2 / 87
現実
しおりを挟む
………………………現実だった……………
目が覚めてもフリフリのお嬢様が寝るようなベッドの上で、ネグリジェのような服を着てる。どう考えてもここは日本ではない。
そう思って、鏡の前に行くとゲームで見たまんまの公爵令嬢がそこには立っていた。
……………いつも思ってたけど公爵令嬢って綺麗よね…
あんな可愛い系の男爵令嬢よりも私の好みは公爵令嬢だった。そして鏡で見ても綺麗……
鏡の中の自分を見て綺麗なんて言ってるとナルシストになっちゃう。いけないいけない。
取り合えず、現状を整理しよう。
私はシルヴィア・サルゴレット公爵令嬢であり、きっと悪役令嬢だ。2歳上の王子とは婚約者候補として10歳から交流を始め、16歳の私の誕生日を待って、正式な婚約を行った。仲が良好とは言えなかった私たちだけど、周りから押し切られる形で婚約が決まった。お世辞にも王太子の器ではないボンボン王子に、王妃教育をほぼ終えている公爵令嬢をあてがったというシナリオだ。
ちょっとだけ王子の性格を思い出すと、王たるもの自分の意見をしっかりと持つべきである。王たるもの周りの意見も聞くべきである。王たるもの力ないものは守るべきである。という王たるものの教育を曲がったほうにまっすぐ受け入れてしまった王太子は自分の意見を強く持ち、自分の意見に賛同する周りの声に大きく同調し、自分の庇護下に置いたものは尊重されるべきであると考えてしまうようになった。
それがいい方向に進めばいいが、そうでない方向に進むことが7、、いや8割でそれを窘めるために、すでに王妃教育がほぼ終えている公爵令嬢が押し付けられたのだ。でも、こんな性格の王子が公爵令嬢の言うことなど聞くわけもない。それでも周りからは嗜めるように言われ、板挟みの状態で渋々注意すると「王子である私に意見するとは何様か」と怒られる始末。そのうちに王子の周りには自分と同じ意見のものしか寄り付かなくなり、まともな教育を行われた公爵令嬢と仲良くなれるわけなんてなかった。
それでも15歳から通い始める高等教育機関は18歳で卒業となる。要するに今年の冬をもって第1王子は卒業するはず。そしてその卒業披露パーティーで婚約破棄をつきつけられる。
今はまだ今年の入学式が終わっておらず、男爵令嬢もまだ入学していない。今年の入学式と同時に私たちも今年度が始まる。それと同時に男爵令嬢も私と同じ学年に入学してくるはずだ。
男爵が平民に生ませた子どもで、母親がなくなったので男爵が引き取ったというなんともありきたりなシナリオだった。そして、16歳で編入してくる。
平民として育ったヒロインは貴族としての振る舞いが出来ず、それが元で女生徒の友達を作ることが出来ず寂しく思う。そんな時に王子と出会い、涙を拭ったその様子に『王たるもの力ないものは守るべき』の教えが頭をよぎり、話しを聞くことになる。そして人目を憚らずヒロインをそばに置き、自分の庇護下にあると公言するようになった。その様に公爵令嬢は苦言を呈すも、それを機にヒロインが公爵令嬢にいじめられたと騒ぐようになる。爵位の高い公爵令嬢にいじめられる可哀想なヒロインにどんどんのめりこむ王子はこれこそが真実の愛だと考え、卒業披露パーティーで婚約破棄を言い渡し、あらたに男爵令嬢との婚約を宣言する。
失意のどん底で公爵令嬢は家に帰り、そのことを父である公爵に報告すると「男爵令嬢をいじめて婚約破棄されるとはなんたる恥さらし。私にはこんな娘はいなかった。今後死ぬまで修道院で暮らすといい」と修道院へ送られてしまうという内容。
目が覚めてもフリフリのお嬢様が寝るようなベッドの上で、ネグリジェのような服を着てる。どう考えてもここは日本ではない。
そう思って、鏡の前に行くとゲームで見たまんまの公爵令嬢がそこには立っていた。
……………いつも思ってたけど公爵令嬢って綺麗よね…
あんな可愛い系の男爵令嬢よりも私の好みは公爵令嬢だった。そして鏡で見ても綺麗……
鏡の中の自分を見て綺麗なんて言ってるとナルシストになっちゃう。いけないいけない。
取り合えず、現状を整理しよう。
私はシルヴィア・サルゴレット公爵令嬢であり、きっと悪役令嬢だ。2歳上の王子とは婚約者候補として10歳から交流を始め、16歳の私の誕生日を待って、正式な婚約を行った。仲が良好とは言えなかった私たちだけど、周りから押し切られる形で婚約が決まった。お世辞にも王太子の器ではないボンボン王子に、王妃教育をほぼ終えている公爵令嬢をあてがったというシナリオだ。
ちょっとだけ王子の性格を思い出すと、王たるもの自分の意見をしっかりと持つべきである。王たるもの周りの意見も聞くべきである。王たるもの力ないものは守るべきである。という王たるものの教育を曲がったほうにまっすぐ受け入れてしまった王太子は自分の意見を強く持ち、自分の意見に賛同する周りの声に大きく同調し、自分の庇護下に置いたものは尊重されるべきであると考えてしまうようになった。
それがいい方向に進めばいいが、そうでない方向に進むことが7、、いや8割でそれを窘めるために、すでに王妃教育がほぼ終えている公爵令嬢が押し付けられたのだ。でも、こんな性格の王子が公爵令嬢の言うことなど聞くわけもない。それでも周りからは嗜めるように言われ、板挟みの状態で渋々注意すると「王子である私に意見するとは何様か」と怒られる始末。そのうちに王子の周りには自分と同じ意見のものしか寄り付かなくなり、まともな教育を行われた公爵令嬢と仲良くなれるわけなんてなかった。
それでも15歳から通い始める高等教育機関は18歳で卒業となる。要するに今年の冬をもって第1王子は卒業するはず。そしてその卒業披露パーティーで婚約破棄をつきつけられる。
今はまだ今年の入学式が終わっておらず、男爵令嬢もまだ入学していない。今年の入学式と同時に私たちも今年度が始まる。それと同時に男爵令嬢も私と同じ学年に入学してくるはずだ。
男爵が平民に生ませた子どもで、母親がなくなったので男爵が引き取ったというなんともありきたりなシナリオだった。そして、16歳で編入してくる。
平民として育ったヒロインは貴族としての振る舞いが出来ず、それが元で女生徒の友達を作ることが出来ず寂しく思う。そんな時に王子と出会い、涙を拭ったその様子に『王たるもの力ないものは守るべき』の教えが頭をよぎり、話しを聞くことになる。そして人目を憚らずヒロインをそばに置き、自分の庇護下にあると公言するようになった。その様に公爵令嬢は苦言を呈すも、それを機にヒロインが公爵令嬢にいじめられたと騒ぐようになる。爵位の高い公爵令嬢にいじめられる可哀想なヒロインにどんどんのめりこむ王子はこれこそが真実の愛だと考え、卒業披露パーティーで婚約破棄を言い渡し、あらたに男爵令嬢との婚約を宣言する。
失意のどん底で公爵令嬢は家に帰り、そのことを父である公爵に報告すると「男爵令嬢をいじめて婚約破棄されるとはなんたる恥さらし。私にはこんな娘はいなかった。今後死ぬまで修道院で暮らすといい」と修道院へ送られてしまうという内容。
56
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
『婚約もしていないのに婚約破棄ですか? 〜岩塩で殴れば目が覚めます?〜』
しおしお
恋愛
「岩を売る田舎娘と婚約?そんなもの破棄だ!」
――そう言い放ったのは、まだ婚約すら成立していないのに“婚約破棄”を宣言した内陸王国の王太子。
塩は海から来るもの。
白く精製された粉こそ本物。
岩塩など不純物の塊に過ぎない。
そう思い込んだ彼は、ハライト公国公爵令嬢ヴィエリチカを侮辱し、交易を軽んじた。
だが――
王都に届くその“白い粉”は、すべてハライト産の岩塩から精製されたものだった。
供給が止まった瞬間、王国は気づく。
塩は保存であり、兵站であり、治療であり、冬越しの生命線であったことを。
謝罪の席で提示された条件はただ一つ。
民への販売価格は据え置き。
だが国家は十倍で買い取ること。
誇りを守るために契約を受け入れた王太子。
守られたのは民。
削られたのは国家。
やがて赤字は膨らみ、担保は差し出され、王国は静かに編入されていく。
処刑はない。
復讐もない。
あるのは――帰結。
「塩は、穢れを流すためのものです」
笑顔で告げるヴィエリチカと、
王宮衛生管理局へ配属された元王太子。
これは、岩塩を侮った物語の、静かな終着点。
---
もしアルファポリス向けにもう少し軽くする版も欲しければ、作ります。
それとも、
・タグもまとめる?
・もっと煽る版にする?
・文学寄りにする?
どの方向で仕上げますか?
王国最強の天才魔導士は、追放された悪役令嬢の息子でした
由香
ファンタジー
追放された悪役令嬢が選んだのは復讐ではなく、母として息子を守ること。
無自覚天才に育った息子は、魔法を遊び感覚で扱い、王国を震撼させてしまう。
再び招かれたのは、かつて母を追放した国。
礼儀正しく圧倒する息子と、静かに完全勝利する母。
これは、親子が選ぶ“最も美しいざまぁ”。
断罪の準備は完璧です!国外追放が楽しみすぎてボロが出る
黒猫かの
恋愛
「ミモリ・フォン・ラングレイ! 貴様との婚約を破棄し、国外追放に処す!」
パルマ王国の卒業パーティー。第一王子アリオスから突きつけられた非情な断罪に、公爵令嬢ミモリは……内心でガッツポーズを決めていた。
(ついにきたわ! これで堅苦しい王妃教育も、無能な婚約者の世話も、全部おさらばですわ!)
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
断罪中、味方が多すぎて王子が孤立している件について
夏乃みのり
恋愛
バーンスタイン伯爵家の令嬢ラミリアは、魔力も剣の才能もない「ごく普通」の地味な女性。
ある日のパーティーで、婚約者であるジェラルド第二王子から「地味で無能で嫉妬深い」と罵られ、身に覚えのない罪で婚約破棄を突きつけられてしまう。
しかし、断罪劇は予想外の展開へ。
無能な悪役令嬢は静かに暮らしたいだけなのに、超有能な側近たちの勘違いで救国の聖女になってしまいました
黒崎隼人
ファンタジー
乙女ゲームの悪役令嬢イザベラに転生した私の夢は、破滅フラグを回避して「悠々自適なニート生活」を送ること!そのために王太子との婚約を破棄しようとしただけなのに…「疲れたわ」と呟けば政敵が消え、「甘いものが食べたい」と言えば新商品が国を潤し、「虫が嫌」と漏らせば魔物の巣が消滅!? 私は何もしていないのに、超有能な側近たちの暴走(という名の忠誠心)が止まらない!やめて!私は聖女でも策略家でもない、ただの無能な怠け者なのよ!本人の意思とは裏腹に、勘違いで国を救ってしまう悪役令嬢の、全力で何もしない救国ファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる