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Chapter 3
共寝 ②
しおりを挟む神宮寺がボストン型の眼鏡を外して、ベッドサイドに置いた。バッファ◯ーホーンフレーム越しではない、アーモンド型のくっきり二重の瞳が栞を見下ろす。
——大きくて綺麗な目ぇしたはるなぁ。本当に顔が小そうて芸能人みたいやわぁ……
栞はなんだかこんなカッコいい男が、自分ごときのカラダで満足できるとは、到底思えなくなってきた。
「栞、先に言っておく。おれ、処女を抱くのは初めてなんだ。だから、そんなにやさしくしてやれないかもしれない。……まぁ、『善処』はするけどな?」
——あぁ、だから、『処女を相手にするなんて、めんどくせぇな』って言うたはったんや。
「たっくん……すいません……こんな……『めんどくさい処女』で……」
目が伏しがちになり、自然と語尾が小さくなる。
すると、チッ、と舌打ちが聞こえてきた。
びっくりして栞が目を上げると、神宮寺がいつもの不機嫌そうな顔になって——いや、どことなく、拗ねているようにも見えた。
「なに?まさか、そんな心配してんの?栞、ムカつくくらい余裕じゃね?」
次の瞬間、噛みつかれそうなくらいのキスが降ってきた。神宮寺の舌が強引に栞のくちびるを割って、咥内に入り込む。
「……んっ……っ⁉︎」
いきなりこんなことをされるとは思ってもみなかった栞は全身を硬直させた。
神宮寺が栞からくちびるを離す。つ……っと、どちらのものともつかない唾液が糸を引いた。
「まさか……キスも、初めて?」
栞は微かに開いたくちびるのまま、こくんと肯いた。
「……わかった。ちょっとペース落としてやるよ」
神宮寺は、今度は栞のくちびるに、ちゅ、ちゅ、と軽く触れるだけのキスを繰り返すことにした。
そのうち、花が綻ぶように栞のくちびるがふわりと開いたので、そこでやっと舌を差し入れた。
すると、たちまち、栞の方から待ちかねたように舌を絡めてきた。
神宮寺の口角が満足げに上がった。それからは、先刻よりもずっと荒々しく、栞の咥内を犯していった。
゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚
栞の首筋を伝って、神宮寺のくちびるが鎖骨へ流れる。そのまま、ふくよかな乳房へ滑り下りたかと思うと、そのやわらかな膨らみに、貪るように喰らいつく。
さらに、彼のくちびるが下腹部へとなぞるように進んでいくうちに、いつの間にか栞の着ていたG◯のルームウェアも下着も、すっかり上下とも剥ぎ取られてベッドの下に落とされていた。
そして、神宮寺が栞の脚を割るようにして押し広げ、その間に顔を埋めようとすると、
「……たっ、たっくんっ!……そっ、そんなん……しはらんといて……っ」
必死で栞は脚を閉じようとしながら訴える。
ショーツを剥ぎ取るように脱がされたときから、今までだれにも触れられたことのない、その閉じられた場所を、神宮寺の指で暴かれていた。
自然と身体の奥から滲み出るものが、栞にはいたたまれないほど、恥ずかしい。
だが、そんな栞の「願い」は聞き届けられることはなかった。
「……グッ、とくるな……その京都弁……」
神宮寺は掠れた声で、苦しそうにつぶやいたかと思うと——
「恥ずかしいのはわかるけどさ。ちゃんと解しておかないと、痛い思いをするのは栞なんだぞ。ちょっとくらい……ガマンして……」
今度こそ、栞の脚の間に自身の顔を埋めた。
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