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6歳の力走。
青の技の話。
「わかった。やる」
僕は答えた。外出たかったんだよね。
「少しきびしいわよ」
「うん」
「エメイラ、大丈夫だよな」
「ハッセルエン、私とミザーリが見守るわ。リョウに今必要なのは純粋な戦闘力と胆力よ。せめて人型を相手にできるようにしたいわ」
「そうか。二人がいる時なら認めよう」
「ありがとう。ついでに言っておくとね、また誘拐ギルドらしい者がルステインに現れたわ。城にいるレイやナフェルと協力して何人か捕まえたんだけど、リーダーらしき者の正体はわからなかったわ。リョウを鍛えるのはそういう者に対抗する力を身につけさせるって意味もあるの」
「わかった。外に行く時のガードはくれぐれも頼む」
「わかったわ。ねえ、ハノン次私に抱かせて」
「はい、エメイラ」
「はわあ。ふわふわ」
その後ナビ抱っこ大会が繰り広げられ、全員不戦敗でナビが優勝した。
翌日、向かいに来たストークとミザーリと久しぶりにセス大通りを歩きながら工房に行く。ナビはストークの肩に座っている。ストークの立場、理解しているのかな?まあそれは置いといて今日は青の技が来るんだったな。何の話だろうか。
工房に入ってお茶を飲んでまったりしているとキーカが、そばに来た。
「リョウ様、お客様がいらっしゃいました。ぶるーあーつ?と名乗っています」
「サロンに通して」
「かしこまり、ました」
「ストーク」
「はい、一緒にお聞きします」
サッチがお茶出ししたと報告をくれる。
「行こう」
「はい」
僕がサロンに入ると立ち上がる。これ、傭兵じゃありえないよね。
「座って」
「「「はい」」」
全員が座る。
「昨日まで、お疲れ様。報酬は、ちゃんと貰った?」
「あの、追加報酬まで頂いてありがとうございました」
「いや、優秀だったから」
「それで、お話があるのですが、人払いをお願いします」
「ストークは、大丈夫。僕が言うな、言ったら言わない」
「そうですか。では」
全員が膝をつく。なんだろ?
「閣下。我々は王軍の特務部隊の一つ青の技です。王様の命令により警護の任に就きました。今後はここで表向きは警護の傭兵として働き、有事の際は閣下の手足となるよう命じられております。よろしくお願い致します」
「まあ、座って」
「「「はい」」」
「これ、ストークもギルド長に、騙されたね」
「はい。大変申し訳ございません」
「いや、王様の命令、仕方ないよ。ストーク、悪くない」
「ありがとうございます」
「どうしようかな?」
「どうされます?」
「ストーク、部屋が足りない」
「あー。残り4部屋と屋根裏部屋が2つで一応足ります」
「あんな広い倉庫、いらない、改装して」
「左様ですね。ヴェリーさんに頼んでおきます。2部屋ならすぐに出来るかと」
「部屋に窓はつけてあげて」
「かしこまりました」
「うん。しばらく、2人屋根裏部屋、いい?」
「ありがとうございます。大丈夫です」
「お給金はどうする?」
「我々は国にもらっています」
「じゃあ、毎月お小遣いを、あげる」
「「ありがとうございます」」
「嬉しいです」
「ストーク、待遇はどうしよう?」
「流石に傭兵を増やすというのは…そうですね、いっそ皆様には兵士としていてもらいましょうか」
「そうだね。子爵が家来いない、まずいね」
「「「ありがとうございます」」」
「立場ある方が良いよね」
「それはもう。その通りで」
「うちの常駐の兵士で。ストーク」
「わかりました。正規の書類を作ります」
「あとはマックスさんか…」
「王様から勧められたと言う言い訳で通ると思います」
「そうしよう」
「城に連絡をとり、通知しておきます」
「よろしく」
「はい」
「そうだ。名前は?」
「はい、お好きな名前で読んでいただけると嬉しいです」
「何で?」
「われわれ特務部隊は元々は聖別式を行わないような劣悪な環境から救い出された者達です。仮の名前はありますが本当の名前はありません」
「なるほど」
「ちなみに仮の名前は私がキャット」
「ウルフです」
「イーグルでさ」
「タイガー」
「フォックス」
「ミンクですわ」
「ふう。これは呼びづらいですね。リョウ様、何かありますか?」
「本当のリーダーは、誰?」
「あっしでさ」
「じゃあ、イーグルはアインス」
「こりゃ結構な名前で」
「次は?」
「俺です」
「タイガーはツヴァイ」
「おお。かっこいい」
「ウルフはドライね」
「ありがとうございます」
「キャットはフィア」
「素敵な名前」
「ミンクはフュンフ」
「きゃ。嬉しい」
「フォックスはゼクス」
「ふふふ。なんて良い名前なんだ」
ドイツ語の1から6なんだけど。
「この名前を覚えてね」
「「「はい」」」
「お互いの名前も覚えて」
「練習させまっさ」
「うん。スケジュール、ストーク、お願い」
「わかりました」
「あと、無闇に、命は捨てないで。これは命令」
「「「「はい」」」
「生き残る事を、考える事」
「「「はい」」」
「それで、普段は人間らしく、生きて」
「どう言う事でしょうか?」
「美味しい物を、食べたり、遊んだり、飲んだり、恋したり、たまにハメを外したり。色々」
「つまり任務についていない時間は好きにしろと言う事ですか?」
「そう」
「ふふふ。不思議なお方だ」
「お言葉に甘えてよろしいんですかい?」
「そうだね。ストークもだよ」
「わ、私もですか?」
「そう。若いから、無駄な、時間はいっぱい、あって良いよ」
「本当に6歳なんですかい?」
「6歳だよ」
僕は答えた。外出たかったんだよね。
「少しきびしいわよ」
「うん」
「エメイラ、大丈夫だよな」
「ハッセルエン、私とミザーリが見守るわ。リョウに今必要なのは純粋な戦闘力と胆力よ。せめて人型を相手にできるようにしたいわ」
「そうか。二人がいる時なら認めよう」
「ありがとう。ついでに言っておくとね、また誘拐ギルドらしい者がルステインに現れたわ。城にいるレイやナフェルと協力して何人か捕まえたんだけど、リーダーらしき者の正体はわからなかったわ。リョウを鍛えるのはそういう者に対抗する力を身につけさせるって意味もあるの」
「わかった。外に行く時のガードはくれぐれも頼む」
「わかったわ。ねえ、ハノン次私に抱かせて」
「はい、エメイラ」
「はわあ。ふわふわ」
その後ナビ抱っこ大会が繰り広げられ、全員不戦敗でナビが優勝した。
翌日、向かいに来たストークとミザーリと久しぶりにセス大通りを歩きながら工房に行く。ナビはストークの肩に座っている。ストークの立場、理解しているのかな?まあそれは置いといて今日は青の技が来るんだったな。何の話だろうか。
工房に入ってお茶を飲んでまったりしているとキーカが、そばに来た。
「リョウ様、お客様がいらっしゃいました。ぶるーあーつ?と名乗っています」
「サロンに通して」
「かしこまり、ました」
「ストーク」
「はい、一緒にお聞きします」
サッチがお茶出ししたと報告をくれる。
「行こう」
「はい」
僕がサロンに入ると立ち上がる。これ、傭兵じゃありえないよね。
「座って」
「「「はい」」」
全員が座る。
「昨日まで、お疲れ様。報酬は、ちゃんと貰った?」
「あの、追加報酬まで頂いてありがとうございました」
「いや、優秀だったから」
「それで、お話があるのですが、人払いをお願いします」
「ストークは、大丈夫。僕が言うな、言ったら言わない」
「そうですか。では」
全員が膝をつく。なんだろ?
「閣下。我々は王軍の特務部隊の一つ青の技です。王様の命令により警護の任に就きました。今後はここで表向きは警護の傭兵として働き、有事の際は閣下の手足となるよう命じられております。よろしくお願い致します」
「まあ、座って」
「「「はい」」」
「これ、ストークもギルド長に、騙されたね」
「はい。大変申し訳ございません」
「いや、王様の命令、仕方ないよ。ストーク、悪くない」
「ありがとうございます」
「どうしようかな?」
「どうされます?」
「ストーク、部屋が足りない」
「あー。残り4部屋と屋根裏部屋が2つで一応足ります」
「あんな広い倉庫、いらない、改装して」
「左様ですね。ヴェリーさんに頼んでおきます。2部屋ならすぐに出来るかと」
「部屋に窓はつけてあげて」
「かしこまりました」
「うん。しばらく、2人屋根裏部屋、いい?」
「ありがとうございます。大丈夫です」
「お給金はどうする?」
「我々は国にもらっています」
「じゃあ、毎月お小遣いを、あげる」
「「ありがとうございます」」
「嬉しいです」
「ストーク、待遇はどうしよう?」
「流石に傭兵を増やすというのは…そうですね、いっそ皆様には兵士としていてもらいましょうか」
「そうだね。子爵が家来いない、まずいね」
「「「ありがとうございます」」」
「立場ある方が良いよね」
「それはもう。その通りで」
「うちの常駐の兵士で。ストーク」
「わかりました。正規の書類を作ります」
「あとはマックスさんか…」
「王様から勧められたと言う言い訳で通ると思います」
「そうしよう」
「城に連絡をとり、通知しておきます」
「よろしく」
「はい」
「そうだ。名前は?」
「はい、お好きな名前で読んでいただけると嬉しいです」
「何で?」
「われわれ特務部隊は元々は聖別式を行わないような劣悪な環境から救い出された者達です。仮の名前はありますが本当の名前はありません」
「なるほど」
「ちなみに仮の名前は私がキャット」
「ウルフです」
「イーグルでさ」
「タイガー」
「フォックス」
「ミンクですわ」
「ふう。これは呼びづらいですね。リョウ様、何かありますか?」
「本当のリーダーは、誰?」
「あっしでさ」
「じゃあ、イーグルはアインス」
「こりゃ結構な名前で」
「次は?」
「俺です」
「タイガーはツヴァイ」
「おお。かっこいい」
「ウルフはドライね」
「ありがとうございます」
「キャットはフィア」
「素敵な名前」
「ミンクはフュンフ」
「きゃ。嬉しい」
「フォックスはゼクス」
「ふふふ。なんて良い名前なんだ」
ドイツ語の1から6なんだけど。
「この名前を覚えてね」
「「「はい」」」
「お互いの名前も覚えて」
「練習させまっさ」
「うん。スケジュール、ストーク、お願い」
「わかりました」
「あと、無闇に、命は捨てないで。これは命令」
「「「「はい」」」
「生き残る事を、考える事」
「「「はい」」」
「それで、普段は人間らしく、生きて」
「どう言う事でしょうか?」
「美味しい物を、食べたり、遊んだり、飲んだり、恋したり、たまにハメを外したり。色々」
「つまり任務についていない時間は好きにしろと言う事ですか?」
「そう」
「ふふふ。不思議なお方だ」
「お言葉に甘えてよろしいんですかい?」
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「本当に6歳なんですかい?」
「6歳だよ」
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