渋谷事変

Hanoe

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 2年前
母「シンタロー!たまには帰ってきなさいよ!」
シンタロー「分かっとる!じゃあ行ってきまーす!」

高校卒業後、憧れの都会暮らしに胸をときめかせ家を出た俺。
(なんとなくで就職先決めたけど都会の刺激を受けて1年後にはやりたい事見つかってるっしょ!)

そんな軽い気持ちで上京したのがこの俺、山田真太郎だ。
東京に着いた初日はとてもワクワクした。
シンタロー「すげー!テレビで見てた景色だー!!」
渋谷109、ハチ公、渋谷スクランブル交差点、何よりこの人の量!
シンタロー「本当に東京に来たんだ、明日から仕事も遊びも全力でやるぞー!!」
こんな元気も初出勤から1週間後にはズタボロにへし折られた。



社長「今日から3人一緒に頑張ろう!」
アンナ・シオリ・シンタロー
        「はい!よろしくお願いします!」
この2人は同期のアンナとシオリ、2人とも大卒で年上だけどこれから頑張っていく仲間だ!
そう思っていた。


小林「おいやまだぁー!お前はいつになったら人並みになれるんだぁ?」
シンタロー「す、すみません!」
小林「仕事中に居眠りしてる暇あったら頭と手を動かせよ!」
シンタロー「す、すみません!」
小林「おめーは謝り屋なのか?俺がいじめてるみたいだろうがよ!」
シンタロー「す、すみません!」

この人は部長の小林さん。
パワハラセクハラの代名詞とも言える存在だ。
始発~終電の生活、休みの日も急に仕事させられる上に小林さんのセクハラに耐えれなくなった同期2人は入社後2週間で鬱になって辞めてしまった。

    そんなこんなで2年後の現在
シンタロー(やっと帰れる。。あれ?帰るってなんだっけ?シャワー浴びて寝に行くだけですぐここに戻ってくるじゃん。入社してから何回休み取れたっけ?)

俺はもはや脳が活動していない家と会社を往復するだけのロボットと化していた。

帰宅後
シンタロー(アンナとシオリ元気かなあ。鬱になるなんて可哀想だなあ。)
自分の精神状態には気付かぬままシャワーを浴びながらそんなことを考えていた。
シャワーを終え、カップラーメンを流し込み明日に向けベッドに着いた。

シンタロー「あぁ、このまま目が覚めませんように」


シンタロー「あぁぁぁ!遅刻だぁぁぁ!」
日頃の疲れからか目が覚めないよう祈ったからか3時間の寝坊をしてしまった。
2年間無遅刻無欠勤でやってきたのに!
シンタロー「とりあえず会社に電話!」
だが3回鳴らしても誰も出ない。
シンタロー(あれ?俺見放された?とりあえず準備して出なきゃ!)
急いで準備を終え、会社に着いたシンタローは目を疑った。

シンタロー「なんだあれ、、ミミズ?トカゲ?ドラゴン??」
トカゲのような物「グチュッグチュッ、バリバリッ」
シンタロー「こ、小林さんが食われてる?あれ?何これ、、」
トカゲのような物「グオォォォォッ!!」
シンタロー「あれ?何だこれこっちくる、、?うわぁぁぁぁっ!!」

シンタローはパニックになりながらも外に飛び出し、ひたすら走っていた。
走っているシンタローは非日常と辛い社畜生活からの開放感からか満面の笑みを浮かべていた。
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