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思い出
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「ロイド様ーー!」
笑顔で私を呼ぶ可愛らしい女の子は先日婚約者となった愛しい人
「ビアンカ、走ると転んでしまうよ?」
「大丈夫ですわ!でもロイド様が言うのであれば転んでしまうかもしれませんね、気を付けますわ」
「ビアンカは何でも私の言う事を聞くね?」
「え?だってロイド様の言葉は間違いありませんもの!」
笑顔でいつも私を慕う彼女が愛おしくて仕方ない
「ビアンカ私だって間違いがあるかもしれない、そんな時は正して欲しい」
「いいえ!ロイド様が白色を黒色だと仰るなら黒色になります!私にはロイド様が正しいのですわ」
「困ったね、私は間違いを起こせない」
「はい!此れからもずっと一緒ですわよ」
「あぁ大切にするよビアンカ」
頬を赤らませ嬉しそうに笑顔を見せる少女は先日10歳を迎えたばかり
やっと10歳になれたので婚約を結べた
彼女はいつも私を正しいと言う
本当にすべてが正しいかのようにしたがってくれる
この笑顔を守らねばと幼き頃誓ったはずなのに
デビュタントした頃には淑女としてマナーは完璧で后妃教育の為王城へ毎日通っていた
毎日笑顔で「ロイド様」と声をかけてくれていた
ある日あの女が目の前に現れるまでは、幸せだった
あの女がどうやって王城へ入り込み自分と接触したのか思い出せないが
あの頃から私はビアンカを遠ざけて居た気がする
遠くから寂し気に、でも笑顔で会釈をするビアンカの姿を思い出す
今思い出すと切なく、駆け寄り抱き寄せてあげたくなるが無理な話だ
王妃から注意はされていたが忙しいと伝えあの女と時間を共にしていた
そしてある日女はビアンカに虐げられていて辛いと言い出した
魅了にかかっている自分は王族としての責務を全うする事無く王や王妃が居ない間にビアンカを断罪し牢へぶち込んだ
あの頃から胸が苦しくなるが気が付かないふりをしていた
もっと調査すればわかる話
もっと王や王妃へ言葉を交わせていたら
もっと、もっと・・・・後悔しかない
幸せな夢をみた
ビアンカが迎えに来てくれる
「ロイド様、幸せな人生おくれましたか?」
手を差し出してくれる
「ビアンカ・・・・会いたかった」
「泣いてらっしゃるの?私は間違ってしまいましたか?」
「いいや、ビアンカではない私が間違えてしまった、間違えてはいけない事だったのに」
「ロイド様、私は幸せでしたよ」
笑顔で私を導いてくれる
「一緒に行きましょう」
「あぁ、これからはいつも一緒だよ」
「はい」
笑顔で手を引き光に包まれた
そして私は一人ベットの上で息を引き取った
笑顔で私を呼ぶ可愛らしい女の子は先日婚約者となった愛しい人
「ビアンカ、走ると転んでしまうよ?」
「大丈夫ですわ!でもロイド様が言うのであれば転んでしまうかもしれませんね、気を付けますわ」
「ビアンカは何でも私の言う事を聞くね?」
「え?だってロイド様の言葉は間違いありませんもの!」
笑顔でいつも私を慕う彼女が愛おしくて仕方ない
「ビアンカ私だって間違いがあるかもしれない、そんな時は正して欲しい」
「いいえ!ロイド様が白色を黒色だと仰るなら黒色になります!私にはロイド様が正しいのですわ」
「困ったね、私は間違いを起こせない」
「はい!此れからもずっと一緒ですわよ」
「あぁ大切にするよビアンカ」
頬を赤らませ嬉しそうに笑顔を見せる少女は先日10歳を迎えたばかり
やっと10歳になれたので婚約を結べた
彼女はいつも私を正しいと言う
本当にすべてが正しいかのようにしたがってくれる
この笑顔を守らねばと幼き頃誓ったはずなのに
デビュタントした頃には淑女としてマナーは完璧で后妃教育の為王城へ毎日通っていた
毎日笑顔で「ロイド様」と声をかけてくれていた
ある日あの女が目の前に現れるまでは、幸せだった
あの女がどうやって王城へ入り込み自分と接触したのか思い出せないが
あの頃から私はビアンカを遠ざけて居た気がする
遠くから寂し気に、でも笑顔で会釈をするビアンカの姿を思い出す
今思い出すと切なく、駆け寄り抱き寄せてあげたくなるが無理な話だ
王妃から注意はされていたが忙しいと伝えあの女と時間を共にしていた
そしてある日女はビアンカに虐げられていて辛いと言い出した
魅了にかかっている自分は王族としての責務を全うする事無く王や王妃が居ない間にビアンカを断罪し牢へぶち込んだ
あの頃から胸が苦しくなるが気が付かないふりをしていた
もっと調査すればわかる話
もっと王や王妃へ言葉を交わせていたら
もっと、もっと・・・・後悔しかない
幸せな夢をみた
ビアンカが迎えに来てくれる
「ロイド様、幸せな人生おくれましたか?」
手を差し出してくれる
「ビアンカ・・・・会いたかった」
「泣いてらっしゃるの?私は間違ってしまいましたか?」
「いいや、ビアンカではない私が間違えてしまった、間違えてはいけない事だったのに」
「ロイド様、私は幸せでしたよ」
笑顔で私を導いてくれる
「一緒に行きましょう」
「あぁ、これからはいつも一緒だよ」
「はい」
笑顔で手を引き光に包まれた
そして私は一人ベットの上で息を引き取った
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