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{第百八話} 二刀流の剣士
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下で戦っている冒険者達を見ていると、その中に組合で見かけた「ブラッド・アルキメデス」の姿があった。
ブラットは1人で3人を相手にして戦っていた。
3人の連携から繰り出される連続攻撃をすべてかわしているが、金網に追いやられてしまった。
追いやった3人は勝利を確信している。
「あれは...」
簡単に追い詰められたブラッドに昌は違和感を覚えていた。
次の瞬間、3人が一斉に3方向から攻撃を加えたが、ブラッドは上空高く飛び少し離れた場所に着地すると、2本の剣で胴体のアーマーを破壊した。
どうやらブラッドは二刀流の剣士らしいが、これはマズイ。
自分よりもブラッドの方が主人公に見えるじゃないか。
「最初から狙ってたな」
「そうですね」
今の動きには違和感がありすぎる。
3人の攻撃を簡単にかわせる様な実力を持った人間が、いとも簡単に壁際に追い詰められるものかと思っていたが、3人を同時に倒したのを見て納得できた。
「てめぇなんか、次のBCでぶち殺されちまえ!」
負けた3人のうちの1人が雑魚にふさわしい捨て台詞を放って去っていった。
どうやらブラッドも次のBCに出場するらしい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
会場を後にし、昌達は武器のメンテナンスを兼ねてレクトロの店にいた。
「お前達はBCに出場するのか。しかし、1週間か。よし、俺が鍛えてやろう!」
「レクトロが?」
少し不安だったが、レクトロはGOSを持っていた。
「前回ショウが使った時の戦闘データをネラからもらって、それを元に調整に調整を重ねて出来上がった物だ。まずはショウ、お前からだ」
あの使えない方のGOSかと思ったがどうやら違うらしい。
「でも、アーマーの修繕がまだ」
「アーマーを使わない戦闘で俺に勝てる位にならないと、BCで勝ち抜くのは難しいぞ」
「やてやる!」
河川敷に移動し、昌とレクトロは戦闘を始めた。
一応念のため、一撃だけ耐えられる簡易アーマーをつけてはいるが、アーマーが壊れればもちろん負けになるため、あくまでケガをしないようにするためだけの物でGOSにも機能制限がいくつか施されて攻撃力や相手に与えるダメージはガクンと下がっている。
レクトロの戦闘力は想像以上に高く、そこに調整されたGOSの性能も本物のGOSに近づいてきている。
そんな相手の攻撃を一撃でもくらえば負け、特訓は終わらない。
ネラとネイもレクトロを相手に特訓をしているが、その様子から余計にレクトロの強さが際立って見える。
「もう一回だ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ソアリンの端末の画面にはBCに出場する冒険者の情報一覧が顔写真と一緒に表示されている。
「この中に奴らの死角が混ざっているのか」
「端から調べるしかないな」
時間のかかる作業になることが目に見えたエイムはコーヒーを入れた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガウスはルキャメラの本部に設置されたモニタールームで部下から報告を受けていた。
「菊田昌のBC出場が確認されました」
「そうか」
部下の報告に対してガウスは特に何の反応も示さなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「そんな実力だと死ぬぞ!」
「もう一回!」
連続した戦闘につかれた昌達は休憩をとった。
「おじさんに次ぐ戦闘力を持つ人間」
「名前はリツカ。伝説的な強さを持つ男で、BCの主催者だ」
「リツカね...」
昌には思い当たる人物が一人いたが、確信が持てなかったため、あえてこの場で名前を出す事はやめた。
休憩を終えて特訓を続けたが、日も暮れてきたため今日は帰る事にした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
家に帰った昌は自分の部屋で剣を振っていた。
「早く!もっと早く!」
昌の頭の中にはブラッドが3人まとめて倒した光景が焼き付いていた。
「こんなんじゃダメだな」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
レクトロもアーマーの修理を夜遅くまでしていた。
昌達のBC優勝を誰よりも一番願っているのは彼なのかもしれない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
レクトロとの特訓も最終日を迎え、大会当日を迎えていた。
「かかってこい!優勝したければ俺を倒してみろ!」
「行くぞ!」
数日間の特訓もあって攻撃を避けつつ、レクトロに攻撃を与える事ができるようになってきていた。
しかし、一撃でやられる昌に対して、レクトロが装備しているアーマーま通常以上に固いもので、あまりダメージが入らないが、着実にアーマーの耐久値を削っている。
固いレクトロと、攻撃力を下げられたGOSを使う昌の戦闘は必然的に戦闘時間が長くなっていく。
昌の集中力がもう持たないところまで来ていたが、何とか最後の一撃をレクトロに与えてアーマーを破壊した。
「腕を上げたなショウ!これでやっとコレを渡すことができる」
そう言ってレクトロが差し出したのはもう一つのGOSだった。
「このGOSにはお前が持っているオリジナルの方のGOSの性能を高めたり補ったりする機能を持っている。大会にはGOSを2つつけていけ。今まで以上にGOSの扱いが難しくなるとは思うが、今のお前ならきっと使いこなせるはずだ」
昌は渡させたGOSをさっそく手首に付け、確実に自分に実力ついているのを実感したが、少しの違和感も確かに存在していた。
そこへ3人組が現れた。
この3人組とは、あのGOSをパクっていた3人組だ。
「よっ!久しぶり!」
3人組の1人である身長の小さい女の子が馴れ馴れしい様子で挨拶して来たが、昌達からしたらGOSを奪って行った3人組に過ぎないため、良い印象では無かった。
「お前らは...何の用だ?」
「ちょっとリーダーが顔を貸せてっよ」
「ショウに用があるらしいぞ」
「あなた方のボスがボスに何の用があるのですか?」
「悪いが、今は時間がないんだ。ネラ摸擬戦に付き合ってくれ」
「はい」
3人組から少し離れて摸擬戦の準備を始めた。
そんな昌の対応に驚く3人組。
「オイ、あいつらオレ達を無視するつもりみたいだぞ?」
「どうするんだ?」
「クッ...お願い!ショウ!お前が来ないと私達ボスに怒られちゃうんだよ!」
身長の小さい小柄な女の子は目に涙を浮かべて両手を握ってお願いしてきた。
さすがにそんな少女の願いを突っぱねるのは良心が痛む、渋々昌達は3人組の後についていった。
少女の後ろに立っていた男2人も少女と同じ様に願っていたのは逆効果な気がするのは気のせいだろう。
ブラットは1人で3人を相手にして戦っていた。
3人の連携から繰り出される連続攻撃をすべてかわしているが、金網に追いやられてしまった。
追いやった3人は勝利を確信している。
「あれは...」
簡単に追い詰められたブラッドに昌は違和感を覚えていた。
次の瞬間、3人が一斉に3方向から攻撃を加えたが、ブラッドは上空高く飛び少し離れた場所に着地すると、2本の剣で胴体のアーマーを破壊した。
どうやらブラッドは二刀流の剣士らしいが、これはマズイ。
自分よりもブラッドの方が主人公に見えるじゃないか。
「最初から狙ってたな」
「そうですね」
今の動きには違和感がありすぎる。
3人の攻撃を簡単にかわせる様な実力を持った人間が、いとも簡単に壁際に追い詰められるものかと思っていたが、3人を同時に倒したのを見て納得できた。
「てめぇなんか、次のBCでぶち殺されちまえ!」
負けた3人のうちの1人が雑魚にふさわしい捨て台詞を放って去っていった。
どうやらブラッドも次のBCに出場するらしい。
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会場を後にし、昌達は武器のメンテナンスを兼ねてレクトロの店にいた。
「お前達はBCに出場するのか。しかし、1週間か。よし、俺が鍛えてやろう!」
「レクトロが?」
少し不安だったが、レクトロはGOSを持っていた。
「前回ショウが使った時の戦闘データをネラからもらって、それを元に調整に調整を重ねて出来上がった物だ。まずはショウ、お前からだ」
あの使えない方のGOSかと思ったがどうやら違うらしい。
「でも、アーマーの修繕がまだ」
「アーマーを使わない戦闘で俺に勝てる位にならないと、BCで勝ち抜くのは難しいぞ」
「やてやる!」
河川敷に移動し、昌とレクトロは戦闘を始めた。
一応念のため、一撃だけ耐えられる簡易アーマーをつけてはいるが、アーマーが壊れればもちろん負けになるため、あくまでケガをしないようにするためだけの物でGOSにも機能制限がいくつか施されて攻撃力や相手に与えるダメージはガクンと下がっている。
レクトロの戦闘力は想像以上に高く、そこに調整されたGOSの性能も本物のGOSに近づいてきている。
そんな相手の攻撃を一撃でもくらえば負け、特訓は終わらない。
ネラとネイもレクトロを相手に特訓をしているが、その様子から余計にレクトロの強さが際立って見える。
「もう一回だ!」
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ソアリンの端末の画面にはBCに出場する冒険者の情報一覧が顔写真と一緒に表示されている。
「この中に奴らの死角が混ざっているのか」
「端から調べるしかないな」
時間のかかる作業になることが目に見えたエイムはコーヒーを入れた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガウスはルキャメラの本部に設置されたモニタールームで部下から報告を受けていた。
「菊田昌のBC出場が確認されました」
「そうか」
部下の報告に対してガウスは特に何の反応も示さなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「そんな実力だと死ぬぞ!」
「もう一回!」
連続した戦闘につかれた昌達は休憩をとった。
「おじさんに次ぐ戦闘力を持つ人間」
「名前はリツカ。伝説的な強さを持つ男で、BCの主催者だ」
「リツカね...」
昌には思い当たる人物が一人いたが、確信が持てなかったため、あえてこの場で名前を出す事はやめた。
休憩を終えて特訓を続けたが、日も暮れてきたため今日は帰る事にした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
家に帰った昌は自分の部屋で剣を振っていた。
「早く!もっと早く!」
昌の頭の中にはブラッドが3人まとめて倒した光景が焼き付いていた。
「こんなんじゃダメだな」
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レクトロもアーマーの修理を夜遅くまでしていた。
昌達のBC優勝を誰よりも一番願っているのは彼なのかもしれない。
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レクトロとの特訓も最終日を迎え、大会当日を迎えていた。
「かかってこい!優勝したければ俺を倒してみろ!」
「行くぞ!」
数日間の特訓もあって攻撃を避けつつ、レクトロに攻撃を与える事ができるようになってきていた。
しかし、一撃でやられる昌に対して、レクトロが装備しているアーマーま通常以上に固いもので、あまりダメージが入らないが、着実にアーマーの耐久値を削っている。
固いレクトロと、攻撃力を下げられたGOSを使う昌の戦闘は必然的に戦闘時間が長くなっていく。
昌の集中力がもう持たないところまで来ていたが、何とか最後の一撃をレクトロに与えてアーマーを破壊した。
「腕を上げたなショウ!これでやっとコレを渡すことができる」
そう言ってレクトロが差し出したのはもう一つのGOSだった。
「このGOSにはお前が持っているオリジナルの方のGOSの性能を高めたり補ったりする機能を持っている。大会にはGOSを2つつけていけ。今まで以上にGOSの扱いが難しくなるとは思うが、今のお前ならきっと使いこなせるはずだ」
昌は渡させたGOSをさっそく手首に付け、確実に自分に実力ついているのを実感したが、少しの違和感も確かに存在していた。
そこへ3人組が現れた。
この3人組とは、あのGOSをパクっていた3人組だ。
「よっ!久しぶり!」
3人組の1人である身長の小さい女の子が馴れ馴れしい様子で挨拶して来たが、昌達からしたらGOSを奪って行った3人組に過ぎないため、良い印象では無かった。
「お前らは...何の用だ?」
「ちょっとリーダーが顔を貸せてっよ」
「ショウに用があるらしいぞ」
「あなた方のボスがボスに何の用があるのですか?」
「悪いが、今は時間がないんだ。ネラ摸擬戦に付き合ってくれ」
「はい」
3人組から少し離れて摸擬戦の準備を始めた。
そんな昌の対応に驚く3人組。
「オイ、あいつらオレ達を無視するつもりみたいだぞ?」
「どうするんだ?」
「クッ...お願い!ショウ!お前が来ないと私達ボスに怒られちゃうんだよ!」
身長の小さい小柄な女の子は目に涙を浮かべて両手を握ってお願いしてきた。
さすがにそんな少女の願いを突っぱねるのは良心が痛む、渋々昌達は3人組の後についていった。
少女の後ろに立っていた男2人も少女と同じ様に願っていたのは逆効果な気がするのは気のせいだろう。
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