ひとつ20円のチョコレート

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3.すこしのいわかん

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「あやなん!れいかちゃん家で一緒にごはん食べようよ!」

そう誘ってくれた女性は、一緒に働くパートの中澤ようこさん。の隣には西田れいかさん。
2人は旦那さんも子どももいる主婦さんで、仲良くしてくれる中の2人である。

「え!ご一緒していいんですか!?ぜひ行きたいです!」

「全然大丈夫!日曜日のお昼にはなるけど、私たちも子ども連れて行くし気軽にきてね!」

「楽しみにしています!」

そんなやりとりがあった週末、土曜日の夜に突然鈴木さんから電話がかかってくる。
バイトして帰ってきてからの電話だったので何かミスがあったのかと慌てて電話をとると、

「もう家ついたかな?」

「はい!もう家です。何かありましたか?」

「今、山中さんの家のすぐ近くの公園に車とめてるから出てきてくれないかな?」

「え!今ですか!ちょっと待ってくださいね!」

家からでると本当にいて少し驚く。
が、何かあったかと聞くと、

「明日、西田さんの家にご飯行くよね?俺も誘われたから一緒に行こう!車でこの公園まで迎えにくるね」

「そんなこと言いにここまできたんですか?いや、あたしは自転車で行きます。」

「ちゃんと山中さんも行くか確認したかったからね。俺、西田さん家知ってるから一緒に行った方が早いしそうしよう。」 

「なんですかそれ!行きますよ!わかりました。でしたらご一緒します。」

次の日迎えにきてくれる時間を決めて、帰って行く鈴木さんを見送って家まで歩いているときにふと考える。
あれ、、?鈴木さんに家の場所教えたかな、、
その時には不思議に思ったくらいでした。が、後に問い詰めると、彼は私の履歴書から住所を検索し家まで来ていたのである。

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