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第1章 私はただ平穏に暮らしたいだけなのに!
17 雛
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創作料理を食べた翌日、森で孤児院の子どもと揉めた村の子どもとその親が孤児院に謝罪に来た。
村の子ども達は村長と親からたっぷりと叱られて反省しているようだ。
彼らの謝罪の言葉には反省の心がしっかり籠っていた。
親の方は表面上は笑顔だが、恐怖で顔を強張らせている。孤児院が領主に報告して自分達が処罰されるかもしれないという不安が消しきれていない。
孤児院長と村長の間で今回の問題については大事にしないということでしっかりと話は付いている。村人達は何も心配する必要など無いのに、疑心暗鬼になって勝手に不安に陥っている。
村人は、子どもが採ってきたルメルの実は孤児院の子のものを横取りしたものだから返します、ということでルメルのジャムを渡してきた。
村の子ども達が収穫したルメルの実は収穫した翌日に全てをまとめてジャムにしたらしく、ルメルの実を収穫した子どもがいる世帯分の数のジャム入りの瓶を渡された。
その様子を村の子ども達はほんの少し恨めしそうに眺めている。
反省はしていても、ルメルのジャムという甘味はご馳走だ。そのご馳走がつい先日までは自分たちの物であり、食べる日を心待ちにしていたのに、それが目の前で永遠に手の届かない物になってしまうのだから無念だろう。
だからと言って、お詫びの品を返却する訳にはいかない。これらを受け取ることで孤児院側は村の謝罪を受け入れて今回の件は無事に解決して完全に終了したということが示せる。
今後のことを考えてもお詫びの品を受け取らずに済ませる訳にはいかない。
不正して手に入れた物は正しい持ち主の元へ返さなければならないということをしっかりと村の子ども達へ分からせなければならない。
私は恨めしそうに見ている村の子ども達の視線に気付かないふりをしてルメルのジャムを受け取った。
孤児院の子ども達も村の子ども達の謝罪を受け入れ、両者和解して無事解決ということで村人たちは村へ帰って行った。
孤児院の子どもは村の子に謝罪されたことは喜んでいたが、誰もジャムを貰えたことは喜んでいない。
ルメルがジャムに加工されていて、あちらが手間隙かけた物をこちらが奪ったような後味の悪さがある。
このルメルのジャムを孤児院が独り占めするのは後々の禍根を残すことになりそうなので、どうにか出来ないか考えた結果、今度のパン焼きの日にパン焼き窯でジャムを使ってお菓子を作り、それを村の子ども達と一緒に食べること孤児院の子ども達と孤児院長に提案した。
子ども達は嫌な後ろめたさを感じることなくルメルのジャムが食べられると喜んでその提案に賛成してくれた。
孤児院長もその提案に賛同してくれて、
「そのような気遣いまで出来るようになって!」
と、感動されてしまった。
村側にもこの話を通しておいた方がいいと言われ、私が村長に話すことになった。村へ向かって歩いて行く途中で、幼馴染のアンヌを見かけた。
アンヌは大勢の村人が追放された後に村に移住してきた私と同い年の少女だ。明るい橙に近い茶髪をツインテールにしている無邪気で人懐こい女の子で、孤児の私とも村の子どもと分け隔てなく接してくれる。
道の端でアンヌは1人で高い木を見上げている。
私はアンヌに近づきながら話しかけた。
「アンヌ、どうしたの?こんなところで何やっているの?」
アンヌは見上げていた頭を私の方に向けた。突然話しかけられて、少しびっくりした顔をしていたけど、私を見て安心した顔をした。そして、困ったという風に話しかけてきた。
「ルリエラ、ねえ、ちょっとこっちに来て」
質問に答えてもらえなかったので、なぜ私を呼んでいるのかわからないまま、不思議に思いながらアンヌの傍まで近づいた。
近くまで行くと、アンヌが手のひらに鳥の雛を載せているのに気づいた。
「アンヌ、その雛どうしたの?」
「さっき見つけたの。地面で鳴いているのに気づいて、このままだと、他の動物に食べられると思って。なんとか巣に戻してあげたいのだけど、巣がこの木のてっぺんにあるみたいで……」
困った顔で手のひらの雛を見て、木のてっぺんを見上げる。
私も木のてっぺんを見た。7mくらいの木の一番上の部分に鳥の巣がある。親鳥はいないみたいだ。
「けっこう高いね。それに、先になるほど木が細くなっていて、人が登るのは無理だよ」
それを聞いたアンヌは困った顔に加えて、悲しげな目をして、
「そうなんだよね。それでどうしようかと思ってたの。ルリエラ、どうにか出来ないかなぁ?」
と、私に助けを求めてきた。
私も出来ることなら雛を巣に返してあげたいと思うが、現実的に不可能だ。木に登るのは無理だし、巣に届くほど高い梯子は無い。私の理力を使えば、雛を巣に返せるかもしれないが、こんな人目につくような場所で理力を使うのは抵抗がある。
「巣に返すのは無理だよ。アンヌが家に連れて帰って育てるしかないね」
「そうだね。無理だよね。だから、仕方ないよね」
アンヌは少し残念そうに、だけど、安心した顔をした。
アンヌが雛を家に連れて帰って育てるのはわかっていた。アンヌはこれまでも傷付いた動物を保護して育ててきた責任感が強い優しい女の子だ。ただ、アンヌは簡単に諦めたく無かっただけ。雛を親から引き離すということを。
私はただ、アンヌの背中を押してあげたに過ぎない。
野鳥を保護したり、飼ったりしてはいけないという法律もルールもこの村には存在しないから問題は何も無い。責任持って飼うことが出来るアンヌならば何の心配も無い。
アンヌと並んで村に行こうとした、そのとき、鳥の鳴き声が頭上からした。
上空を見上げると、1羽の白い鳥が巣の周りをぐるぐる飛びながら、ピーピーと鳴いている。その声に応えるように雛もピヨピヨと鳴き始めた。
私たちはお互いに「どうしよう」と困惑した顔で雛と親鳥とを見つめた。
さすがに、親と子が互いに求め合っているのを引き離すのは、胸が痛む。
(アンヌは信用できる子だ。黙っているように頼めば問題無い。悪いことをするのでも、誰かを傷つけるのでもない。人助けならぬ雛助けだ。少しくらい力を使ってもいいだろう)
私は「雛が可哀想」という感情だけで問題無いと考え、冷静な思考力を失っていた。
私は腹を括くくりアンヌに提案した。
「アンヌ、雛を巣に帰す方法があるのだけど」
「本当!そんな方法あるの?」
アンヌは信じられないという表情をしている。
「私、理術が使えるの。その理術を使えば雛を巣に戻せるのだけど、誰にも言わないでくれる?」
「……え?理術?それで本当に雛を巣に戻せるの?」
アンヌは心配そうに聞いてくる。
「大丈夫。雛に危険は無いから。私に雛を渡してくれる?」
私はアンヌを安心させるために、笑顔で自信満々なフリをして、手を出した。
アンヌはまだ少し不安そうにしていたけど、私を信じて雛を私の手のひらに載せてくれた。
「アンヌはそこに居て。誰か来そうになったら、この木を見ないように気を逸らして」
「わかった。ルリエラ、気をつけてね」
と、私の心配をしてくれた。
私はピヨピヨと鳴いているけど、暴れてはいない雛をそっと手のひらで包んで、木に近づいた。道から見えない場所に立ち、目を閉じて集中する。
すると、ゆっくりと立った状態のままで私の体がゆっくりとふわりと浮き始めた。ゆっくりと一定のスピードで私の体は1m、2mと浮き、3分ほどで木のてっぺんにある鳥の巣に到着した。
親鳥は最初は木の周りでピーピー鳴いていたけど、私が徐々に近づいているのに気づくと、どこかへ行ってしまった。
親鳥に攻撃されたらどうしようかと心配していたので、逃げてくれて安心した。
私はそっと巣の中に雛を戻した。雛はずっと私の手のひらの中で鳴いていたけど、巣に戻ると安心したのか、一旦鳴き止んだ。
私は親鳥が戻って来る前に巣から離れようと思って、円柱状の無重力空間を消して、自分の周りに張った無重力の膜だけにする。そうすると、浮いたときよりも早く、1分ほどで地面に降りられた。
私はアンヌが居た場所に急いで戻った。幸い、誰も通り掛からなかったみたいで、アンヌはそこに先ほどと同じように立っていた。
「アンヌ、無事に雛を帰したよ」
私は笑顔でアンヌに報告した。
アンヌはまばたきもせずに、すごく驚いて信じられないという顔をしている。
「アンヌ、どうしたの?」
私はアンヌがなぜそんな顔をしているのかわからなかった。雛が巣に無事に戻れたことを一緒に喜んでくれるものだと思っていた。
「どうしたの?じゃないよ!空を飛べるなんて凄いじゃない!空を飛べる理術なんて聞いたことがないよ。なんでそんなことが出来るの!?」
アンヌはすごく興奮しながら、私に飛びかからんばかりに、私の肩を掴んで尋ねてきた。
しまった、と思ったが時すでに遅しだった。
村の子ども達は村長と親からたっぷりと叱られて反省しているようだ。
彼らの謝罪の言葉には反省の心がしっかり籠っていた。
親の方は表面上は笑顔だが、恐怖で顔を強張らせている。孤児院が領主に報告して自分達が処罰されるかもしれないという不安が消しきれていない。
孤児院長と村長の間で今回の問題については大事にしないということでしっかりと話は付いている。村人達は何も心配する必要など無いのに、疑心暗鬼になって勝手に不安に陥っている。
村人は、子どもが採ってきたルメルの実は孤児院の子のものを横取りしたものだから返します、ということでルメルのジャムを渡してきた。
村の子ども達が収穫したルメルの実は収穫した翌日に全てをまとめてジャムにしたらしく、ルメルの実を収穫した子どもがいる世帯分の数のジャム入りの瓶を渡された。
その様子を村の子ども達はほんの少し恨めしそうに眺めている。
反省はしていても、ルメルのジャムという甘味はご馳走だ。そのご馳走がつい先日までは自分たちの物であり、食べる日を心待ちにしていたのに、それが目の前で永遠に手の届かない物になってしまうのだから無念だろう。
だからと言って、お詫びの品を返却する訳にはいかない。これらを受け取ることで孤児院側は村の謝罪を受け入れて今回の件は無事に解決して完全に終了したということが示せる。
今後のことを考えてもお詫びの品を受け取らずに済ませる訳にはいかない。
不正して手に入れた物は正しい持ち主の元へ返さなければならないということをしっかりと村の子ども達へ分からせなければならない。
私は恨めしそうに見ている村の子ども達の視線に気付かないふりをしてルメルのジャムを受け取った。
孤児院の子ども達も村の子ども達の謝罪を受け入れ、両者和解して無事解決ということで村人たちは村へ帰って行った。
孤児院の子どもは村の子に謝罪されたことは喜んでいたが、誰もジャムを貰えたことは喜んでいない。
ルメルがジャムに加工されていて、あちらが手間隙かけた物をこちらが奪ったような後味の悪さがある。
このルメルのジャムを孤児院が独り占めするのは後々の禍根を残すことになりそうなので、どうにか出来ないか考えた結果、今度のパン焼きの日にパン焼き窯でジャムを使ってお菓子を作り、それを村の子ども達と一緒に食べること孤児院の子ども達と孤児院長に提案した。
子ども達は嫌な後ろめたさを感じることなくルメルのジャムが食べられると喜んでその提案に賛成してくれた。
孤児院長もその提案に賛同してくれて、
「そのような気遣いまで出来るようになって!」
と、感動されてしまった。
村側にもこの話を通しておいた方がいいと言われ、私が村長に話すことになった。村へ向かって歩いて行く途中で、幼馴染のアンヌを見かけた。
アンヌは大勢の村人が追放された後に村に移住してきた私と同い年の少女だ。明るい橙に近い茶髪をツインテールにしている無邪気で人懐こい女の子で、孤児の私とも村の子どもと分け隔てなく接してくれる。
道の端でアンヌは1人で高い木を見上げている。
私はアンヌに近づきながら話しかけた。
「アンヌ、どうしたの?こんなところで何やっているの?」
アンヌは見上げていた頭を私の方に向けた。突然話しかけられて、少しびっくりした顔をしていたけど、私を見て安心した顔をした。そして、困ったという風に話しかけてきた。
「ルリエラ、ねえ、ちょっとこっちに来て」
質問に答えてもらえなかったので、なぜ私を呼んでいるのかわからないまま、不思議に思いながらアンヌの傍まで近づいた。
近くまで行くと、アンヌが手のひらに鳥の雛を載せているのに気づいた。
「アンヌ、その雛どうしたの?」
「さっき見つけたの。地面で鳴いているのに気づいて、このままだと、他の動物に食べられると思って。なんとか巣に戻してあげたいのだけど、巣がこの木のてっぺんにあるみたいで……」
困った顔で手のひらの雛を見て、木のてっぺんを見上げる。
私も木のてっぺんを見た。7mくらいの木の一番上の部分に鳥の巣がある。親鳥はいないみたいだ。
「けっこう高いね。それに、先になるほど木が細くなっていて、人が登るのは無理だよ」
それを聞いたアンヌは困った顔に加えて、悲しげな目をして、
「そうなんだよね。それでどうしようかと思ってたの。ルリエラ、どうにか出来ないかなぁ?」
と、私に助けを求めてきた。
私も出来ることなら雛を巣に返してあげたいと思うが、現実的に不可能だ。木に登るのは無理だし、巣に届くほど高い梯子は無い。私の理力を使えば、雛を巣に返せるかもしれないが、こんな人目につくような場所で理力を使うのは抵抗がある。
「巣に返すのは無理だよ。アンヌが家に連れて帰って育てるしかないね」
「そうだね。無理だよね。だから、仕方ないよね」
アンヌは少し残念そうに、だけど、安心した顔をした。
アンヌが雛を家に連れて帰って育てるのはわかっていた。アンヌはこれまでも傷付いた動物を保護して育ててきた責任感が強い優しい女の子だ。ただ、アンヌは簡単に諦めたく無かっただけ。雛を親から引き離すということを。
私はただ、アンヌの背中を押してあげたに過ぎない。
野鳥を保護したり、飼ったりしてはいけないという法律もルールもこの村には存在しないから問題は何も無い。責任持って飼うことが出来るアンヌならば何の心配も無い。
アンヌと並んで村に行こうとした、そのとき、鳥の鳴き声が頭上からした。
上空を見上げると、1羽の白い鳥が巣の周りをぐるぐる飛びながら、ピーピーと鳴いている。その声に応えるように雛もピヨピヨと鳴き始めた。
私たちはお互いに「どうしよう」と困惑した顔で雛と親鳥とを見つめた。
さすがに、親と子が互いに求め合っているのを引き離すのは、胸が痛む。
(アンヌは信用できる子だ。黙っているように頼めば問題無い。悪いことをするのでも、誰かを傷つけるのでもない。人助けならぬ雛助けだ。少しくらい力を使ってもいいだろう)
私は「雛が可哀想」という感情だけで問題無いと考え、冷静な思考力を失っていた。
私は腹を括くくりアンヌに提案した。
「アンヌ、雛を巣に帰す方法があるのだけど」
「本当!そんな方法あるの?」
アンヌは信じられないという表情をしている。
「私、理術が使えるの。その理術を使えば雛を巣に戻せるのだけど、誰にも言わないでくれる?」
「……え?理術?それで本当に雛を巣に戻せるの?」
アンヌは心配そうに聞いてくる。
「大丈夫。雛に危険は無いから。私に雛を渡してくれる?」
私はアンヌを安心させるために、笑顔で自信満々なフリをして、手を出した。
アンヌはまだ少し不安そうにしていたけど、私を信じて雛を私の手のひらに載せてくれた。
「アンヌはそこに居て。誰か来そうになったら、この木を見ないように気を逸らして」
「わかった。ルリエラ、気をつけてね」
と、私の心配をしてくれた。
私はピヨピヨと鳴いているけど、暴れてはいない雛をそっと手のひらで包んで、木に近づいた。道から見えない場所に立ち、目を閉じて集中する。
すると、ゆっくりと立った状態のままで私の体がゆっくりとふわりと浮き始めた。ゆっくりと一定のスピードで私の体は1m、2mと浮き、3分ほどで木のてっぺんにある鳥の巣に到着した。
親鳥は最初は木の周りでピーピー鳴いていたけど、私が徐々に近づいているのに気づくと、どこかへ行ってしまった。
親鳥に攻撃されたらどうしようかと心配していたので、逃げてくれて安心した。
私はそっと巣の中に雛を戻した。雛はずっと私の手のひらの中で鳴いていたけど、巣に戻ると安心したのか、一旦鳴き止んだ。
私は親鳥が戻って来る前に巣から離れようと思って、円柱状の無重力空間を消して、自分の周りに張った無重力の膜だけにする。そうすると、浮いたときよりも早く、1分ほどで地面に降りられた。
私はアンヌが居た場所に急いで戻った。幸い、誰も通り掛からなかったみたいで、アンヌはそこに先ほどと同じように立っていた。
「アンヌ、無事に雛を帰したよ」
私は笑顔でアンヌに報告した。
アンヌはまばたきもせずに、すごく驚いて信じられないという顔をしている。
「アンヌ、どうしたの?」
私はアンヌがなぜそんな顔をしているのかわからなかった。雛が巣に無事に戻れたことを一緒に喜んでくれるものだと思っていた。
「どうしたの?じゃないよ!空を飛べるなんて凄いじゃない!空を飛べる理術なんて聞いたことがないよ。なんでそんなことが出来るの!?」
アンヌはすごく興奮しながら、私に飛びかからんばかりに、私の肩を掴んで尋ねてきた。
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