来の自分に戻ってしまう事を危惧してのことだが、相当な量を飲まなければ本来の自分に戻ることはまずない。
 人間なんてその日の気分や感情、体調などで一気に酔いが回ることもある。それを恐れているだけの事なのだが、そこまで考えている自分はどれだけつまらないことに拘っているのだろうと思う。
 しかし、新しい職場環境で同僚と良好な関係を築いている今、いきなり豹変して玖音を襲ったとなれば、俺だけでなく彼にも迷惑がかかる。彼に恐れられ、拒絶されることだけは何があっても避けたい。
「――お兄さん、ひとり?」
 不意に後ろから声をかけれられ、肩越しにゆっくりと振り返ると、すらっとしたスーツ姿の男がニコニコと笑っている。雰囲気から察するに『ネコ』であることは間違いない。
 この店に来て二十分……。これで何人目だ?
 結露したグラスに添えた手にぐっと力が入る。もう片手で数えられる人数はゆうに超えていた。
「いえ。待ち合わせですが……」
 まるで興味がないというような声音で幾度となく同じ言葉を繰り返し、残念そうにテーブルに戻っていく男の背中に大きく息をついて、またもや吉家への怒りを増幅させる。
 元来、特別な場合を除いてあまり気の長い方とは言えない。特に今のような状況は、ただただストレスを感じるだけだ。
 ギリリと奥歯を噛み締めて、グラスの中の氷を揺らしながら水割りを乾いた喉に流し込んだ。
 その時、店のドアが開き明るい声が店内に響いた。
「マスター、こんばんはっ」
 カウンターの中にいた青年がその声に弾かれるように顔をあげ、笑みを浮かべて軽く会釈する。マスターの様子から常連客であることが分かった。
 その声の持ち主は迷うことなく俺の隣りのスツールにドカリと腰かけて「水割り!」とオーダーした。
 訝しげにチラリと視線を向けると、嬉しそうに笑う吉家がそこにいた。
「来てくれたんだ! 嬉しいなぁ……」
 おしぼりで手を拭きながら、遅れて来たにも関わらず謝罪の言葉もない。
 営業という仕事をしていながら、どうして真っ先にそれが出てこないのか不思議で仕方がない。K興産はそういった教育に重点を於いていないのかと思わざるを得ない。
「正直……。すっぽかされるかと思って覚悟してたんですよね」
「――それは遅刻の理由にはならないんじゃないですか?」
「あれ? もしかして怒ってます?」
 悪びれることなくマスターから差し出されたグラスを持ちあげて俺のグラスに軽くぶつけると、見るからに狡猾そうな薄い唇へと運んだ。
「――話がなければ、俺はこれで失礼します」
 立ち上がりかけた二の腕をグイッと掴まれ、俺はその痛みにすっと目を細めた。
「華城さんって、もしかして特定の相手とかいるんですか? もし、そうだとしたら……俺、もっと本気になっちゃうんだろうなぁ」
「あなたには関係ないことでしょう?」
「ううん、大アリ! だって、そいつを蹴落として、何が何でもあなたの事を欲しいって思っちゃってるから。どんな手を使っても……ね」
 フフッと小悪魔のように微笑んだ彼の目は笑ってはいない。
 俺は小さく吐息しながら仕方なくまたスツールに腰掛けると、水滴がついたグラスをグッと煽った。
 かなり薄まってしまったウィスキーの味が口内に広がる。
「――俺、ちょっと調べちゃったんですよね。あなたと会ったのはあの日が初めてだったけど、一緒にペア組んでる杉尾ってヤツ、最近ちょっと有名になりかけてる杉尾建築設計の息子なんでしょ? 前々から俺とキャラ被ってるし、いけすかない奴だなぁって思ってた。あなたといつも一緒にいるアイツに正直――嫉妬してる」
 あっという間にグラスを空け「おかわり!」と声をかける彼の横顔をじっと見つめる。
 何が言いたい? 何を考えている?
 俺が玖音に対して抱いている想いは誰にも悟られてはいないはずだ。完璧ともいえるカモフラージュを、そうそう見破られてなるものか。
 あくまでも冷静を装い、俺もまたグラスを差し出して「同じ物をお願いします」とマスターに告げる。
 その時、吉家がすっと体を擦り寄せ、俺の耳元で囁いた。
「ねぇ……抱いてくれよ」
 ちらっと視線だけを向けて、俺は無視を決め込んだ。聞こえなかったと言えば嘘になる距離で囁かれ、言い逃れることはまず不可能だ。
 でも、すぐに反応すればその気があるのかと勘違いされかねない。
「ねぇってばぁ……」
 さっきとは打って変わった舌足らずな甘えた声で、俺の耳朶に唇を寄せ甘噛みし始める。
 一夜の相手――『ネコ』を探している男ならば、女顔で華奢な吉家に猫撫で声で懐かれれば、二つ返事でホテルに直行するところだろうが、残念なことに俺の琴線にはまったく触れない。
 むしろ煩わしく、嫌悪感が増すばかりだ。
「――ねぇ。杉尾って……どうなの?」
「どう……とは?」
「あれ? エッチとかしちゃってるんじゃないの? 仲良さそうだったから、もう美味しく頂いちゃったのかと思ってたんだけど……」
 そんなことが出来ていたら、吉家の誘いに乗るどころか、今頃こんな場所に来てはいない。
 俺の部屋で意識を失うほどさんざん啼かせたあとで、優しく抱きしめてキスを繰り返している頃だ。
「吉家さん……。俺のことはまだしも、杉尾さんの事をそういうふうに言うのはやめていただけますか?」
「あ……。もしかして華城さんは知らないとか? アイツ、女王様キャラ振りかざして、男でも女でも誰かれ構わず寝ちゃうんだよ。この前だって、俺の知り合いで笹島って奴がいるんだけど、声掛けたら即ホテル直行して、彼自慢のフェラテクニックでドライでイかせたって自慢げに話してたよ。すっごいエロい顔するんだって……アイツ」
 そのことに関しては俺としても悩みの一つになっている。
 どれだけ欲求不満なのかは知らないが、出勤してワイシャツの衿元からのぞく白い首筋に赤く残るキスマークを見た時の絶望感といったら……。
 綺麗な玖音の肌に汚らわしい痕などつけやがって……と、相手をボコボコにしてやりたい衝動に駆られ、その日一日は彼が何と声を掛けようと機嫌が悪くなってしまう。
 それなのに無邪気な顔で「機嫌悪いな?」とか「彼女とケンカした?」とか……。冗談でもやめて欲しい。
 誰のせいだと思っているんだ! と叫び出したい気持ちを必死に抑え、何の興味もないように装う。
 体中に渦巻く怒りと嫉妬に狂いそうになりながら……だ。
 吉家としては、もしかしたら俺が玖音と何らかの関係があるのでは? と勘ぐって切り出したようだったが、彼が誰かれ構わずセックスしていることなど今更驚くまでもない。
「――そうなんですか。俺たちはコンビを組んでいますが、互いのプライベートまで詮索する関係ではありませんから」
「ふ~ん。そうなんだ? でもさぁ、アイツは違うみたいだよ?」
 カウンターに両肘を突きながら、俺を覗き込むように小首を傾げた吉家がニヤッと唇の端を片方だけ上げて笑った。
「――え」
 吉家の誘導だと分かっているにも関わらず、反射的に反応してしまった自分が情けない。
 グラスを煽り、なんとか冷静さを取り戻すと再び険しい表情を作る。
「アイツ、あなたに惚れてるみたいだし」
「それはないでしょう……。嫌われることはあっても好かれることはないと思いますよ」
「え~、気づいてないの? ふとした時に、あなたを見てるアイツの目……すっごくイヤらしいよ。なんかこう……抱いて下さいオーラ全開でフェロモン出しまくってるし」
 それは、何となくではあったが感じてはいた。
 何気ない会話や打合せの席でも、熱っぽい視線を感じて彼の方を見ると、熱に浮かされたような目で俺を見ている時がある。
 目が合った瞬間にそそくさと逸らされてしまうのだが、わずかに潤んだ目は確かに欲情の色を浮かべ、頬を微かに染めていることもあった。
 まさか……とは思ったが、そこまで自惚れる俺じゃない。
 ハッキリと断定するまで手を出さないのが、俺のポリシーだ。下手に手を出して、誤解から状況が悪化することもあり得るからだ。
 久しぶりに本気になった獲物だ。じっくりと時間をかけて間を詰めていきたい。
「気のせいじゃないですか? そんなことがあるわけがないでしょう。男女問わず遊んでいる相手がいるのなら、特定の相手を作らなくても満足出来ているってことですよね?」
 吉家は何かを探るような目で俺を見つめ、そしてまた体を預けて耳朶を唇で食んだ。
 そんな事を何度してもムダだと、無言のまま目で訴える。
「――そうかなぁ。俺にはそうは見えないんだよね。むしろ、相手にされないっていう欲求を他で補填してるって感じがする。俺もそういう時あるから……」
 もしも、吉家の言っていることが事実だとしたら、俺はどう対処すればいいんだろう。
 俺から切り出すのも変だし、かといって超がつくツンデレ女王クイーンである彼の方から口に出すことはまず考えられない。
 そうなれば互いが相手の出方を伺ったまま、ひたすら平行線を辿るだけで進展は望めない。
「あぁ……」と思わず額に手を当ててため息をつく。無意識とはいえ、吉家のすぐ隣で自我を失ってしまった自分が情けない。
「華城さんが、杉尾に対してその気がないって言うんなら、いっそのこと俺と付き合った方がいいと思うんだよね……。そうすれば、アイツだって満たされない欲求から解放されるわけだし。それでもヤリたいっていうんなら、このまま遊び続ければいいだけの話なんだから」
 悪魔の囁きが、俺の思考を乱していく。
「彼を苦しめているのは、多分……華城さんだと思うよ?」
 この男はなんて言い方をしてくるのだろう……と心底嫌気がさす。
 一番気にしている事を直球で言い当てられた上に、その隙を狙って俺を自分のモノにしようと企んでいる。
 巧妙な口車に乗ってはいけないと分かっているのに、玖音がまた今夜もどこの誰とも知らない男に身を委ねていると考えただけで胸が苦しくなる。
 でも、不思議と『怒り』は湧いてこない。今はむしろ『哀しみ』に沈んでいると言った方が正解かもしれない。
「――アイツだって『有名な設計士の息子』って肩書き持ってるんだからさ、自覚も必要だよね? 悪い噂って、あっという間に広がるけど、なかなか消滅してはくれない。――ねぇ、取引……しない?」
吉家が発した『取引』という言葉に鋭い視線を向け、俺は息を呑んだ。
 色気のある眼差しで俺をじっと見つめ、ウイスキーの入ったグラスに浸した指先を、俺の唇にそっと押し当てる。
 芳醇な香りが鼻孔をくすぐると同時に、知らずのうちに吉家のペースに嵌まってしまっているということに気づく。
「俺はね……あなたが欲しい。グループホーム新築工事の受注もしたい。欲張りなんだよ……」
 なぜ、ここで先日の案件の話が出てくる? と疑問に思ったが、直感的に嫌な予感を感じて息を潜めた。
 俺の唇の輪郭をなぞるように指先が動き、閉じたままの唇を無理やりこじ開けるようにして忍びこむ。
 ここはゲイの発展場だ。こんな誘われ方をしたら、この場ですぐにでも始めてしまいたくなるであろう吉家の誘い……。
 もちろん、俺はそんな気は全くない。しかし、なすがままにされている自分も、この店に流れる独特の空気に毒されたようだ。
「――今度の入札。あなたには談合の容疑者になってもらおうかと思ってるんだ。会社から持ち出す入札書はおそらく封緘ふうかんされていて工事内訳書の金額を改ざんするなんてことは到底無理だって分かってるから、そんなことはしない。あなたは会社で決めた金額を入札してくれればいい。ただ、その後で『談合の首謀者』になってもらいたい」
 黙って聞いていれば無茶苦茶な話だ。いくら民間企業の入札とはいえ、そんな問題が発覚したら入札自体が取り消しとなり、もし再入札が行われるとしても、今回参加した企業は確実に除外される。そうなれば、K興産だって自爆することになりかねない。
 入札に参加できなければ受注はもとより、談合したと騒ぐ意味がない。
 ただ……。俺が首謀者だということになれば、もしも一番札で最低価格を入札したとしても失格は免れない。
 他の参加企業に特に問題がなければ、自動的に二番札の者が繰り上げ落札という形になるだろう。
 もしかして、吉家はそれを狙っているのではないだろうか。
 狭いエリア内での競争激化は不景気と共に年々増し、価格も叩き合いになっている。
 より安く……しかし、高品質と安全性を求める顧客に対応しなければならないとなると、どこかでリスクを負わなければならない。
 K興産の業績がいいという噂は耳にしない。その噂のせいか受注もまちまちなのだろう。
 業績を上げるために躍起になるのは分かるが、それをなぜ俺との色恋と抱き合わせるのかが分からない。
 そんな面倒な演技などしなくても、単刀直入に『談合しろ』と言った方が手っ取り早い。
 そのあたりにも吉家の腹黒い企みが見え隠れしている。もっと掘り下げればとんでもない事を考えているに違いない。
「――いろいろ考えてるみたいだね? でも、そう難しいことじゃないよ。あなたが首謀したってことが分かれば遅かれ早かれ、あなたはクビを余儀なくされる。いくら民間だからって、コンプライアンスを重視しているA建設にしてみれば死活問題だからね。負の因子を社に留めておくってことは、決していい評価はされない。こういうことって、目を瞠るほどの速度で人から人へ広がっていくものなんだよ。――ねぇ、俺の言ってる意味、分かる?」
「さぁ……」
 惚けてみせるが、俺は確信していた。つまり……。
悪評を広めたくなければ談合の首謀者として会社を辞め、ついでに俺のものになれ――ということなのだろう。
「乗り気、全然ないね? じゃあ……オプション付けようか?」
「オプション?」
「そう。あなたの相棒である杉尾の尻軽男ビッチぶりを世の人々に知ってもらおうか?」
「なに?」
「さっき話した笹島って知り合い……。アイツ盗撮趣味があって、ラブホの部屋の中にカメラ仕込んで自分がイかせた男の実績っていうのかな、それを記録してるわけ。あとで見返して、さらにテクニックを磨く……的な」
「――最低な男ですね」
「それは同感。趣味悪いって思うけど、最近では滅多にお目にかかれない上物だったって杉尾とのカラミ、きちんと録画してあったんだよね……。俺もちょっとだけ見せてもらったけど、アイツ……超傲慢な態度でベッドで脚開いて笹島に咥えさせて、さも満足げに感じてて……。ホント、女王様クイーンってあだ名は、まんざらでもないなって思ったよ」
 ――見たのか? この俺でさえも見ていない玖音の裸を見たというのかっ?
 しかも、俺以外の男が彼のアレを咥えてイかせたところを……か?
 そんなことが許されるはずがない! 玖音も玖音だ! 誰かれ構わずとはいえ、時に病気やネット流出などに警戒する危機管理能力を持ち合わせてはいないのか!
 あまりにもずさんで投げやりな玖音の行動に、呆れるのを通り越して怒りさえこみ上げてくる。
(絶対、お仕置きしてやる……)
 怒りの矛先が間違っていることに気付いた俺は、はっと我に返りグラスを煽った。
「ああいう気位が高い奴を自分のテクニックでイかせたいって、誰でも抱く願望だよね。アダルト動画サイトにアップしたら、閲覧回数どれくらいいくかなぁ……。盗撮モノだし、ランキングには入るよね? 広告収入も見込める……」
「まさか……本気じゃないでしょう?」
「ん? 俺はいたって本気。でも、華城さん次第……。会社の同僚として杉尾を心配するんなら、素直に俺と付き合えば問題はないってこと。それでアイツの名誉が救われるんだから安いものでしょ?」
 無意識に寄せていた眉間の皺に気づいたのか、吉家は俺の頭を抱き寄せると額にチュッとキスをした。
「もちろん、すぐに答えを出して欲しいなんて言わないけど、入札までには欲しいなぁ……」
 俺は、そんな吉家を無理やり引きはがすようにして体勢を整えると、上着の内ポケットから財布を取り出し、カウンターの上に千円札を数枚置いた。
 そのまま立ち上がると、何も言わずに店を出た。
 やりきれない思いが頭を巡る。こんな子供騙しの様な取引に応じる俺ではないはずなのに、玖音のことを考えると無下には出来ない。
「あの……バカっ!」
 吐き捨てるように呟き、俺は近くにあったゴミバケツを思い切り蹴飛ばした。
 派手な音を立てて転がるバケツをぼんやりと見つめ、そして足早に歩き出した。
 今夜は――いや、しばらくは眠れそうにないと感じながら。
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