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第四十八話 ロゼウ?との再会

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カザンたちが立ち去ったあとカミルトンは呆然と立ち尽くしている。

カミルトンは困惑していた。

カミルトン「なあ、カザンはほんとのこと言ってると思うか?」

カフスやダリアは小さく首を横に振った。

カフス「奴はなんか隠してる。」

ダリア「それに、いまの見てた?あれはウルルはいきなり気を失ったように見えたけど、カザンが間に悪いことを言われて口止めしたように見えたわ。」

カミルトンは顎に右手を撫で回すように擦り付けながら言った。

カミルトン「要するにだ、カザンは信用ならねぇ…そういうこったな。それにしても、あのウルルってガキ、殺気がゾクゾクだった。いまにも殺されそうなオーラを持ってた。あいつはもしかしたら、カザンより注意しとかなきゃならねぇな。」

ダリア「そうね、危険だわ。それよりこれからどうするの?このままだと、わたしたちみんな殺されるかもしれないわ。」

カフス「そうだぜ、なにか手を打たないと奴らの思うツボだ。」

そこに何故だか、ロゼウが3人のもとに走ってきていた。

ロゼウ「おーい、皆さん。」

カフス「おい、ウェインウェインはカミルトンのファーストネーム奴はロゼウじゃないか?」

カミルトン「そう…みたいだが、こんなときだ。疑ってかかれ、ロゼウに見えるがトルタナもカザンも指折りの実力者、他人に似せるのは朝飯前なんだからな!、油断するな。」

ダリア「それにわたしたちがここにいるのを知ってるのって絞られるわ。」

カフス「それはカザンかトルタナ、あともう一人だけ気を失ったウルルのみ。だが、この短時間でウルルが起きたとは思えない、トルタナならわざわざロゼウに似せる必要性がない、なら奴はカザンの可能性が高い。」

カミルトン「その通り、俺たちを油断させ、一思いに殺るつもりだろう。カザンがそのつもりなら、一旦は騙されてやろう、そしてわざと油断する、そしてカザンを仕留める。俺たちにとっては好機だ。」

ロゼウが近付いてくる。

ロゼウ「はぁ…はぁ…、やっと追い付けたよ。」

カミルトンは、少し探りを入れてみる。

カミルトン「ロゼウ、よくここまで来た。待ってたぜ、あら?ローウェンはどうした?」

ロゼウ「ああ、いま待たせてるよ。」

カミルトン「(待たせてるだと?こいつはロゼウじゃない。)そうか、それならいいんだ。ほら、そこに居ちゃ危ない、こちらへ。」

ロゼウ「ちょっと変ですよ?いつもと違う。様子がおかしい、なにかあった?」

カミルトンの肩をカフスが右手でガシッと握り、ダリアと3人で話すよう合図を送った。

カミルトン「ちょっと、待ってろ。ロゼウ」

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