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藤吉の恋と峰吉の疾走
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我が家同然に畳で寝そべる龍馬と共に、仏頂面の中岡は何だかんだ言いつつお先の酌を素直に受けている。
その一方、元力士の藤吉は一人離れて土間に突っ立ったままでいた。
無論、龍馬や中岡とは立場が異なることもあって末席を汚さぬよう努めていたのだが、それ以上に藤吉は神々しい輝きを放つお先にすっかり骨抜きにされ迂闊に近寄れないでいた。
「藤吉、そんなところで何しちょる? 早うこっちに来て美人の酒を味わったらええ」
「い、いいえ、坂本先生! 私はここで……」
「遠慮はいらんちや。見ろ、あれほど警戒心の強かった中岡も今じゃこうして鼻の下を伸ばして立派に狐に憑かれちょる。おまんも潔くワシらと一緒に憑かれたらええき」
「馬鹿を言うな。俺は決して物の怪に惑わされたりせんぞ」
すかさず中岡は抗議するも龍馬はそれに耳を貸さず、然りとて藤吉にも目を向けずにお先の整った容貌をまじまじと眺めている。
「それにしても、おまんはまっこと美人じゃのう。どことなく浮世離れしちゅうのがまたミステリィアスじゃな」
「ありがとうございます」
お先は照れる様子もなく軽く会釈した。
「そりゃ狐だからな」
杯を呷る中岡は飽くまでお先を妖怪扱いしたがる。
ホホホと口元を隠しつつ、女は笑みを浮かべる。
「嫌ですわ、中岡先生。私はれっきとした人間でございますよ」
「どうかな? 俺はこれまで菊屋と随分懇意にしているが、あんたのことは今しがた知ったばかりだ。突如として湧いた女狐なんぞそう易々と信用できるか」
「では、今後ともお見知り置きを」
「その泰然自若とした態度がますます気にいらん。普通の女ならば、俺にこうまで言われたなら少なからず狼狽する筈だぞ。そもそもあんたは弟である筈の峰さんと毫も似ていない。……何故か? それはあんたの正体が狐であり峰さんを騙しているからに他ならない」
「私が本当に狐ならば、もう少し峰吉に似せて出現致しましょう」
これには中岡も思わず言葉を詰まらせる。
「勝負あった! 寄り切ったお先さんの勝ちじゃ!」
いつの間にか行司に回った龍馬はパンと手を打ち、満面の笑みでガバリと起き上がる。
「中岡、もうええじゃろう。お先さんが狐なら、今のおまんが呑んじょるその酒は狐の小便になるがぞ?」
「では、さしずめコンガリ焼けたこの柳葉魚は葉っぱか狐の糞と言ったところか」
中岡の忌々しい顔つきに対し、龍馬はガリガリと蓬髪を掻きながら「汚いのう。糞はよせ」と真顔で注意する。
「失礼な。俺はおまえに合わせたまでだ」
「冗談じゃ」
龍馬とお先が声を上げて笑い、それに反し中岡がますます眉根を寄せる中、それまで傍観していた藤吉がいきなり「お先さん!」と声を荒げる。
「……何でしょう?」
きょとんとしながら少しも動じないお先は、顔面蒼白で今にも倒れてしまいそうな藤吉に視線を移す。
「お、お先さんは確かに……み、峰吉の姉上でいらっしゃるのですね?」
「ええ」
「で、では……二人に姦通の関係はないのでありましょうか?」
これにはお先が答える前に龍馬が「おお」と藤吉に感嘆の声を漏らす。
「おまん、はっきり訊くのう。さてはお先さんに惚れたか?」
一転して顔を真っ赤に染める藤吉、蚊の鳴くような声で「……惚れました」と口ごもる。
「愚かな。また一人、狐に憑かれよったか」
お手上げとばかり、中岡は一同に背を向け手酌酒。
一方、この時ばかりは繁々とお先を見つめる龍馬、その眼差しは真剣そのものであった。
(何じゃ? 一瞬、処女の顔がちらついたがぞ。お先さん、さっぱり読めんのう。化かし化かされ合い……こりゃ存外、中岡の言うことも満更ではなさそうじゃ。それはともかく!)
「吃驚いたちや! けんど、藤吉。それで終わらす積もりかえ?」
「え……」
「惚れたおなごに『惚れました』だけじゃ何ちゃあ伝わらんぜよ。ここは力士らしくもっともっと押しまくるがじゃ」
「は、はい!」
尊敬する龍馬に背中を押されて百人力の藤吉は「お先さん!」と今にも思いの丈をぶつけようとした時だった。
「この山田藤吉、かつての四股名は"雲井龍"。ワイは」「山田様、お静かに。時間です」
決意の告白をにべなく遮ったお先。すっかり元の様子に戻った彼女はすかさず畳へと目を戻す。
「坂本先生、中岡先生も。……今より私が合図をするまで一切のお喋りは御遠慮くださいませ。暫し行灯を消します」
そう言うが早いかフッと一吹き、瞬く間に室内が闇に染まる。
勘の働く中岡は杯を投げ出し、お先に向かって小声で一言。
「夜討ちだな」
「はい」
「貴様、俺達を売ったか?」
「御安心ください。逆です」
「逆だと?」
「ええ。お酒に毒を盛らなかったことでこの私を信用してください。今はこれしか申せません」
「では貴様の目的は何だ? 売ったのでないとするならば……」
「買いに来ました」
中岡だけでなく龍馬にもお先の発したその意味がわからない。当然、一世一代の大勝負に出ながら撃沈すら許されなかった放心状態の藤吉は言わずもがなである。
緊迫の沈黙が続く。
突如、静寂を打ち破る物音と怒号と悲鳴が京の夜を覆い尽くす。
(近い……)
龍馬と中岡は闇の中で顔を合わす。そして一致。
おそらく、襲撃場所はここから角を曲がったすぐそこ……ついさっきまで自分達が潜伏場所として利用し、そして戻ろうとしていた近江屋!
やがて刺客が立ち去る騒々しい足音。五人……いや、それ以上か。
程なくして不気味な静寂が闇を支配する。
危機は去った。
けれども、息を潜めるお先はまだ動かない。自然、龍馬と中岡、藤吉はそれに倣う。
彼女は何かを待っている。
暗闇の空間、閃いた龍馬が中岡にだけ聞こえるよう囁く。
「軍鶏じゃ」
驚きの中岡が瞠目すると同時に、またも足音が聞こえてきた。
まっすぐこちらに向かっている。一人……龍馬にはその主がわかった。
そこで漸くお先が動く。
彼女は戸を開けて戻ってきた相手と何やら会話を交わしている。
長い。
そして何故、戸外?
どうして峰吉を安全なこの中へ入れてやらない?
お先の声は殆ど聞こえない。
だが、それを受けた峰吉の上擦った声は、たった今この空間外で起きた出来事が尋常ではないことを物語っている。
やがて遠ざかる一人分の足音。
戸がスッと閉まる。
再び灯される行灯、左手で軍鶏を持ったお先が照らされている。
「皆様、御協力ありがとうございます。もうお喋り頂いて結構でございます。――山田様、お待たせ致しました。さぞかしお腹が空いたでしょう? 今から峰吉が手に入れたこの軍鶏で私が鍋を振る舞いますので、今暫くお待ちくださいませ」
これまでとは打って変わって饒舌になったお先に対し最初に口を開いたのは、やはり終始彼女を訝しがっている中岡だった。
「こんな状況で鍋などいるか! これは一体どういうことなのだ? 近江屋はどうなっている?」
お先は言う。
「近江屋がどうなっていようと、もはやここにいるあなた方には何の関係もありません。それより、折角の軍鶏ですから頂きませんか? 中岡先生と坂本先生……これは峰吉最後の奉公なんですよ?」
「最後だと? ますますわからん! 何故、戻ってきた峰さんを中へ入れてやらなんだ?」
「峰吉は戻ったその足で近江屋へ行き、それから白川屋敷に向かう予定があるからです」
中岡はそれを聞き、更に目を見開く。
「し、白川屋敷だとッ? そこは俺の……陸援隊の詰め所じゃないか! 近江屋で何があった? 夜討ちがあったのだとすれば外は危険過ぎるぞ。仮にも峰さんが貴様の弟ならば心配ではないのか?」
お先はいいえと首を振る。
「峰吉は六十七歳まで無事にこの時代を生きます。だからこそ、私はあなた方と峰吉を切り離す必要があったのです」
「貴様ッ! いい加減にしろ!」
我慢の限界を超えた中岡がお先に掴みかかろうとした時だった。
お先は手にしていた軍鶏を中岡にぶつけると同時に、いつの間にか後ろに隠していた自動拳銃の銃口を相手に向ける。
怯む中岡に、少しも動じない龍馬。
お先が不敵に笑う。
「坂本先生、これが何だかおわかりですか?」
「いんや。ワシの知っちょる拳銃とは随分違っちゅう」
「当然でしょうね。自動拳銃の原型は今より二十六年後にドイツ人のヒューゴ・ボーチャードによって発明されますから」
「に、二十六年後だと……?」
混乱する中岡のその言葉にお先は頷くことすらしない。その視線はもはや長身の蓬髪しか捉えていなかった。
「坂本先生が高杉さんから譲り受けた回転式拳銃とは威力が全く異なります。……あ、ちなみにこれもスミス&ウェッソンですよ。奇遇ですね」
「おんしゃ、一体何者じゃ? 頼むから説明してつかあさい」
龍馬はゆっくりと中岡の前に立ち、彼の盾となる。
「私はあなた方を買いに来たのです」
「それだけじゃワシにはわからん」
龍馬が目を細めて、お先の前へと一歩出る。
「阿呆じゃきにのう」
その一方、元力士の藤吉は一人離れて土間に突っ立ったままでいた。
無論、龍馬や中岡とは立場が異なることもあって末席を汚さぬよう努めていたのだが、それ以上に藤吉は神々しい輝きを放つお先にすっかり骨抜きにされ迂闊に近寄れないでいた。
「藤吉、そんなところで何しちょる? 早うこっちに来て美人の酒を味わったらええ」
「い、いいえ、坂本先生! 私はここで……」
「遠慮はいらんちや。見ろ、あれほど警戒心の強かった中岡も今じゃこうして鼻の下を伸ばして立派に狐に憑かれちょる。おまんも潔くワシらと一緒に憑かれたらええき」
「馬鹿を言うな。俺は決して物の怪に惑わされたりせんぞ」
すかさず中岡は抗議するも龍馬はそれに耳を貸さず、然りとて藤吉にも目を向けずにお先の整った容貌をまじまじと眺めている。
「それにしても、おまんはまっこと美人じゃのう。どことなく浮世離れしちゅうのがまたミステリィアスじゃな」
「ありがとうございます」
お先は照れる様子もなく軽く会釈した。
「そりゃ狐だからな」
杯を呷る中岡は飽くまでお先を妖怪扱いしたがる。
ホホホと口元を隠しつつ、女は笑みを浮かべる。
「嫌ですわ、中岡先生。私はれっきとした人間でございますよ」
「どうかな? 俺はこれまで菊屋と随分懇意にしているが、あんたのことは今しがた知ったばかりだ。突如として湧いた女狐なんぞそう易々と信用できるか」
「では、今後ともお見知り置きを」
「その泰然自若とした態度がますます気にいらん。普通の女ならば、俺にこうまで言われたなら少なからず狼狽する筈だぞ。そもそもあんたは弟である筈の峰さんと毫も似ていない。……何故か? それはあんたの正体が狐であり峰さんを騙しているからに他ならない」
「私が本当に狐ならば、もう少し峰吉に似せて出現致しましょう」
これには中岡も思わず言葉を詰まらせる。
「勝負あった! 寄り切ったお先さんの勝ちじゃ!」
いつの間にか行司に回った龍馬はパンと手を打ち、満面の笑みでガバリと起き上がる。
「中岡、もうええじゃろう。お先さんが狐なら、今のおまんが呑んじょるその酒は狐の小便になるがぞ?」
「では、さしずめコンガリ焼けたこの柳葉魚は葉っぱか狐の糞と言ったところか」
中岡の忌々しい顔つきに対し、龍馬はガリガリと蓬髪を掻きながら「汚いのう。糞はよせ」と真顔で注意する。
「失礼な。俺はおまえに合わせたまでだ」
「冗談じゃ」
龍馬とお先が声を上げて笑い、それに反し中岡がますます眉根を寄せる中、それまで傍観していた藤吉がいきなり「お先さん!」と声を荒げる。
「……何でしょう?」
きょとんとしながら少しも動じないお先は、顔面蒼白で今にも倒れてしまいそうな藤吉に視線を移す。
「お、お先さんは確かに……み、峰吉の姉上でいらっしゃるのですね?」
「ええ」
「で、では……二人に姦通の関係はないのでありましょうか?」
これにはお先が答える前に龍馬が「おお」と藤吉に感嘆の声を漏らす。
「おまん、はっきり訊くのう。さてはお先さんに惚れたか?」
一転して顔を真っ赤に染める藤吉、蚊の鳴くような声で「……惚れました」と口ごもる。
「愚かな。また一人、狐に憑かれよったか」
お手上げとばかり、中岡は一同に背を向け手酌酒。
一方、この時ばかりは繁々とお先を見つめる龍馬、その眼差しは真剣そのものであった。
(何じゃ? 一瞬、処女の顔がちらついたがぞ。お先さん、さっぱり読めんのう。化かし化かされ合い……こりゃ存外、中岡の言うことも満更ではなさそうじゃ。それはともかく!)
「吃驚いたちや! けんど、藤吉。それで終わらす積もりかえ?」
「え……」
「惚れたおなごに『惚れました』だけじゃ何ちゃあ伝わらんぜよ。ここは力士らしくもっともっと押しまくるがじゃ」
「は、はい!」
尊敬する龍馬に背中を押されて百人力の藤吉は「お先さん!」と今にも思いの丈をぶつけようとした時だった。
「この山田藤吉、かつての四股名は"雲井龍"。ワイは」「山田様、お静かに。時間です」
決意の告白をにべなく遮ったお先。すっかり元の様子に戻った彼女はすかさず畳へと目を戻す。
「坂本先生、中岡先生も。……今より私が合図をするまで一切のお喋りは御遠慮くださいませ。暫し行灯を消します」
そう言うが早いかフッと一吹き、瞬く間に室内が闇に染まる。
勘の働く中岡は杯を投げ出し、お先に向かって小声で一言。
「夜討ちだな」
「はい」
「貴様、俺達を売ったか?」
「御安心ください。逆です」
「逆だと?」
「ええ。お酒に毒を盛らなかったことでこの私を信用してください。今はこれしか申せません」
「では貴様の目的は何だ? 売ったのでないとするならば……」
「買いに来ました」
中岡だけでなく龍馬にもお先の発したその意味がわからない。当然、一世一代の大勝負に出ながら撃沈すら許されなかった放心状態の藤吉は言わずもがなである。
緊迫の沈黙が続く。
突如、静寂を打ち破る物音と怒号と悲鳴が京の夜を覆い尽くす。
(近い……)
龍馬と中岡は闇の中で顔を合わす。そして一致。
おそらく、襲撃場所はここから角を曲がったすぐそこ……ついさっきまで自分達が潜伏場所として利用し、そして戻ろうとしていた近江屋!
やがて刺客が立ち去る騒々しい足音。五人……いや、それ以上か。
程なくして不気味な静寂が闇を支配する。
危機は去った。
けれども、息を潜めるお先はまだ動かない。自然、龍馬と中岡、藤吉はそれに倣う。
彼女は何かを待っている。
暗闇の空間、閃いた龍馬が中岡にだけ聞こえるよう囁く。
「軍鶏じゃ」
驚きの中岡が瞠目すると同時に、またも足音が聞こえてきた。
まっすぐこちらに向かっている。一人……龍馬にはその主がわかった。
そこで漸くお先が動く。
彼女は戸を開けて戻ってきた相手と何やら会話を交わしている。
長い。
そして何故、戸外?
どうして峰吉を安全なこの中へ入れてやらない?
お先の声は殆ど聞こえない。
だが、それを受けた峰吉の上擦った声は、たった今この空間外で起きた出来事が尋常ではないことを物語っている。
やがて遠ざかる一人分の足音。
戸がスッと閉まる。
再び灯される行灯、左手で軍鶏を持ったお先が照らされている。
「皆様、御協力ありがとうございます。もうお喋り頂いて結構でございます。――山田様、お待たせ致しました。さぞかしお腹が空いたでしょう? 今から峰吉が手に入れたこの軍鶏で私が鍋を振る舞いますので、今暫くお待ちくださいませ」
これまでとは打って変わって饒舌になったお先に対し最初に口を開いたのは、やはり終始彼女を訝しがっている中岡だった。
「こんな状況で鍋などいるか! これは一体どういうことなのだ? 近江屋はどうなっている?」
お先は言う。
「近江屋がどうなっていようと、もはやここにいるあなた方には何の関係もありません。それより、折角の軍鶏ですから頂きませんか? 中岡先生と坂本先生……これは峰吉最後の奉公なんですよ?」
「最後だと? ますますわからん! 何故、戻ってきた峰さんを中へ入れてやらなんだ?」
「峰吉は戻ったその足で近江屋へ行き、それから白川屋敷に向かう予定があるからです」
中岡はそれを聞き、更に目を見開く。
「し、白川屋敷だとッ? そこは俺の……陸援隊の詰め所じゃないか! 近江屋で何があった? 夜討ちがあったのだとすれば外は危険過ぎるぞ。仮にも峰さんが貴様の弟ならば心配ではないのか?」
お先はいいえと首を振る。
「峰吉は六十七歳まで無事にこの時代を生きます。だからこそ、私はあなた方と峰吉を切り離す必要があったのです」
「貴様ッ! いい加減にしろ!」
我慢の限界を超えた中岡がお先に掴みかかろうとした時だった。
お先は手にしていた軍鶏を中岡にぶつけると同時に、いつの間にか後ろに隠していた自動拳銃の銃口を相手に向ける。
怯む中岡に、少しも動じない龍馬。
お先が不敵に笑う。
「坂本先生、これが何だかおわかりですか?」
「いんや。ワシの知っちょる拳銃とは随分違っちゅう」
「当然でしょうね。自動拳銃の原型は今より二十六年後にドイツ人のヒューゴ・ボーチャードによって発明されますから」
「に、二十六年後だと……?」
混乱する中岡のその言葉にお先は頷くことすらしない。その視線はもはや長身の蓬髪しか捉えていなかった。
「坂本先生が高杉さんから譲り受けた回転式拳銃とは威力が全く異なります。……あ、ちなみにこれもスミス&ウェッソンですよ。奇遇ですね」
「おんしゃ、一体何者じゃ? 頼むから説明してつかあさい」
龍馬はゆっくりと中岡の前に立ち、彼の盾となる。
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