死という治療法

早く4ね

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「最善の治療法は死だと結果が出ました」

 精神科医に淡々と告げられる。

「やっぱり死ですか」

 僕は呆れたように笑った。薬物中毒の症状に追われ、数多の治療法を試しても結局薬のことが忘れられず、最悪の日々を送っていた。

「自分でする勇気がないので、助かります」

 同席している母親が泣き出した。

「それではこちらの椅子に座っていただいて」

 ヘルメットのようなものが着いた椅子が目の前に現れる。いよいよか。これで全て治って救われるのだ。人生の全てが詰まったようなため息が出た。

「お母さん、今までありがとう」

 そう言い残して僕は座る。

「それでは、すぐに終わりますので、リラックスしてください」

 頭に機械を装着して目を瞑る。機械が動き出したかと思ったら目の前が真っ白になる。

 ああ、この治療法で正解だった。
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