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第1章 新たなる脅威
第2話 今、出来る事を…
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「お姫ちゃん…こんなの嘘だよね…!?」
「………」
『果て無き銀翼』の問いかけに『深海の姫君』は何も答えない。
「そうだ!!お姫ちゃんはきっとその人たちに操られてるんだ!!そうでなきゃお姫ちゃんが自分から私達の敵になるなんてありえないもの…!!そうだよね!?」
「…僕は操られてなんかないよ…僕は自らの意思でここに居る…」
「…そんな…!!どうして…!?」
やっと開いた彼女の口からはもっとも意外でもっとも聞きたくない答えが帰って来た…淡々と実に淡々と。
あまりの衝撃に『果て無き銀翼』の目にはみるみる涙が溜まっていく。
「これで分かったか?…お前達人間の魔法少女には到底理解出来ない感情が…魔女同士にしか理解できない心の闇がある!!」
『白金の暴君』は一瞬寂しげな眼差しをしたがすぐに高圧的に魔法少女達を睨みつける。
「さて…宣戦布告を済ませたからにはこれより我らと貴様らは戦争をする事になる訳だが…ちょっとしたルールを設ける事にした」
「何勝手な事をぬかしてやがる!!アタイらがそんな話に同意すると思ってんのか!!?」
『森の守護者』が腕を振り上げて声を荒げる。
「身の程知らずが…貴様らに拒否権があるとでも?
我らがその気になればこの程度の大地を一瞬で焦土にする事も可能なのだぞ?」
「…うっ…」
上げていた腕が徐々に下がっていく。
魔女と直接戦った事は無い彼女たち魔法少女ではあるが
魔女たちの放つ威圧感と滲み出る魔法力を感じ取れぬほど鈍感では無かった。
この戦争は最初から立場が対等では無かったのだ。
ここは黙ってルールを受け入れるしかない。
「諸君らも見て分かる通り街の遥か外周に七本の柱が立っているだろう?
あれはその一本一本が我ら魔女一人一人と通じている…
つまり我ら魔女をすべて倒せばあの柱は消えて無くなると言う事だ」
魔法少女達はグルッと七本の柱を見回した。
白金、鈍色、緑、虹色、水色、ピンク、木目の入った茶色…色も形もまったく統一感の無い柱。
「この柱はこれより十日かけて先端に魔法力を充填し始める…
十日後、魔法力が満ちた時…それは柱が囲っている中心点、つまりミレニアン上空で一つに合わさり大爆発を起こすのだ」
「何ですって!!?」
思わず『億万女帝』が大声を出してしまった。
それもそうだろう…まさかあの柱がそんな恐ろしい物とは…彼女も何かしらの仕掛けがしてあるとは予想していたが完全にそれを上回っていたのだから。
「だからこの戦争の決着方法は至極単純…
十日以内に全部の柱を破壊すれば貴様らの勝ち…
出来なければ我々の勝ちと言う事だ…」
「何て事っスか…延長戦は許してもらえそうに無いっスね…」
『燃える強打者』がごくりと喉を鳴らす。
「余が司る柱は白金…
しかしあれを破壊するには他の六柱を破壊しなければならないから注意せよ」
「…汚い…さすが魔女汚い…」
ぼそりと『吹雪の訪れ』が聞こえない様に呟くと『白金の暴君』の右の眉がピクリと動いた。
どうやら聞こえてしまった様だ。
「では一つハンデをくれてやる…
我らは常に一人ずつ貴様らの相手をしてやろう…
我ら魔女と貴様ら魔法少女ではあまりに戦力差があり過ぎて勝負にならぬ…我らの勝ちは確定だからな…こうでもしなければ面白くない…」
「たいした余裕だな…我々魔法少女を侮ると痛い目を見るぞ?」
余りの言い分に反論する『大地の戦乙女』だったが全く意に介さず『白金の暴君』は話を続ける。
「今日はあくまでも挨拶だ…
決戦は明日から…それまでの時間、精々無い知恵を絞るが良い…
また会おう…さらば!!」
そう言うと魔女たちは現れた空間の歪みに包まれ次々と姿を消した。
「…取り敢えず街に戻るぞ…魔法少女協会に経緯説明と全魔法少女に通達を!!」
『大地の戦乙女』が先頭を走りそれに他の面々も続く。
「………」
「…ツバサさん…」
無言でじっと魔女たちが去っていった空を見上げる『果て無き銀翼』。
『億万女帝』は掛ける言葉が見つからずそっと彼女を見守るしか出来なかった。
一通り一連の報告を済ませ作戦会議が始まった。
会議室には魔法少女協会副会長のインコのマスコット、ピースケと魔法少女達のパートナーマスコットであるユッキー達も同席していた。
先の戦いでマスコット達が魔法少女と一緒に行動していなかったのは大量のカキン虫を相手にする際に守り切れない恐れがあったからだ。
「さて…どうした物かね…」
腕を組んで背もたれごと思い切り後ろに反り返る『森の守護者』。
「やはりここは守りを固めて相手の出方を窺うしかないのではありませんこと?」
「それでは防戦一方…敵が本気で攻めて来なければあっという間に期限の十日が来てしまう…」
「では取り敢えず一本の柱に目標を定めて全戦力投入で破壊してはどうっスか?」
魔法少女達が盛んに意見を交わす中、『果て無き銀翼』は悲しそうな顔で俯いたままだ。
「みんなちょっと聞いてくれ…」
意見が攻めと守りの真っ二つに割れる中、『大地の戦乙女』がおもむろに口を開いた。
いつになく神妙な顔つきの彼女を見ていままで騒がしく議論していた者たちの言葉が止む。
「今回の戦い、単純に敵を倒して終わりとはいかないのは周知の通りだと思う………『白金の暴君』は人間と魔法少女の抹殺が目的と明言していた…
まずは非戦闘員である民間人を明日の開戦前に避難させるのが最優先事項だと吾輩は考える…」
意外だった。
『大地の戦乙女』はどちらかと言うと好戦的な方なのはみんなが思っていた事だが、みんなが敵に対してどういう行動を取るかで議論を白熱させていた中、彼女は街の住民の安全を考えていたのだ。一同は頭に血が上っていた事を反省した。
「そうですわね…しかしミレニアンがあるこの盆地は完全に柱に囲われていて陸路を馬車などで非難は難しいのではないですか?」
「それにこの街の人口全てを乗せる馬車も時間も無い…」
「あいつらが黙って通してくれるとも思えないしな~」
「何言ってるんスか先輩方!!やる前から諦めるんスか!?」
一様に消極的な彼女たちを『燃える強打者』が一喝する。
「でもよ~現実的に考えてかなり難しいだろう?人をそっくり瞬間移動するか地下に長いトンネルを掘るかでもいしない限りは…」
「…トンネルを掘る手段ならあるぞ…」
「えっ?」
『森の守護者』が何の気なしに言った事に『大地の戦乙女』が絡んで来た。
「何故吾輩が避難の話を提案したと思っている?
始めから考えてあったのだよ…トンネルで脱出させる手段をな」
「あっ…『アンダーグランドパッセージ』…」
『果て無き銀翼』には心当たりがあった。
「…そうだ…前は自分一人が逃避するのが限界の魔法だったが、今の吾輩の魔法練度と皆の協力があれば一度に複数人の避難が出来るかもしれない…」
『アンダーグランドパッセージ』とは『大地の戦乙女』の土属性魔法で瞬間的に地面に穴を空ける事が出来る。
『果て無き銀翼』がその魔法を見たのは以前『守銭奴ラゴン』と戦った時だ。
それにまつわる話はツバサにとってはいい思い出ではないが、確かにあの魔法を強化して同時に多人数を逃がす事が出来れば短時間での民族大移動規模の避難は可能かもしれない。
「そう言う訳でピースケさん…街の人たちを今すぐ中央広場に集めてくれないか!?時間が無いんだ…!!」
「分かりました…すぐに手配しましょう!!」
慌てて会議室を後にするピースケ。
ここミレニアンは先の『純白の復讐者』との戦いで水没させられた経緯があった。
突然の出来事で何の対策も打てず多くの犠牲者を出してしまったのだ。
その反省をもとに街の住人には緊急時に警告音とメッセージが表示される消しゴム程の大きさの魔導具が支給されていて一斉に緊急呼集を掛ける事が可能になっているのだ。
「よし!!我々も移動だ、行くぞ!!」
勇ましい『大地の戦乙女』の号令で魔法少女達も一斉に席を立った。
次々と会議室を出て行く彼女たち。
部屋には『果て無き銀翼』と『大地の戦乙女』、マスコットのユッキーとタカハシだけが残った。
「ツバサ…お前には嫌な事を思い出させたな…済まない」
「ううん…そんな事気にしてないよ」
謝罪はしてあるとは言え守銭奴ラゴンとの戦闘時に『果て無き銀翼』と『虚飾の姫君』を置いて自分だけが逃げるために使った『アンダーグランドパッセージ』…『大地の戦乙女』はあの時の事をまだ悔やんでいたのだ。
「私はもう二度と同じ過ちを繰り返さない…力無き者を見捨てたりしない…そのためにはツバサ、君の協力が必要なんだ…頼む!!」
彼女が初めて自分を『吾輩』ではなく『私』と言った…。
『果て無き銀翼』は『大地の戦乙女』が心からそう願っていると感じていた。
「私もいつまでも落ち込んで居られないね…
いいよ…私達は私達が信じる今、出来る事をしよう!!」
「…ツバサ…ありがとう!!」
二人はしっかりとお互いの両手を握り合う。
「さあ行こう!!戦ちゃん!!」
「ああ!!」
『果て無き銀翼』に腕を引っ張られ『大地の戦乙女』が駆け出す。
ユッキーとタカハシは優しい眼差しで二人を見送り、そして後を追った。
「………」
『果て無き銀翼』の問いかけに『深海の姫君』は何も答えない。
「そうだ!!お姫ちゃんはきっとその人たちに操られてるんだ!!そうでなきゃお姫ちゃんが自分から私達の敵になるなんてありえないもの…!!そうだよね!?」
「…僕は操られてなんかないよ…僕は自らの意思でここに居る…」
「…そんな…!!どうして…!?」
やっと開いた彼女の口からはもっとも意外でもっとも聞きたくない答えが帰って来た…淡々と実に淡々と。
あまりの衝撃に『果て無き銀翼』の目にはみるみる涙が溜まっていく。
「これで分かったか?…お前達人間の魔法少女には到底理解出来ない感情が…魔女同士にしか理解できない心の闇がある!!」
『白金の暴君』は一瞬寂しげな眼差しをしたがすぐに高圧的に魔法少女達を睨みつける。
「さて…宣戦布告を済ませたからにはこれより我らと貴様らは戦争をする事になる訳だが…ちょっとしたルールを設ける事にした」
「何勝手な事をぬかしてやがる!!アタイらがそんな話に同意すると思ってんのか!!?」
『森の守護者』が腕を振り上げて声を荒げる。
「身の程知らずが…貴様らに拒否権があるとでも?
我らがその気になればこの程度の大地を一瞬で焦土にする事も可能なのだぞ?」
「…うっ…」
上げていた腕が徐々に下がっていく。
魔女と直接戦った事は無い彼女たち魔法少女ではあるが
魔女たちの放つ威圧感と滲み出る魔法力を感じ取れぬほど鈍感では無かった。
この戦争は最初から立場が対等では無かったのだ。
ここは黙ってルールを受け入れるしかない。
「諸君らも見て分かる通り街の遥か外周に七本の柱が立っているだろう?
あれはその一本一本が我ら魔女一人一人と通じている…
つまり我ら魔女をすべて倒せばあの柱は消えて無くなると言う事だ」
魔法少女達はグルッと七本の柱を見回した。
白金、鈍色、緑、虹色、水色、ピンク、木目の入った茶色…色も形もまったく統一感の無い柱。
「この柱はこれより十日かけて先端に魔法力を充填し始める…
十日後、魔法力が満ちた時…それは柱が囲っている中心点、つまりミレニアン上空で一つに合わさり大爆発を起こすのだ」
「何ですって!!?」
思わず『億万女帝』が大声を出してしまった。
それもそうだろう…まさかあの柱がそんな恐ろしい物とは…彼女も何かしらの仕掛けがしてあるとは予想していたが完全にそれを上回っていたのだから。
「だからこの戦争の決着方法は至極単純…
十日以内に全部の柱を破壊すれば貴様らの勝ち…
出来なければ我々の勝ちと言う事だ…」
「何て事っスか…延長戦は許してもらえそうに無いっスね…」
『燃える強打者』がごくりと喉を鳴らす。
「余が司る柱は白金…
しかしあれを破壊するには他の六柱を破壊しなければならないから注意せよ」
「…汚い…さすが魔女汚い…」
ぼそりと『吹雪の訪れ』が聞こえない様に呟くと『白金の暴君』の右の眉がピクリと動いた。
どうやら聞こえてしまった様だ。
「では一つハンデをくれてやる…
我らは常に一人ずつ貴様らの相手をしてやろう…
我ら魔女と貴様ら魔法少女ではあまりに戦力差があり過ぎて勝負にならぬ…我らの勝ちは確定だからな…こうでもしなければ面白くない…」
「たいした余裕だな…我々魔法少女を侮ると痛い目を見るぞ?」
余りの言い分に反論する『大地の戦乙女』だったが全く意に介さず『白金の暴君』は話を続ける。
「今日はあくまでも挨拶だ…
決戦は明日から…それまでの時間、精々無い知恵を絞るが良い…
また会おう…さらば!!」
そう言うと魔女たちは現れた空間の歪みに包まれ次々と姿を消した。
「…取り敢えず街に戻るぞ…魔法少女協会に経緯説明と全魔法少女に通達を!!」
『大地の戦乙女』が先頭を走りそれに他の面々も続く。
「………」
「…ツバサさん…」
無言でじっと魔女たちが去っていった空を見上げる『果て無き銀翼』。
『億万女帝』は掛ける言葉が見つからずそっと彼女を見守るしか出来なかった。
一通り一連の報告を済ませ作戦会議が始まった。
会議室には魔法少女協会副会長のインコのマスコット、ピースケと魔法少女達のパートナーマスコットであるユッキー達も同席していた。
先の戦いでマスコット達が魔法少女と一緒に行動していなかったのは大量のカキン虫を相手にする際に守り切れない恐れがあったからだ。
「さて…どうした物かね…」
腕を組んで背もたれごと思い切り後ろに反り返る『森の守護者』。
「やはりここは守りを固めて相手の出方を窺うしかないのではありませんこと?」
「それでは防戦一方…敵が本気で攻めて来なければあっという間に期限の十日が来てしまう…」
「では取り敢えず一本の柱に目標を定めて全戦力投入で破壊してはどうっスか?」
魔法少女達が盛んに意見を交わす中、『果て無き銀翼』は悲しそうな顔で俯いたままだ。
「みんなちょっと聞いてくれ…」
意見が攻めと守りの真っ二つに割れる中、『大地の戦乙女』がおもむろに口を開いた。
いつになく神妙な顔つきの彼女を見ていままで騒がしく議論していた者たちの言葉が止む。
「今回の戦い、単純に敵を倒して終わりとはいかないのは周知の通りだと思う………『白金の暴君』は人間と魔法少女の抹殺が目的と明言していた…
まずは非戦闘員である民間人を明日の開戦前に避難させるのが最優先事項だと吾輩は考える…」
意外だった。
『大地の戦乙女』はどちらかと言うと好戦的な方なのはみんなが思っていた事だが、みんなが敵に対してどういう行動を取るかで議論を白熱させていた中、彼女は街の住民の安全を考えていたのだ。一同は頭に血が上っていた事を反省した。
「そうですわね…しかしミレニアンがあるこの盆地は完全に柱に囲われていて陸路を馬車などで非難は難しいのではないですか?」
「それにこの街の人口全てを乗せる馬車も時間も無い…」
「あいつらが黙って通してくれるとも思えないしな~」
「何言ってるんスか先輩方!!やる前から諦めるんスか!?」
一様に消極的な彼女たちを『燃える強打者』が一喝する。
「でもよ~現実的に考えてかなり難しいだろう?人をそっくり瞬間移動するか地下に長いトンネルを掘るかでもいしない限りは…」
「…トンネルを掘る手段ならあるぞ…」
「えっ?」
『森の守護者』が何の気なしに言った事に『大地の戦乙女』が絡んで来た。
「何故吾輩が避難の話を提案したと思っている?
始めから考えてあったのだよ…トンネルで脱出させる手段をな」
「あっ…『アンダーグランドパッセージ』…」
『果て無き銀翼』には心当たりがあった。
「…そうだ…前は自分一人が逃避するのが限界の魔法だったが、今の吾輩の魔法練度と皆の協力があれば一度に複数人の避難が出来るかもしれない…」
『アンダーグランドパッセージ』とは『大地の戦乙女』の土属性魔法で瞬間的に地面に穴を空ける事が出来る。
『果て無き銀翼』がその魔法を見たのは以前『守銭奴ラゴン』と戦った時だ。
それにまつわる話はツバサにとってはいい思い出ではないが、確かにあの魔法を強化して同時に多人数を逃がす事が出来れば短時間での民族大移動規模の避難は可能かもしれない。
「そう言う訳でピースケさん…街の人たちを今すぐ中央広場に集めてくれないか!?時間が無いんだ…!!」
「分かりました…すぐに手配しましょう!!」
慌てて会議室を後にするピースケ。
ここミレニアンは先の『純白の復讐者』との戦いで水没させられた経緯があった。
突然の出来事で何の対策も打てず多くの犠牲者を出してしまったのだ。
その反省をもとに街の住人には緊急時に警告音とメッセージが表示される消しゴム程の大きさの魔導具が支給されていて一斉に緊急呼集を掛ける事が可能になっているのだ。
「よし!!我々も移動だ、行くぞ!!」
勇ましい『大地の戦乙女』の号令で魔法少女達も一斉に席を立った。
次々と会議室を出て行く彼女たち。
部屋には『果て無き銀翼』と『大地の戦乙女』、マスコットのユッキーとタカハシだけが残った。
「ツバサ…お前には嫌な事を思い出させたな…済まない」
「ううん…そんな事気にしてないよ」
謝罪はしてあるとは言え守銭奴ラゴンとの戦闘時に『果て無き銀翼』と『虚飾の姫君』を置いて自分だけが逃げるために使った『アンダーグランドパッセージ』…『大地の戦乙女』はあの時の事をまだ悔やんでいたのだ。
「私はもう二度と同じ過ちを繰り返さない…力無き者を見捨てたりしない…そのためにはツバサ、君の協力が必要なんだ…頼む!!」
彼女が初めて自分を『吾輩』ではなく『私』と言った…。
『果て無き銀翼』は『大地の戦乙女』が心からそう願っていると感じていた。
「私もいつまでも落ち込んで居られないね…
いいよ…私達は私達が信じる今、出来る事をしよう!!」
「…ツバサ…ありがとう!!」
二人はしっかりとお互いの両手を握り合う。
「さあ行こう!!戦ちゃん!!」
「ああ!!」
『果て無き銀翼』に腕を引っ張られ『大地の戦乙女』が駆け出す。
ユッキーとタカハシは優しい眼差しで二人を見送り、そして後を追った。
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