蔵と有坂

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お題/上映 七年目 春

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 場内が暗くなって音楽と共に、古い映像が映し出された。
 試合会場、中央に進むのは赤胴の女の子。たれに「蔵」の一文字──あの日の君がいる。
 それなら相手は十二歳の僕だ。記憶より幼い二人の試合はすぐに、興奮した女の子の飛び跳ねる映像に変わる。

「氷文さん練さん運命の出会いでした」
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