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4話 隣国との確執
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あれから数日は寝込んでいたらしい腹部に受けた傷は痛々しく残っているが、問題はそこじゃなかった。右目が物凄く痛む。病室のベットから起きると近くにあった鏡で右目を確認する。すると、右目の上に何やら黒い紋章のようなものが付いていた。触れて確かめるが、タトゥーのようなもので皮膚と同化していて取れる気配はない。
「悪魔の契約か…。」
ガラガラと病室が開く。入ってきたのはノエルだった。何とも険しい顔をしている。それは物凄く険しい顔で眉間のシワが後になるくらいグッと力が入っている。
「傷はもう癒えたな。なら、早く支度しろ。お前の初陣だ」
ノエルによると、僕が寝ている間に西国のウェスター王国との国境と呼ばれるネルサンというで緊張状態が続いているらしい。ネルサンは資源が豊富で金が大量に取れる地で、お互いにそこには手を出さない中立地域として定めていた。しかし、そこへウェスター王国が進軍したという報告があったらしい。どうしてこのタイミングかは分からないが、ウェスター王国はここ数年経済不況に陥っているらしい。
「え?今からですか?」
「ウェスター王国は事変を起こした。対応に遅れたが。既に戦場では我々の軍は到着し戦っている。1分で準備しろ」
「そんなの無理ですよ」と言いながら僕は支度をして馬に乗る。
鎧は何度来ても重たく、着ているだけで疲れる。馬に乗るのは初めてだが、操縦は意外とできた、それよりお股がめちゃくちゃ痛い。これで数時間走るのは相当きついことだと思った。
ノエルと併走して馬を物凄い勢いで走らせる。蹄が土を深く掘る。
「兵数は約3万。うちは1万ちょっと。数では圧倒的に不利だし、戦場における人数の差というのは直接的に勝敗に結びつく大きな要因だ。だから、この勝負と99%負ける」
「負けるのに戦争するってただ命を捨てに行くようなもんじゃないですか!」
「でもな。99%負けるのは大きな人数差だけを考慮したものだ。人数の差、兵器のさ、武器の差、そんな差を一瞬で壊すものがいる。その1%を生み出す悪魔という存在。それがお前だ」
「ぼ、僕!??無理ですよ。この前死にかけて、しかもあのレベルの兵士が3万もいるんでしょ?僕には到底出来っこないですよ」悪魔の器だからといって僕は戦闘を経験したのは前回の模擬戦のみ。戦い方も分からない、しかも大勢の白兵戦の中、周囲にも注意を配らせながら戦闘する必要がある状況で初心者兵が戻ってこれるなんて数十人に過ぎない。
「無理でもやるんだ。この国の命運を賭けた戦いが今そこにあるんだ」そう言って到着した先に戦場が広がっていた。
僕達は高台から戦場を見る。白兵、弓矢や大砲、遠距離魔法部隊、その奥に大将と三層に別れた相手の陣形。一方こちらの軍は相手の白兵に押し返されないよう、白兵を多く数を取られてしまい後衛が薄くなっている状態。素人がみたって負け戦だと分かる。
「これが現状だ。ライ=フランキュール。この現状を我々2人で打破するんだ。ヒーローは遅れてやってくるというが我々はそんないいもんじゃない。しかし、劣勢に立たされた時こそ立ち上がるんだ。命を燃やせ。絶対にネルサンをとられるな!行くぞ!!」そう言ってノエルの後について行くように僕は戦場に飛び込んだ。
「悪魔の契約か…。」
ガラガラと病室が開く。入ってきたのはノエルだった。何とも険しい顔をしている。それは物凄く険しい顔で眉間のシワが後になるくらいグッと力が入っている。
「傷はもう癒えたな。なら、早く支度しろ。お前の初陣だ」
ノエルによると、僕が寝ている間に西国のウェスター王国との国境と呼ばれるネルサンというで緊張状態が続いているらしい。ネルサンは資源が豊富で金が大量に取れる地で、お互いにそこには手を出さない中立地域として定めていた。しかし、そこへウェスター王国が進軍したという報告があったらしい。どうしてこのタイミングかは分からないが、ウェスター王国はここ数年経済不況に陥っているらしい。
「え?今からですか?」
「ウェスター王国は事変を起こした。対応に遅れたが。既に戦場では我々の軍は到着し戦っている。1分で準備しろ」
「そんなの無理ですよ」と言いながら僕は支度をして馬に乗る。
鎧は何度来ても重たく、着ているだけで疲れる。馬に乗るのは初めてだが、操縦は意外とできた、それよりお股がめちゃくちゃ痛い。これで数時間走るのは相当きついことだと思った。
ノエルと併走して馬を物凄い勢いで走らせる。蹄が土を深く掘る。
「兵数は約3万。うちは1万ちょっと。数では圧倒的に不利だし、戦場における人数の差というのは直接的に勝敗に結びつく大きな要因だ。だから、この勝負と99%負ける」
「負けるのに戦争するってただ命を捨てに行くようなもんじゃないですか!」
「でもな。99%負けるのは大きな人数差だけを考慮したものだ。人数の差、兵器のさ、武器の差、そんな差を一瞬で壊すものがいる。その1%を生み出す悪魔という存在。それがお前だ」
「ぼ、僕!??無理ですよ。この前死にかけて、しかもあのレベルの兵士が3万もいるんでしょ?僕には到底出来っこないですよ」悪魔の器だからといって僕は戦闘を経験したのは前回の模擬戦のみ。戦い方も分からない、しかも大勢の白兵戦の中、周囲にも注意を配らせながら戦闘する必要がある状況で初心者兵が戻ってこれるなんて数十人に過ぎない。
「無理でもやるんだ。この国の命運を賭けた戦いが今そこにあるんだ」そう言って到着した先に戦場が広がっていた。
僕達は高台から戦場を見る。白兵、弓矢や大砲、遠距離魔法部隊、その奥に大将と三層に別れた相手の陣形。一方こちらの軍は相手の白兵に押し返されないよう、白兵を多く数を取られてしまい後衛が薄くなっている状態。素人がみたって負け戦だと分かる。
「これが現状だ。ライ=フランキュール。この現状を我々2人で打破するんだ。ヒーローは遅れてやってくるというが我々はそんないいもんじゃない。しかし、劣勢に立たされた時こそ立ち上がるんだ。命を燃やせ。絶対にネルサンをとられるな!行くぞ!!」そう言ってノエルの後について行くように僕は戦場に飛び込んだ。
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