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guilty 16. 辛激が俺の大事な部分を攻める件
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櫻井との謎デートの翌日。
俺は教室の机で腹を押さえて突っ伏していた。
「謎の劇物を摂取した俺が翌日になっても肛●がガバガバ過ぎてヤバい件について」
クゥキュルルル……。
愛らしい異世界にいるペットの鳴き声みたい音が俺の腹から鳴る。しかし、それに反して俺の腹痛は厳しい症状であった。
原因は分かっているのだ。昨晩に櫻井が振る舞ってくれた激、いやバズ辛(バズる程、辛い意)料理である。赤と黒しかない地獄のような見た目の手料理は視覚的にも聴覚的にも敏感肌にも優しくは無かった。昨夜のやり取りを思い出す……。
『はいっ、先輩! た~んと召し上がれ!』
た~んと召し上がりたくは無い。
俺の身体は震え、拒絶反応を起こしていた。断りたかったが、やたら笑顔でしかし目は笑っていない櫻井の手前ソレは出来なかった。しかし、目の前の料理を口に含んだ瞬間、俺は料理ではなく天に召されるかもしれない。どちらも選択出来ない俺は漬物石のように固まっていた。
『……。あれ? 口が動いてないですよ、先輩? 自分で食べられないのなら、鬼畜おぢさんに手伝ってもらいましょうか? 口移しで』
オーバーキルはやめて。
トラウマ回想終わり。その後は俺がどうなったかは今の状態をみれば察しがつくだろう。ていうか、思い出したくない。昨日の晩から今の今まで俺の便所滞在時間は普段の睡眠時間を越えていた。便所に住もうかと思ったくらいである。
「おっす、桂一郎。昨日はサボったな~、ひどいぞ! 俺と約束していた乳首あてゲームはどうしてくれるんだよ!」
地獄のようなおホモ達が俺に声を掛けてきた。
「知らん…そんなクソみたいなゲームはお前ひとりでやってろ、ていうか今の俺に声を掛けるな」
「エエー、そんなんひとりで熟れに熟れた乳首をクリクリと弄くり回して気持ち良くアンアン喘いでいる只のオナニー野郎じゃん」
それはそうだが、言葉にすると色々と酷いな。
「それにさ、妹も色々と残念がっていたぞ。『今度、植木さんがお家にきたら一緒に乳首あてゲームしたいです!!』って喚いていたぜ」
「正気かな? 脳に何かしら異常が見られると思うから人間ドックに行けば?」
ダチの妹を悪言うのは気が引けるが、兄妹揃って乳首なんたらとかいうキモいゲームに興味津々な姿を想像すると軽くホラーである。
「ウッ……やべえ、また腹が。しかし、我慢だ、我慢……またトイレに直行すれば今度こそ間違いなく俺の●門がしぬ……」
「なんだなんだ、腐った牛乳でも飲んだのか桂一郎? よし、そんな時はエロ談話だ」
何その脈絡ない話の振り方?お前の牛乳を拭き取った雑巾と一ヶ月洗ってない靴下を足して二で割ったような終末話は聞きたくないのだが。ますます腹痛が悪化しそう。
「やめたらんかい、お前はエロ熟女の話がしたいだけだろ」
「『ヤ●イ穴を犯されたボク……でも、ドキドキと下●便が止まらない。もお、ボクをめちゃくちゃにしてえ! ~女装ペド野郎(37)と排便をこよなく愛するおばさんの愛欲監禁生活』ってエーブイなんだが、これがまたイケててなあ」
話を聞いて?ヘビー過ぎるんですけど?
壊れた赤べこのように気色の悪いエーブイの内容を話し続ける折原を無視して再び机に突っ伏す俺。クソ、寝ようとしても内容がカオス過ぎて子守歌になりもしねえ。そうだ、俺の大好物なレースクイーンを思い浮かべるのだ。
胸の谷間がエグいレースクイーンが一匹
身体のくびれがエグつないレースクイーンが二匹
股の食い込みがエグすぎるレースクイーンが三匹
太ももがもちもち感がエグ……。
やべえ!興奮してますます寝れねえ!!どうすりゃいいんだ!!
「ちょっと植木、もうすぐ授業よ」
お経のごとく熟女話に花を咲かせる折原の側で頭を抱えていると委員長様が声を掛けてきた。どうせ委員長の大好物な説教だろう。俺はどこがとは言わないが、貧相な委員長の身体の顔から足下まで確かめるように視線を送る。
「な、何よ……ジロジロと人のことを見つめて、し、しばくわよ?」
「ウンウン……ふう、収まったです~。ありがとうな、委員長」
「……え? なに、何かむかつくんだけど。机でしばいてもいいかしら?」
机でしばくとかヤバ過ぎて草。
いや、草生やしている場合ではないな。机を持って構えるのはやめて?最悪転生するよ、俺?ブルマーとかに。
「おぉい、委員長! また、俺と桂一郎の蜜月の時を邪魔する気かよ!」
「蜜月の時って……え、あんた達ってそういう」
「ソウダ! ペド熟女のヤ●イ穴について語り合っているんだぞ! 邪魔するな!」
腹が余計に痛くなるから俺の目の前で狂気的な会話をするのはやめて。語り合ってないし、一方的なお前の口撃だろうが。
「ウッ、もうダメだ……う、生まれる……便所言って来るわ」
「エッ、こ、子供が!?」
「やめて、委員長。もう、ボク、冗談に付き合える程、余裕がないの」
「あっちょっと! 授業はどうするのよ!」
排便に勝る授業などない。
背後でごちゃごちゃ言っているふたりを無視して俺は教室の扉を開き、男の聖域トイレに向かう。
三十分後。
「ふう……スッキリしたようなしてないような……不快感が残るが、まあいいか」
便所で用を足して微妙な感じのまま廊下を歩く。
それにしてもすごいな、櫻井の毒物。まあ、元はと言えば櫻井を揶揄った俺が悪いんだが、あんな凶器まさるとも劣らない料理を出してくるとは思わなんだ。
突然、ラインチャットの着信音が鳴る。……櫻井からか、恨み節でも送ってきたのかな。『おぢさんにキスしてハグして!』とかそういう。
『昨日はすみませんでしたー!!』
おや?
思っていたことと真反対の言葉が来たぞ?流石に俺の様子をみて悪いと思ったのかな?
『気にするな……俺も悪かった』
『フードコートでとんこつラーメン勝手に頼んじゃってサーセンしたー!!』
ちげえ!!
気にするとこソコジャネエ!今更!もうそんなこと忘れかけてたよ!それ言うならお前、その前後でもっと失礼なことしてたよ!!俺のことを田舎のぼっとん便所とかすこぶる元気で奇妙なふな●しーとかそういうの!もっと言えば俺の体調を気にしておくんなまし!
『気にするな、そこは本当に気にするな』
『あっ、でも勘違いしないで下さいね。別に先輩の軍門に下ったとかそういのじゃないですから』
『まだ、先輩には私への借りが一つ残っているんです。死刑囚のようにビクビクと待っているが良いです!(●`ε´●)』
「ははは、ハイハイ……」
チャットで憎まれ口を叩かれつつも、この何気ない友達のようなやり取りが嫌ではなくなっている。……待て待て、冷静になれ俺。この画面を通して向こう側にいるこの女子は俺に痴漢呼ばわりしてきたんだぞ(しかもおやぢ好みとかいう訳の分からん押しつけ)。
「はあ……何か段々とヤバい沼にハマっている感覚だわ」
教室に戻ろうかと思ったが、もう授業が始まっている。授業最中に今更戻るのは気が引けるのでこの時間はどこかで過ごして、次の授業からコッソリ参加しようか……。
「保健室は……童貞を喰いものにするヤバい行かず後家が棲息してるし、校外はなあ、流石にな」
二日間連続でばっくれは気が引ける。
「となると、屋上だな」
今日はわたあめのような雲が適度にあって、日差しがそこまで強くない。屋上で寝転びながら過ごすのはさぞかし心地良いことだろう。階段をコツコツと上がり、屋上へ出る扉を開く。
「えっぐ、えっぐ、グスグス……じゅるるっ」
屋上の手すりを握りしめ、泣きベソをかいている藥師寺サンとエンカウントした。えーっと、神様、俺に健やかなる時間を過ごさせる気はさらさらないのでしょうか。
俺は教室の机で腹を押さえて突っ伏していた。
「謎の劇物を摂取した俺が翌日になっても肛●がガバガバ過ぎてヤバい件について」
クゥキュルルル……。
愛らしい異世界にいるペットの鳴き声みたい音が俺の腹から鳴る。しかし、それに反して俺の腹痛は厳しい症状であった。
原因は分かっているのだ。昨晩に櫻井が振る舞ってくれた激、いやバズ辛(バズる程、辛い意)料理である。赤と黒しかない地獄のような見た目の手料理は視覚的にも聴覚的にも敏感肌にも優しくは無かった。昨夜のやり取りを思い出す……。
『はいっ、先輩! た~んと召し上がれ!』
た~んと召し上がりたくは無い。
俺の身体は震え、拒絶反応を起こしていた。断りたかったが、やたら笑顔でしかし目は笑っていない櫻井の手前ソレは出来なかった。しかし、目の前の料理を口に含んだ瞬間、俺は料理ではなく天に召されるかもしれない。どちらも選択出来ない俺は漬物石のように固まっていた。
『……。あれ? 口が動いてないですよ、先輩? 自分で食べられないのなら、鬼畜おぢさんに手伝ってもらいましょうか? 口移しで』
オーバーキルはやめて。
トラウマ回想終わり。その後は俺がどうなったかは今の状態をみれば察しがつくだろう。ていうか、思い出したくない。昨日の晩から今の今まで俺の便所滞在時間は普段の睡眠時間を越えていた。便所に住もうかと思ったくらいである。
「おっす、桂一郎。昨日はサボったな~、ひどいぞ! 俺と約束していた乳首あてゲームはどうしてくれるんだよ!」
地獄のようなおホモ達が俺に声を掛けてきた。
「知らん…そんなクソみたいなゲームはお前ひとりでやってろ、ていうか今の俺に声を掛けるな」
「エエー、そんなんひとりで熟れに熟れた乳首をクリクリと弄くり回して気持ち良くアンアン喘いでいる只のオナニー野郎じゃん」
それはそうだが、言葉にすると色々と酷いな。
「それにさ、妹も色々と残念がっていたぞ。『今度、植木さんがお家にきたら一緒に乳首あてゲームしたいです!!』って喚いていたぜ」
「正気かな? 脳に何かしら異常が見られると思うから人間ドックに行けば?」
ダチの妹を悪言うのは気が引けるが、兄妹揃って乳首なんたらとかいうキモいゲームに興味津々な姿を想像すると軽くホラーである。
「ウッ……やべえ、また腹が。しかし、我慢だ、我慢……またトイレに直行すれば今度こそ間違いなく俺の●門がしぬ……」
「なんだなんだ、腐った牛乳でも飲んだのか桂一郎? よし、そんな時はエロ談話だ」
何その脈絡ない話の振り方?お前の牛乳を拭き取った雑巾と一ヶ月洗ってない靴下を足して二で割ったような終末話は聞きたくないのだが。ますます腹痛が悪化しそう。
「やめたらんかい、お前はエロ熟女の話がしたいだけだろ」
「『ヤ●イ穴を犯されたボク……でも、ドキドキと下●便が止まらない。もお、ボクをめちゃくちゃにしてえ! ~女装ペド野郎(37)と排便をこよなく愛するおばさんの愛欲監禁生活』ってエーブイなんだが、これがまたイケててなあ」
話を聞いて?ヘビー過ぎるんですけど?
壊れた赤べこのように気色の悪いエーブイの内容を話し続ける折原を無視して再び机に突っ伏す俺。クソ、寝ようとしても内容がカオス過ぎて子守歌になりもしねえ。そうだ、俺の大好物なレースクイーンを思い浮かべるのだ。
胸の谷間がエグいレースクイーンが一匹
身体のくびれがエグつないレースクイーンが二匹
股の食い込みがエグすぎるレースクイーンが三匹
太ももがもちもち感がエグ……。
やべえ!興奮してますます寝れねえ!!どうすりゃいいんだ!!
「ちょっと植木、もうすぐ授業よ」
お経のごとく熟女話に花を咲かせる折原の側で頭を抱えていると委員長様が声を掛けてきた。どうせ委員長の大好物な説教だろう。俺はどこがとは言わないが、貧相な委員長の身体の顔から足下まで確かめるように視線を送る。
「な、何よ……ジロジロと人のことを見つめて、し、しばくわよ?」
「ウンウン……ふう、収まったです~。ありがとうな、委員長」
「……え? なに、何かむかつくんだけど。机でしばいてもいいかしら?」
机でしばくとかヤバ過ぎて草。
いや、草生やしている場合ではないな。机を持って構えるのはやめて?最悪転生するよ、俺?ブルマーとかに。
「おぉい、委員長! また、俺と桂一郎の蜜月の時を邪魔する気かよ!」
「蜜月の時って……え、あんた達ってそういう」
「ソウダ! ペド熟女のヤ●イ穴について語り合っているんだぞ! 邪魔するな!」
腹が余計に痛くなるから俺の目の前で狂気的な会話をするのはやめて。語り合ってないし、一方的なお前の口撃だろうが。
「ウッ、もうダメだ……う、生まれる……便所言って来るわ」
「エッ、こ、子供が!?」
「やめて、委員長。もう、ボク、冗談に付き合える程、余裕がないの」
「あっちょっと! 授業はどうするのよ!」
排便に勝る授業などない。
背後でごちゃごちゃ言っているふたりを無視して俺は教室の扉を開き、男の聖域トイレに向かう。
三十分後。
「ふう……スッキリしたようなしてないような……不快感が残るが、まあいいか」
便所で用を足して微妙な感じのまま廊下を歩く。
それにしてもすごいな、櫻井の毒物。まあ、元はと言えば櫻井を揶揄った俺が悪いんだが、あんな凶器まさるとも劣らない料理を出してくるとは思わなんだ。
突然、ラインチャットの着信音が鳴る。……櫻井からか、恨み節でも送ってきたのかな。『おぢさんにキスしてハグして!』とかそういう。
『昨日はすみませんでしたー!!』
おや?
思っていたことと真反対の言葉が来たぞ?流石に俺の様子をみて悪いと思ったのかな?
『気にするな……俺も悪かった』
『フードコートでとんこつラーメン勝手に頼んじゃってサーセンしたー!!』
ちげえ!!
気にするとこソコジャネエ!今更!もうそんなこと忘れかけてたよ!それ言うならお前、その前後でもっと失礼なことしてたよ!!俺のことを田舎のぼっとん便所とかすこぶる元気で奇妙なふな●しーとかそういうの!もっと言えば俺の体調を気にしておくんなまし!
『気にするな、そこは本当に気にするな』
『あっ、でも勘違いしないで下さいね。別に先輩の軍門に下ったとかそういのじゃないですから』
『まだ、先輩には私への借りが一つ残っているんです。死刑囚のようにビクビクと待っているが良いです!(●`ε´●)』
「ははは、ハイハイ……」
チャットで憎まれ口を叩かれつつも、この何気ない友達のようなやり取りが嫌ではなくなっている。……待て待て、冷静になれ俺。この画面を通して向こう側にいるこの女子は俺に痴漢呼ばわりしてきたんだぞ(しかもおやぢ好みとかいう訳の分からん押しつけ)。
「はあ……何か段々とヤバい沼にハマっている感覚だわ」
教室に戻ろうかと思ったが、もう授業が始まっている。授業最中に今更戻るのは気が引けるのでこの時間はどこかで過ごして、次の授業からコッソリ参加しようか……。
「保健室は……童貞を喰いものにするヤバい行かず後家が棲息してるし、校外はなあ、流石にな」
二日間連続でばっくれは気が引ける。
「となると、屋上だな」
今日はわたあめのような雲が適度にあって、日差しがそこまで強くない。屋上で寝転びながら過ごすのはさぞかし心地良いことだろう。階段をコツコツと上がり、屋上へ出る扉を開く。
「えっぐ、えっぐ、グスグス……じゅるるっ」
屋上の手すりを握りしめ、泣きベソをかいている藥師寺サンとエンカウントした。えーっと、神様、俺に健やかなる時間を過ごさせる気はさらさらないのでしょうか。
応援ありがとうございます!
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