1 / 1
小説請負人Hisae
しおりを挟む
私はHisae年齢は想像にお任せ。 職業は小説の請負人をやってます。
えっ? それ、何って?
小説の請負人よ……
えっ? 具体的にって?
読んで字のごとくよ、あんたバッカじゃないの…小説を請負うのよ!
えっ、解らない? 勘弁してよね……
説明するから良く聞きなね…… 依頼者の希望に応じた小説を私が創作し代筆するの、
依頼者が書いてほしい題材と内容をアレンジ作成し、執筆・製本までするという小説請負人のこと。
聞いたこと無いって?
当たり前よ、私が考案者つまりパイオニアってか…
依頼の約7割は自叙伝が多いのね、でもそれを只の自叙伝にしたんじゃあつまらないのよ。
私の書くのはその辺の芸能人や著名人の自叙伝とは違うの、SF・ファンタジー・純愛物
・メルヘン童話・サスペンスなど依頼者の好みを優先して執筆するの、シナリオも
依頼者の希望に従うのよ、当然、主人公は依頼者本人のが多いの、何でも書けるわよ、
だって小説だからね、決まりごとが無いから自由なのよ、私にピッタリの職業だと思うの、
ただし、ホラーものはお断りしてるの。
どうしてって?
そんなの私のかってでしょ。
怖いのかって?
あんた、ぶっ飛ばされたいわけ?
ホラーってさぁ書いていて吐き気がするのよね。
やっぱり怖いんだって?
ほっといてちょうだい。 あんた、ただで帰れると思わないでね他に聞きたいことある?
Hisaeってどういう字書くのって?
漢字にすると久しいに江戸の江だけど。
えっ?…なに? 名前からすると昭和の生まれかって? 頭に来た…見れば解るべや!
もう、てめぇぶっ飛ばす!顔かせ。
今までで印象に残る作品はって?
なによ?急にわたしの話しは無視かよ。
う~ん、そうね、どれも印象あるけど物理学者が依頼者の時はチョット難儀したかもね…
物理学なんて私の頭の中に無いから大変だったわよ。
どうしたかって?
しかたがないからアインシュタインやホーキンス博士、リサ・ランドール博士の
パラレルワールド理論など、物理学の本を片っ端から読みあさったわよ。
おかげで、わたし物理学に興味持ってしまったのね。
リサ、ランドール博士の提唱するパラレルワールドなんて最高に面白かった。
平行する複数の宇宙・無限の平行世界。それぞれの世界に存在する自分。
特に博士の自宅浴室のシャワーカーテンを使っての表現は楽しかった。
最高! 彼女の美貌と発想力は私以下だけど…全般的にまあまあいけてるかもね…
えっ! 私の頭良いって?
当ったり前じゃない、だてに東大出てないわよ。
えっ、東大の何学部出たんですかって?
出てないわよ。
今、出たって言いましたけど……
よく聞きなさいね「だてに東大を出てない」出てないから出てないって云ったのよ。
つまり東大を出てないから出てないって言ってるじゃないの、あんた日本語解る?
$%&#%&$”%&……
まっ、そんなことはともかく、請負小説って色んな人の人生感や生き方をダイレクトに聞けるでしょ。
そして、それが形になる。 だから凄く楽しいし、為になることがたくさんあるの。
依頼者の人生を描写するわけだから、失礼の無いように凄く気を遣うのよ。
そしてできあがった本を手にとった時のあの依頼者の顔、もう最高!
我が家に帰って早く読みたいっていう態度が手に取るように伝わってくるの。
そんな顔を見たり感謝の手紙やEメールを見たら、こっちまで楽しくなるの。
喜んでもらって良かった!って思う至福の瞬間ね。
変わったエピソードは無いかって?
そりゃあるわよ、聞きたい?
その方は朝田清美っていう人なの、当然仮名。 内容も普通の恋愛小説だったの。
私はてっきり女性だと思って書いたのね。 そしたら依頼者は男性だったの…
しかも同性愛者。 そう、オネエよ、オネエ様だったの。
「若干、ニュアンスが違ってくるから書き直します」っていったんだけどね。
依頼者が「よく私の正体解ったね、これ最高!」って誉めてくれたの。
そう、その作品を気に入ったみたい。 頭がパンクしそうになったわよ。
あと、女性の依頼なんだけど、ある男性と結ばれて人生を全うするというごく普通のストーリー
なんだけどね、現実には男性の方は既婚者だったの。
小説の中の結婚生活は全て女性の願望だったの。
この類は結構あるのよそう仮想現実。
他に、自分の旦那とは若くして死別したんだけど、忘れることが出来なくて、
せめて小説の中だけでも一生涯寄り添って、天寿を全うしたいというご婦人もいたの。
その方とは直接何度かお会いして打合せを重ねたの……
作品を手に取った瞬間ご婦人は大粒の涙を流したの! 私も、もらい泣きしてしまったわ。
あの時も喜んでいただいて良かった。 心の底から思ったわ。
子供を早くに亡くした親御さんの依頼も受けたわよ。 依頼者本人は順番通り、
子供さんより先に死ぬというストーリーなのね。
わたし改めて思ったの、実は当たり前のことが一番幸せなんだってこと。
それはEメールでのやりとりだったんだけど感謝の文面が泣いていたの。
私、こう見えて「死」に弱いのよ。
この仕事していて良かったって思える、私のささやかな至福の瞬間。
これでもHisaeさんはけっこう感謝されてるのよ。
私のこと記事にするときはそこのところ強調しなさいね。人情派、美人、
請負小説家Hisaeとかなんとかってね。
微塵小説家ってなんですかって?
馬鹿野郎・なにが微塵だ字が違うだろ字が美人って言っただろ。
お前…本当に顔貸せや。 外に出ろ…外に!
END
えっ? それ、何って?
小説の請負人よ……
えっ? 具体的にって?
読んで字のごとくよ、あんたバッカじゃないの…小説を請負うのよ!
えっ、解らない? 勘弁してよね……
説明するから良く聞きなね…… 依頼者の希望に応じた小説を私が創作し代筆するの、
依頼者が書いてほしい題材と内容をアレンジ作成し、執筆・製本までするという小説請負人のこと。
聞いたこと無いって?
当たり前よ、私が考案者つまりパイオニアってか…
依頼の約7割は自叙伝が多いのね、でもそれを只の自叙伝にしたんじゃあつまらないのよ。
私の書くのはその辺の芸能人や著名人の自叙伝とは違うの、SF・ファンタジー・純愛物
・メルヘン童話・サスペンスなど依頼者の好みを優先して執筆するの、シナリオも
依頼者の希望に従うのよ、当然、主人公は依頼者本人のが多いの、何でも書けるわよ、
だって小説だからね、決まりごとが無いから自由なのよ、私にピッタリの職業だと思うの、
ただし、ホラーものはお断りしてるの。
どうしてって?
そんなの私のかってでしょ。
怖いのかって?
あんた、ぶっ飛ばされたいわけ?
ホラーってさぁ書いていて吐き気がするのよね。
やっぱり怖いんだって?
ほっといてちょうだい。 あんた、ただで帰れると思わないでね他に聞きたいことある?
Hisaeってどういう字書くのって?
漢字にすると久しいに江戸の江だけど。
えっ?…なに? 名前からすると昭和の生まれかって? 頭に来た…見れば解るべや!
もう、てめぇぶっ飛ばす!顔かせ。
今までで印象に残る作品はって?
なによ?急にわたしの話しは無視かよ。
う~ん、そうね、どれも印象あるけど物理学者が依頼者の時はチョット難儀したかもね…
物理学なんて私の頭の中に無いから大変だったわよ。
どうしたかって?
しかたがないからアインシュタインやホーキンス博士、リサ・ランドール博士の
パラレルワールド理論など、物理学の本を片っ端から読みあさったわよ。
おかげで、わたし物理学に興味持ってしまったのね。
リサ、ランドール博士の提唱するパラレルワールドなんて最高に面白かった。
平行する複数の宇宙・無限の平行世界。それぞれの世界に存在する自分。
特に博士の自宅浴室のシャワーカーテンを使っての表現は楽しかった。
最高! 彼女の美貌と発想力は私以下だけど…全般的にまあまあいけてるかもね…
えっ! 私の頭良いって?
当ったり前じゃない、だてに東大出てないわよ。
えっ、東大の何学部出たんですかって?
出てないわよ。
今、出たって言いましたけど……
よく聞きなさいね「だてに東大を出てない」出てないから出てないって云ったのよ。
つまり東大を出てないから出てないって言ってるじゃないの、あんた日本語解る?
$%&#%&$”%&……
まっ、そんなことはともかく、請負小説って色んな人の人生感や生き方をダイレクトに聞けるでしょ。
そして、それが形になる。 だから凄く楽しいし、為になることがたくさんあるの。
依頼者の人生を描写するわけだから、失礼の無いように凄く気を遣うのよ。
そしてできあがった本を手にとった時のあの依頼者の顔、もう最高!
我が家に帰って早く読みたいっていう態度が手に取るように伝わってくるの。
そんな顔を見たり感謝の手紙やEメールを見たら、こっちまで楽しくなるの。
喜んでもらって良かった!って思う至福の瞬間ね。
変わったエピソードは無いかって?
そりゃあるわよ、聞きたい?
その方は朝田清美っていう人なの、当然仮名。 内容も普通の恋愛小説だったの。
私はてっきり女性だと思って書いたのね。 そしたら依頼者は男性だったの…
しかも同性愛者。 そう、オネエよ、オネエ様だったの。
「若干、ニュアンスが違ってくるから書き直します」っていったんだけどね。
依頼者が「よく私の正体解ったね、これ最高!」って誉めてくれたの。
そう、その作品を気に入ったみたい。 頭がパンクしそうになったわよ。
あと、女性の依頼なんだけど、ある男性と結ばれて人生を全うするというごく普通のストーリー
なんだけどね、現実には男性の方は既婚者だったの。
小説の中の結婚生活は全て女性の願望だったの。
この類は結構あるのよそう仮想現実。
他に、自分の旦那とは若くして死別したんだけど、忘れることが出来なくて、
せめて小説の中だけでも一生涯寄り添って、天寿を全うしたいというご婦人もいたの。
その方とは直接何度かお会いして打合せを重ねたの……
作品を手に取った瞬間ご婦人は大粒の涙を流したの! 私も、もらい泣きしてしまったわ。
あの時も喜んでいただいて良かった。 心の底から思ったわ。
子供を早くに亡くした親御さんの依頼も受けたわよ。 依頼者本人は順番通り、
子供さんより先に死ぬというストーリーなのね。
わたし改めて思ったの、実は当たり前のことが一番幸せなんだってこと。
それはEメールでのやりとりだったんだけど感謝の文面が泣いていたの。
私、こう見えて「死」に弱いのよ。
この仕事していて良かったって思える、私のささやかな至福の瞬間。
これでもHisaeさんはけっこう感謝されてるのよ。
私のこと記事にするときはそこのところ強調しなさいね。人情派、美人、
請負小説家Hisaeとかなんとかってね。
微塵小説家ってなんですかって?
馬鹿野郎・なにが微塵だ字が違うだろ字が美人って言っただろ。
お前…本当に顔貸せや。 外に出ろ…外に!
END
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
何故、わたくしだけが貴方の事を特別視していると思われるのですか?
ラララキヲ
ファンタジー
王家主催の夜会で婚約者以外の令嬢をエスコートした侯爵令息は、突然自分の婚約者である伯爵令嬢に婚約破棄を宣言した。
それを受けて婚約者の伯爵令嬢は自分の婚約者に聞き返す。
「返事……ですか?わたくしは何を言えばいいのでしょうか?」
侯爵令息の胸に抱かれる子爵令嬢も一緒になって婚約破棄を告げられた令嬢を責め立てる。しかし伯爵令嬢は首を傾げて問返す。
「何故わたくしが嫉妬すると思われるのですか?」
※この世界の貴族は『完全なピラミッド型』だと思って下さい……
◇テンプレ婚約破棄モノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
〔2026/02・大幅加筆修正〕
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる