223 / 261
第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
62 本性
しおりを挟む
私は1年前に学園都市で暴漢に襲われそうになったときに自衛手段の必要性を実感した。
だから、理術を使って自分の身を守る自衛手段を試行錯誤していた。
元々人を殴ったりして傷つける度胸も覚悟も私には無い。
理術で直接他人を攻撃せずに相手を無力化する方法はないものかと考えた。
そもそも理術で直接人の身体を攻撃することはできない。
生き物に備わっている理力に相殺されて理術がうまく作動しないせいだ。
相手を無力化するが、相手を直接攻撃はせず、傷つけず、血を流さず、痛めつけない、そんな方法はないものか。
まず、重力で相手を拘束する方法を思いついた。
相手の周囲の重力を重くして身動きできないようにする。
でも、それは私が理術を解いてしまったらすぐに解放されてしまう。
相手を拘束して無力化できるのは、私が理術を使っている間だけだ。
私がそこから逃げることはできない。
相手の体を潰すほどの重力をかけて相手が動けなくなるくらい相手を痛めつける方法は私には取れそうにない。
それなら、相手の周囲の重力を軽くすればいいと考えついた。
重力が軽くなれば山の上のように気圧が下がる。気圧が下がれば空気が薄くなる。酸素も薄くなる。呼吸がしにくくなる。相手の血液中の酸素濃度が低くなる。相手は低酸素血症になる。
上手くいけば気絶させることができるかもしれない。
すぐに理術を解除すれば命の危険はないだろう。気圧が戻れば血液中の酸素濃度はすぐに元通りになる。
今までは自分に理術をかけていたとき、無意識のうちに自分の周囲の酸素濃度が下がらないように調節していたようだ。
私は前世の彼女の記憶から無重力だと空気がない、重力が軽い場所は空気が薄くなる、と知識で知っていた。
だから、無意識のうちに自分の周囲の空気の密度が変わらないように調節できていた。
もし、何も知らない人が浮遊術を使って自分の周囲の重力を軽くしたら、それに伴って気圧も下がり、酸素濃度も下がるだろう。
そうなると宙に浮く前に酸素が足りなくなり、呼吸困難となって倒れる危険がある。
私が思っていたよりも重力が軽い空間を作り出して浮くという私の浮遊術は危険すぎる術だった。
私はそうした危険性を理解しながら浮遊術を悪用する形で「相手を高山病にする理術」を作り出した。
私は将来の危険性よりも自分の安全性を優先した。
私は自分が自衛手段を持つことによる安心感を得るためにその自衛手段によって命を奪う可能性には目を瞑った。
それでも、危険性を理解していたから人体実験はしなかった。
万が一問題が起きたとしても相手は悪い人間だし、証拠は残らないし、誰にも分からないから大丈夫と楽観視していた。
その結果がこれだ。
私の足下でヒロデンが倒れている。
無我夢中で発動した「相手を高山病にする理術」によってヒロデンは発動と同時にそのままその場に倒れた。
呻いたり、苦しんだり、呼吸困難になったり、痛がったりせずに、本当に何の前触れも無くいきなりその場で倒れ込んだ。
ヒロデンは微動だにしない。
死んだのかもしれない。
一切動かない。
人形のように、死体のようにうつ伏せになったヒロデンの体は動かない。
私は貞操の危機が去ったことに安堵するよりも、恐怖が全身を駆け巡った。
殺してしまったという衝撃。
自分が人を殺したという事実。
自分が目の前の死体を生み出したという現実。
余りの恐怖に吐きそうになる。
しかし、吐く前に目の前の死体と思い込んでいたヒロデンの手が微かに動いた。
生きている。
私は安堵した。
恐怖は去って本当に心から深く安堵した。
私はヒロデンが生きていたことを喜んだのではない。
自分が人殺しにならなかったことに心底安心した。
なんて酷い人間なんだろう。
人は本当に追い詰められた時に本性が出ると言うがその通りだ。
私は自分でも知らなかった本性を知った。
私は自分で思っていたよりもずっと薄情で残酷で自分のことしか考えられない人間だった。
自己保身を第一に考える人間だった。
目の前の倒れている人間を助けようとも助けたいとも思わない。
目の前に倒れている人間の安否よりもずっと自分の身が可愛い。
自分が人を殺していないことの方がずっと大事で重要。
我が身可愛さに人を殺して、人を殺したという事実とその罪悪感と罪の重さに怯えるけれど、殺した相手のことについては一切考えない。
殺してしまった相手に対して申し訳ないとも思わない。
殺人という犯罪行為に対してのみ私は怯えていた。
殺人という犯罪行為、罪深い取り返しの無いことをしてしまった自分、汚れてしまった自分自身に怯えた。
そこに殺してしまった相手に対する懺悔や後悔や反省は無い。
相手に関しては何も考えていない。思い浮かんでいない。完全に蚊帳の外。
ただただ自分自身がやってしまったことの重大さ、罪深さ、取り返しのつかなさ、そのことに恐怖して、怖気づいているだけ。
殺してしまった相手に対しては何も思わない。
本当に一欠けらも考えていない。
一切頭の中にも心の中にも殺してしまった相手は存在していなかった。
ただただ自分のことだけ、自分が犯してしまった罪に対してだけ、自分の行動のことだけしか考えられない。
自分がこれほど弱くて愚かで醜い人間だとは夢にも思っていなかった。
人を殺したという罪を背負えない程に弱い。
罪と真正面から向き合えない程に弱い。
罪から逃げようとする醜さ。人を殺すという罪を軽く考えていた愚かさ。真剣に考えずに行動してしまった軽率さ。安易に命を奪うという選択をした罪深さ。
その自分の罪も愚かさも醜さも弱さも受け止めきれないほどに弱い自分に嫌気がさす。
卑怯で弱くて狡くて醜い自分に失望する。
私はこの理術で相手を殺めてしまうという危険性も可能性も理解していた。
それなのに、本当には理解していなかった。何も考えていなかった。真面目に真剣に考えなかった。向き合わなかった。
これは私の怠慢だ。
私は軽く考えていた。軽視していた。とても浅慮だった。
命を奪うということ、殺人という罪を犯すこと、その罪を背負うことを軽く見ていた。
だから、あんなにも簡単に殺そうとしてしまった。殺してもいいと、死んでも仕方ないとどこかで安易に考えていた。
取り返しのつかないことなのに。背負えないほど重い罪なのに。
どこかで軽く考えていた。人を殺してしまうということを。
現実のこととして、実感として、事実として、自分のこととして考えていなかった。どこか他人事だった。
私は自分の力のことについて真剣に向き合っていなかった。
人の命を奪う危険性、可能性が少しでもあるなら、もっと真剣に考えるべきだった。使用についてもっと慎重になるべきだった。
安易に使って、簡単に人の命を奪ってしまうところだった。
「そんなつもりは無かった」だなんて言い訳にもならない。
私は自分の力が人を殺せることは分かっていた。理解していた。把握していた。
それなのに、「死んでも構わない」「殺しても証拠は残らないから問題ない」とどこかで他人事のように思っていた。
なんて酷い人間なんだろう。
殺してしまった相手のことなんて一ミリも考えていない。頭の片隅にも無い。
あるのは人間を殺してしまった自分のことだけ。自分の自己保身だけ。
被害者のことは個人として認識していない。人間という記号でしか捉えていない。
被害者のこと、その遺族のこと、哀しむ人がいること、苦しむ人がいることについて考えが及ばない。
私はなんて薄情な人間なんだろう。
自分の馬鹿さ加減に呆れる。
自分の身勝手さに泣きたくなる。
自分の怠慢に後悔する。
自分の弱さに絶望する。
自分の愚かさに失望する。
自分の醜さに吐き気がする。
自分の薄情さに落ち込む。
なんて他人に対して薄情で残酷で冷酷で、自分のことしか考えていない人間なんだろう。
自分本位で身勝手で自己中心的な歪んだ人間。
私は目の前の惨状そっちのけで自分の本性を知って驚愕して戦慄していた。
しかし、ヒロデンが呻くような声をあげたことで私の意識はやっと現実に戻ってくる。
今はそんなことを考えている場合ではない。
自己憐憫も自己嫌悪も自己否定も自己陶酔も自己分析も自己弁護も後だ。
ヒロデンが意識を取り戻す前にここから早急に逃げ出さなくてはいけない。
今が逃げるチャンスだ。
今逃げ出さなくてはもう二度と逃げることができなくなる。
これが最後の脱出の機会。
これを逃してはならない。
私は正気に戻り、冷静さを取り戻して、事前の脱出計画を放り出して今すぐここから逃げるために動き出した。
だから、理術を使って自分の身を守る自衛手段を試行錯誤していた。
元々人を殴ったりして傷つける度胸も覚悟も私には無い。
理術で直接他人を攻撃せずに相手を無力化する方法はないものかと考えた。
そもそも理術で直接人の身体を攻撃することはできない。
生き物に備わっている理力に相殺されて理術がうまく作動しないせいだ。
相手を無力化するが、相手を直接攻撃はせず、傷つけず、血を流さず、痛めつけない、そんな方法はないものか。
まず、重力で相手を拘束する方法を思いついた。
相手の周囲の重力を重くして身動きできないようにする。
でも、それは私が理術を解いてしまったらすぐに解放されてしまう。
相手を拘束して無力化できるのは、私が理術を使っている間だけだ。
私がそこから逃げることはできない。
相手の体を潰すほどの重力をかけて相手が動けなくなるくらい相手を痛めつける方法は私には取れそうにない。
それなら、相手の周囲の重力を軽くすればいいと考えついた。
重力が軽くなれば山の上のように気圧が下がる。気圧が下がれば空気が薄くなる。酸素も薄くなる。呼吸がしにくくなる。相手の血液中の酸素濃度が低くなる。相手は低酸素血症になる。
上手くいけば気絶させることができるかもしれない。
すぐに理術を解除すれば命の危険はないだろう。気圧が戻れば血液中の酸素濃度はすぐに元通りになる。
今までは自分に理術をかけていたとき、無意識のうちに自分の周囲の酸素濃度が下がらないように調節していたようだ。
私は前世の彼女の記憶から無重力だと空気がない、重力が軽い場所は空気が薄くなる、と知識で知っていた。
だから、無意識のうちに自分の周囲の空気の密度が変わらないように調節できていた。
もし、何も知らない人が浮遊術を使って自分の周囲の重力を軽くしたら、それに伴って気圧も下がり、酸素濃度も下がるだろう。
そうなると宙に浮く前に酸素が足りなくなり、呼吸困難となって倒れる危険がある。
私が思っていたよりも重力が軽い空間を作り出して浮くという私の浮遊術は危険すぎる術だった。
私はそうした危険性を理解しながら浮遊術を悪用する形で「相手を高山病にする理術」を作り出した。
私は将来の危険性よりも自分の安全性を優先した。
私は自分が自衛手段を持つことによる安心感を得るためにその自衛手段によって命を奪う可能性には目を瞑った。
それでも、危険性を理解していたから人体実験はしなかった。
万が一問題が起きたとしても相手は悪い人間だし、証拠は残らないし、誰にも分からないから大丈夫と楽観視していた。
その結果がこれだ。
私の足下でヒロデンが倒れている。
無我夢中で発動した「相手を高山病にする理術」によってヒロデンは発動と同時にそのままその場に倒れた。
呻いたり、苦しんだり、呼吸困難になったり、痛がったりせずに、本当に何の前触れも無くいきなりその場で倒れ込んだ。
ヒロデンは微動だにしない。
死んだのかもしれない。
一切動かない。
人形のように、死体のようにうつ伏せになったヒロデンの体は動かない。
私は貞操の危機が去ったことに安堵するよりも、恐怖が全身を駆け巡った。
殺してしまったという衝撃。
自分が人を殺したという事実。
自分が目の前の死体を生み出したという現実。
余りの恐怖に吐きそうになる。
しかし、吐く前に目の前の死体と思い込んでいたヒロデンの手が微かに動いた。
生きている。
私は安堵した。
恐怖は去って本当に心から深く安堵した。
私はヒロデンが生きていたことを喜んだのではない。
自分が人殺しにならなかったことに心底安心した。
なんて酷い人間なんだろう。
人は本当に追い詰められた時に本性が出ると言うがその通りだ。
私は自分でも知らなかった本性を知った。
私は自分で思っていたよりもずっと薄情で残酷で自分のことしか考えられない人間だった。
自己保身を第一に考える人間だった。
目の前の倒れている人間を助けようとも助けたいとも思わない。
目の前に倒れている人間の安否よりもずっと自分の身が可愛い。
自分が人を殺していないことの方がずっと大事で重要。
我が身可愛さに人を殺して、人を殺したという事実とその罪悪感と罪の重さに怯えるけれど、殺した相手のことについては一切考えない。
殺してしまった相手に対して申し訳ないとも思わない。
殺人という犯罪行為に対してのみ私は怯えていた。
殺人という犯罪行為、罪深い取り返しの無いことをしてしまった自分、汚れてしまった自分自身に怯えた。
そこに殺してしまった相手に対する懺悔や後悔や反省は無い。
相手に関しては何も考えていない。思い浮かんでいない。完全に蚊帳の外。
ただただ自分自身がやってしまったことの重大さ、罪深さ、取り返しのつかなさ、そのことに恐怖して、怖気づいているだけ。
殺してしまった相手に対しては何も思わない。
本当に一欠けらも考えていない。
一切頭の中にも心の中にも殺してしまった相手は存在していなかった。
ただただ自分のことだけ、自分が犯してしまった罪に対してだけ、自分の行動のことだけしか考えられない。
自分がこれほど弱くて愚かで醜い人間だとは夢にも思っていなかった。
人を殺したという罪を背負えない程に弱い。
罪と真正面から向き合えない程に弱い。
罪から逃げようとする醜さ。人を殺すという罪を軽く考えていた愚かさ。真剣に考えずに行動してしまった軽率さ。安易に命を奪うという選択をした罪深さ。
その自分の罪も愚かさも醜さも弱さも受け止めきれないほどに弱い自分に嫌気がさす。
卑怯で弱くて狡くて醜い自分に失望する。
私はこの理術で相手を殺めてしまうという危険性も可能性も理解していた。
それなのに、本当には理解していなかった。何も考えていなかった。真面目に真剣に考えなかった。向き合わなかった。
これは私の怠慢だ。
私は軽く考えていた。軽視していた。とても浅慮だった。
命を奪うということ、殺人という罪を犯すこと、その罪を背負うことを軽く見ていた。
だから、あんなにも簡単に殺そうとしてしまった。殺してもいいと、死んでも仕方ないとどこかで安易に考えていた。
取り返しのつかないことなのに。背負えないほど重い罪なのに。
どこかで軽く考えていた。人を殺してしまうということを。
現実のこととして、実感として、事実として、自分のこととして考えていなかった。どこか他人事だった。
私は自分の力のことについて真剣に向き合っていなかった。
人の命を奪う危険性、可能性が少しでもあるなら、もっと真剣に考えるべきだった。使用についてもっと慎重になるべきだった。
安易に使って、簡単に人の命を奪ってしまうところだった。
「そんなつもりは無かった」だなんて言い訳にもならない。
私は自分の力が人を殺せることは分かっていた。理解していた。把握していた。
それなのに、「死んでも構わない」「殺しても証拠は残らないから問題ない」とどこかで他人事のように思っていた。
なんて酷い人間なんだろう。
殺してしまった相手のことなんて一ミリも考えていない。頭の片隅にも無い。
あるのは人間を殺してしまった自分のことだけ。自分の自己保身だけ。
被害者のことは個人として認識していない。人間という記号でしか捉えていない。
被害者のこと、その遺族のこと、哀しむ人がいること、苦しむ人がいることについて考えが及ばない。
私はなんて薄情な人間なんだろう。
自分の馬鹿さ加減に呆れる。
自分の身勝手さに泣きたくなる。
自分の怠慢に後悔する。
自分の弱さに絶望する。
自分の愚かさに失望する。
自分の醜さに吐き気がする。
自分の薄情さに落ち込む。
なんて他人に対して薄情で残酷で冷酷で、自分のことしか考えていない人間なんだろう。
自分本位で身勝手で自己中心的な歪んだ人間。
私は目の前の惨状そっちのけで自分の本性を知って驚愕して戦慄していた。
しかし、ヒロデンが呻くような声をあげたことで私の意識はやっと現実に戻ってくる。
今はそんなことを考えている場合ではない。
自己憐憫も自己嫌悪も自己否定も自己陶酔も自己分析も自己弁護も後だ。
ヒロデンが意識を取り戻す前にここから早急に逃げ出さなくてはいけない。
今が逃げるチャンスだ。
今逃げ出さなくてはもう二度と逃げることができなくなる。
これが最後の脱出の機会。
これを逃してはならない。
私は正気に戻り、冷静さを取り戻して、事前の脱出計画を放り出して今すぐここから逃げるために動き出した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる