白亜の星のたったひとりの少年と冒険したがりの獣族の姫様

月川ふ黒ウ

文字の大きさ
13 / 26

師弟

しおりを挟む
『一斉射』

 放たれたのは超硬質のゴム弾。
 材質こそゴムであるが、ゴムであるというだけで硬度は石と大差ない。当たり所が悪ければサヴロスであっても骨折ぐらいはする威力だ。
 立体的に、隙間なく放たれたゴム弾を、三体は事もなげに回避する。そのまま、最初に飛びかかってきた一体がゴム弾を飛び越えてふたりへ肉薄する。
 ふたりに動揺は見られない。
 ゆったりと、またも鏡合わせに腰を落とす。

「だあっ!」
『せぁっ!』

 ゴム弾たちが森林の木々をなぎ倒すのと、ふたりの回し蹴りが最初に飛びかかってきた一体のこめかみを挟撃したのは同時だった。
 あんな状態であっても脳へ伝わるダメージとその影響は同じなのか、挟撃された一体は口角から泡を吹きながら地面へ落ち、意識を失った。

「ガアアアッ!」

 左右。ふたりの死角から残りの二体が迫る。

「ふっ!」
『はっ!』

 振り上げた足を戻す勢いを使って、足裏で二体の顔面を打ち抜く。吹き飛びながら、潰された鼻が盛大に血を吹き出す。背中合わせに別れてそれぞれが蹴り飛ばした相手に追撃をかける。
 仰け反りながら吹っ飛ぶ顔面に、まずは全体重を乗せたヒジを落とす。土砂を巻き上げながら地面にめり込む。立ち上がって伸び上がった足首を掴み、引っ張り上げ、足首を脇に挟んで回転。
 きっちり五回転させてふたりは手を離し、ゴブリンもどきを放り投げる。二体は船の入り口付近で交錯。互いの脳天を衝突させて落下した。
 ふぅ、と息を吐いてトルアは構えを解く。ガスマスクの女を常に視界に入れつつ、ベスへと駆け寄る。

「お見事。サョリさまのお師匠さまとお見受けしますが」
『まあ、そんなところです』

 トルアの、サョリの近衞たちが使う体術はサョリが教えたもの。サョリもフウコだったころにベスから指南を受けている。
 大師匠に当たるベスとの共闘に、トルアはすっかり感激した様子で彼女を見つめる。

『フウコは、サトルと違ってどんくさい子でしたから、教えるのには苦労しました。ですが、いまのトルアさんのきれいな動きを見て、あの子はちゃんと昇華しているのだと感心しました』

 サョリだけでなく自分も褒められて、トルアは口角が上がるのを止められない。

『そうやって、すぐに顔に出てしまうところも、ですよ』

 呆れ半分、苦笑半分でたしなめた後、ベスはガスマスクの女に向き直る。

『乱暴なさろうとしたことは、もういいです。あなたがどういう目的で動いているのかも察しが付きました』
「へえ。さすがオリジナル。じゃあ言ってみてよ。答え合わせしてあげるから」

 罠だ。
 自分が持つ情報をエサにして食いつかせ、その間に次の手を打つための時間を稼ごうとしている。
 ならば自分がやるべきことはひとつ。

『このまま素直にお帰りいただけるなら、今後一切こちらに関わらないとお約束いただけるならば、こちらもこれ以上の追撃はしません』
「なにそれつまんない。うちのぽんこつに見習わせたいぐらいよ」

 女の軽口には付き合わず、ベスは右手を挙げる。直後、警備ロボットたちが瞬時にガスマスクの女を扇状に包囲する。

『ゴム弾ですがユヱネスの肉体程度なら、簡単に粉砕できます。おとなしく引き下がるなら見逃します。さもなくば十秒後に斉射します』

 はは、と哄笑する女。
 トルアが右手を横にしてベスの前に立つ。

「遅いっての」

 もぞりと三人が起き上がる。あれほど獰猛に輝いていた瞳には意思も感情も宿っておらず、だからこそ、己の胸に鋭利に変質した爪を突き立てることに一切のよどみを見せなかった。

「っ?!」
『な、なんで?!』

 中空に置かれたホロ・モニターからサトルが困惑の悲鳴をあげる。

『どうしたのです、サトル』
『ぼくの、からだが、浮き上がってる! 引っ張られてるの!』

 はっとして三人へ向き直るトルアが目にしたのは、血にまみれた右腕を掲げている三人と、その血がある法術を励起させている瞬間だった。

「サトルさまが真の目的!」

 ガスマスクの女の目が狂喜に細まる。

「だーいせーいかーい。トカゲ由来のくせに頭いいじゃない」

 女のあからさまな罵倒にもトルアは動じない。
 高位の法術の起動には術者の血液が触媒となる。
 威力や範囲は流した血液に比例して大きくなるが、それだけ術者の命も削ることになる。
 危ぶむのはあの三人の方だから。
 中空のホロ・モニターが猛烈な勢いで数字やグラフを無数に表示する。ベスがサトルにかけられている転移の法術に抵抗していることを示しているのだと、トルアは法術の流れから感付く。
 すごい。 
 三人がかりの法術に、法術以外の力で抗おうとしている。

『やはりあなたは、龍種の研究以外に、あの組織に関与しているのですね』

 ベスの憤怒に女の目尻が緩む。

「竜族《サヴロス》だけだともうインブリードやりすぎちゃってさ。他から血統持ってくるしかないのよ」
『あなただってユヱネスでしょう。同胞《はらから》を使うことに躊躇はないのですか』
「は、ユヱネスなんて亜種よ亜種。そんなこと感じるわけないじゃない」
『私が人族の行為でいまだ解析しきれていないことが、他者を見捨てても利用しててでも自らの利を優先する行為です。私の主を歯牙にかけようというのなら、容赦はしません』
「じゃあやってみなさいよ!」

 言われるまでも無いです、とベスはトルアに向き直る。

『わたしたちでサトルの転移を妨害します。トルアはあの方たちの救護を!』
「は、はい!」

 言ってトルアは親指の腹を自身の牙歯きばで切る。とろりと溢れる血液を、三人を包み込むように噴霧する。
 それを待ってベスはトルアになにか囁きかける。一度目を合わせ、こくりとうなずき、治癒の術を展開する。

「普通逆じゃないの? AIが法術止められるとでも?」
『法術であろうとなんであろうと、物理世界に干渉する行為なら、解析できない現象などありません。解析出来るということは再現できるということ。積み重ねてきた人類の英知を甘く見ないことです!』

 女は、ふぅん、と返し、

「なぁんだ、やっぱりその程度か。オリジナルだから少しは期待したんだけど。じゃあどうしよっかな」

 人差し指を顎のあたりに当てて思案するような素振りを見せる。

「ま、いいわ。いまはあのショタっ子だけで」

 ばっと手を挙げると三人に異変が起きる。
 掲げていた右手からだけでなく、胸の傷からの激しく出血し、術の完成が近いことを告げる。

「さ、いい子だから出ておいで。きれいなおねーさんが待ってるからね」

 くすくすと、ガスマスク越しにも分かる笑みを零し、女は右手を船へ向ける。

『させません!』

    *     *     *

 決然と叫ぶベスの声をサトルは治療ポッドの中で聞いた。
 医療ポッドが並ぶ医務室は、部屋の中に竜巻が生まれたように激しい揺れに襲われていて、全てのポッドも激しく揺さぶられている。

『な、なにが起きてるの、ベス!』
『法術です。サトルをポッドから引きずり出そうとしている模様。現在、船の能力全てを使って妨害しています』

 答えたのは、船を統合管理しているベス。人型を動かしている彼女は、別の人格を持って動いている。

『ベス殿、我をここから』
『サングィスさまは! 喋ることすら危険なほどの絶対安静だと何度も何度も何度も何度も言っているでしょう!』
『しかし』
『ああもう、薬で眠ってもらいます!』
『や、ま、待ってく……』

 口に付けられたマスクから、麻酔薬を一気に噴出されてサングィスは五秒ともたずに眠ってしまった。

『まったく。こちらの舌の根も乾かないうちに!』

 怒るベスにサトルは恐る恐る言う。

『だ、大丈夫なの? サングィスさまは』
『ブラキオサウルスも十秒とかからず眠る麻酔ですが大丈夫です。私を誰だと思っているんですか』

 こういうときのベスはおっかないが冷静だ。サトルもサングィスに危険が及ぶのは望んではいないので彼女の処置に内心ほっとした。

『でも、部屋全体がガタガタいってるのに、こっちは大丈夫なの?』

 返答に間があった。

『正直に言います。義体の私とトルアががんばっていますが、完全に阻害することはできません。このままではサトルは外に、あのガスマスクの女性の元へ引きずり出されてしまうでしょう』
『ちょ、ちょっと待ってよ!』
『ですから、時間を稼ぎます。あの女性が諦めてくれるまで、耐えてみせます』

 ベスは、ウソが下手だ。
 だから、サトルは決意する。

『ぼくの治療は、どれぐらいで終わるの?』
『右腕の縫合は終わりました。神経も筋繊維も血管も繋がり、以前と同じように動かせます。ですが、左腕は繋がっただけです。いま外に出て戦えば、これから生涯、剣術などの繊細な挙動は不可能な損傷を受けてしまいます』

 見抜かれていた。

『接合まであと、いえ、再手術が可能な段階までの治療を終えるまで、あと十三分です。大丈夫です。それぐらいなら、耐えて見せますから』

 正直に答えてくれたのだと感じる。

『でも、ぼくが目的なら』
『信用がおける相手なら、そうしたでしょう。ですが、あの女性はいけません』
『そうだ。あの女はあたしが相手をする。あの女はお嬢の行方を知っているだろうからな』

 割り込んできたのはスズカ。

『やっぱり、あの三人なんですか? スズカさんたちを襲ってタリアを攫っていったのって』
『ああ。私が襲撃を受けた時にあの女の気配は無かったが、三人が付けさせられているあの仮面は見間違えようがない。
 あそこまで弱くなっているのは、転移の法術を起動させるための条件が、あの姿で気絶することだからだろう』
『そんな無茶な条件で発動とか、なんで』
『自我が残っていれば、命を賭すような法術の発動にはどうしても躊躇してしまう。命令者に心酔していれば可能だろうが、あの三人は仮面により無理矢理従わされている』
『転移の法術ってそんなに難しいんですね』

 視線をやったサングィスは麻酔で眠っている。ベスの話によれば、彼のからだは限界に近い状態だった。それでも彼はサョリを救うために法術を使った。
 二度も、だ。

『いや、転移の術自体はそれほど難易度は高くない。そうでなければ、お前たちの歴史で言う六五〇〇万年前に我らが祖先がこの星まで避難することなど出来なかったからな』

 だが、とひと息置いて、

『どんな形であれ法術は術者の命を削る。サヴロスは法術をあまり得意としない種族だから余計に負荷も強い。あたしもサヴロスの血が入っているから札の形にして負担を減らしている。
 お前たちユヱネスは法術を使えない。だからお前は機械を使って擬似的に身体強化の法術を使っている。
 あの女からすればあの三人は、お前にとっての法術ギア。だから身体に負担は無い。実に、実に腹立たしいがな』

 歯ぎしりしつつ、スズカは天井を見やる。

『ここから出してくれ。あたしなら治癒の法術で治しながら戦える。あの女に一発くれてやらないと、気が収まらない』

 それは、とベスは口ごもった。

『頼む。同胞が苦しみ、なによりあの女の向こうにお嬢がいるんだ。あたしをこれ以上傍観するだけの役立たずにさせないでくれ』

 わかりました、とベスは答え、外にいるベスと通信を繋いだ。

『ありがとう。礼は必ずする』
『いつまでも待っています。私の時間はほぼ無限ですから』
『社交辞令じゃない。約定として必ず果たす』

 ふふ、と笑い、たしなめるように言う。

『そういう生き方、苦労しますよ』
『お嬢にも、よく言われる』

 そんなふたりを、サトルは静かに見つめていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

喪女なのに狼さんたちに溺愛されています

和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です! 聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。 ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。 森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ? ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。

まだ見ぬ未来へ駆け抜けて!

小林汐希
ライト文芸
2年5組の生徒:松本花菜(17歳 高校2年生) 2年5組の担任:長谷川啓太(23歳 教師歴1年目) 幼い頃から、様々な悩みを抱えながら過ごしてきた花菜。 それは幼い頃に父との離別を経験した家庭環境だったり、小学校の最後に作ってしまった体の古傷であったり。 学校外の時間を一人で過ごすことになった彼女の唯一、かつ絶対的な味方でいてくれたのが、近所に住む啓太お兄ちゃんだった。 しかし年の離れた二人の関係では仕方ないとはいえ、啓太の大学進学や環境変化とともに、その時間は終わりを迎えてしまう。 ふさぎ込む花菜を前に、啓太は最後に「必ず迎えに来る」という言葉を残して街を離れた。 言葉を受け取った花菜は、自分を泣かせないための慰めだったという諦めも入りつつ、一方で微かな希望として心の中で温め続けていた。 数年の時を経て二人が再び顔を合わせたものの、もはや運命の意地悪とでもいうべき「担任教師と生徒」という関係。 最初は様子伺いだったけれど、往時の気持ちが変わっていないことを再確認してからは、「一人じゃない」と嬉しいこと・辛いことも乗り越えていく二人には少しずつ背中を押してくれる味方も増えていく。 再会した当初は「おとなしい終末的運命キャラ」になっていた花菜も次第に自信を取り戻し、新米教師の啓太も花菜のサポートを裏で受けつつ堂々と教壇に立ち続けた。 そんな互いを支えあった二人の前に開けた世界は……。 たった一つだけの約束を胸に、嬉しいときは一緒に喜び、悲しいときは支えあって走り抜けた二人の物語です。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...