51 / 248
第一部 幸せな日々、そして旅立ち
第六章 第二話
しおりを挟む
「おはよう、ジェド」
顔を洗うため部屋を出たところで見知った軽業師の姿を見つけ、朗らかに挨拶をする。
青年は口をあんぐり開けて雷砂を見ていた。
雷砂が出てきた部屋はもちろんセイラの部屋だ。
昨晩、どうしても泊って行けと言ってきかないセイラに押し切られ、彼女のベッドの片隅を借りたのだ。
床で良いと言ったのに、彼女がどうしても許してくれなかったので。
まだ朝も早いため、セイラはまだ眠っている。
雷砂も彼女の腕に抱え込まれていたが、起こさないように気をつけながら何とか抜け出して来たのだ。
挨拶に対する返事がないので、雷砂はかなり上にある青年の顔を見上げる。彼はセイラの部屋と雷砂の顔を交互に眺め、何だか複雑な顔をしていた。
「どうかした?」
首を傾げて尋ねれば、返ってくるのは盛大な溜息だ。
「悩みでもあるの?オレで良ければ聞くけど」
「雷砂、お前……あれだけ気をつけろって言ったのに……」
「ん?」
「そんなあどけない顔して、もう大人になっちまったんだな……」
「大人に?まだまだ子供だと思うけど??」
ジェドは、虚ろな眼差しで訳のわからないことを言ってくる。
雷砂は、青年の言っている事の意味が掴めず、戸惑い顔だ。
「いいんだ、分かってる。セイラもなんて鬼畜な。こんな色事のいの字もわかんねぇような子供に無体な事をしやがって」
くぅっと呻き、目頭を押さえる青年。
雷砂には訳が分からない。
ませている子供であれば、ジェドの言っている事の意味が薄ら掴めただろうが、雷砂は良くも悪くも純粋培養だった。
人里離れた所に住み、関わりの深い人間も限定されている。男女の機微にはとことん疎かった。
「えーっと」
「いいんだ!分かってる!!悪いのはセイラだ。お前のせいじゃねぇ」
何の事?と聞こうとした雷砂の言葉を遮るようにジェドが吠える。
その時、後ろでカタンと音がした。
あ、セイラが起きたなーと雷砂がドアの方を振り向くと、案の定、ドアが開いて不機嫌な顔のセイラが出てきた。
「うっさいわねぇ、ジェド。朝っぱらから何の騒ぎ?雷砂に絡むの、止めなさいよ」
眠気の抜けきらない眼で、頭一つ上にある青年の顔を睨み上げる。
菫色の薄手の夜着のまま、上に何も羽織ってない彼女は、何とも気だるげで色っぽい。
ジェドは滅多に拝めない光景に伸びそうになる鼻の下を必死に押しとどめ、
「お前こそ、雷砂が大人しいのをいい事に何て事をしやがった?」
「何って……何よ?」
ジェドの剣幕に、セイラの思考はついて行かない。顔をしかめて聞き返した。
「とぼけるな。寝たんだろ?雷砂と」
「寝たって……そりゃあ、寝たけど。それが?」
やましい事がこれっぽちも無いセイラは普通にそう答える。
昨夜、一緒のベッドで寝た事は確かだし、特に隠すつもりもなかったから。
その返事を聞いて、青年の体がわなわなと震える。
「臆面もなくっっ。この痴女っ!スケベっ!変態っ!恥を知れ、恥を!!」
「恥をって何の事……あっ」
そこまで言われてはじめて、青年が何を問うてるのか察したセイラの顔が一瞬で赤くなる。怒りと、羞恥で。
「ばかっ!!あんたのその発想の方がよっぽど破廉恥よ!!!そんな訳ないでしょっ。私と……その……この子が、なんて」
真っ赤な顔で怒鳴り、否定するセイラに、ジェドは目を丸くする。
「あれ?そうなのか??」
「そうよ!!!」
力強い肯定に、ジェドの中で膨らみ切っていた子供にはとても言えないいやらしい疑惑がシュルシュルとしぼんでいく。
「そうなのかぁ」
ほっとしたような顔でそう言うと、
「そうなの!んもう、なんでそんな発想になる訳?大体、雷砂は女の子なんだから」
まだ怒りが抜けきらない表情で、セイラはさらりと爆弾発言をした。それを聞いたジェドが固まる。
「へ?女の子??」
頭がついて行かず、セイラと雷砂の顔を交互に見る。雷砂は子供の割に凛々しくて、立派に男の子に見えた。
片手でごしごしと目をこすってもう一度見た。短い金色の髪が似合う、颯爽とした少年にしか見えない。
「冗談だろ?」
混乱しきった顔でセイラに問う。
彼女は呆れたようにジェドを見返すのみだ。彼女自身、昨日まで雷砂を少年と思っていた事などおくびにも出さない。
「え?女??」
混乱したまま、今度は雷砂を見る。そんな青年の様子を面白そうに見ながら頷く。
「そうだよ」
「まじかよ……女の子ってのはよ、もうちょっとさ、こう……」
彼は彼なりに、女の子に対するイメージがあるらしい。
ミルみたいな子なら、女の子っていうにふさわしいんだろうけどなーそんな事を思いながら、青年を見上げる。
彼は混乱の極みにいるようだ。気の毒に思って、
「えっと、確かめてみる?」
軽く首を傾げてそんな提案をしてみる。
後ろでセイラが目をむき、止めさせようとしたが一歩遅かった。
「いいのか?じゃあ、遠慮なく」
混乱していた青年は特に深く考えることなく、少女の提案に飛びついた。
無造作に手を伸ばし、ペタリと少女の胸らしき所に触れる。ペタンコだった。柔らかさのかけらもない。
「固いな」
「うん。まだ10歳だし」
「なっ、なっ……」
青年は正直な感想を漏らし、少女はどこまでも冷静に答え、セイラは声にならない悲鳴を上げる。
だが、それだけでは終わらなかった。
「だから、こっち」
少女はそう言って青年の手を取り、今度は下の方へ。彼は吟味するようにしっかり触って、
「あ、こっちも無えな」
「でしょ?」
「―――っっっ!!!」
青年と少女のやり取りは和やかだ。セイラはもう、声すら出ていない。
少女の体から手を離し、青年は納得したように腕を組んで頷いた。
「うーん。不本意だが、納得した。でも、もうちょっと成長したら上の方も再確認な」
「ん?いいけど。いっその事、一緒にお風呂にでも入る?」
「おー、その手もあるな。でも、やっぱり上の確認も……」
ジェドのささやかな下心に、雷砂はあくまで真面目に答えている。
そんなやり取りに、少女の後ろに立ち尽くしたままの女の心に燃えていた怒りが爆発した。
「何が上の確認よ。この、ど変態――――っ!!!」
宿全体に響き渡るほどの大音量の怒声と共に、必殺の右ストレートが繰り出される。女の拳とは思えないほどの威力を乗せたそれは、ジェドの顎にクリーンヒットした。
吹っ飛んでいく青年を見送りながら、目を丸くする雷砂。
そして思った。
セイラを怒らせないように気をつけようーと。
顔を洗うため部屋を出たところで見知った軽業師の姿を見つけ、朗らかに挨拶をする。
青年は口をあんぐり開けて雷砂を見ていた。
雷砂が出てきた部屋はもちろんセイラの部屋だ。
昨晩、どうしても泊って行けと言ってきかないセイラに押し切られ、彼女のベッドの片隅を借りたのだ。
床で良いと言ったのに、彼女がどうしても許してくれなかったので。
まだ朝も早いため、セイラはまだ眠っている。
雷砂も彼女の腕に抱え込まれていたが、起こさないように気をつけながら何とか抜け出して来たのだ。
挨拶に対する返事がないので、雷砂はかなり上にある青年の顔を見上げる。彼はセイラの部屋と雷砂の顔を交互に眺め、何だか複雑な顔をしていた。
「どうかした?」
首を傾げて尋ねれば、返ってくるのは盛大な溜息だ。
「悩みでもあるの?オレで良ければ聞くけど」
「雷砂、お前……あれだけ気をつけろって言ったのに……」
「ん?」
「そんなあどけない顔して、もう大人になっちまったんだな……」
「大人に?まだまだ子供だと思うけど??」
ジェドは、虚ろな眼差しで訳のわからないことを言ってくる。
雷砂は、青年の言っている事の意味が掴めず、戸惑い顔だ。
「いいんだ、分かってる。セイラもなんて鬼畜な。こんな色事のいの字もわかんねぇような子供に無体な事をしやがって」
くぅっと呻き、目頭を押さえる青年。
雷砂には訳が分からない。
ませている子供であれば、ジェドの言っている事の意味が薄ら掴めただろうが、雷砂は良くも悪くも純粋培養だった。
人里離れた所に住み、関わりの深い人間も限定されている。男女の機微にはとことん疎かった。
「えーっと」
「いいんだ!分かってる!!悪いのはセイラだ。お前のせいじゃねぇ」
何の事?と聞こうとした雷砂の言葉を遮るようにジェドが吠える。
その時、後ろでカタンと音がした。
あ、セイラが起きたなーと雷砂がドアの方を振り向くと、案の定、ドアが開いて不機嫌な顔のセイラが出てきた。
「うっさいわねぇ、ジェド。朝っぱらから何の騒ぎ?雷砂に絡むの、止めなさいよ」
眠気の抜けきらない眼で、頭一つ上にある青年の顔を睨み上げる。
菫色の薄手の夜着のまま、上に何も羽織ってない彼女は、何とも気だるげで色っぽい。
ジェドは滅多に拝めない光景に伸びそうになる鼻の下を必死に押しとどめ、
「お前こそ、雷砂が大人しいのをいい事に何て事をしやがった?」
「何って……何よ?」
ジェドの剣幕に、セイラの思考はついて行かない。顔をしかめて聞き返した。
「とぼけるな。寝たんだろ?雷砂と」
「寝たって……そりゃあ、寝たけど。それが?」
やましい事がこれっぽちも無いセイラは普通にそう答える。
昨夜、一緒のベッドで寝た事は確かだし、特に隠すつもりもなかったから。
その返事を聞いて、青年の体がわなわなと震える。
「臆面もなくっっ。この痴女っ!スケベっ!変態っ!恥を知れ、恥を!!」
「恥をって何の事……あっ」
そこまで言われてはじめて、青年が何を問うてるのか察したセイラの顔が一瞬で赤くなる。怒りと、羞恥で。
「ばかっ!!あんたのその発想の方がよっぽど破廉恥よ!!!そんな訳ないでしょっ。私と……その……この子が、なんて」
真っ赤な顔で怒鳴り、否定するセイラに、ジェドは目を丸くする。
「あれ?そうなのか??」
「そうよ!!!」
力強い肯定に、ジェドの中で膨らみ切っていた子供にはとても言えないいやらしい疑惑がシュルシュルとしぼんでいく。
「そうなのかぁ」
ほっとしたような顔でそう言うと、
「そうなの!んもう、なんでそんな発想になる訳?大体、雷砂は女の子なんだから」
まだ怒りが抜けきらない表情で、セイラはさらりと爆弾発言をした。それを聞いたジェドが固まる。
「へ?女の子??」
頭がついて行かず、セイラと雷砂の顔を交互に見る。雷砂は子供の割に凛々しくて、立派に男の子に見えた。
片手でごしごしと目をこすってもう一度見た。短い金色の髪が似合う、颯爽とした少年にしか見えない。
「冗談だろ?」
混乱しきった顔でセイラに問う。
彼女は呆れたようにジェドを見返すのみだ。彼女自身、昨日まで雷砂を少年と思っていた事などおくびにも出さない。
「え?女??」
混乱したまま、今度は雷砂を見る。そんな青年の様子を面白そうに見ながら頷く。
「そうだよ」
「まじかよ……女の子ってのはよ、もうちょっとさ、こう……」
彼は彼なりに、女の子に対するイメージがあるらしい。
ミルみたいな子なら、女の子っていうにふさわしいんだろうけどなーそんな事を思いながら、青年を見上げる。
彼は混乱の極みにいるようだ。気の毒に思って、
「えっと、確かめてみる?」
軽く首を傾げてそんな提案をしてみる。
後ろでセイラが目をむき、止めさせようとしたが一歩遅かった。
「いいのか?じゃあ、遠慮なく」
混乱していた青年は特に深く考えることなく、少女の提案に飛びついた。
無造作に手を伸ばし、ペタリと少女の胸らしき所に触れる。ペタンコだった。柔らかさのかけらもない。
「固いな」
「うん。まだ10歳だし」
「なっ、なっ……」
青年は正直な感想を漏らし、少女はどこまでも冷静に答え、セイラは声にならない悲鳴を上げる。
だが、それだけでは終わらなかった。
「だから、こっち」
少女はそう言って青年の手を取り、今度は下の方へ。彼は吟味するようにしっかり触って、
「あ、こっちも無えな」
「でしょ?」
「―――っっっ!!!」
青年と少女のやり取りは和やかだ。セイラはもう、声すら出ていない。
少女の体から手を離し、青年は納得したように腕を組んで頷いた。
「うーん。不本意だが、納得した。でも、もうちょっと成長したら上の方も再確認な」
「ん?いいけど。いっその事、一緒にお風呂にでも入る?」
「おー、その手もあるな。でも、やっぱり上の確認も……」
ジェドのささやかな下心に、雷砂はあくまで真面目に答えている。
そんなやり取りに、少女の後ろに立ち尽くしたままの女の心に燃えていた怒りが爆発した。
「何が上の確認よ。この、ど変態――――っ!!!」
宿全体に響き渡るほどの大音量の怒声と共に、必殺の右ストレートが繰り出される。女の拳とは思えないほどの威力を乗せたそれは、ジェドの顎にクリーンヒットした。
吹っ飛んでいく青年を見送りながら、目を丸くする雷砂。
そして思った。
セイラを怒らせないように気をつけようーと。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜
キノア9g
ファンタジー
※本作はフィクションです。
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」
20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。
一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。
毎日19時更新予定。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる