蔵と有坂

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お題/機関銃 一年目 春

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「どうしてやめちゃったの?」

 ようやく聞けた。中学の君を僕は知らない。

「剣道は好きだけど、他のことがやりたい。家でも竹刀は振れるし、武力としての上達は限界かなと」
「そうかな」

 機関銃でも出されたら、そりゃ負けるけど。

「練とは違うの」

 視線を落とす君にはまだ秘密がある。
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